あらすじ
[ぼくの記憶は80分しかもたない]博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた──記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。寺尾聰主演の映画原作。
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Posted by ブクログ
初めてこの映画を観た時は泣いた記憶があり、映画で感動するというのが初めてのことだったので、とても思い出深い作品。
いつか読みたいと思いながら絶対面白いからとっとこうという気持ちもあって日が経った笑
改めて感想は言うまでもなく、やっぱり面白かった。
また数年後に読みたい。
Posted by ブクログ
大好きな小説になりました。
博士のルート(子ども)に対する最上の愛情が、優しい言葉で伝わってきました。こんな大人でいたいという気持ちと、世界がこんな大人で溢れればもっともっと平和なのかとも思いました。
生成AIの登場で、簡単に答えが見つかる時代。そんな時代だからこそ、一つの問いに向き合う大切さや、そこから新しい問いを見つける楽しさなど、今の時代だからこそ感じる部分も多かったです。
ルートと母が見せる、博士の気持ちに配慮したルール。そのように、目には見えない相手の気持ち・感情に目を向けて「どうしてあげるのが一番いいか」と考えることも、とても大切なことだなとあらためて感じることができました。
数学というものにも関心が高まりました。
Posted by ブクログ
読んだ後心がじんわりあったかくなる小説。
ただ私には合わなかった気がする。
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公式の意味がわからなくて、これが本屋大賞第一位!?となったのだが、解説を読んで初めて理解。
恥ずかしい。
読解力をもっと鍛えないと、と感じた一冊。
Posted by ブクログ
小川さんの本に出てくる人物は皆温かく心が豊かだ。
いつも人に優しくしようと思わせてくれる。
やさしいほん。この本も読み進めながら、心を満たされつつ愛着が湧いてしまい、終わるのが恋しかった。あたたかい本をありがとう。
Posted by ブクログ
愛にあふれる作品が大好きだからこれは涙なくして読めなかった
いろんな方向でいろんな愛があってかなり良かった
80分しか記憶はもたないけれど、約束事はちゃんと守る博士素敵だし、弱気者は守らねば!精神が強くてルートにめちゃくちゃ優しいの本当に思い出すだけで泣ける
ルートと博士の最初の出会いのアツい抱擁は私も嬉しかったよ
ずっと博士との関係性は続いて、ルートが先生になることを報告するシーンも良かった
よい影響を与えてくれる恩師?もはや家族に出会えるっていいなあ
私も博士に出会いたかった
Posted by ブクログ
改めて面白い本を読みたくて、本屋大賞受賞作品から選んだ一冊。
80分しか記憶がもたないという設定が、生きる辛さや分かり合えない理由になっていくのだが、逆にだからこそ分かりあうためにお互いが歩み寄っていき、信頼を築いていく要因にもなっていく。徐々にお互いの心の距離が縮まっていくのは読んでいて心温まって好き。
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ好きなタイプの作品だった。80分しか記憶が持たない、数学という設定に最初ついていけるか不安だったが、それを感じさせない分かりやすい文構成。子への愛に感動した。
Posted by ブクログ
読んでいる間、ずっと泣きたくなるような小説だった。
悲しいとか、辛いとか、切ないとか、そういった単純なものではなくて、例えるなら、母の柔らかな膝の上に頭を預けて眠った幼少期の懐かしい記憶をふと思い出したときのような、胸がぎゅっとなるような優しい温もりと、それが過去のものであることに気付いてどうしようもなく泣きそうになるあの感覚。
