あらすじ
中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも……。その後のまいの物語「渡りの一日」併録。
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Posted by ブクログ
ずっと気になっていた『西の魔女が死んだ』をようやく読みました。
静かでやさしくて、でも心の奥にじんわり残る物語でした。
大きな事件が起こるわけではないのに、言葉一つ一つや登場人物の距離感がとても丁寧で、読んでいるうちに気持ちが落ち着いていく感じがありました。西の魔女の生き方や言葉は押しつけがましくなくて、それが余計に心に沁みます。こんなおばあちゃんがいたら素敵だな、と自然に思いました。
読むタイミングや年齢によって、受け取るものが変わりそうな本だとも感じました。今の自分だからこそ、素直に受け止められた部分も多かった気がします。
派手な展開はないけれど、言葉や空気感がとてもやさしく、読み終わったあとに静かな余韻が残る一冊でした。
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中学生から10年ぶりの再読。
アイ・ノウ。おばあちゃんはちゃんとわかっている。言葉はなくてもわかる。素直に言ってくれるのが1番幸せだよね。でもやっぱり言うのはできないけれど。
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「あまり上等ではなかった多くの魔女たちが、そうやって自分自身の創り出した妄想に取り憑かれて自滅していきましたよ」
10年の月日で忘れたものは何か。見失ったものは何か。目が見えなくなったか。それとも見ようとしないのか。
憎しみや憎悪は魂の成長を妨げる。
常に学び、自律する。それが上等な魔女。
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読み終えた今、胸の奥が温かい涙で満たされている。この物語が私に教えてくれたのは、魔法とは決して不思議な術のことではなく、自分の意志で人生を切り拓いていく「強さ」のことなのだということだ。
正直に言えば、物語の序盤、私は「魔女」という存在にあまり良いイメージを持っていなかった。世間一般でも魔女はどこか不気味でマイナスな印象があるし、何より車の中でのまいとお母さんの会話から、おばあちゃんのことを「気難しくて嫌な人」なのではないかとさえ思っていた。二人までがおばあちゃんを「魔女」と呼ぶところに、どこか他人事のような、冷ややかな響きを感じていたからだ。
しかし、その先入観はすぐに裏切られることになった。おばあちゃんが不登校のまいに教えたのは、意外にも地味で真っ当なトレーニングだった。早寝早起きをし、決まった時間に食事を摂り、庭の手入れをする。おばあちゃんは、魔女に必要なのは「意志の力」であり、それは毎日のコツコツとした積み重ねでしか養われないと説く。
この「意志の力」は、アドラー心理学でいうところの「自己決定」に近い。周囲の環境や他人の言動に振り回されるのではなく、自分の行動を自分で決める。そして、決めた自分を信じる。簡単に思えて、実は一番難しいこの修行を勧めるおばあちゃんは、魔女という怪しげな存在などではなく、どこまでも真っ当に、誠実に生きる一人の「人間」だった。
物語の終盤、二人は喧嘩をしたまま別れてしまう。言いたいことが言えないままおばあちゃんが亡くなってしまった切なさは、胸が締め付けられるようだった。しかし、そのモヤモヤを吹き飛ばしてくれたのが、最後にまいが見つけたメッセージだった。
「ニシノマジョ カラ ヒガシノマジョヘ、オバアチャンノタマシイ、ダッシュツダイセイコウ」
まいが毎日ヒメワスレナグサに水をあげていることを知り、自分が死んだ後も驚かせない方法で約束を果たそうとしたおばあちゃん。あのガラスに書かれた言葉と、大好きな土地をまいに遺したという事実。そこには、言葉以上の深い愛が溢れていた。おばあちゃんは、一人の人間として、まいの後悔も悲しみもすべて包み込み、死をもってなお「魂はあり、愛は続く」ことを証明してみせたのだ。
異国の女性という設定や、丁寧に描写される庭の風景は、日常から少し切り離されたメルヘンな香りを漂わせている。けれど、そこで描かれていたのは、自分の弱さを意志の力で律し、凛として生きる、誰よりも強くて優しい人間の姿だった。
私は、おばあちゃんのような「立派な人間」になりたい。自分の決めたことを守り、自分を信じ、大切な人を静かに愛せるような、そんな強さを身につけていきたい。おばあちゃんから手渡された「意志の力」というバトンを、明日からの私の修行として大切に握りしめていこうと思う。
