あらすじ
館に閉じ込められた江南(かわみなみ)たちを襲う、仮面の殺人者の恐怖。館内で惨劇が続く一方、館外では推理作家・鹿谷門実(ししやかどみ)が、時計館主人の遺した「沈黙の女神」の詩の謎を追う。悪夢の三日間の後、生き残るのは誰か? 凄絶な連続殺人の果てに待ち受ける、驚愕と感動の最終章! 第45回日本推理作家協会賞に輝く名作。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
上巻に続いて一気読み。時間の進み方が違う点と睡眠薬が使われている点は物語の伏線からなんとなく想像ができた。が、犯人はまさかの人物だった。そしてどこか美しさも感じさせる壮絶なラストシーン。まさに映像化が楽しみな作品。
Posted by ブクログ
やるせない
全部読んで、やるせないって思っちゃった
誰の願いも叶わない、勘違いでもない、悪意になりきらないところから始まる地獄
江南が無事に発見されて、鹿谷と再会して、その時にはほとんどの人がいなくなっていた
だから犯人はわかったのだけど、何がどうなってるやら、中村青司の仕掛けと主人の思いが強過ぎて静かに恐怖
でもやっぱり、復讐なんてどうにもならいから、だからあの人も塔と一緒に堕ちていってしまったんだろう…
先が気になって読みたくて怖いけど止まらなかったけれど、十角館があったからどこかに抜け道があるんだろう、行き来できる何かがあるんだろうって先入観?が入って読み進めちゃうし、あの初読の時の衝撃を超えることは無いんだろうなって思う…再読すると思うけど。
Posted by ブクログ
引っ掛かってた部分は全部回収できたんだけど、なんだか切ないお話だった。愛が故に...。
トリックは見破れず島田さんの解説にふんふん言ってた。終わり方は美しく感じたな、私は。
これ以上は何も言えない...。
Posted by ブクログ
島田&江南コンビが良かったです。
時間のトリックまでは気付けても、どうやって時間をずらしたかまではわからなかった。
なぜ江南の懐中時計まで狂っていたか?そこだけ読後もわかりませんでしたが、「江南が使っていた懐中時計も時計館の物」という解説を読み、スッキリしました。
ネタバレあり
館シリーズ5作目の時計館の殺人。
旧館内の時間軸と新館や外側の時間軸とが交互に描かれるスタイルは1作目の十角館に通じる描き方です。
前半部分はややスローペース感がありますが、後半に進むにつれエスカレート式に展開が進んでいくのはさすがの一言です。
大元のトリックに関しては、時計が扱われていることから2つの場面には時間差はあるだろうと当たりはつけていました。最初は半日周期のずれかと考えてましたが、旧館内の時間が現実時間と徐々に開きが大きくなる仕掛けという大胆なトリックです。当たり前で考えると気付けない絢辻作品らしいトリックでした。
やや犯人の心情が掴みにくい感じはあります。主に娘の死に追いやった人物への復讐心を持つのは分かりますが、目的の障害があれば、なりふり構わず殺人を実行しており、計画的に見えて以外と考えたらずに感じます。
登場人物の大半が殺されること、また動機に直接関係ない人物の殺人が多いことなど今までの館シリーズではやや後味が悪いかなと初見で思いました。
私的な意見で島田潔こと鹿谷門実の「今日の一本」は好きなフレーズでしたが、今回ヘビースモーカーに戻っちゃいました。そういう面では、結構彼もそれなりにやられた感があったのかもしれませんね
次回作では、また喫煙衝動を抑えつつ華麗な推理を披露してもらいたいです
Posted by ブクログ
綱渡りみたいな危ういトリックに荒唐無稽な館についてはもはやSFだろうと受け入れた。
ミステリーにありがちな「犯人に襲われたが主人公補正により死ななかった」にきっちり納得行く理由がついてるのは好評価
Posted by ブクログ
時計館に相応しいトリック!
十角館の殺人の登場人物は名前覚えてなかったから誰か分からんかった
時計に秒針があるなら早いの気づきそうな気もするけど1.2倍なら分からんものなのだろうか
もう1回読みたくなる系ではないけど答え合わせの部分は楽しく読めたので星3