小説・文芸の高評価レビュー
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黒塗りのキッチンカーとフェンス上のイルミネーションに囲まれて、生成色と水色のサーカステントが六つ
サーカステントの内装もふかふかした毛足の長い花かご模様の濃紺の絨毯につやつやしたアンティークのテーブルと椅子、テントを支えるポールにはシャンデリア、目を惹く絵画に大小のランタン
そしてなんといっても素敵なお料理…♡
ハーブを詰めたファルシ
サーモンのタルタル
ブルーチーズとくるみのポテトサラダ
心が満ち、お腹も満たされたら憂き世のなかでも乗り越えていける
それがビストロつくし
素敵なお話とともに一文字一文字噛み締めたくなる料理の描写が最高!!
さすが料理を作品に取り入れることが多い作者さ -
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2017年度のベストセラー総合一位。それで急に仕事が増え、本人いわく、こんなはずじゃなかったのに。あれ、これって、デジャブー……その50年前、『戦いすんで日が暮れて』で直木賞受賞。目の回るほど忙しくなって、愚痴った。直木賞なんかじゃなくて、ちゃんとした作品で芥川賞が欲しかったのに。
佐藤愛子といえば、やはり憤怒の私小説。『戦いすんで』『血脈』『晩鐘』と読んできて、終わった気でいたのに、そのあとに特大ホームランが来るんだもん。
怒りの勢いは昔のまま。今回は、世の中の「正論」や「正義」に怒っている。でも、もちろん、それだけではない。いたずら電話やドロボーの話で笑わせ、飼い犬の話で泣かせる。喜怒哀楽 -
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ネタバレとにかく面白くて読む手が止まらなかった。二百年前の人骨と四年前に失踪した妹のDNAが一致したという存在し得ないような目を引くあらすじ。しかし、それが遺伝子実験によって実現してしまう。まったく予想もしなかった結末に驚きと恐怖を感じた。タイトルの「一次元の挿し木」にも、妹の名前である紫陽にも、紫陽花の挿し木を見る場面の「この花は、私と同じだから」、悠への「今の私のこと、忘れないで」や「その眼で、私の姿を覚えていて。ずっと」、ヘアドネーションの場面の「抗ってほしいのかも遺伝子に」といった言葉のように、至る所に伏線があったことに驚いた。
エピローグでの紫陽の今後には驚いたが、紫陽を再び失った悲しみを抱 -
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ネタバレ重厚なミステリーだ。550ページの分厚さにちょっとだけ怯んだけど、読み始めれば止まらない。三連休の中日ということもあり、1日で読み切った。
昭和25年、北海道函館で、銀行の支店長一家が殺害される。支店長は、日本刀で首を切り落とされていた。
昭和49年、東京佃島で、夫婦と娘が惨殺される。
夫は、日本刀で首の皮一枚残して切られていた。7歳の息子だけ生き残る。
令和6年、東京葛飾区で、1人の老人が変死体で見つかる。その老人は、佃島事件での容疑者の1人だった。
この3つの事件を通して昭和編では、元マル暴の鎌田と、若い湯浅という刑事が、平成編では、2人に加えて草加が、令和編では、管理官に出世した -
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成瀬シリーズ完結!
最初は「成瀬は天下をとりにいく」を読んでしまった妥協で読み始める。しかし、成瀬の奇行が語られないながらに続いているのだと思うと完結が非常に惜しい。
正直、成瀬と私は変人という意味で似ていると感じてならないが、こんなにも身勝手(よくいえば自由)に振舞ってみんなに好かれてる成瀬が羨ましく感じる。そういう所に現実では味わえない青春を感じる。
今作では成瀬の「私は大きなこと100個言って、ひとつかなえばよいと思ってる。」に共感。
最後琵琶湖観光大使?を2人でやるのは激アツ展開か?篠崎と成瀬がやれよ?という微妙な気持ちになるが島崎と終わるのがなんだかんだ原点に戻っていて島崎が主人 -
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最後に透真が「記者として今後どう生きていくか」について記されたところで、思うところがあった。
事件や事故に色めきだち、倫理観から外れたような行動が目に余る報道も多々ある。SNSの都合のいい感想を引用して、あたかも世論のようにニュースに流すことにも違和感を感じている。
インパクトのあるニュースに対してはワイドショーも騒ぎ立て、的外れな噂を拡散するのこともよく見られる。
情報に翻弄されてしまう人が多くいる中で、胸を張ってどんな記事を書きたいのか。記者という仕事に私自身も疑問をずっと持ってきていた。
透真の気持ちを読んで、自分は強く納得できた。 -
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ふと気がつくと、物語の中にどんどん引き込まれて情景が目に浮かび、感情が揺さぶられる想いでした。
幼い頃から両親と離れて施設の中で暮らすというのは、どういう気持ちになるのだろうか。
寂しい?友達といられて楽しい?
そんな単純な気持ちでは括ることはできないのではないか。と率直にそう思った。
「施設で暮らす」という特殊な環境から、独特なルールや教育もあり、また閉鎖的な空間であることから、「何が起きても分からない。」
そんな、環境にあった施設【ミライの学校】で見つかった白骨死体を巡って物語が展開されていく。
白骨死体は一体誰なのか?
どうしてそんなことが起きてしまったのか??
それを小学校の夏休 -
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大きく3章に分かれた、15篇からなる連作短編集。異世界ファンタジーにはあまり触れてこなかったこともあり、自分の想像力の限界を感じ、序盤はなかなか読み進められなかった。
後半に差しかかると、物語は少しずつ収束し始める。「設定」を逆手にとった壮大なメタ。そこで初めてこの作品の構造の面白さに気づき、始めからもう一度読み直した。
やがて、このややこしく、こんがらがったこれまでの物語は、試練だったのだとわかる。
一緒に最終章への突入を果たした読者にしかわからない。本物の、飛び出す本だった。
大真面目にルラィ・ララララスドなどという名前の人物が登場するセンスも好き。 -
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