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2026年が始まって間もないけれど、もうすでに今年のベスト読書になるんじゃないかという気がしてる。情景や温度、暖かさまで感じることができる文章で、なによりおばあちゃんの台詞ひとつひとつが自分に向けられた言葉みたいで涙ぽろぽろ溢しながら読み進めた。名著だと知りつつも読むのが遅れてしまったけど、むしろ大人になってからこそ読むことができてよかったのかもしれない。
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おばあちゃんは懇意にしているようなのでゲンジさんは実はすごくいい人だったみたいなエピソードがいつか出てくるだろうと思いながら読んでたけど、、、。
おじいちゃんの真っ赤なルビーのような野いちごの群生はちょっと感動するだろうなあと思った。
亡くなった人からの植物の時間差プレゼントってすごい。
あと、鳥の鳴き声を「テッペンカケタカ」とか「チョットコーイ」とか表すのってかわいいなと思う。
昆虫DJの大田こぞうさんも似たような表現を過去にしていた。
自然への解像度が一般人より高いんだろうなー。
著者は河合隼雄氏と関わりがあるようで、ユングの集合的無意識を連想するのは自分だけじゃないだろう。
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おとぎ話読んだみたいな感じ。 ゆるやか〜に日差しに当たってるようなのほほんとした空気がずっと流れていて、休みに微睡みながら読むのにいい。 おばあちゃんの行動の1つ1つが、不思議な魔女に触れ合っているみたいでわくわくする感じも、自分が孫になったみたいで素敵。何回でも読みたい。
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中学生ぶりの再読。
微かな記憶で読みたい衝動に駆られて本屋さんに問い合わせその日に購入。
今、再読できてよかった。
子供が2人とも小学生になり新たな視点で読む「西の魔女が死んだ」はとても新鮮で面白くココロに染みた。
私も、子どもたちも、日々魔女修行。
いつか我が子達が手に取ってくれたら嬉しいな…と希望も添えつつ我が家の本棚に置いておくことにしよう。
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優しい作品。
この作品に学生時代に出会いたかった。
自分の嫌なことをハッキリ言えるようになったと思ったらそれは相手にとっては嫌に感じたり。上手くいかないこともあるよね、でもそれが人間だよねってことと、伝えきれなかったことに対しての愛情を感じた。
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優しくあたためてくれる物語でした。
中学生の頃、この作品に出会えていたら今が変わっていたのかなと思います。
自分の意志で決めることを大切にしようと強く感じました。
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ずっと読みたかった本
なぜか涙が出そうになった。
おばあちゃんの生活、好きです。
おばあちゃん自身も。
裏庭の葱、山椒、パセリにセージ、
ミントやフェンネル、月桂樹。
ジャム、キッシュ、紅茶
気持ちがあたたかく、豊かになる。
本当に価値のあるものは何であるのか。
サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中では咲かない。シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって、だれがシロクマを責めますか。
ニシノマジョ カラ ヒガシノマジョ へ
オバアチャン ノ タマシイ、
ダッシュツ、ダイセイコウ
私も明るくこの世からダッシュツしたい
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学んだことメモ 自分で考え自分で決める
また人にそれをそっと促す
怒りをぶつけない
自然に触れる
食事をゆっくり味わう
裸足で歩く
テレビなど音を消す
悩みを抱えた女の子が外国人の祖母の元で自然に触れながら過ごす。祖母は魔法使いの修行と称して優しさや厳しさで向き合い、自立を促していく。
