ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 記者は天国に行けない 反骨のジャーナリズム戦記

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    ネタバレ

    新聞記者の清武氏の半生を自身が語るノンフィクション。そこで訴えているのは正義の追求への矜持である。昨今、マスゴミという言葉が世の中にあるが、本当の報道とはこのような厳しい世界があって初めて成立するものだ。所謂マスゴミが提供する情報は情報と言うことさえ恥ずかしい、本来は触れてはいけないものだ。本書は新聞記者のあり方を超え、我々が生きるにあたりどのような気持ちを持たなければならないのか、強く訴えてくる。また、還暦を過ぎても揺るがない生き方をする著者の行動は、自分がこれからどう生きるべきなのか考えさせられるきっかけとなる。元気をもらえた。

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    2025年12月14日
  • 人間失格

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    久しぶりの再読で、人間失格とJOKERってむちゃくちゃ色んなものが通底するんやなと思った

    世間と個人
    喜劇と悲劇
    他人の評価
    道化という仮面

    一方で、演じる道化に対する他人からの評価の違いで、葉蔵とアーサーのその後どう振る舞うのかは異なっていく。自らを破滅させるか社会を敵対視するか。

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    2025年12月14日
  • プロジェクト・ヘイル・メアリー 下

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    ネタバレ

    ちょっと予想外の展開ですごすぎた。
    ロッキーとの親交の深め方も興味深かったけど、どこからこんな発想が出てくるのか、宇宙への夢が広がるいいストーリーだった。
    ちょっと古いけど、スタートレックとかの世界。異文化の交流ならぬ、異星人との交流でこんなに胸打たれるなんて驚き。さらにラストの展開が私としてはハッピーでよかった。

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    2025年12月14日
  • 門(新潮文庫)

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    夏目漱石、前期3部作は『三四郎』『それから』『門』。3作品は、恋愛→結婚→結婚後 という、つながりが感じられます。眼前に現れる景色が違い、訴えてくるものも違うため、3作品の優劣はつけ難いです。

    しかし、『門』は派手な部分はないけれど、しっとりした余韻を感じ、私の好みです。ひとつの事実や心理を表現する描写が巧みで、心に奥深くまで刺さります。恐ろしいぐらい、うまい。3作品共通して言えるのは、日本語のゆかしさが感じられ、文章に落ち着きと骨力があるということ。現代の小説よりも漢語が多く使われているため、漢語から伝わるイメージが作品世界を作っていました。漢籍の教養が下地にあるということは、すごいことで

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    2025年12月14日
  • あと少し、もう少し

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    めちゃ泣いた、、息子が中学で陸上部。短距離なんでパートは違うけど、長距離の子達が全国目指して、頑張ってるの知ってたので、このお話のみんなが重なって、本当心奪われました。
    襷をつなぐまでの走り、気持ち、焦り、苦しさ、まるで自分も一緒にゴールを目指しているかのように感じさせてくれる臨場感のある文章力。文句なしの星5つです。

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    2025年12月14日
  • ザリガニとひまわり

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    どん底を経験したLiLiCoさんのエッセイ、
    王様のブランチのコメンテーターになるまで、20年ほどの下積み期間を経験されている
    信じられないほどの底すぎた
    顔写真で見る向日葵のような笑顔が、幼少期からの夢を叶えようとした強い意思を感じさせてくれる
    勇気をくれる芸能人!推しです、

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    2025年12月14日
  • 恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。

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    読んでいると「私はこう思うんだけど」とお酒片手に語る角田さんが想像できる。20年前30代だった当時の日常や恋愛など...肩肘張らないよもやま話たち。文章の温度感が私には適温で自然と頬が緩まる。角田さんのさっぱりしてるとこ好きだなぁ〜

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    2025年12月14日
  • 産む自由/産まない自由 「リプロの権利」をひもとく

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    たくさんの日本人に読んでほしいと思いました。日本のおそろしい現実。女性だけでなく、男性にも少しでも女性の立場を考えるきっかけになってもらいたいです。

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    2025年12月14日
  • そして、バトンは渡された

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    ネタバレ

    血の繋がらない親の間をリレーされながらも、出会う家族皆に愛情をいっぱい注がれて育った少女

    それにしたって、この女の子はおおらかだと思う
    もっと怒ったり泣いたりしてもいいのに

    森宮さんと彼とのやり取りが、なんとも空気を読まなさすぎて、面白い
    そもそも森宮さんが素直じゃなさすぎて面白い

    「母親になってから明日が2つになった
    自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日がやってくる」
    という言葉には、共感!うまく言い表してくれてありがとう!そう、そういう感じだ

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    2025年12月14日
  • ミカ!

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    誰が誰を好きとか嫌いとか、 あの頃は面倒くさかったなーと懐かしい気持ちになった。

    みんな幸せになる権利を持っている!

