あらすじ
[ぼくの記憶は80分しかもたない]博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた──記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。寺尾聰主演の映画原作。
感情タグBEST3
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何度だって読みたくなる。疲れている時、何の本を読もうか迷っている時、なんとなく博士の埃っぽい部屋に戻って、意味不明な数の世界へ。愛すべき人しか出てこないこの本が大好き。
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「ちびた鉛筆でメモを書いて、身体に貼っている時の博士を見ると、僕はいつも泣きたくなるんだ」
受け入れ難いハンデを抱えながら懸命に生きている様はとても強く見えるけど、やっぱり辛い。強さと切なさが両立している。その中で博士の謙虚さと、愛がすごく尊い。記憶がもたない博士にとっては、数学が博士と人とを繋ぐ道具にもなっていた、だからこそ博士は数式を愛していた。でもそれは博士が元々「人」「子供」を無条件に愛していたということが前提になる。記憶が無くなってからも、同様にルートを愛していたように、だからこそ博士の偉大さが分かる。博士、ルート、「私」みんなの優しさに心温まる作品だった。
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静かで知的で温かい、読んでるあいだ終始じんわりと涙がでるような物語だった。
80分しか記憶がもたない博士が、記憶が更新されないまま生きる難しさが生々しく描かれる一方で、どんな時でもルートを必ず優先して優しく接する所に愛と品位を感じたし、10歳のルートも自然に博士を思い遣っていて、なんて優しい世界だろうかと思った。
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80分間しか記憶を保てない「博士」、家政婦の「私」、その息子の「ルート」。この3人の互いを思いやる空気感がとにかく優しくて心地よくて心に沁みるし尊い。数字が繋ぐ温かい絆に涙。
私も人に優しくありたい…。人間の良心を思い出させてくれた一冊。
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何度読んでも、読むたびに博士の愛に触れている感覚になる
全てを包み込む尊い0と愛
何でも入れられるn
この先も、何度も読んで、愛に触れて、自分の立ち振る舞いを見直すきっかけにしたいと思う作品
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博士の家政婦の息子ルートに対する優しさがほっこり。記憶が80分しかもたないなんて辛過ぎるけれど、それだからこその優しさが泣ける。みんな優しくホッとするストーリー。
川上弘美の『センセイの鞄』と混乱しており、家政婦といつそんな関係になるのかドキドキしてしまった。こちらは恋愛無しだけれどとても良いお話しでした。
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博士の記憶は80分しか持たない。
「80分」で生きる博士は、「永遠」である数を愛した。
それはまるで複雑に見える計算式がひとつにまとまっていくように、世代の異なる3人を数式が紡いでいく。
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「僕の記憶は80分しか持たない」
本の帯や紹介にも書かれている印象的なフレーズ。
切なさや悲しみもあるけれど、最後までずっと心温まるやさしいお話でした。
数学の美しさ、お話全体の繊細さ、余白感、諸々含めてとても大好きな作品です。
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記憶が80分しか持たないかつての数学博士とシンママ家政婦である私の話。
博士の語る数学は小難しい話なのに興味をもたせるいい先生としての話
何も分からないルートと私が考えることを否定しない博士の姿勢が最高
ある時には私達は友達として博士と遊んだりする。そんなよくわからん関係にほっこりする
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交通事故に遭い頭を打ったため
記憶の蓄積は1975年までで終わっており
それ以降の新たな記憶を積み重ねようとしても
80分しかもたない
数論専門の元大学教だった博士。
博士の家に家政婦として働き始めた女性。
頭の形がルート記号のように平らなことから
博士から「√(ルート)」と呼ばれるようになった家政婦の息子。
孤独な心達が寄り添い合う。
博士は不幸で孤独な人生を送ったのではない。
この3人は言葉を超えた愛情で
結ばれていたのだから。
そして博士からの温かく深い愛情と
博士の数式に対しての崇高で厳かな気持ちは母とその息子ルートくんに受け継がれている。
オイラーの数式のeはルートくんの母親
πは息子のルートくん
恥ずかしがりやのiは博士なのではないだろうか。
寂しさや暗闇を持つ3人は身を寄せ合い
温かな心を通わせることによって
一つになり無償の愛を与えあい
生きることができたのだから。
読み進めるにつれ
博士は記憶は80分だけしか保つことが
できなかったが
たとえ記憶は消えてしまっても
博士の心に宿った温かい愛情や優しい気持ち
幸せは消えなかったのではないかと私は感じた。
心温まる
言わずと知れた名作。
不器用ながら愛に溢れた博士と親子の交流に、心が温かくなります。
博士の過去などを詳しく描かず、匂わせる程度なのも良かったです。
最高の出会い
主人公とルートにとって、博士はかけがえのない存在になっていく過程にほのぼのした気持ちにさせられました。毎日、会うたびに博士は二人のことは覚えていなかったけれど、丁寧に接する博士は温かい心の持ち主なんだなあ。ルートはのびのびと成長したことが窺われ、安心しました。博士と出会っていなかったら、別の人生を歩んでいたでしょう。博士に会えて良かったね。
数学が1番好きなのですごく刺さりした。
数学を入れ込むとどうしても論理的で冷たくなりがちですがこの作品は心が温まる作品です。引き続き数学を勉強したいと思います笑
ずっと気になっていた作品
かなり前から存在は知っていたのですが、なるほどこういうお話だったんですね。
博士と、男の子とそのお母さんと、3人が共に関わり合い成長していく姿に感動しました。
美しい数式
いろいろな数式や定理について調べながら読みました(結構大変)。
記憶が80分しかもたない博士を中心とした心温まる話に感動しました。
良い本に出会いました。
日向坂46の小坂菜緒さんが推していたので読んでみたのですが感動しました
スラスラと読みやすく、情景が頭をよぎります。