祖母と喧嘩し謝ることが出来ずに離れ離れになってから亡くなってしまうが、亡くなっても自分との約束を覚えてたことに涙する。子どもに読んで欲しい作品だと思った。
Posted by ブクログ
心が温まるお話でした。西の魔女(おばあちゃん)と過ごしたかけがえのない時間。人生にはそういう小休憩みたいな時間が必要なのではないか、と感じました。まいが元気になってくれて、本当に良かったです。
Posted by ブクログ
購入した本のしおりにこの小説の一節が記されていたので、惹かれるように読み始めました。
暖かくて読みやすく、春の風のように心の中に言葉が流れてくるような物語だったように感じます。
元々タイトルのみを知っていたので、怖い話なのか私とは次元の違う魔法や魔術が用いられた世界を生きる人の話なのかと少し身構えながら読み始めたのですが、家族と同じ家で過ごしていた頃の懐かしい感覚に包まれ、読み終わる頃には私もきっと主人公と同じだ、という思いが残っていました。
数年前から魔女になりたいと思って生きている私なのですが、基礎トレーニングさえ出来ていないところを見るとまだまだ未熟に思います。
何があってもあの頃の憧れと自分の軸を大切に、丁寧に魔法をかけるように日々を過ごしていきたいです。
Posted by ブクログ
読んでいる最中は、「一体なんの話なんだ?」とイマイチストーリーが読み込めなかった。
途中で折れて、ChatGPTにこれって一体どんな話なの?と質問…笑
そこからどんな意味合いなのかスルスルと頭に入ってきて、腑に落ちました。
最初少し下調べしてから読むのも面白いのかもしれないし、二度読んでみてもいいのかも。
Posted by ブクログ
面白かったです
とにかく優しい文章と
心地良いリズムで
成長途中の少女と西洋人の祖母の
交流を描いた物語
誰でも少年少女の時期にありがちな
繊細多感で優しさと激しい敵意
主人公はそれでキズついた少女
祖母はひとり田舎で丁寧な暮らしを
している外人さん
魔女の血縁だとか
例えば母や父や誰とも違う
祖母独特の愛情や優しさってありますよね
私の祖母もやはり優しく温かかったと
思い出しました
最後の章の藤沢君⋯(笑)
Posted by ブクログ
最初は西の魔女であるまいの祖母がイギリス人であることに驚き、孫に敬語を使って話すということに違和感を感じ、馴染めなかったけど、終盤に近づくに連れてそれも受け入れられるようになった。最後、なぜタイトルに西の魔女が使われたのかがわかり、そして約束を思い出してウルウルした。おばあちゃんの愛、それも日だまりのような、まいを包む愛が伝わってきた。
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表題から受けるイメージとは打って変わって、陽だまりのような小説だった。
自然の中に生活が溶け込んでいるような、おばあちゃんの暮らしには憧れる。いつかはしてみたいと思う。
ラストシーンは結構感動した。
Posted by ブクログ
有名だし題名に惹かれてずっと読んでみたかった一冊。
祖父母にたくさん会いに行ってたくさんお話しをしようと思った。
様々な生き方をする女性がいて、それぞれに幸せと不幸せがある。大人になったとき、子どもにかっこいいと思ってもらえるような女性でありたいと思う。
Posted by ブクログ
やさしい、とてもやさしい物語でした。読んでいて心が温かくなりました。
「西の魔女が死んだ。四時間目の理科の授業が…」と作名から始まるこの本はおばあちゃんとまいのやさしさが詰め込まれたお話です。
心が疲れている時や、少し休みたくなった時、そっと寄り添ってくれるそんな話です。
おばあちゃんの言葉ひとつひとつが心に沁みてあたためてくれます。
Posted by ブクログ
中学生特有の思春期、おばあちゃんの死生観、孫への愛情。
中学生の時に読んだが、親になってから読むとまた違う思いになった。
おばあちゃんの家の柔らかな雰囲気がとても心地よく、温かい気持ちになれる。
Posted by ブクログ
『西の魔女が死んだ』
題名だけを見ると少し怖そうなのに、
読んでみたらとても心温まる、でもなぜか切ない物語だった。
規則正しい生活、食事、運動。
特別な魔法じゃなく、
生活を整えることが心を支えると教えてくれる。
自分が楽に生きられる場所を選ぶことに
後ろめたさはいらない。
サボテンも蓮もシロクマも、
それぞれ合った場所で生きているだけ。
直感は大切。
でも、それに取り憑かれてはいけない。
自然に囲まれ、
物を大切に使い、
生活の知恵を身につけて生きること。
静かだけど、深く残る一冊でした!!
