小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ子どもに会いたい。ひと目わが子を見たい。
ただそれだけなのに…。たった一度のミス。それが轢き逃げという取り返しのつかない罪であった為に、産んだばかりの我が子を取り上げられてしまう。こんなにも辛く悲しい事があるだろうか。想像しただけで胸が苦しくなる。
福岡でのくじゅうろさんとの会話では現実を突きつけられ、読んでいて涙が止まらなくなった。あと、最後の山場、キャリーバッグを引きながら道を歩く場面。お互い恐れながら相対する様子が細やかに描かれ、怒り、泣き、期待など感情が忙しかった。
詮索する人、裏切る人、嫌な事ばかりだが、真面目に生きていれば、見てくれている人も現れる。目標もでき、前向きになれる。
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ブラックな引きこもり支援施設に送られた者たちの生活に転機が訪れる。
話の展開がスムーズであっという間に引き込まれ一気に読み切りました。これは面白かった。
引きこもることによって社会の居場所を失う恐怖がそうさせなかっただけで、行きたくない学校や会社に行き続けた自分を振り返り、共感するなあという感覚と、「だからってドロップアウトするとか結局甘ったれなことには違いない」という社会人側の冷徹な傲慢さが交互に去来したのですが、なにしろ一線を越えてからの”ひきこもり家族”のさまがなんなら楽しくさえ感じられ、それもまたまんまと作者に乗せられてるなあ(いい意味で)と思いました。彼らが形はどうあれ「生き -
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めちゃくちゃおもしろかった。
身につまされる、というか、ほぼ我が事というか、、。
人間は本当に多面的だと思う。僕が見ているあの人は本当であるけれど、それ以外にもあの人は別の本当の姿も持っている。だれもが、そうだと思う。
それでも僕は、わかりたい。
わかることが、いや、わかろうとすることが、おこがましいけれど、愛だと思うから。
啓久が「出来心」以外に、罪を犯した理由がはっきりとは描かれなかったけれど、それはたぶん、彼自身がわかっていないからだと思う。
そして、現実に、そういう場合が多いのではないかとも思う。
「衝動的に首を絞めてしまった」とか、「気がついたらカバンに入れていた」とか、本心からそ -
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『さよならの…』という題名だから、もしかしてシャールさんの身に何か起こるのではないか、と読み進めて巻末に近くなるにつれてドキドキ。
この本の1話目、すごく好き。まぁ、ジャダさんはいつものごとくちょっとうるさすぎるんだけど、この話では良い役ドコロだ。
希実が初めてシャールの『本当の姿』を観た時の感想が笑えるけど同意!
あああ、もったいない……!ハンサムな男性の面影が、どぎつい厚化粧の向こうに儚く消えていく。
という感想がツボに入って笑えた。
そのうえで、シャールさんの言葉がしみじみ。『自分を憐れむのって癖になるの。傷つくのって楽ですもの。だから私、逆のことをすることにしているの。』
自分を憐れ -
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戦争という狂気の時代、なおも正気を保ち続け、暗愚な上官や中央の命令に最後まで抗い、手持ちの資源しか使えないという厳しい制約の中で、精神主義や非科学に傾倒することなく、合理的精神を貫いた不屈の指揮官たちの話。
著者の「激戦地を歩く」を読み、現地を直接見ることの重要性、人生観に感銘を受け読んでみた。
本書で取り上げていた、インパール作戦での佐藤幸徳、宮崎繁三郎。沖縄戦での八原博通。特攻を拒否した美濃部正。いかに理不尽な極限状態であっても、己の信念を貫き、合理的な決断を迷わず実行すること大切さ、教訓を戦争という歴史から学ぶことができた。
現代日本、理不尽な極限状態でなくとも己の信念を貫き、合理 -
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ネタバレ2026年本屋大賞の大賞受賞作。おめでとうございます!
視野を広げすぎても、狭めすぎても、どちらも弊害があるし、何事もバランスが大事。
何が正解かは視点によって変わってくるから、正解は一つではない。
私も推しはいるけれど、CDを何枚も買ったり再生数に貢献したりするほどのめり込んではおらず、そういう熱量の高いファンを今まで別世界の人たちだと思っていたけれど、
朝井さんのこの作品を読んだ今は、誰でも熱量の高い信徒になる可能性を感じた。
SNSで情報が溢れていて、でもそれと反比例するかのように、誰かと心から繋がりたいと孤独を感じる人が多いこの現代に、
お金や時間をすべて捧げる対象があり、その気
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