ドラマチックな起承転結がある訳ではない。ただ穏やかに博士と私とルートの日々が綴られる。私の記憶の中で、指先でそっと撫でるように、慈しんで語られる。
読む人はきっと、博士が好きになる。なんて温かな人なんだろうと。一風変わり者で、才能に満ち溢れていて、子供みたいに純粋で、ときに頑固でわがままで、ただ真っ直ぐにひたむきな愛を注ぐ人。
だからこそ、80分しか記憶が持たないことが胸に迫る。子供のために泣く彼が、孤独の中で涙するとき、誰が彼を抱きしめてくれるのだろう。
永遠の真実を愛する彼だけが、永遠の時の中に残されている。
それでも彼は幸せだったんじゃないかと思う。忘れてしまうからと言って、ただ数字の中だけで生きることもできた彼が、たとえ忘れたとしても、日の下を歩き、焼きたてのパンを食べ、雨の音を聴きながら愛する子供と額を寄せ合う日々があったなら、それはどんなに幸せだろう。
変わらないものや残るものに私たちは価値を置く。だけど、本当に大切なのは、そこに存在していた事実。その時、その瞬間が誰かにとって、疑いようもなく満たされていたという幸福の事実だと思う。
残すために生きるのではなく、たとえそれが誰の記憶にも残らなかったとしても、自分にとって、誰かにとって幸せである選択をしたい。
博士がそうであったように。私がそうしたように。
慰められるよりも慰める者に、理解されるよりも理解する者に、愛されるよりも愛する者になりたいと願う。
Posted by ブクログ
大切な本のひとつになった。
温かくて愛に溢れていながらもどこか切なくて、読んでる間ずっと泣きそうになる不思議なお話。
異なる分野の定数が最も基本となる数字1と0で結ばれている事から「世界で最も美しい公式」と言われているオイラーの公式『e^πi+1=0』、最後までこの意味は明かされなかったから気になって検索すると「声に出して読むんだよ」と。
読み終わった時も泣いてたけど、これに気付いてまた泣いてしまった。
あと、博士・私・ルート・未亡人と、名前が出てこないからぼんやりとしたイメージしか浮かべられないのに、江夏だけはガッツリ鮮明に江夏なのがちょっと面白かった。
Posted by ブクログ
読み終わったあと、まだまだ世界は続くけどパッと広がって音楽が終わるような…なんとも言えない美しい気持ちになった。
博士が愛しいし、ルートも母も、最後は義姉も温かくて好き。。
私は算数、数学が嫌いだけど、もっと早く読んでたら数字に意味を感じて愛することができたかも…。
初めて聞いた友愛数とか完全数とか、近くに子供がいたら自慢げに話してみたいと企んでいる。
心温まる
言わずと知れた名作。
不器用ながら愛に溢れた博士と親子の交流に、心が温かくなります。
博士の過去などを詳しく描かず、匂わせる程度なのも良かったです。
最高の出会い
主人公とルートにとって、博士はかけがえのない存在になっていく過程にほのぼのした気持ちにさせられました。毎日、会うたびに博士は二人のことは覚えていなかったけれど、丁寧に接する博士は温かい心の持ち主なんだなあ。ルートはのびのびと成長したことが窺われ、安心しました。博士と出会っていなかったら、別の人生を歩んでいたでしょう。博士に会えて良かったね。
数学が1番好きなのですごく刺さりした。
数学を入れ込むとどうしても論理的で冷たくなりがちですがこの作品は心が温まる作品です。引き続き数学を勉強したいと思います笑
ずっと気になっていた作品
かなり前から存在は知っていたのですが、なるほどこういうお話だったんですね。
博士と、男の子とそのお母さんと、3人が共に関わり合い成長していく姿に感動しました。
美しい数式
いろいろな数式や定理について調べながら読みました(結構大変)。
記憶が80分しかもたない博士を中心とした心温まる話に感動しました。
良い本に出会いました。
日向坂46の小坂菜緒さんが推していたので読んでみたのですが感動しました
スラスラと読みやすく、情景が頭をよぎります。
昭和生まれの私にはどこか懐かしさを感じる部分もありました。
やさしい
