あらすじ
俺たちは踊れる。だからもっと美しい世界に立たせてくれ! 極道と梨園。生い立ちも才能も違う若き二人の役者が、芸の道に青春を捧げていく。芸術選奨文部科学大臣賞、中央公論文芸賞をダブル受賞、作家生活20周年の節目を飾る芸道小説の金字塔。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
私の知らない長崎から始まり。
ぐいぐい惹き込まれました。
時間の流れ、場所の動き。
見える場所以外にも登場人物達が生きた気配。
こりゃ流行るわけだ。アマプラまでに下巻読み終わらねば。
Posted by ブクログ
audibleで。映画はまだ見ていない。audibleは尾上菊之助のナレーションで、歌舞伎の世界観が頭の中に広がって、圧倒される。映画も見ず、audibleでなかったら、挫折していたかもしれない。
立花組を継ぐものとして生を受けた喜久雄と、丹波屋を継ぐものとして生を受けた俊介が、ともに競い合い、若者らしい友情を深め、芸を極めていく。その清々しさと対比するように、2人の行く末に待ち受けている茨の道が示されていく。演ずることを初めから与えられていた者と、演ずることを渇望し引き摺り込まれてしまった者。切なくて、それでも20歳そこそこの若者には、運命の流れにどうすることもできなかった。そんなことを、思った上巻でした。
Posted by ブクログ
映画を観た勢いで買ったものの、しばらく積読だった本書。
そこそこ厚みがあるので読むのを後回しにしていたのですが、読み始めたら止まらない!!
引き込まれ過ぎて、一気に読んでしまいました。
映画を先に観たことや文体の読みやすさから、小説の世界がイメージしやすく、没入してしまいました。
映画では描かれていない背景や人間関係、人物像に作品の深みを感じます。
これから下巻を読むのが楽しみです!
Posted by ブクログ
映画『国宝』に興味を持ちつつも未鑑賞のまま時間だけが過ぎていたところ、職場の仲間に原作を勧められ、読み始めた『国宝 上 青春篇』。
歌舞伎界の知識も、「市川」「中村」といった名を親子代々で継いでいるらしい――という程度のほぼ無知な状態で読み進めていたが、だからこそ歌舞伎界における“血”の重みには強く衝撃を受けた。
これほどまでに血統を重んじる価値観は、歴史ある日本文化ならではなのかもしれない、とも感じた。
才を持つ喜久雄と、血を持つ俊介。
それぞれに異なる苦悩を抱える中で、花井半二郎の代役を見事に務め上げた喜久雄が、見舞いに来た俊介へ向けて放った
「俺な、今、一番欲しいの、俊ぼんの血ぃやわ。俊ぼんの血ぃコップに入れてガブガブ飲みたいわ」
という台詞にはかなり喰らった。
才能がありながら、“血”がないことで真に認められない喜久雄の渇望。
そして、その“血”を持ちながらも父に選ばれなかった俊介の苦悩。
互いに相手の持つものを求めながらも、それを決して手に入れられない二人の関係性が酷く苦しかった。
この二人の行く末を、下巻に見届けに行きます。
Posted by ブクログ
最初の数ページ読んで、情景についていけるか少し怖気付きましたが、読み進めるうちにどんどんのめり込んでしまいました。
映画も観ていないし、歌舞伎の事もよく分からないのですが、知らない世界を垣間見れてとても新鮮でした。
上巻読んだ所では、俊介よりも喜久雄派になってしまったのでこれからどうなってしまうのかと下巻が気になります。
読んでたら映画が堪らなく観たくなってしまう。
Posted by ブクログ
歌舞伎の知識も映画の知識も全く無いまま読み進めていました。
古典芸能における“血”の絶対的な強さをこれでもかと目の当たりにさせられ、この世界に生きる苦悩と恐ろしさの一端が、芸能に縁のない私でも少し分かった気がします。血を持つ一方で才能が追い付かない者と、才能が抜きん出ているにも関わらず血を持たない者の、両者の不遇は普通の世界に生きている人間には理解できないし我慢もできないものだと感じました。
