罪と罰(下)
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罪と罰(下)

小説・文芸
990円 (税込)

4pt

不安と恐怖に駆られ、良心の呵責に耐えきれぬラスコーリニコフは、偶然知り合った娼婦ソーニャの自己犠牲に徹した生き方に打たれ、ついに自らを法の手にゆだねる。――ロシア思想史にインテリゲンチャの出現が特筆された1860年代、急激な価値転換が行われる中での青年層の思想の昏迷を予言し、強烈な人間回復への願望を訴えたヒューマニズムの書として不滅の価値に輝く作品である。

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罪と罰 の一覧

1~2巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~2件目 / 2件
  • 罪と罰(上)
    990円 (税込)
    鋭敏な頭脳をもつ貧しい大学生ラスコーリニコフは、一つの微細な罪悪は百の善行に償われるという理論のもとに、強欲非道な高利貸の老婆を殺害し、その財産を有効に転用しようと企てるが、偶然その場に来合せたその妹まで殺してしまう。この予期しなかった第二の殺人が、ラスコーリニコフの心に重くのしかかり、彼は罪の意識におびえるみじめな自分を発見しなければならなかった。
  • 罪と罰(下)
    990円 (税込)
    不安と恐怖に駆られ、良心の呵責に耐えきれぬラスコーリニコフは、偶然知り合った娼婦ソーニャの自己犠牲に徹した生き方に打たれ、ついに自らを法の手にゆだねる。――ロシア思想史にインテリゲンチャの出現が特筆された1860年代、急激な価値転換が行われる中での青年層の思想の昏迷を予言し、強烈な人間回復への願望を訴えたヒューマニズムの書として不滅の価値に輝く作品である。

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罪と罰(下) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    上にまとめて感想を書いてしまった。
    後半は、ラスコーリニコフが追い詰められながら、また熱病に侵されながら、もういいや、と、罪から逃げることを諦めていく、という印象が強かった。
    それは勿論、ソーニャの心の美しさや何やらもあるのかもしれないが、やっぱり罪を抱えて生きることは苦し過ぎることだ、という教訓が、読んで数十年経っても染み込んでいる。
    そういう意味では、罪と罰、のタイトルの意味を今の方が感じられるようになった。

    0
    2026年08月21日

    Posted by ブクログ

    人生で何度も読み返したくなる名著の一つ。たしか、ドストエフスキーの作品の中では、一番初めに読んだと記憶。

    ポルフィーリイとの知的対決は緊張感がある。
    ラスコーリニコフだけでなく、ソーニャ、スヴィドリガイロフ、ドューニャ、ラズミーヒンなど、各登場人物の人物描写が非常に深い。
    主人公ラスコーリニコフの立場になることはなかなか想像が難しいが、重い犯罪を行い、次第に心理的に耐えなくなり、自白するに至る状況に陥るということが克明に描かれている。
    当時のロシア社会の描写も興味深い。

    0
    2026年07月26日

    Posted by ブクログ

    何で早くこれを読まなかったんだろう。
    読んでいて色んな問いが生まれた。
    再読するたびに色んな発見があるだろう作品。
    あと、スヴィドリガイロフが悪人であるのにもかかわらず、ドゥーニャと対峙したあとのシーンが虚しくて心に残ってしまったのが意外。
    また絶対再読するつもり。

    0
    2026年07月01日

    Posted by ブクログ

    『下』でこんなに物語に引き込まれるとは思っていなかった。
    長ゼリフとロシア人名を脳が受け入れ出したのか、不思議とすんなり頭に入ってくるようになった。
    どんどん面白くなってきて、Audibleのペースではもどかしくなり、途中からは本だけで一気に読み進めた。
    やっぱり文字で見た方が断然わかりやすい。
    そして3段組はページをめくる回数が減るので意外と楽、という発見もあった。

    濃密な苦悩を描く心理描写に夢中になった。
    ​何の悩みもなかった若い頃に読んでも、きっと当時の私にはこの苦悩は全く理解できなかったと思う。
    年を取って自分も色々な経験をしてきた今だったからこそ、登場人物たちの苦悩にそれぞれ共感できるところがあった。
    ずっと手が伸びなかったのに、急に読みたくなった今が、自分にとっての読み時だったんだと思う。