数字を、数式を、数学を美しいと初めて感じられた。私は終始ゆったりとした空気感を感じながら読みすすみましたが、読み終わるのはあっという間でした。
匿名
作者は数学の美しさに対して、心をひかれていて、それを博士を通して表現しています。
博士と家政婦とその子供との交流はとても暖かいものを感じます。
博士は長時間記憶を保つことができません。それは、異形なものであり、そのような不具者を描くところに作者の真骨頂があります。
この作品では不具者を描いてもグロテスクにはならず、それが一般受けしたのだと思います。
Posted by ブクログ
なんだかんだ読んだことなくてやっと。記憶は80分と儚い時間しか続かないけど、3人の関係性は続いていて素敵だった。ルートとお母さんにとっては記憶に残り続ける博士との思い出。
Posted by ブクログ
面白かった。人は誰かの記憶に残る限りは生きていく、とはよく言うが、誰の記憶に残らなかったとしても、あるいは記憶を保てなくなったといても関係を結んでいくことができる。真理を語る人が、次の時間を歩いていく
数学によらず学問をする人が共通して語るのは彼らがなにかを発見しているのでなくはじめからそこにあるものを一つずつ明らかにしていく、ベールに覆われているものをめくっていくという行為であるということ。
それは学問だけではない
記憶というかたちで「残らない」という前提自体が覆され、私と私以外、全てははじめからそこにあったのだと
Posted by ブクログ
博士のルートへの無条件の愛情がとても印象的でした。80分しか記憶が続かないのに、毎日初めて会うルートを変わらず大切に思う姿に、記憶ではなく「人を思う気持ち」の強さを感じました。
ルートも家政婦さんも、博士を変えようとせず、そのまま受け入れている姿がとても温かかったです。一方で、義姉と博士の関係はもう少し知りたかったという気持ちも残りました。
数学は正直あまり理解できませんでしたが、それ以上に人と人との優しいつながりが心に残る作品でした。
Posted by ブクログ
心温まるヒューマンドラマで登場人物も少なく、初めて小説を読む方にもおすすめの小説です。タイトルに「数式」とあって、数学、算数が苦手で蕁麻疹が出て吐血するような方にも読みやすい本となってます。
涙が出る、とても笑った、怖かったというよりかは純文学よりなのでいい話でしたというのが正解な気がします。心が洗われるような作品です。
内容としては、ネタバレになるかもしれないのですが、数学と家政婦、野球を掛け合わせた内容でした。「何言ってるの?」ってなるかもしれませんが、読んだ後はよくこんなにうまく書けるものだと思い、小説家はやはりすごいと思うような内容ではありました。
読んでて躓くポイントもなくすらすら読めていい作品でした。
Posted by ブクログ
博士のルートに対する愛情に感動。
それを当たり前と思わずいつも感謝しているルートの優しさにも感動。
幸せな三人の交流も、終わりが来るんだなという予感が切ない。
博士の背中、不器用な表現、子どもに対する優しさ、江夏のカードを胸にあてる仕草、ルートを抱きしめようと腕を上げる仕草、ルートの誕生日を一生懸命覚えようとする仕草、などなど想像すると胸がキュッとなる。
博士が残した数式は、いったい何の意味があったのか?
永遠に愛するNは誰?
博士が子どもをこんなにも愛する理由は?
色々、わからないままのところもあるけど、それは自分なりに考えてほしかったのか。
最後まで博士の全てを知れなかったのは、主人公と同じ。
でも、知ってる中だけでも博士の人柄は十分に理解できたのだから、良いということだろうか。
暖かいお話だった。
Posted by ブクログ
10代の頃はこの本の良さがわからなかった。あの頃は大切なものを読み解く力が低かったのだなと思う。温かい話でした。
とても魅力的な博士というキャラクターでした。
Posted by ブクログ
個人的に数学に少し触れていると面白く読めた。
フェルマーの最終定理が気になったり、知的好奇心がくすぐられるような内容が詰まった作品なのにも関わらず、文学的にもおもしろかった!
