小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
なかなか複雑な展開なのだが、軸としては人間ドラマで、非常に読みやすい。
SF?ファンタジー?であるのだが、おそらくそれを引き起こすのも人の願いとかそんなものなんだろう。
3人組の盗みを働いた不良の視点、相談者の視点、ナミヤ雑貨店の店主の視点で描かれる、時を超えたストーリー。
相談内容は、どれものっぴきならない葛藤を抱えたもので、手紙で回答していくことで本人たちの気持ちが変わっていくのだが、回答者は必ずしもいい回答をするわけではないのが面白い。それでも人間はその手紙に意味を見出して辻褄を合わせて生きていける。うまくいかないことも含めて、豊かな人間ドラマを味わえる。
また、随所に散りばめられた伏線がまた素晴らしい。
気になって続きを読んでしまうのだけど、最後の最後にはジーンと涙を誘う、とても温かい物語だ。 -
Posted by ブクログ
魔法が失われていく世界で、人々が忘れていったのは技そのものではなく、その技で何をしたかったのかという目的だったように思う。仕事も同じで、目的を見失うと、ただこなすタスクになってしまう。だからこそ、自分の目標をときどき見直し、そこに向けて積み上げていきたい。うまくいくかどうかは時節次第で、それは運に任せればいい。
ハイタカは力を誇示せず、アレンを王として送り出し、自分の役割を静かに終えた。人と関わる仕事も、自分の成果にするのではなく、それぞれが何かを持ち帰ってくれることが大切だと思う。そして自分もまた、いろんな人の声から学びを持ち帰っている。持ち帰るものが人によって違うこと、それが多様性であり、面白さなのだろう。
死を受け入れてこそ生が輝くように、思い通りにならないことも引き受けながら、今を味わって歩んでいきたい。
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