芸事の話も男たちの生き様も非常に惹き付けられるストーリーと語り口で、下巻も早く読み進めたいです。個人的には主人公の父親を殺害した黒幕を知る唯一の人物も居なくなってしまった中で、これからこの点について語られるのか否か、どう語られるのか楽しみでもあります。
映画を観てから読んでます
何回も観た映画なので、映像が浮かびます。でもやっぱり小説の方が奥が深くて、映像では表現されていない部分も見えて来て読んで良かったと思います。まだ半分、後半も楽しみです。
Posted by ブクログ
素晴らしい。
映画では描かれなかった徳次との関係性がよく描かれ、血の繋がりのない環境に1人入った喜久雄の人間的な部分も感じられた。青春篇という表題の通り。
ですます調の小説はあまり好まないが、この本では客観的な語り口調から登場人物の心情や生き様を感じられたため、それはそれでよかった。
Posted by ブクログ
4月初め。
すっかり波に乗り遅れて悔しい思いをしていたのに。えっ。まだ上映してるって気がついて。映画!見に行ってきました。役者さん魂に引き込まれ。映像の迫力に見入って身体が硬直して、2回も見に行ってしまった。
ってな事で、本も手に入れました。
上巻のあらすじは映画とまぁまぁ同じ。読みやすくてすらすら読める。
喜久ちゃんもしゅんぼんも、人間がええひとやなーって思う。成功する人は、一つのことを成し遂げるひとは、同じ事を繰り返しできる。何年も何年も修行した先にその人の人生があるねんなー。
次は下をよむぞー
Posted by ブクログ
同じ映画を2回観に行くほど(人生で初めてです)、あまりにも面白かったので、原作の方は⋯?と気になりました。
結論としては、まだ上巻しか読んでいませんが、面白すぎて、映画を観た時のように興奮冷めやらず、です。
大筋では一緒の流れになっていくのでしょうが、小説では細かい設定や解説もあり、一番の違いは、映画では長崎時代で出演が終わっていた徳次が、小説ではその後もずっと喜久雄の側にいた事でしょう。
確かに徳次が長崎の場面以降もこまめに出続けていたら、ただでさえ長めの上映時間が、とんでもない長さになっていたでしょうから、映画での取捨選択、何を際立たせるかという点で正しい選択だったのかも知れません。
映画より落ちぶれていく様子に胸が潰されそうな気持ちになりました。
世襲ではない者が後ろ盾を失うとこんなに転がり落ちてしまうものなのですね。
小説では、そんな喜久雄のそばで見守る徳次の存在の大きさを強く感じました。なぜ、あそこまで強く喜久雄のそばで寄り添え尽くせるのか。
喜久雄、チンピラ上がりと思っていたけれど、本当にいい男、に思えました。
歌舞伎の知識がなく、演目を見ても、演じるシーンを観ても、その場面にピンと来ないまま⋯のことがありましたが、そこのところも小説では解説があり、良かったです。
下巻が楽しみです。
Posted by ブクログ
映画を見てから間を空けずに小説を読み始めたことで、両者の違いを意識しながら楽しむことができた。これまで「小説→映画」は経験があったが、「映画→小説」は初めてであり、3時間の映像作品に対して、どの部分が採用され、どのように改変されているのかを追う読み方は非常に新鮮だった。
その上で、最終的には小説の方がより深く心に残った。音や映像に頼らない分、登場人物の内面が徹底して描き込まれており、その繊細さに強く惹かれた。本作においても、映画では捉えきれなかった感情の揺れや背景が、小説では鮮明に浮かび上がってくると感じた。
本作は慣れ親しみのない文体で書かれており、読み進めるのに時間を要したが、その分、日本舞踊の世界観に深く没入することができた。読み終えた後も余韻が長く続いた。情景が鮮やかに立ち上がる筆致は圧巻である。
物語の中心にあるのは、芸に生きる者の誇り、情熱、そして孤独である。登場人物はいずれも魅力的だが、とりわけ喜久雄は印象深い。私生活と舞台の境界が曖昧になる中で葛藤を抱えながらも、なお芸に身を捧げ続ける姿に、強く心を引きつけられた。
血縁や世襲、時代の潮流といった要素が、喜久雄と俊ぼんの栄枯盛衰を目まぐるしく展開し、文量の多さを感じさせないほど物語に引き込まれた。