2026年2冊目
Posted by ブクログ
衣食住の大切さ、自然さ(風景としても、生き方としても)について考えさせられた。
おばあちゃんみたいな人になりたいと思いつつも、まいのお母さんみたいな生き方も悪くないと思いながら読んでいたので、最後のまいの気付きには確かに!となった。
Posted by ブクログ
タイトルを読んで、何となくミステリーかサスペンスかなと思いましたが、がっつり少女の成長物語でした 笑
でもこれはこれで良かったです。
生きること、人と接すること、何より死んだ後に残すもののことなどを、魔女(主人公の祖母)から教わります。
小学生高学年から中学生くらいの子はは読んでほしい一冊です。
Posted by ブクログ
途中から展開が気になり、
読む手が止まらなく一気読みしました。
とても読みやすい本でした。
おばあちゃんとまいが嫌な別れ方をしたまま、離れてしまうのはとても悲しかったです。
まいがふと言葉にする「おばあちゃん、大好き」
という言葉がでるたび、心が温まります。
最後の最後に、「おばあちゃん、大好き」とずっと聞けなかった、心の底から聞きたいと願う声が聞けて良かったなと思いました。
ふとまた読みたくなるような一冊です。
Posted by ブクログ
学校に通わなかったときの「まい」とおばあちゃんの、いわゆる「丁寧な暮らし」の話。始めはなかなか進まなかったが、だんだんとゆっくりした二人の暮らしが目に見えるようになってきて、面白くなってきた。
Posted by ブクログ
タイトルから想像する物語と全然違った。中学生まいへの魔女の言葉は、大人になった今の自分にも響くところがあって、大事な考え方だなと感じる。特に仕事や日々のストレスに対しての気持ちの在り方を変えようと思えた。
ただ、想像よりだいぶ穏やかな物語だったので、盛り上がる場面は個人的にはなく、淡々と読み進める感じは少し物足りなさはあったかな〜
Posted by ブクログ
さらっと読める作品でした。
物語の中にある自分で決めることや、妄想にとらわれないことについて、何か証明する出来事があるわけではなかったですが、なにか妙な説得感があると感じました。
本当におばあちゃんに教えてもらっている様な気分になりました。
Posted by ブクログ
日本で帰国試験(高校)を受ける日本語のあやしい中学生たち(うちの子どもたち)に、小学生でも読めるレベルの日本語で、内容は中学生にもなじむものをかつて探していました。
わたくし的には森絵都さん、瀬尾まいこさんあたりがツボで、このあたりを押していました。
その中で本書がなかなか良い、みたいな話を小耳にはさみ、当時は購入に至らずも頭の片隅に残っておりました。下の子も既に大学生になろうかというところですが、今般手に取る機会があったもので、読んでみたものです。
・・・
表現力がなくて申し訳ないですが、「YAだなあ」って感じ。
大人が読むと少し物足りないかな。
クオーターの女の子(中学生)が学校を行くのがイヤになっちゃって、それを両親もそっと受け止め、山奥に住む祖母(英国人)のところに送り、そのうちに回復する、みたいな話です。
子ども目線で見れば、自分で決めること、他人を受け止めること、省察すること、リズムを刻むこと、みたいなところを読み取るのでしょうかね。
親目線で見れば、ぐっとこらえて見守ること、愛していることを感じさせる環境を作ること(けっして言葉でいうのではなくて)、ということでしょうか。
首都圏で生まれ育ったためか、田舎への憧れがアホみたいにあり、自然のリズムで生きてみたいなあという憧憬が頭をもたげてきました。まあ家内に真っ先に反対されるのでしょうが。
・・・
ということで、梨木さんの本は初めて読みました。
どうやら氏の作品は、類似の路線の作品が多いようですね。ということは今後は余りお目にかかることはないかもしれません。
小中学生くらいのお子さんには読ませてみても良いのではないでしょうか。良質で上品なYA、といった印象です。