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    2025年12月14日
  • 暁星

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    言葉を武器に生きる人たちの凄みを感じました。同じ人間でも、作家、政治家、宗教の信者など属性が異なるとその武器の使われ方も異なり、各々の仕掛け方にこの作品の面白さが詰まっていると思いました。何度も読み直したい本です。

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    2025年12月14日
  • 成瀬は都を駆け抜ける

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    成瀬シリーズ第3弾。
    京都大学に入学した成瀬。
    失恋して落ち込む同級生のさくら。森見登美彦作品に心酔する達磨研究会の学生たち。簿記受験を配信するののか。成瀬の両親。成瀬を好きな航一郎。そして幼馴染のみゆき。

    成瀬を囲む人たち。素敵な繋がり

    懐かしい場面もたくさん出てきて、本当に面白くて一気読みしてしまいました。
    成瀬は本当にすごい子です。

    また森見登美彦の作品も出てきて、文体もそれ風になってて、懐かしさと嬉しさ満点

    これは絶対に今年の10選に入る作品です!

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    2025年12月14日
  • イノセント・デイズ(新潮文庫)

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    ネタバレ

     この物語に私に伝えるメッセージはなんだろう、と考え始めたのは、中年の専門講師の「物語には必ず著者のメッセージがあって、それを言語化できなければならない」という言葉を聞いた時からだった。
     
     その言葉を聞いた時私は、否定も肯定もできなかった。肯定すれば今後の物語との出会いに何か制限を課せられたような気がしたからだ。否定できなかったのは、反論する程の論理を立てられなかったからだ。

     そして今日私は、その専門講師の言葉が崩れていくのを感じた。なぜか、私は、この本で田中幸乃の人生を見たからだ。それは、こういう風に生きろとか説法を唱える文章ではなかった。田中幸乃という人生が伝える一言では済まされな

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    2025年12月14日
  • 回樹

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    6篇のSF短編集。
    色々考えされるお話ばかりだった。斜線堂先生のSFは初めて読んだけどとても面白かったです。天才。
    『回樹』『回祭』では、何を持って真実の愛とするのか、が描かれていて人間の関係・感情って複雑だなぁと思った。『回祭』の終わり方が切なすぎる。
    人間の死体が腐らなくなりやり場に困り始める世界のお話『不滅』も、大切な人の遺体をどう扱うかは人によって違うし倫理を取るか未来を取るかで考え方は分かれるし難しい問題ではある。自分が当事者だったらどういう気持ちになるだろうと考えさせられた。
    白人と黒人と宇宙人の人種差別を超えた友情が育まれていく『奈辺』はハートフル?で好きだった。

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    2025年12月14日
  • 月の立つ林で

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    私の人生で、青山智子さんに出会えた事は本当に財産だと思う。この本は、家族がテーマになっているのかなと思う。1つのポットキャストを中心につながっていく縁の暖かさ。本当に素敵な作品だった。
    私は特にお天道様のお話が好き。今日のお出かけのお供にこの本を選んで、行き帰りの電車では号泣。恥ずかしい。でも、青山智子さんの本を読めて、幸せ。間違いなくこの1冊は、私の人生の大切な1部分になってくれる そう思った作品でした。

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    2025年12月14日
  • 十二月だけのゴースト

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    切なく残酷だけど、温かく優しく、とにかく甘いロマンス小説。
    今を生きるハリエットと、クリスマスの精霊ノーランとのラブロマンスとのことで入り込めるだろうか、この厚みを読めるだろうかと思いつつも、読み進めると手を止めることなく一気読みだった。
    優しさと勇気と、温かな気持ちを与えてくれる。
    また来年のホリデーシーズンに必ず再読したい小説。

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    2025年12月14日
  • あの子とQ(新潮文庫)

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    吸血鬼である事を隠しながら生活する高校生の悩みや葛藤が見えて、段々と吸血鬼という存在の核心に迫る構成が見事だった!
    キャラクターも個性があり、会話がとてもユニークだった。2作目も読みたい!

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    2025年12月14日
  • 母という呪縛 娘という牢獄

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    親からの重圧が良い方向に転ぶことはあるのだろうか?
    何でもかんでも許すのは違うと思うが,子供の気持ちを無視してまで押し付ける教育や運動などは,絶対に実らないと思う。
    気持ちを優先することは大事だが,自分の気持ちを優先させ,相手の気持ちを踏み躙ることはあってはならない!
    あかりさんには第2の人生を楽しんでほしい。

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    2025年12月14日
  • 成瀬は都を駆け抜ける

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    成瀬あかりの大学生活というよりも、成瀬に周りが影響を受ける本質は変わらない、ただ舞台が京都になっただけ。それがとても良かった。周りが大人になっていくと、成瀬の考え方は幼く見える。それはきっと純粋無垢という言葉が適切に当てはまると思う。

    ただ、同時進行で読んでいた「Ank:a mirroring ape」だったので、ライオットがあった地区がめちゃくちゃ成瀬の舞台だったことが判明して、かすかにあの光景がよぎりました。

    多読の弊害かもしれない。

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    2025年12月14日
  • みんなのうた

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    私も故郷から離れ、夢を諦めきれずにいる。
    それが正しいかどうか分からないが、後悔しない選択をしたい
    わすれがたきふるさと

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    2025年12月14日