特に最後の場面は印象的であった。喜久雄が追い求めていた境地に辿り着いた描写は、人ならざる領域への昇華とも感じられ、理想的な結末として強く心に残った。
これまで日本舞踊にはあまり関心がなかったが、本作を通じて興味が湧き、一度歌舞伎をじっくり観てみたいと思った。
Posted by ブクログ
極道と歌舞伎。生い立ちも才能も違う若き二人の役者が、芸の道に青春を捧げていく物語の前編。(オーディブル)
映画に魅せられ、その後原作を読んで、さらにこの作品の魅力を存分に味わうことができ、やはり原作を読んで(聴いて)良かったです。
映画は3時間の大作でしたが、それでも原作のすべてを描き切れてはいなかったことがよくわかりました。
主人公二人の他の登場人物にもそれぞれの物語が描かれており、映画のストーリーの裏にはこんな出来事もあったのかと、もう一度映画を観直したくなりました。
前編の物語は、高度経済成長期からスタートし、まさに昭和の時代背景が色濃く反映され、自分も懐かしく感じる場面がありました。
また、当時の歌舞伎界や芸能関係の裏側も描かれており、どこまでがフィクションかわからないくらいでした。
極道と歌舞伎の世界は、自分にとっては、縁のない世界だけに、その雰囲気を多少なりとも味わうことができたのもよかったです。
二人の結末は、映画でわかっていますが、少し時間をかけて存分に二人の人生を味わおうと思います。
映画から。
映画を見ました。素晴らしくて、今も心に情景が浮かびます。映像化、アニメ化で作品を知り、原作を読みます。それがどう演出されたのかが楽しみです。今回、キャラクターの細かな背景を知ることができました。全ては原作ありき。
Posted by ブクログ
映画は未視聴
吉田修一は「怒り」でちょっと肩透かしを食らった感を覚えてから若干の苦手意識
でも読書会でよく話を聞くので、重い腰を上げてやっとこさ読んでみた
詳細な感想は下巻でまとめて
Posted by ブクログ
映画に感動して手に取った。
当然映画はいろいろ端折られている。でも、改めて映画は映画でとてもまとまっていたのでは…と思った。
徳次の存在
これは小説において重要。喜久雄が寡黙なタイプ、表現が薄いタイプなだけに、かなり効いてくる。喜久雄にとってなくてはならない存在。そして読者的には喜久雄がヤクザの血筋であることを要所要所で思い起こさせる。
ヤクザの勢力図と歌舞伎界の勢力図
なんかね…ヤクザっていたんだなって…この時代を生きてきていないから、ちょっと理解しにくくはあるけども、どう立花組が解体させられていくのか、それでも辻村には頭が上がらない、なんなら資金援助を受けているとか。立花組のことを夜の女性達が哀れむほどとか。描かれ方が切ない。
梅村が白虎の件で左遷され、喜久雄の後見人に万菊がならず、鶴若がなる。そして端役しか渡されず、地方巡業。一方、竹野が俊介を見つけ、万菊が後見人となる。俊介には良い役が与えられ、万菊と共演。一方の喜久雄は端役も端役。歌舞伎界の後見人の必要性が描かれていた。
マツ
小説で印象的な女性はマツだった。喜久雄の実の母ではないのに、千代子に顔向けできるような子育てをと奮起している。いや、それ以上の母としての愛を感じた。大阪に送り出すときに他のヤクザの家はダメだと大反対、突然帰省した喜久雄に女中姿を見られたときの切ない対応、何よりも優先する仕送り、大阪へは行かず、いつか東京で喜久雄の歌舞伎を観ると長崎で小料理屋を営む決意。なんか、かっこいいお母さんだよね。見栄で大阪行くときに良い着物を質屋で借りるとかさ、立花組の妻の意地と見栄もあり、一生懸命な人。
さてさて、彰子が登場して上巻は終わり。下巻も楽しみ。
Posted by ブクログ
喜久雄はもちろん、徳次も弁天もマツも、波瀾万丈。でも皆たくましく、カラッとしたものさえ感じさせる。そして肝っ玉の据わった女性の多いこと。マツも春江も市駒も。
文体に最初は慣れなかったが、楽しく読めた。ナレーションを聞いているかのような語り口がむしろ良かった。これが一人称視点だと、ドロドロで読みづらかったかもしれない。
