あらすじ
「褒め男」にくらっときたことありますか?褒め方に下心がなく、しかし自分は特別だと錯覚させる。ついに遭遇した褒め男の言葉に私は……。著者と、ゆるゆると語り合っているうちに元気になれる、傑作エッセイ集。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
読んでいると「私はこう思うんだけど」とお酒片手に語る角田さんが想像できる。20年前30代だった当時の日常や恋愛など...肩肘張らないよもやま話たち。文章の温度感が私には適温で自然と頬が緩まる。角田さんのさっぱりしてるとこ好きだなぁ〜
Posted by ブクログ
とても面白かった。日常から切り取られているテーマ。日常が凄く重みのある大切なものに感じられた。文字が踊っているよう。一つ一つ丁寧に読んで噛み砕きたくなる。その言葉を取っておきたいような気分になった。なので、これは電子ではなく、本も買おうと思った。
Posted by ブクログ
凄く良かった。
肩の力を抜いて読めて角田さんと実際に飲み屋でお話してるみたいなエッセイだけれど、
その中にも角田さんの考え方が私にはすごくかっこいいなと思った。かっこつけてないところがかっこいい!
投げかけられる問い掛けの数々に対して、よくある「宝くじが当たったら?」って言われて一生懸命悩む子供のように、頭を捻らせ考える自分がいました。
特に恋愛模様の渦中にいた?議論では、激しく角田さんに同感。私も恋愛話に疎い方で、後々からそういう話を知る事が多々あります。
最後の章の「最近、心がふるえたことは?」がとても心に響きました。
248〜249にかけての文章がとても良かったので、抜粋はしません。「自分の足で歩いてそうしたものに出合えると、本当にうれしい。」
Posted by ブクログ
今読んでいますが、短いエッセイ集なのでとても読みやすいし、読んでいて落ち着きます。寝る前にちょっと気分を落ち着けて眠りたい、そんなときにオススメかもしれません。
Posted by ブクログ
角田さんの考え方が面白くて好き、小説家だし賢く上手〜く生きて私とは全然違う思考してるんやろなと思ってたけど似てる部分も合ってなんか嬉しくなった、見ててくすくす笑えた、テキトーに生きてた良い意味で!私も楽しくのんびり生きる
Posted by ブクログ
エッセイが好きで、角田光代のものもこれで3冊目なんだけど、他の作家のものと読み比べてみると彼女には澱みがないのが印象的だった。
女性作家のエッセイはともすれば内面を書き出すうちに過去のドロドロや「〜すべきだと思う」みたいなものが多くなってくるが、角田光代にはそういうものを感じない。
人間らしいし、いわゆるさばさば女とは違うし湿度がないわけでもないのに、自分の中の嫌な感情や思い出も「そういうこともあるよね」と割り切っている。
そういうところが読みやすいしとっつきやすい。
深い悩みを相談しても、深刻になり過ぎずに「そうなんだー」と軽く聞き流してくれそうな、でも突き放すわけでもない感じがすごく友達になりたくなる。
本書では外国で高山に登ることになったときの彼女の心の内が「こんなはずじゃなかった、おうちに帰りたい(中略)だいたい私はいつだって読みが甘いのだ……と、さまざまなネガティヴ思考が頭のなかを怒濤のように駆けめぐる。(中略)泣いてもどうにもならないから、泣かずにただひたすら歩き続けたけれど」などと書かれていて私と同じだ!と嬉しくなったりもした。
もっとも角田光代はありえないほどの仕事の量をこなし賞を取り、プライベートでも歯を食いしばっていたりと、私とはまるで違うのだけど。
それでも「私もそうだ!」と思わせてくれる、友達の友達にいそうなのが角田光代なのだ。
この本を読んで、更に彼女のことを知りたくなった。
飾らないところが良い
理想の女性の話や、普段着とお出かけ着の使い分けの話など、読んでいるだけなのだけど一緒に話しているかのような近さがあって良かった。少しズボラで、でも逞しい角田光代さんのエッセイはどれも面白かった。
Posted by ブクログ
この本は、私がまた「本読んでみようかな」と思った一冊である。
私は昔、本好きの小学生だった。
しかし、元々というわけではなかった。
私を本好きに変えたのは小3の頃に出会った友達である。
