【感想・ネタバレ】深夜特急1―香港・マカオ―(新潮文庫)【増補新版】のレビュー

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デリーからロンドンへ向かう旅の前夜祭。
香港の雑然とした雰囲気とマカオの素朴な雰囲気。マカオでのカジノでの大小での行動はすごく共感できてしまった。

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2024年04月29日

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ネタバレ

友人と話してて、この本が海外でも人気で色々なゲームや物語の元になってると言われ、マジかぁ?ってなってたんだけど、実際は銀河鉄道の夜と勘違いしてただけだった模様。
でも深夜特急も面白そうなので読んでみたかったのだった。

沢木耕太郎作品で読んだことあるのは、余り面白くなかった「キャパの十字架」だったのでちょっと不安ではあったのだが、結果的にめちゃめちゃ面白かった。

なんか、日本から空を使わずにできる限り陸路でロンドンまで行くという、壮大な計画というか若気の至りというかなんというか。しかも1980年代。
物語はインドで始まって、そこからロンドンに行く!とか行ってるので一見脈絡がないのだが、どうやら日本から香港、そしてマカオと旅してきて途中のインドで止まってたという流れらしい。あえてそのグータラしていたときのインドで始めるのが良いな。

インドパートはすぐ終わり、メインはほぼ香港となる。この香港の描写がまた端から端まで良い。というか、ロンドンに行くのが目的だったんじゃないかどうなったんだと突っ込みたくなるくらい、旅というよりも滞在を満喫している。荷物を怪しいホテルに置いたままマカオに行ってカジノに興じる著者。刹那に生きてるなあ。
夜市を回っているときの「いつだったか、幼い頃、これと同じような日常を経験したような気がする。そんなはずはないのだが、かつてあった、という思いだけが鮮明に甦ってくる。」という一文がとても良かった。わかる。
言葉がほぼ通じないのに、筆談やなんとなく、もしくは相手が英語を喋れるからという理由で若者や子供と一度だけの交流をしていくのがエモ切ない。水上生活者で住所がない子の名前を教えてもらったり、なんかうっと来る。
まあ、その後がマカオのカジノ編になるのでその感動も消え失せるわけだが。さすがに全財産を失うことはないのは分かっていても、壮大に負けて恥ずかしいことになるのでは、と共感性羞恥的なものに襲われて、半目で読み進めることになった。特に、大小からのゾロ目が出るタイミングを読んだ!これで勝てる!と意気揚々と賭けようとして拍子抜けされたり負けたりしていくのはもう恥ずかしくて見てらんない!早く次に行こう!ってなってた。

しかし、全財産約1900ドルで地球を半周するって、そもそも可能なんだろうか。その頃のドルは今よりだいぶ高かったんだろうけど。と、ざっと調べてみたところ2023年換算だと7000ドルくらいになるらしい。そんだけあったらまあ、行けるか…?
でも、旅程を決めてしまったらなんかそれっぽくないというのはなんとなくわかるが、それでも事前に何も調べず、全財産を持って出発というのが男らしすぎる。
しかもいろんなところでストップオーバーをしていく。もはやロンドンに着かなくてもいい、となってるのが、読者的にもどうなるかわからなくてノンフィクションというよりも小説感がある。1巻で終わりではないけど、きちんとロンドンまで辿り着くのかどうか、乞うご期待!(続刊のサブタイトルで分かってしまう気がするので、できるだけ見ないようにしたい)

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2024年03月09日

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旅好きとしては読んでおきたいと勝手に思っていたので今更ながら読めてよかった。

香港もインドもつい先月行ったばかりなので、あるあると時に共感しながら自分の中にある思い出を引っ張り出して旅の情緒をエンハンスさせながら読んだ。

それにしても筆者の旅は出会いに溢れていて、羨ましい。数十年前の話だけど、本の中で彼、彼女らはいきいきと生きている。

香港版蕎麦屋の彼が幸せな人生を送っていますように。

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2024年02月22日

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「未必のマクベス」の作中にこの本の名前が出てきて、気になったので読んでみました。
とても面白いです。主人公の目を通して観る世界の情報がダイレクトに伝わってくるので、自分が実際に香港・澳門を旅しているようで、物語への引き込まれ度合いが段違いでした。この作品がシリーズものであることがとても嬉しいです。

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2024年02月08日

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2017年に香港に住んでいた。当時よりも昔が舞台だが、通りの名前や街の情景の描写が、過去の記憶を思い巡らせた。懐かしい、また香港に行きたいし、マカオでギャンブルに浸ってみる時間が羨ましく思えたら

