小説・文芸の高評価レビュー
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紅茶とマドレーヌバノフィーパイの教え
野村美月
ハルキ文庫
紅茶のすっきりした甘い香りが、白い湯気と一緒にふわふわ立ち上り、明るい赤茶色の液体が白いカップのうちに、透きとおった金色の輪を描いてゆく。
お母さんは頭がお花畑で世界名作劇場
あの日ほのかさんのお店を訪ねてくださって、ぼくと出会ってくださって、ありがとうございます。
大人だって、子供だったときがあるのだ。
これって、二十数年越しの片想いが叶ったということかしら
それでも雅俊さんは、高雅くんのちちおやなんだから、『戻って来てほしい』と言ってあげてください!でなきゃ、高雅君は家に帰りたいと思ったときに、帰れませんっ!お願い! -
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紅茶とマドレーヌキャロットケーキの愛情
野村美月
ハルキ文庫
その時期最も輝いている生徒に、ダイヤモンドプリンセスの称号
物語と現実をごっちゃにしないでよ。
翼が自分の気持ちに正直で、目的に向かってまっすぐに飛んでいける強い人間に育ったのは、きみの力だ。おれは、なにもしていない。
周りの状況も他人の気持ちもわかりすぎるから…見ないようにしているんだよね
そんなふうに反発してしまうのも、きっと自分は姫野のようにはできないからなのだ。
またオオカミが騒ぎ出したら、口を引き裂いて食べてやろう。
あたたかい紅茶とマドレーヌがあれば、なにかしらの解決策がひらめくものよ
今この幸福な時間が -
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思い出が消えないうちに
川口俊和
サンマーク出版
だって、一人で生きていくっていうことは、一人で死ぬってことと同じでしょ?
どうやって自分以上の苦しみを与えるか?どうせ、なにをやっても「つらい」現実は変わらない。だから、これは復讐なのだ。
来てほしくない
親のいない弥生にとって、聞いていて涙がでるほどくやしい気持ちになる言葉だった。
自分の気持ちなんて誰にも理解してもらえない、私は結局一人で生きていくしかない、と殻にこもるようになる。
一方は幸せで、一方は不幸せ。
でも、未来に向かってがんばろうって、幸せにはならなきゃってがんばったから、今のあなたがあるんでしょ?
人の死自体が、 -
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誰でもストーリーが分かりやすいように噛み砕いた表現と構図の作り方が本作に感じられ、改めて池井戸さんの作品の面白さを感じました。少し分厚くはあるのですが、チャプターごとに取り扱う案件が違うため、短編として読み進めることができるので、比較的サクサク読めました。
本作のテーマはM&A。銀行に勤め融資担当をしている主人公はある日、企業の売買契約に携わることになる。融資をすることで企業を助け人の役に立っていることを誇りに思っていた主人公は、その売買契約に携わったことで、M&Aという手段でも人を助けることができると知り、その世界に足を踏み入れるというストーリー。
少し綺麗すぎるかなとい -
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マカン・マラン二十三時の夜食カフェ
古市一絵
中公文庫
全身の血液が、引き潮のように退いていく。
インドネシア語
マカンは食事。マランは夜。つまり、夜食と言う意味だ。
曲がりなりにも、懸命に仕事をしてきたつもりです。でも、結局、私の見てきたものなんて、全部、錯覚だったのかもしれません
錯覚っていういい方は変ね。ただ、私たちはどのみち、自分の眼を通してしか、物事を見ることができないじゃない。
自分の負荷は、自分で決める。
それでもこれからは、自分自身の眼差しで、不確かな未来とつき合っていこう。
私達みたいな性別とは違った格好や振る舞いをする人のことを、一概に括ることはできないのよ。 -
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映画版は喜久雄という存在に強くフォーカスした、じめっとした美しさと孤独を描いていた印象。映像の壮観さは圧倒的で、舞台シーンはまさに“国宝”を見るような迫力がありました。
一方、小説版はかなり異なる印象。いい意味で淡々としていて、喜久雄という一人の人間の人生を静かに紐解いていくような構成で、どこかドキュメンタリーを読んでいる感覚に近かったです。重厚なのに不思議と読みやすく、気づけば完全にのめり込んでいました。
特に印象的だったのが女性陣の描かれ方。春江、彰子、市駒(映画では藤駒?)が、とにかく強くて逞しく、映画版よりもはるかに“自立した女性”として描かれていて、本当にかっこよかったです。
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れいんさんの本はこれが初めて。スーパーでも旅行先でも見慣れないもの、これ食べたい!と思ったもの、旬のもの... ちょっとばかり高かったとしても購入し、調理して食べる。もしくは棚に飾る。それがすごくいいな〜と思いました。いつもスーパー行って買う食材って定番化してきてしまうんだけど、れいんさんは自由で、ラフで、何にも囚われてないように思います。私も真似して、ちょっと高くても買って食べてみたい。どんどん冒険したい。ほやとか生わかめとか菊とか全く食べたことのないものばかり出てきて、れいんさんの食生活の豊かさが眩しい。でもその豊かさは私にも真似できる。やってみたい。
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「沈黙」というタイトルは神の沈黙だけを指すか?
→違う。3つの意味がある。
キリシタン禁制時代の布教活動の話が本書のストーリー。
しかし、その舞台設定で描いたのは、「人間の思いの強さ」「生の意義(あるかないか含め)」「守るべきもの」「人間や社会の残酷さ」。
私のようないわゆる普通の宗教感(≒無宗教)を持つ日本人に、宗教の話は伝わらないと思っていた。でも、同じ日本で行われていたキリシタン迫害について、こんなに物語として魅力的で早く続きを読みたくなるように描けるのは、遠藤周作、凄まじい。。
そして、この歴史という存在の過酷さに絶望する。
そして、「沈黙」というタイトルが指すのはなにか