その子はとても本を読む子で、私に本の面白さを教えてくれた。
中学校はその子と離れてしまい、私はあまり読書をしなくなった。
なかなか面白い本に出会えなかったこともあるかもしれない。
(武者小路実篤の「友情」とあさのあつこシリーズは面白かったけど)
でも、一番の理由は
その友達のような、一緒に本を語り合える友達が周りにいなかったからだと思う。
高校はその友達と一緒だったが、彼女は入学してすぐ留学に行ってしまった。
私は中学と同じような理由でほとんど読書をしなかった。
浪人生で友達が面白い本を教えてくれまた読書にハマったが、浪人生が終わると読書をしなくなった。
そして大学生になり出会った、久々の面白い一冊。
寝るのも惜しんで、とにかくひたすら読んだ。何回も読んだ。
まあ〜読んだきっかけはちょっと秘密だけど(笑)
こんな本に出会ったのは久しぶりで、それから、角田さんのエッセイをいろいろと読んだ。
そして今も角田さんのいろいろな小説やエッセイを読んでいる。
この本は、私をまた本を読むことに引き戻してくれた
いわば「命の恩人」的な存在なのかもしれない。
「こんなに面白い本があるなら、他にも自分が好きになる本や作家さんを見つけたい」
それが今、私の読書する理由である。
こんな風に思わせてくれたこの本は、私の人生の中で確実に大切な一冊になるであろう。
Posted by ブクログ
作家さんが日常を描くとき、こういう言葉で表現するのか、、と感じながら読んでいた。
何年も前に書かれた作品とは思えないほど共感しながら読み進められた。
Posted by ブクログ
角田光代さんのエッセイは初読み。
勝手に持っていたイメージが覆された。
いい意味でゆるっとしていて、でも軸はぶれない強さもあって。自然体なところがいいなと思った。
あとがきで「年齢だけは重ねたが、大人になった実感もなく、賢くなった気配はない」は、私もそう。
気分は昔と全然変わってないのは一緒だな。
友達と飲みながら話しているような楽しいエッセイだった。
Posted by ブクログ
とっても素敵なエッセイで、あとがきで書かれているように居酒屋で角田さんと酒のつまみにお話ししているような、ほっこりした読み心地で楽しかった。書かれたのは大分前みたいだけれど、まだまだ続きを読んでいたい気持ちでいっぱい。
Posted by ブクログ
エッセイって作家さんの色んなことを知れて
友達と話してるみたいで
楽しくて近くて、
毎日寝る前にちょっとづつ読むのが好き
美味しいもの大臣私の周りにもたくさんいる!笑
なんとか運の話もめっちゃ共感面白かった〜
Posted by ブクログ
おもしろかった!
webに2週間に一回掲載していたエッセイをまとめた本らしい
いろんな質問を投げかけてきたりしてくれる内容が多くて自分はどうだろう?とか考えながら読んだ
例えば、角田さんは恋愛運とかはないけどタクシー運、旅行に行った時に出会う旅行者運はいい!
あなたは何運に自信がある?みたいな
あとは以前カレーのルーが足りなくなった経験からカレーとルーをかき混ぜて食べるようになったとかスカートが捲れ上がってパンツ丸見えになってる女性を見かけてからトイレから出たあと執拗に捲れてないか確認するようになったとかのプチトラウマの話からあなたもありますか?とか
こういうはなしってダラダラと誰かと無限に時間がある時にしかできないんだよねえ
だからこの本を読んでるとそういう友達とか家族とかとどうでもいいような論争をしたような充実感があった
あと角田光代の作品は母と娘の確執とか毒親系の話が多いから母との関係はあまり良くないのかも?と思ってたけど母のいた病院に通ってて辛かった話とかがところどころにあってそんなことはないんだと思った
Posted by ブクログ
あとがきにもあったが、20代から40代の女性は忙しい
友達と馬鹿話してゆっくり飲むなんて時間なかなか取れない
激しく共感
20代に毎日のように友達と話しして、飲みに行って、くだらない話しをして、お茶をして、買い物して
本当に貴重な時間だったんだと思う
だからといって、今が不幸なわけではない
でも、この本を読んでわかる!って思ったり、私だったら、、と考えたり
会話してるような気持ちになれる本でした!