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2023年10月31日

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まだ旅の出発点にも立っていない、香港マカオのお話。
前半では、豊かさ、について作者の見解が盛り込まれ、一般的な豊かさの認識をぶち壊されたところからこの紀行が始まるのがよかった。

後半は、賽=dice、diceの単数形はdieである、という事からマカオのカジノでギリギリのところまで自分を追い込んでいくところがスリリングだった。
しかしここですっからかんにならないギリギリのバランス感覚こそ、この紀行を成功させた秘訣になっているのではないかと思う。

本文中に出てきたある言葉の種明かしが巻末のエッセイでされたのが面白かった。

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2023年10月14日

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読み終わった後に旅がしたくなった。
沢木さんのように長い期間ではないが、若い学生の頃2週間程度で東南アジアにバックパッカー旅行に行ったことを思い出しながら、自分が一緒に旅をしているかのように本を読むことができた。
最後まで読んだけどヨーロッパ付近の話よりはアジアとインドあたりの想像もできない出会いや出来事などが見ていて面白かった。
若い時のようなバックパッカー旅行はもう出来ない気がするが冒険のような旅行にはまた行ってみたい。

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2023年09月19日

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街の香りが立ち昇ってくるかのような文章。特に香港の熱気の描写は圧巻で、街の持つエネルギーや非日常的日常性がページを超えて脳裏に飛び込んでくる。マカオのカジノでの手に汗握る展開も小気味良かった。旅に出られないストレスを発散させたい時に最適(逆に我慢がきかなくなる可能性もあるが)。ただ一つ、ここで語られている世界は数十年前のものであり、もう二度とその時代のその空気を味わうことができないことだけが哀しい。

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2023年09月30日

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安定の中からは見出せない経験だよなーと
貪るように読んじゃったな

とにかく行ってみる
大事よね

タイトルは深夜特急
でも路線バスでユーラシア大陸横断の話
1巻で乗った乗り物は
飛行機、バス、船

カジノ(大小)ハマっちゃった 笑

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2024年05月26日

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黄金宮殿も賽の踊りも面白い。どきどき、わくわく、次には何が?
知らない土地を歩くってどんな気持ちになるのだろう?行き当たりばったりでホテルを決めるなんてできないけど、土地の地図を見ながら沢木さんの旅をなぞってみたい。

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2024年05月14日

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 以前から読んでみたいと思っていた「深夜特急」ですが、やっと読むことができました。初版が1986年なので約40年も前の著書ですが面白かったです。
 放浪記というか紀行小説は自分も旅している気分になれるのでいいですね。最近読んだのは昨年8月に読んだ若林正恭さんの「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」なので久しぶりでした。
 一人旅できる人はリスペクトできます。それも外国だと尚更です。私はどうしても寂しいとか怖いという感情が先に立って行動できない気がします。
 この本を読んでいたら急に出かけたくなり、家内と二人で昨日青森から盛岡までロングドライブしてきました(著書からしたら規模が小さいですが...)。全国区となった「福田パン」から「盛岡八幡宮」を経由し、先日読んだ「注文の多い料理店」を思い出し、「もりおか啄木・賢治青春館」まで足を伸ばしてきました。旅は日常の生活から簡単に別世界に浸れるのが好きです。先立つものがあればもっといろんなところに行ってみたいですが。

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2024年04月29日

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スタート地点にも着いていないのにこの面白さ。
ダーティーでエキゾチックな香港・マカオの風景と人の触れ合いが刺激的で楽しく読むことができた。
マカオのギャンブル「大小」の深淵にハマる感覚はゾクゾクしたし、香港では言語が完全に通じないからこそ際立つ心の繋がりにドキドキした。

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2024年03月13日

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香港、マカオ篇ってことで
混沌とした場所に身を置きたくなりました。

博奕もしたくなるかも

続編も読んで見ようと思います

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2024年03月05日

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「ただ地球の大きさをこの足で知覚したかったのだ」

今日どこに行くのか、明日なにをするのか、何も決めずになんとなく、歩き、眺め、話し、笑い、食べ、呑む。誰かがいて、何かがある。何も決めないからこそ出会えるもの、見えるもの。

その土地に溶け込み等身大の自分で世界に接してみる、そんな"旅"に自分の好奇心が湧き立つのを感じた。

1970年代のインド、香港、マカオの情景を思い浮かべて、きっと今はもう違うんだろうな、でも同じところもまだ残っているのかな、なんて想像していると今にも旅に出たくなる。

