小説・文芸の高評価レビュー
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表面上は実際にありそうな風景。
仕事に邁進しつつ恋愛問題もそれなりに抱え他人の厄介事にも巻き込まれ、自分だったらげんなりしそうな状況も世之介は軽やかに日常のように過ごしていく。まぁ、それを可能にしているのはあけみさんの手腕によるところも大きい訳で何なら彼女が一番偉いと思うが。
それでも世之介の人に労力を惜しまないところはとても魅力的だ。楽しんでいるのがまたいい。偉ぶらない(出来てない)のは更にいい。ある程度正直に生きていてそれが羨ましく、直前に読んだ伊坂幸太郎の逆ソクラテスに出ていた子供を思い出す。あの子と世之介を引き合わせたい(笑)
このシリーズを最初から読んでる人とここから読んだ人では捉 -
匿名
ネタバレ 購入済み米澤穂信さんは好きな作家さんなのですが、作品によって相性の当たり外れがあって
(米澤さんは複数人いてそれぞれが作品書いてるのでは、と思うことがある)、
買う時は少しギャンブルで怖くてハードカバーには手が出せません(高いので)。
が、この本は当たりです。超お薦め。
解説の有栖川さんも仰ってますが、ぜひシリーズ化して続編お願いしたいです。
ちょっとだけ言いたいのは、
主人公が仕事中菓子パンとカフェオレしか食べてないのはどうなんだ? って事と、
2話目のタイトルは、なんでや? って事。
読んでる途中で訳が分かった時、えーっ? って声出ちゃったよ。
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高尚な探検記を期待していると裏切られます。でもあとがきで作者も語っていますが、作者自身がカオスを伝えたかったということで、そういうことであれば狙い通りなのかなと思います。なんでこれやろうと思った?いまどんな状況?みたいな部分が大半を占めます。とりわけ犬の食糞についてはやたらと生々しい描写で辟易しました。でも、旅も終わりに近付き、命がけで食料を確保するなかでの犬との向き合い方、極夜行で唯一の相棒である犬、それなのに最悪の場合は食料にすることも辞さない作者の考えに、最初はドン引きしましたが、歴史的な犬と人間の関係性の成り立ちになぞらえて、作者が言うことには、本来人間と犬は厳しい環境のなかでお互い頼
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ネタバレあらすじ
昭和58年、大阪の廃ビルで質屋の店主が殺害された。事件は決定的な証拠がないまま容疑者の死亡によってうやむやとなり、迷宮入りする。しかし、被害者の息子である少年・桐原亮司と、容疑者の娘である少女・西本雪穂の周りでは、成長とともに不可解で残酷な事件が次々と巻き起こっていく。二人は決して互いの接点を見せず、交わることのない別々の人生を歩んでいるように見えた。だが、その背後には、太陽の下を歩けない「白夜」の世界で、互いの存在だけを光として生き、暗闇の中で罪を重ね続ける凄絶な二人の絆があった。
所感・深掘り 東野圭吾作品の中でも最も暗く、そして最も深く心を打ちのめされる不朽の名作だ。
作中 -
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ネタバレ
あらすじ
元妻に付きまとう悪質な前夫を、突発的に殺害してしまった花岡靖子とその娘。隣室に住む天才数学者・石神哲哉は、二人を救うために想像を絶するアリバイ工作を企てる。警察の捜査が難航する中、警視庁の草薙刑事から相談を受けた天才物理学者・湯川学が浮上する。事件の背後に「かつて親友であり、自分と同等の天才」である石神の存在を感じ取った湯川は、独自に真相へとアプローチしていく。物理学者と数学者による高度な頭脳戦の果てに明かされるのは、あまりにも切なく凄絶な「愛の献身」だった。
所感・深掘り
あらかじめ映画で結末を知った上で手に取った作品だったが、原作小説だからこそ味わえる圧倒的な没入感と文章 -
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ネタバレ子供の頃よく読んでいた本の小説家さんのうちの1人がよしもとばなな先生であった。15年ほど経ち、大人になった今、ふと、よしもとばなな先生の本が読みたくなり、表紙で選んだのがこの本である。
私は前身となる「とかげ」は読まずにこの本を読んだ。最初の方からとかげに何か訳ありな感じがしている。主人公ととかげはある意味では同じ仕事をしている点が、主人公がとかげに惹かれる芯のところであると書かれているが、とかげもそう思っていただろうか。その後、主人公が職場の内装の雰囲気について指摘したところ、2人それぞれの治療に対する考え方が異なっていることが明確になってしまった。お互い言葉にしなくても感じ取る部分があっ -
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古川日出男さん訳の『平家物語』。
850ページ以上の超大作。
読むのに半月ほどかかった。
まずひとつ重要なこととして、『平家物語』はそもそも原文で爆裂的におもしろいということ。
そしてこの訳はそのもともとのポテンシャルをちゃんと生かしており、まあおもしろいこと。
特に平家が壇の浦で滅びた後、大地震とともにせり上がってくる語り手の声たちというアレンジ、
そして灌頂巻の建礼門院の六道めぐりの物語は、圧巻。
あらためて、平家一門の運命の壮絶さたるや。
そして建礼門院の運命。
帝と妻となり安徳天皇を生み国母となった。
都を追われ、安徳天皇・平家一門とともに西海のうえに漂った。
幼い我が子安徳天 -
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『鬼平犯科帳 2』
池波正太郎
『鬼平犯科帳 2』
第二巻では、長谷川平蔵(鬼平)が火付盗賊改方として江戸の闇に潜む盗賊たちと向き合いながら、彼自身の人間味や判断の深さがより濃く描かれる。物語は複数の短編で構成され、盗賊の哀しみ、裏切り、義理、そして人が悪へと傾く理由が丁寧に浮かび上がる。
鬼平は冷徹な役人ではなく、過去の荒事を知る者として、悪人の心の影を理解しながらも、許すべきでない悪は容赦なく裁く。その“情と非情の境界”が、この巻でも強く印象づけられる。また、平蔵の配下である同心や密偵たちの働きが光り、彼らの忠義や生き方が物語に厚みを与える。
江戸の町の空気、職人の暮らし、料理屋の匂い -
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ネタバレ現代ならではの、現代を舞台とする必然性のある私立探偵小説だったように思う。また、著者のハードボイルド小説に対する造詣の深さが垣間見える短編集だった。最終話で「自己の暗い過去との対峙と決別」のきっかけを与えてくれたのは主人公より10歳ほど若い人物だったが、歳若い人物からそれを与えられた、すくなくとも主人公が彼女に影響されたということは、そのひとつ前の話に登場する中年の人物のような「大人」に主人公はなっていない、すくなくとも少女の目からは「decent」な(きちんとした)人物に映っていたからだろう。
付け加えると、「苗場です。伍動事務所の」というセリフは原尞の沢崎シリーズにおける「渡辺探偵事務所 -
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意外な犯人、連作短編と思っていたのがそうでもなかったことに驚いた。そして、碑文谷さんに関する隠された事実。読み返してみると確かにあのシーンの描写がないことに気づいた。長々と書くとネタバレになってしまうのでこれぐらいになってしまうが、大きな事件は4つでトリックもあり、密室だったり、豪華客船の中だったりと楽しめた。
小林少年が登場することで江戸川乱歩に触れたり、今回も様々なミステリー作品について語られたりして、ミステリー好きにはたまらないものになっていることが嬉しい。楓の恋も結末が見られ、碑文谷さんの認知症は進行していて治ることはないと思うので、三部作で完結してしまうのは仕方のないことだが、もう少
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