Posted by ブクログ
まだ30代なりたての頃。
若かりし日の角田さんのエッセイ。
日常があまりにリアルで、全く気取ってなくて風変わりでくだらないものばかり。
なのに、これがものすごく心地よくて
ありのままの生活や丸出し感に脱力感。
心理テストや占い、女子会に二日酔い、引越し…
人生って色々ないようであって、だからこそおもしろい。
Posted by ブクログ
☑︎住んでいる部屋話と恋人話は比例する
☑︎宗教ってのはこの世のシステムを理解しようという姿勢だ。自分の力の及ばない、すべての理不尽を納得したいという希求だ。
☑︎最初のデートでの印象は、その後の相手の本質を象徴している
☑︎"顔か中身か"なんて議論は、裸んぼうで暮らしてはじめて提起できる議題である
☑︎フネはやさしくて、聡明で、何ごとも肯定して受け入れる。そして私がもっともすばらしいと思うのは、無関心具合なのである。
Posted by ブクログ
『しあわせのねだん』がとても好きだったので、角田さんのエッセイを手に取った。 後書きに、お酒を飲みながら、お茶を飲みながら楽しんでいただけたら、と書いてあるように、とてもリラックスして読める。ほっこり癒された。
Posted by ブクログ
短いエッセイ集。男の人が何を買ってくれるか経験がないからぜんぜんわからないけど、米や味噌ではないと思ってたり、学生時代の恋愛模様に入れなかったのは自分が猿だからと疑問に思ったり、おもしろい人柄がわかる。
三十半ばの女が化粧をしないということは、本人にそのつもりがなくても意思表明に見えるとか、社交辞令のような形式的な言葉や決まりきった表現が人を楽にすることがあるとか納得した。
Posted by ブクログ
作家さんのエッセイというのは総じて面白いと感じるのだけれど、角田光代さんのエッセイもテンポよく読めてよかった。作家さん本人の人柄やライフスタイルが垣間見え、小説とは異なる楽しみがある。
Posted by ブクログ
角田光代さんの小説は自分の中で、すごくわかる女性の気持ちが描かれている一方、ちょっと後味が悪いもの、が多かった気がする。
エッセイを読むのは初めてだったけど、角田光代という作家をとても身近に感じることができた。
物知りじゃないところとか、身づくろいが苦手なところとか、人間って何かに秀でていてもこの部分はダメってあるよね、と、自分のダメな部分も肯定されたような。
Posted by ブクログ
年をとるって一方通行。この先何度だれかを好きになっても、そのときの気持ちには戻れない。本を読んで何を思うかも、きっと同じだ。年をとれば感想も変わる。だから、今の気持ちを見つめたい。
これは作者とだらだらお喋りができるエッセイ。
Posted by ブクログ
2003年〜2005年 角田氏36〜38歳のエッセイ
怒って当然の、大きな怒りのときは、あまり怒らない方がいい。ちいさな怒りはいくら怒ってみせたっていい。その方が得をする。これは大事な喧嘩の教訓だ。
怒りは表現すると威嚇になる。相手は威嚇に驚いて一応詫びるが、本当に悪かったとはけっして思わない。相手の剣幕に気圧されて、そこまで頭がまわらないのである。
わかる〜。これは作者の大学の先生の言葉らしいが、素晴らしい分析だ。そして、私の頭にはある人のヒステリックに怒鳴り散らすみっともない姿が浮かび上がる。その人にこの先生の言葉を送りたい。
Posted by ブクログ
連載の日記を取りまとめたエッセイ集。季節があって良い、時の移ろいを感じて良い、一つ一つ軽快で良い。
人生何かと考える。考えすぎて嫌になる。考えるのに疲れた時は、内容の重い本なんて読みたくない。軽い、軽い、流れるような本がいい。頭の中にすーっと入ってくるような、そしてそのまますーっと出てくるような。この本はそんな要求にぴったりだ。
活字を目で追っている訳では無い。ちゃんと頭に入っている。けれども、そのまま出ていく。この文字で脳みそを洗浄している感じが良かったです。独特な感想文となってしまいました。
Posted by ブクログ
「人の会話って、ほんと、馬鹿みたいだよなあ。馬鹿みたいで、意味もなくって、くだらなくて、大切なことはいつも伝わらなくて、けど、なんてあたたかいんだろう。」
.