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2024年03月03日

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26歳だった著者の、旅の記録。
香港とマカオでの出来事が語られる。1974年ということは、今から50年前。スマホもパソコンもない時代の旅が、逆に新鮮に感じられる。現地に着いてから、何をするか、どこに行くかを考える。目的志向の現代では失われた旅のスタイルか。

第三章「賽の踊り」の博奕の描写が印象的だった。元来博奕に興味がなかった著者だが、異国の地の雰囲気に呑まれてみるみるはまってゆく。ディーラーの意図をスリリングな視点で読み取り、勝負をする展開にハラハラさせられる。「大小」というサイコロ博奕、なかなか危険なもののようだ。

とはいえ、旅先で羽目を外してしまうことは、誰もが経験していることなのかもしれない。

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2024年02月15日

Posted by ブクログ

また旅に出たくなった。特に、旅に出たばかりの香港~インドまでが活力が溢れていてワクワクした。締めくくり方も域!!

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2024年02月13日

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香港マカオ編のみ読んでおらず、やっと読むことができた。
旅の始まり、香港の熱気、彼の興奮が伝わってくる。
まだまだ疲労も少なく、これから始まる長い旅への出発の巻。
賭博編がなかなかに長かったけど、彼の本を読むたびに、よくもこんなにも感情を言語化できるよあと思う。それが物書きというものでしょうか。

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2024年01月13日

Posted by ブクログ

1947年生まれの著者はインドのデリーからイギリスのロンドンまで乗合いバスで行ってみたいと思っていたが、ついに26歳の時に仕事を投げ出して、旅に出る。
そして、通過点として立ち寄った香港で街の熱気に酔いしれて思わぬ長居をしてしまう。
本書は、放浪旅シリーズの第1巻であり、喧騒渦巻く香港で気の向くままに歩き、話し、食べ、泊まり、そして博打にのめり込む自身の姿を記録したもの。
黄金宮殿という名の連れ込み宿での生活、偶然出くわした人や現地人との会話、そしてマカオのカジノでの「大小」というサイコロ賭博へののめり込み。
特に、元来賭博に興味がなかった著者が「大小」に引き込まれ一時、旅の資金枯渇の危機に陥る危なっかしい展開には、こちらもハラハラさせられた。博打の場面には、結構なページ数がさかれ、客が盛り上がってきたところで、ゾロ目を出し、金を引き揚げようとするディーラーの手管に気付き、その裏をかこうというたくましさも強調されていた。
いかがわしい「黄金宮殿」でロビーにいた女性が部屋に入ってきて、暗号のような言葉を交わし、結局、何もせず出て行ってしまう場面もハイライトとして印象に残った。
全体として、自分では危なっかしくて、とてもできないような旅を擬似体験させてくれるのが、このシリーズの魅力なのだろうと感じた。
著者は、文中で「異国にありながら、異国の人から特別の関心を示されない。こちらは好奇の目で眺めているが、向こうからは少しも見られない。それは自分が一種の透明人間になっていくような快感があった」と述べている。また、「私が望んだのは賢明な旅ではなかったはずだ。むしろ、中途半端な賢明さから脱して、徹底した酔狂の側に身を委ねようとしていたはずなのだ」、「旅に出てから僅かの間に、みるみる神経が雑になってきた」とも語っている。旅の楽しさを紹介する紀行本はいろいろあれど、ここまでの境地になって旅をする著者のこのシリーズ本は別格の味わいで話題を呼んだのだろうと思った。

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2023年11月18日

Posted by ブクログ

面白い!読んでると本当に旅に出たくなる。
自分も先月インドをバックパックしてて
「あーー〜あるあるある!」「わかる」って
ニヤニヤしながら読ませてもらいました。
なんか彼らって日本じゃあり得ない事ばっかやってるんですけど許せるんですよね。神経が雑になっているのか。大きな目的があるからそんな事に目を配れないのかって思うところももう好き、
共感の嵐です!!