青春篇は喜久雄がどん底のような状態で終わるので、これからどうなるのか…映画は観ているけど早く続きが読みたい。
Posted by ブクログ
まだ上しか読めてませんが今の率直な気持ちとして早く読み進めたいということだけです。
映画の情報も入れずに誰がどの役柄なのかも分からないまま読み進めまだ半分といったところです。
歌舞伎の口調と表現していいのかわかりませんが語り手口調で物語が進むためこの喜久雄と俊介の物語が一つの大きな舞台のようにイメージしながら読み進めています。
歌舞伎の知識もろくにないままなので入り込めるかなと思っていましたが思ったより読みやすくこのボリュームを感じさせない展開です。
心情描写がうまく表現されていてその時々の喜久雄の心境がものすごく伝わってきます。
続きが気になるので下巻へGO。
Posted by ブクログ
全ては運命と言われれれば、そうだったのかもしれないと思わされる。
一方で全ては意志であり、意地であり、欲であり、怒りであり、
人の正負が混在した意識が濁流となってできたような展開に飲み込まれていく。
以下抜粋
- そう問いかける半二郎の、何も知らぬような目を見たとたん、ああ、旦那はまえから何もかも知ってはったんやな、と、今さら気づく喜久雄でございます。(P.195)
- 俊ぼん、アンタは生まれときから役者の子や。他の子らと野球するのも我慢して稽古してきはずや。何があっても、ちゃんとアンタの血ぃが守ってくれる。そいで喜久雄。アンタ、うちに来て何年や?五年になるやろ。そのあいだ、一日でも稽古休んだことがあるか?ないはずや。この『道成寺』かて、誰よりも稽古してきたんやろ。せやったらなんの心配もいらん。アンタが舞台で振り忘れても、アンタの体が勝手に踊ってくれるはずや。(P.199)
- 役者なんて、ほんま、意地汚い生物やわ。(P.278)
Posted by ブクログ
映画を先に見てから暫く経ってから原作を読んだ。映画と原作は似て非なるものと思ったが、先に映画を観たことで原作の解像度が高まり、原作を読むことで映画のシーンを振り返って、こういう事だったのか…と思うことができた。
青春篇の方がより映画に近い内容で、任侠の世界から芸に没頭する疾走感が感じられた。
Posted by ブクログ
喜久雄と俊介の人生が対照的でありながらお互いを補うように、まるで太陽と月のように描かれている。映画を観ておらず歌舞伎にも疎いが、ありありと映像が目に浮かぶような、特等席で芝居を見ているような芸の凄みを見た感覚になった。
「…見るもん、やるもん、何から何まで新鮮で、歌舞伎が好きで好きで、稽古がおもろうておもろうて…」
「…歌舞伎が憎くて憎くて仕方ないんでしょ。…でも、それでいいの。それでもやるの。それでも毎日舞台に立つのがあたしたち役者なんでしょうよ」
芸に魅了された者と生まれた時から芸に生きる道を決められた者、この文章にすべてが凝縮されているのではないかと思う。花道篇を読むのが楽しみ。
Posted by ブクログ
会社の同僚たちが次から次へと映画『国宝』を観に行きました。映画を観て小説を読んでも小説を読んでから映画を観ても良いよと言われたのですが、映画を観る前に小説を読みます。
読みながら喜久雄のイメージは横浜流星だと思ったのですが違いましたね(笑)。読んでから映画のキャストを見ました。
語り口調で話が進むのも俯瞰的で良いです。
喜久雄はいい人に恵まれましたね。
いつでも喜久雄の味方になってくれる幼馴染の徳次、愛情深い父の後妻のマツ、喜久雄を目の敵にしているように見えるけど実は…な体育教師の尾崎、そして、喜久雄を引き取って稽古をつけてくれた歌舞伎役者の半二郎。半二郎の息子の俊介も喜久雄をライバルとして受け入れてくれました。
実子の俊介ではなく喜久雄に半二郎を譲った花井白虎(旧半二郎)。それを知って俊介は失踪します。
