小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
不妊治療、流産、旦那に離婚を切り出される上、世界で1番大切な弟に先に逝かれ、ボロボロになる薫子と、薫子を取り巻く環境。
弟の元恋人だといわれるせつな。
この作品を通してせつなに対する印象が180度変わった。
最初は礼儀がなくて、冷たくて、自分勝手な嫌なやつという印象。でも、彼女が作る料理にはその人に対するメッセージが込められていて、自分の芯がしっかりある。伝えるって言葉だけじゃない。むしろ、言葉よりも簡単に伝えられないものがある。
せつな自身も本当は思いっきり泣いたり、誰かを頼りたいと思ってる。
それがわかった瞬間、とてつもなく愛おしく感じる。
自分に子供ができた時にまた読みたい
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Posted by ブクログ
ネタバレ本当に素晴らしい作品だった。ただ、完全なるSF。
『リング』『らせん』から続けて読んだが、映画版『リング』とはほぼ別物と言っていい。むしろこちらの方が断然面白い。
「この世界は仮想現実なのではないか」という、オカルトやSF好きなら一度は考えたことがあるテーマを、壮大で濃厚なストーリーとともに描ききっている。
ループが発売された当時の時代に、この発想と完成度で作品を世に出した鈴木光司先生は本当に天才だと思う。
ホラー作家というイメージが強かったけど、この作品で「素晴らしいSF作家」という印象に完全に変わった。
特に印象的だったのは、リングウィルスを世界に広めるために『リング』という物語自体が小 -
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ソフィアとの会話やゲームをする伯爵が大人気ない感じで微笑ましいなと思いながらもカテリーナから親友ミーシカが編纂した本を受け取ったシーンやソフィアとの最後の晩餐のシーンが切なくて印象的だった。
映画「カサブランカ」は観てないけど、自由を求めてアメリカを目指す姿が本作と重なったり、本作も戦争や政治の混乱が背景にあって、この2作品が響き合っていることが分かる。
伯爵の貴族然とした優雅な振舞いや会話のユーモアは本作のテーマである境遇の主人であるからこそできることであって、どんな環境であっても朗らかであれとエンカレッジする本作は多くの人に読んでもらいたいと思う作品。 -
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ネタバレここまで三冊目を読んでいる時点で読者は成瀬の姿が見たくて何をしているか知りたい西浦くん(あるいはみらいちゃん)なので評価なんか甘くなるんですよ。
やすらぎハムエッグ:京大編開始。早田くんという無口な男子と一緒の学校に行きたかったのに早田くんが普通に東大に行ってしまった坪井さんの話。成瀬に対して全部持ってるから趣味ガチャを提案して料理をはじめて、ああ、京都で生きていくんだなぁと納得していく過程が丁寧。早田くんと縁が繋がらないのもまた良い。
実家が北白川:なんか森見登美彦みたいだなと冒頭から思ったら森見登美彦オタクサークルの話だった。この本を好きな奴は森見登美彦を読んでるだろうという謎の信頼がお -
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ネタバレ今でいうセカンドパートナーなのかな。
心は通じて居心地の良い二人。
壬生は50代既婚者。多江は40代寡婦。
この場合、壬生が家庭が地獄であるので、仕方ないよねって思う。
どんなに法律的に妻は妻の権利があるとは言え、壬生の悪妻を誰が良いと思うだろうか。嫌悪感しかない。金はほしい、自由なことをする、わがままで壬生の意見は聞かない。そのくせ別れもしない。壬生が亡くなった後の、悪妻の行動もしつこくて、壬生が気の毒だったのが浮き彫りになっている。
壬生と多江の二人の時間が幸福で安心感がある。
気が合うとはこういうことか。
短い期間だったけど、二人は出会えてよかったと思うな。
一生のうちでよい出会い -
Posted by ブクログ
高校生の時の課題図書。当時は全く良さがわからなかったので、いつか再読してみたいと思っていたら高校生の息子が課題図書として持っていたので再読。
当時意味のわからなかった主人公。日々の安らかな生活や欲望に忠実な人間らしさを備えている普通の人間にもかかわらず、母の死に対する悲しみや人への興味や愛情を対外的に示さなかっただけで、偶然の正当防衛とも言える殺人に対しても極刑をうけてしまう。誰しもが自分の感情や欲求を素直に現して生きることは難しく、人の目線や評判を気にして自己を曲げている中で、誰よりも自分に正直な主人公が裁かれることは、我々がいかに不条理な世界に生きているかを痛感させてくれる。SNSが盛ん