e^πi+1=0はいっぱい愛情ということを後でネットで調べて知りました。
Posted by ブクログ
数学者の博士は記憶が80分しか持たない
そんな博士の家政婦になった母親と息子のルートと博士の3人が送る日常をえがいた作品
所々に出てくる数学と野球がアクセントになっていて、とても興味深い
博士が伝える数式がどういう意図をもっているのかを考えるとより面白いと思います
純文学的な表現がなんとも言えない3人の関係性を伝えてくれます
何回も読み直したいです
Posted by ブクログ
数学は冷たいものだと思っていたのに、この物語は数式の中に人の優しさや温もりを見せてくれた。
80分しか記憶が続かない博士と家政婦親子が育む絆は切なくも温かく、読み終えた後は心がじんわり満たされる。
数字の美しさと人を思う気持ちが見事に重なり合う一冊だった。
Posted by ブクログ
親から子への愛情はもちろん、親ではない大人からの親愛も子どもの成長を豊かにするものだと、しみじみ感じられます。
家政婦である母親と野球少年が、記憶障害のある数学博士との絆を深めていく、一夏の心温まる物語です。
僕は文系で数式があまり理解できなかったので⭐︎4つです(笑)
Posted by ブクログ
数学――もとい、数字がたくさん出てくる作品は苦手。読み始めはそう思っていたし、実際に数式が登場したときは、読む手が止まってしまうのではないかと不安でした。
しかし、読み進めるうちに、その考えは大きく変わりました。数字や数式は単なる知識ではなく、登場人物たちの心をつなぎ、物語を彩る大切な要素として描かれており、その美しさに引き込まれました。
この作品には、さまざまな「愛」が描かれています。博士の数学への深い愛、主人公である「私」の息子への愛、そして博士と親子の間に育まれていく家族のような絆。どれも相手を思いやる気持ちにあふれていて、とても温かく感じられました。
博士には記憶という大きな制約があります。それでも、その制約の中でルールや法則を見つけ、日々の幸せを積み重ねていく姿は、人生そのものを表しているように思えました。
数学が苦手な私でも、数字の美しさと人をつなぐ力を感じることができた、心温まる一冊でした。
匿名
あたたかいの一言
博士の切なさと家政婦さんのあたたかさを感じられるお話。読み終わった後に温かくなりたい人はこの本を読むべき。読み終わりまでルートと書いているところが個人的に好きだった。
Posted by ブクログ
描写の表現が美しいと感じた。また、物語も落ち着いており、穏やかな気持ちで読める。一方、物語の変化や大きな展開を求める今の気持ちには、少し物足りなさを感じた。
Posted by ブクログ
数学と野球の物語。と言ったら怒られますか?
でも、野球好きの私からしたらたまらない。
80分の記憶。想像がつかない。数字が人と人をつなぐ物語。
博士がなぜあれほど子どもへの愛情が深いのか。
ここが読み解けなかった。
Posted by ブクログ
80分しか記憶を保たない
忘れてしまっても
確かめれるように背広に紙を貼り付けるってことは
忘れてしまう不安や恐怖と向き合い続けてきた
のかな。そんな中で家政婦と √に出会い
毎日忘れてしまうけど、そこあるのは
安らぎとワクワクと名前のつかない愛の形があって。オイラーの公式で 場を沈めた意味は
なんだったのかなって自分なりの考察では
たった1つのことで難解にしてしまうが
たった1の理解で なんてことはなくなる
今この時間を大切にしたい
って意味かな。
博士と義姉に昔何があったかは
よく分からないままだっけど
数字にこだわった小説なので
必ず分かるはずと 何才、何年、何月を
ひろってみたけど
確かなのは博士29歳 アルティンの証明の
表紙に 義姉へ 永遠に愛するNへ
永遠に私を忘れてはいけないあなたへと
ラブレターのように記し
この証明を大切に保管していたということ。
Posted by ブクログ
第1回本屋大賞受賞作品
数学がテーマということから、端から敬遠していましたが、先日三宅 香帆さんのYouTubeで、オススメの小説として紹介されていて、思わず手に取りました❗️
案の定、数学の話しは少し頭が痛くなるような感じでしたが、80分しか記憶がもたない博士と家政婦親子の温かな絆、その温もりを静かにそっと見守るように読み終えました❗️
初めての小川 洋子作品でしたが、想像以上に読み易く、他の作品もチャレンジしたいと思いました❗️
Posted by ブクログ
記憶がないのにルートを愛する博士の姿がとても愛おしかった
中盤で解雇されてからの展開がタイガース中心になっていって個人的にはだいぶトーンダウンしてしまった印象。
あまり認めたくはないが純文学苦手かも