    大好きなコロンボのモデルになったポルフィーリとのやり取りも面白かった。
    「へっへ!」とヘラヘラ笑って、何を考えているかわからない態度は、考えすぎてしまう主人公にとって1番不気味で怖い存在だったと思う。
    あと、『刑事コロンボ』の初回『殺人処方箋』でのとあるシーンを彷彿させるところがあって、コロンボ生みの親のレヴィンソン&リンクのこの作品への強いリスペクトも感じた。
    つくづく160年も前に、読者を物語にぐっと引き込む術が完成されていたことに驚いた。
    現代ミステリーの原点に触れたようだった。

    それから、金や地位で人を支配しようとする浅ましい嫌な奴が、ドストエフスキーの手によって容赦なく暴かれていてスッキリした。

    この本の最後の見返しページに、当時学生だった父が押した名前のハンコが残されていた。
    その頃ラーメンが一杯50円だったというので、学生に450円は高価だったと思う。
    外箱はかなり色褪せて茶色く変色してるけど、本自体はとても綺麗だった。
    この本を当時から父がどれほど大切にしていたか、時間を越えてその思いが伝わってきた。
    若かりし日の父の思いも同時に感じることができて、​本を「形」として残す良さを改めて感じた。

    次は『カラマーゾフの兄弟』に進もうかな。
    本+たまにAudibleにて。


    ※ここからはネタバレありの感想です。
    ──────────────────

    ​主人公のラスコーリニコフは「自分は選ばれし非凡人だ」と理屈を並べて、犯行を全く反省していない。
    でも、いざお金を奪っても一銭も使うことができない。
    心の中の罪悪感と、頭で考えている理屈とのちぐはぐさに、人間くさいリアルさを感じる。
    何度自問自答しても、このちぐはぐさは自分だけでは解決することができなかったんだろうな。

    そこに現れるソーニャ。​
    「他人」を殺した主人公と、家族のために体を売り「自分の心」を殺したソーニャ。
    「殺人」と「自己犠牲」は全く違うんだけど、私には「殺した」という同じ痛みを抱える二人がお互いの鏡のように感じているように思えた。

    彼に罪を認めさせたのは、彼女だった。
    母や妹にも無償の愛と献身はあったけど、彼に心を開かせることはできなかった。
    その違いは、ソーニャ自身も彼と同じ痛みを抱えていたからだと思う。
    彼女はただ隣にいて共に苦しんだ。同じ地獄を見た者同士だから、彼の頑なな心を溶かすことができたのかもしれない。

    ソーニャも彼を救うためだけではなく、彼女自身が「自分の心を殺してしまったこと」への償いでもあったのではないかと思った。
    彼を支えることで、彼女もまた自分自身の魂を救おうとしていたように自分には感じた。
    だからこそ、お互いを必要としていたのかもしれない。

    物語の幕が閉じる時、小さい頃からこの本に抱いてきたイメージとは全く違って見えた。

    0
    2026年04月09日

    Posted by ブクログ

    ふぅ…
    この作家マジで化け物すぎ
    1200頁の長編なのに、序盤で犯行と動機がさらっと明白にされる構成からして秀逸
    10代で読まなかった後悔は少しあるけど、10代の私ではスヴィドリガイロフの言動や人生の論理的帰結に今ほど感情は揺さぶられなかっただろうなとも思った

    0
    2026年03月07日

    Posted by ブクログ

    ソーニャの愛としてのシンボル、スヴィドリガイロフのニヒリズムとしてのシンボル、ドゥーニャの家族としてのシンボル、それぞれが抱く「思想の良さと危険性」

    0
    2026年02月15日

    Posted by ブクログ

    概念が人格化した様な登場人物たち。荒ぶる言葉に立ち上がる手触りのある世界観。ラスコーリニコフの気持ち、完全に自分と違っていた。そして救済はかのように、唐突に、そして静かに、心の中に訪れるのだと思う。

    0
    2026年01月04日

    Posted by ブクログ

    ストーリーは非常にわかりやすく文字数は多いが読みやすい。あっという間に読み終えてしまった。主役と予審判事との掛け合いが面白い。登場人物の悲劇は涙を誘い、主役の苦悩と混乱はめまぐるしく展開してあきさせない。物語のラストは心が安らぐ気持ちのいいまとまり方で最後まで満足できた。