昭和生まれの私にはどこか懐かしさを感じる部分もありました。
やさしい
数字を、数式を、数学を美しいと初めて感じられた。私は終始ゆったりとした空気感を感じながら読みすすみましたが、読み終わるのはあっという間でした。
匿名
作者は数学の美しさに対して、心をひかれていて、それを博士を通して表現しています。
博士と家政婦とその子供との交流はとても暖かいものを感じます。
博士は長時間記憶を保つことができません。それは、異形なものであり、そのような不具者を描くところに作者の真骨頂があります。
この作品では不具者を描いてもグロテスクにはならず、それが一般受けしたのだと思います。
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タイトルで敬遠してしまってました。
誰かが激推ししていたので、仕方なく(笑)手に取ったら読みやすくて、スイスイ読めました。
正直、数式に詳しくなくても読めます。この私が読めたので。心温まる物語でした。
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登場人物の優しく思いやりのある行動が心温まる作品でした。また、博士の記憶が80分しか持たないことで、程よい距離感を保ちながら良い関係を築けているんだろうなと思った。
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数学というとどことなく無機質なものというイメージを持ちがちけど、「博士」の語る数学においては、数字のひとつひとつがまるで本当に様々な性格を持って生きているかのように見えてくるのが不思議で面白い。
他者に向けての愛が全編通して溢れている、優しい話だった。
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星4.2
昔、映画で観た気がする。
80分しか記憶がない博士。
そのため、体のあちこちに付箋をいつも身に付けてします。
そんな博士の所に来た家政婦、そしてその子供。
そんな3人の日々が描かれていきます。
少しおかしな博士との温かい物語です。
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小川洋子さん著の数学と純文学の融合となった初代本屋大賞作品。
博士は80分しか記憶持たないながらも、不器用だが愛のある行動や数式の美しさを通して繋がろうとする場面は温かな気持ちとなった。
ただなぜ博士はルートのことになると過保護になるの?やなぜ博士の場所を頸になったのに、もう一回戻って来れたの?という疑問についてあまり理解できず、一回読んだだけではうっすらよく分からない箇所もあった。出版が2000年台前半ということもあり、時代背景や諸々が変わって来ているからと思われる。
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80分しか記憶がもたない博士と家政婦の私と息子のルート3人の家族ではないがそれ以上に数式から繋ががった絆。そんな3人の関係が素敵だった。お互いがお互いの事を大切に傷付けないようにしているからこその暖かい雰囲気。それが読んでいてよく感じられた。
博士のその後、ルートの成長も書かれていて心打たれた。未亡人と博士との関係もとても気になるが、細かく書かれていないのがまた良いのかもしれない。
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数論に興味あるタイプではなかったんやけど、不安になった時に数字の雑学言うのかっこええかも
数学ジョークを集めたい
鎌田実の名前が出てくるなんて、古い阪神ファンやなと思ったら、小川洋子先生は西宮在住でした
数学から情緒的な雰囲気を感じさせるの、すごい
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第1回本屋大賞受賞作に、ついに手を出した。
80分という短い時間の中で、一から関係性をつくり、徐々にお互いの緊張感がほぐれたとしても、80分後にはまた「はじめまして」がやってきてしまう。けれども博士の姿勢は一貫していて、数学への無邪気さ、ひたむきさ、ルートや子供への優しい心は記憶が消えていっても変わることはなかった。
『一日経ったら記憶がリセット』ではなく、『80分で記憶がリセット』だから一日のなかで、何回も恐怖を味わっているのだと考えるとやるせない。
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「美しい」の一言に尽きる。
小説らしく、行間というか、物語に余白を残しているのも美しい。
不器用な数学者と、その周りの人物たちが、どう生きるのか、どう周りと接していくのかというお話の軸を数学で綺麗にまとめられてる。
終わり方も好き。
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記憶が80分しか続かない博士と家政婦親子の交流を描いた、静かで温かな物語。数学を通して少しずつ心を通わせていく三人の姿が美しく、切なさの中にも人とのつながりや愛情の尊さが感じられる。
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数学のような明確な解が得られるような話ではない。
博士の愛した数式が意味することは一体何だったのか。未亡人と博士の関係性は?
肝心なシーンで読者の解釈に委ねられる箇所もあり、正直なところ腑に落ちない部分もあった。
ただ博士と"私"、ルートの心の交流が実に丁寧に描かれている。"私"がまるで関心のなかった数学に魅了されていき、ルートが50も歳の離れた博士を、かけがえのない友人のように大切に想う姿に違和感を覚えない。「80分しか記憶が持たない」という突飛な設定の上でも、読者をストーリーに引き込んで最後まで離さないのは作者の筆力の妙に尽きるだろう。
匿名
あたたかいの一言
博士の切なさと家政婦さんのあたたかさを感じられるお話。読み終わった後に温かくなりたい人はこの本を読むべき。読み終わりまでルートと書いているところが個人的に好きだった。
Posted by ブクログ
自分には刺さりませんでした。
数学は昔から苦手だったから作中に出てくる数式の説明もあまり理解できなかったし、その美しさに共感もできなかった。なんとなくでしか分からないのが残念。ただ、先の人生で素数は特別扱いするかも。
ちょっと面白いと感じたのは、時代設定が1980~1990年代で、ちょうどそのころのルートと自分が同世代だったから、なんとなく子供時代の懐かしい雰囲気を思い出して楽しめた。
Posted by ブクログ
数学と文学との融合という今までお目にかかったことのない物語です。数字に関わる理屈とこだわりには共感できる部分がたくさんあります。直線は紙の上には実際に描くことができないとか、ゼロは偉大な数字であるなどという場面は思わず頷きながら読ませていただきました。