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2023年10月29日

Posted by ブクログ

めちゃくちゃ面白かったです。
私自身は、
海外を旅する(しかもアジアでパッケージプランでは、ない)
なんて、考えたことも無かったので、

行った事がない街並みを、少しだけ、
私も一緒に、
旅している感覚になれて、
面白かったです。
続編も、手にいれる予定です。

めちゃくちゃ面白い本との出会いに感謝

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2023年09月17日

Posted by ブクログ

 読んでいるうちに無性に旅をしてみたい気持ちになる。バックパッカーのバイブル本と言われるほど本作は有名だが、これを読むと、旅とはいかに計画通りにいかないが、それが旅の醍醐味であるのかがひしひしと伝わる。旅は自分の常識、想定を超えた事態に巻き込まれるのは必然であり、異国の街で翻弄されながらも、そこで何とか適応しようと工夫する。このように、本作は国外の旅の楽しみ方を教えてくれるし、実際に自分がその国にいるかのような追体験を提供してくれる。巻末に2人の対談が収録されているが、その対談で、精神面や金銭面のゆとりをふまえると、26歳前後が初めての海外旅行が適当ではないかという結論が出た。旅の魅力がこの1冊に詰まっている。

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2023年08月22日

Posted by ブクログ

3.8

めちゃくちゃ海外に行きたくなる とかじゃなくて、ただひたすらにリアル。巻末の対談でより作者の内面を知れて腑に落ちた。

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2023年08月21日

Posted by ブクログ

アジア旅行にいくにあたって、この名作を手に取りました。

ただの観光旅行とはひと味違う、現地を味わう旅。
旅の醍醐味とも言える行き当たりばったりやトラブル、その中で出会う人の優しさなどが感じられる。マカオのカジノで思いの外ハマって長居してしまったりとか、意のままに現地を楽しむ旅っていいなぁ。
現実ではきちんと計画してしまうし、計画外のことが起きると狼狽えてしまうのだけど。

自由奔放な放浪記で楽しかった。
もちろん次作も読みたい。

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2023年08月16日

Posted by ブクログ

好きなことを好きなようにして、被る損も得も怖いも楽しいも全部自分のもの。他人がどう感じているかは関係ない。自由ってこういうことなんだろうなあと思いつつも、真似できないなと感じた。こうあれたら素晴らしいとも思うし、こうでなくてよかったとも思う。

↓以下は本と絡めた自分語りなので注意↓

香港・台湾・マレーシア出身の友だちがいて、そのメンバーで遊ぶときは基本的に英語だけれど、わたし以外は広東語を理解できる人たちなので、ゲームをしていたり長時間一緒に遊んでいたりするとみんな自然と広東語になっていく。みんなが爆笑していると何を話しているんだろうと気になったりもするけれど、著者のように異国語が音楽のように聴こえてくるときがある。遊びに参加しているのに観覧しているような不思議な心地になるから嫌いじゃない。

英語もそれほど話せるわけではないのに海外にもう8年以上住んでいることもあって、言葉が通じない怖さも焦りもたくさん経験するけれど、言葉が通じない楽しさも確かにあるなと共感した。

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2023年08月02日

Posted by ブクログ

旅行にほぼ行かない私にとって、海外旅行を体験したような気分になれたかな。一冊目だからか没入したーという感じではない。今後ツボマッサージのような、続シリーズ読んでいけば気持ちよくなってくるんかなー

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2024年02月18日

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旅の苦さも甘さも本書で学べた。
山口さんとの対談から人生経験を積んで旅をしてみるのも良さそう。
あれから三十年後の香港、マカオの今が気になる。

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2024年01月30日

Posted by ブクログ

おもしろい。放浪の追体験。
最後の26歳適齢期説刺さる〜仕事辞めて放浪の旅をしようか。
地図なく、当てもなく。
対談していた30年前と変わらず、元に戻るルートは少ないけれど。
沢木のハワイでの理想の生活、すべてに同意、憧れる。

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2024年01月04日

Posted by ブクログ

30年以上も前に書かれた本で、この号について言えば、現在の「香港、マカオ」は様変わりしているので街の様子を参考にすることも、著者自体が20代の頃の話なので内容も粗削りの感は否めない。何でもないことに多くの紙面が使われていたりするため趣味が合う、合わないは別れるものの、アジア諸国の古き良き時代の一種のノスタルジーを感じ取ることはできる。

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2023年12月24日

Posted by ブクログ

数々の方から、面白いとの評価だったので、読んでみました。
確かに、旅行に行きたくなる本。
普通の旅行では、味わえないスリリングな感じとうらメニューみたいな、おもしろさがありました。
実際に旅行経験者だと、情景がうかんでくるんだろうな…

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2023年09月26日

Posted by ブクログ

地図も持たずになんのあてもなく海外を旅するなんて私には無理だーと思いました。
読んでいるこちらがヒヤヒヤしてしまいました。
1人で海外というのがすごいなぁと思います。
日本から一度も海外に出たことがないので、憧れです。
マカオの件はある意味勉強になりました。
こうやって博打にハマっていくのかな。その心理はなんだかこわいです。
インドに行くまでの経緯も読んでみたいです。

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2023年08月30日

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