    0
    2026年03月10日

    Posted by ブクログ

    下巻では金持ちのスヴィドリガイロフが登場。これは解説によるとラスコーリニコフの影の分身のような男であるらしいが、机上の選民思想と強烈な自尊心から殺人を犯したラスコーリニコフと比べれば、最後は善行で終わっているわけであるし、彼の立ち振る舞いはおよそ作中でラスコーリニコフとドゥーニャが罵るほどの悪人には思えない。

    エピローグでラスコーリニコフは自殺しなかったことを後悔するが、スヴィドリガイロフは自殺した。死を恐れ、話題に出されることも嫌っていたのに。ドゥーニャはソーニャのようにスヴィドリガイロフを救えなかったから、という単純な比較で自殺した・していないを論じることはできない。

    なぜスヴィドリガイロフは自殺したのかといえば彼の中には信じるものが何もなく希望がないからだろう。夢想から一時的な心神喪失状態とでも言えるような状態で殺人を犯しただけで根は人を思いやる心をある程度もっているラスコーリニコフと違いスヴィドリガイロフはほとんど享楽の元に生きている。彼を助ける人はいなかった。ドゥーニャに一種の夢を見ていたが彼女に明確に否定された。ドゥーニャに銃を突きつけられてそれでも前進する彼はラスコーリニコフのような強烈な自尊心もなく生への執着心もない(死への恐怖はあるがそれは自殺の恐怖でドゥーニャに殺されるのは全く別の視点の話だと思われる)。一瞬我に返り彼女を部屋から返し、そのままズブ濡れで歩き疲れ悪夢を見て自殺する。ここでドゥーニャはただ彼にとって信じられないほどの聖女として彼の胸の中にいるだけでこれが別にドゥーニャである必要はなく、スヴィドリガイロフにとって信じられるものであれば人物でなくても良かったのだろう。ドゥーニャが自分のもとに来ず何も希望がなくなってしまったのである。

    対してソーニャはラスコーリニコフを哀れに思い彼に愛を捧げることそのものに人生の意義を見出していく。限りない隣人愛、他人の中に生きることそのものを目的としてその対象が自分の人生に劇的な影響を及ぼしたラスコーリニコフなのである。
    このあたりドゥーニャを求めたスヴィドリガイロフと、むしろソーニャから求められているラスコーリニコフでは全く立場が違う。
    あまりにソーニャはラスコーリニコフにとって理想的な人物である。

    解説にもあるがエピローグでラスコーリニコフはソーニャの愛の元に屈し更生の道を歩む。けれども今まで尋常ならざる執拗さでラスコーリニコフの狂的な精神状態を描写してきたドストエフスキーがここでは「ソーニャの膝下に突如顔をうずめた」というおよそ2行程度の行動で愛に屈してしまう。それまでの説明が足りなく納得のいくものではない。

    罪と罰の物語は第六部で完結していると感じた。エピローグで語られていることがあまりにも駆け足で、そこで更生したと言われても付け足しに思える。
    躁鬱の気があるラスコーリニコフの自白シーンがラストにふさわしい。

    他ポルフィーリィの尋問、カテリーナ・イヴァーノヴナの発狂などもこれだけで一遍の物語が組めそうなほど長い。色々な読み方があり様々な要素があるというのは逆に煩雑であるということでもある。
    その点では地下室の手記の方が面白いし完成度が高い。
    けれども人物の真にせまった描写は彼ら彼女らが生き生きとまるで眼前にいるかのような迫力を持って迫ってくる。この点がこの小説の良さだとしたら脇役の出番や台詞がとても長くなるのは仕方ないことなのかもしれない。

    0
    2026年02月17日

    Posted by ブクログ

    愛と推理と思想とが溢れていた一冊。
    ラスコーリニコフの凡人と非凡人の理論を軸に、彼の苦悩をこれでもかという長台詞から浴びせ続けられた。ラスコーリニコフは愛に負けて愛に勝ったんだなーと。
    凡人にはこんな感想しか書けませんでした。

    0
    2026年09月08日

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