「場所というのは思いと結びついて、意味を持つ。かなしい思いも浮かれた思いも場所は吸いこむ。吸い込んで、そこにあり続ける。」
心安らぐエッセイ。クスッとしたり、わかる!!と思ったり。角田光代さんの人となりを感じられて、思わず頬を緩めながら読んだ。
Posted by ブクログ
角田光代さんのエッセイ集。なかなか友達と飲み会をしたり、お喋りで盛り上がったりできないコロナ禍の今、そんな時間を擬似体験できたようで楽しかった。高校の同級生との飲み会や仲の良い友達との女子会などでのお喋りって、ほんとたわいもない事や、後で思い出してもほとんど意味のないバカ話だったりするけど、そういうのってとっても大切な時間だったりするんですよね。一日も早く、みんなで集まって、そんなバカ話で盛り上がれるような日が戻って来るといいなぁ。
Posted by ブクログ
年を重ねることの面白さみたいなもの
きっと10年経っても、わたしはわたしが思っているほど、生きるのが上手になってない。
それでも、ひとつひとつ重ねていくうちに、今は感じられない面白さ、楽しさ、苦さまで、感じられるようになるんじゃないかな。
それが少し楽しみだ。
Posted by ブクログ
角田さんの、風変わりで面白い人柄が溢れ出るようなエッセイ。
ちと友人としては付き合いづらいところもある気がするが、深く付き合うとそのスルメのような味わいが感じられるような、そういう人なんだろうなぁと楽しく読んだ。けっこう時間かかったけれど。
さて、やはり人生は「恋をして、夢をみて、旅をしないとな」ということを改めて思った。
とりあえず今年は旅に出るぞ。それも何度もだ。
Posted by ブクログ
共感できる部分が多かったり
飲み会を開いて貰っているような気分で
テンポ良く読み進められるエッセイ。
個人的に印象に残っているのは
「アミノバイタル乾杯いきいき」。笑
調べたら2006年2月に生産終了してしまったとか。
このエッセイももう15〜17年前のものになり
時代のギャップは感じるけれども
角田光代さんの軽口な文章を楽しめた。
次回はエッセイではなく、ぜひ小説も読みたい。
Posted by ブクログ
雑誌のコラム位の分量でエッセイらしく楽な気持ちで読める。エッセイとしても十分楽しめるのだけど,これを書いた人があの本(思い浮かべたのは比較的最近読んだ『坂の途中の家』)を書くのかと思うと,やはり作家の想像力や文章力というのは凄まじいものなのだと思う。角田光代というオリジナルの人は,色々な人の人生を見聞しているかもしれないけど,それだけではない,でも角田さんの実体験ではないようなシチュエーションでもすごくリアルに感じたし,これは私か?とさえ思う描写もあったけど,角田さんは私とは全然違うタイプの人だった。こんな感想書いてる凡の中の凡とは比べものにならないのだ。あぁ小説家の書くエッセイって色々な楽しみ方ができて本当好き。