しかし喜久雄も順風満帆というわけにはいきませんでした。白虎が病死し、元々梨園出身ではない喜久雄には後ろ盾がありません。喜久雄の後ろ盾を引き受けたのは姉川鶴若。彼ではなく別の人だったら喜久雄の役者人生も違うものになっていたかもしれません。なにしろ、それ以降たいした役ももらえず鳴かず飛ばず状態でした。
そんな時、失踪していた俊介が復活します。しかも憧れだった万菊と共に舞台に立つという、喜久雄にとっては嬉しいけれど悔しさもあり…。
上巻最後の「ここから這い上がってやる」にぐっときました。
下巻が楽しみです。
Posted by ブクログ
映画が大ヒットしているので読んでみました。台本を読んでいるかのよう。 歌舞伎にはさほど興味はなかったのですが、テンポも良くどんどん読み進めていくことができました。印象に残ったところは 「歌舞伎役者というのは、その家族を含めてのことだと幸子は感じます。舞台に立つのは役者一人ですが、興行会社や劇場、観客やマスコミなど外敵にも味方にもなる相手から家族全員で身を守り、戦い、生き抜いていかねばならないのでございます。」というところ。
Posted by ブクログ
心情描写と情景描写が一体になって流れていって、美しいなぁ。特に好きだったのは幸子の気持ちと松の枝を切る鋏の音が重なるシーン(p278)。俊ぼんの見つかり方は原作の方が好き。あと、万菊の「木を見るようで森を見せる指導法」いいな。私も職場の後輩にしてあげられるようになりたい。
Posted by ブクログ
映画化で話題になっていたため読んでみました。読み途中で映画館にも足を運びました。原作は上下巻2冊になっているだけあってボリュームがあり、映像3時間にはとても収まりません。そのため、登場人物がいなかったり、場面が丸ごとなかったりは仕方ないことなのでしょう。上巻は俊ぼんに再開するところまでです。
匿名
引き込まれました
映画が好評ということで、とても気になっていたのですが、原作が有るという事で、映画を見る前に読むことにしました。どちらが先が良かったか?はまだ分かりませんが、とても面白く、あっという間に上巻を読み終えました。早く映画がみたいです。
Posted by ブクログ
多方面から熱くお勧めされた映画は、私が個人的に観たくないシーンがあることを知ったため、結局、鑑賞していません。縁あって、原作を読むことができました。
青春篇は、主人公の幸せとはいえない生い立ちからか、高度経済成長期の日本が時代背景にもかかわらず、どことなく陰鬱な印象が頭から離れませんでした。
上巻では、私は、喜久雄に対し、わだかまりを持ちつつも、腹を決めて喜久雄の世話をする幸子の姿がとても心に残りました。女性については、物語の中心ではないかもしれませんが、幸子に女性の意地、逞しさを感じました。途中、幸子が宗教に救いを求めようとするところも、強いだけでなく、弱い部分も描かれていて、人間味があったように思います。
さて、上巻では不遇で、まだまだ才能を発揮しきれていない喜久雄が、どのようにして「国の宝」になったのか、先が気になりつつ下巻に進みます。
Posted by ブクログ
己ひとつで成り上がれ。
任侠の家に生まれた喜久雄は、抗争で父を失い、縁のあった歌舞伎の大名跡のところで部屋子になる。そこには跡継ぎを約束されていた俊介がいた。競い合って仲良く成長していく2人だが、半二郎の降板に代役として喜久雄が指名されたことから、俊介が出奔し——。
持たざる者と奪われた者。語りが話に引き込む。映画は観ていないけど、映像として映えそうな作品ではある。帰ってきた俊介は、万菊が言ったように恨みを抱きながらそれでも舞台に立たざるを得ないのだろうか。喜久雄はどこまで自分を抑え込みながら爆発を待つのだろうか。最初の頃にあった、復讐をしないと言われながら、自分の中では機会をうかがっていた喜久雄を思う。いざ襲撃したものの失敗し、その結果まったく意図せざる方に道が開かれた喜久雄。下巻にもそのような道があるのではないか。
Posted by ブクログ
色々絶賛されていたので購読。
映画は見てないので読み終わったら鑑賞したい。
自分が好きなジャンルではないが、やはり映画化されてるのもあり色々映像が想像できながら読めた。
面白い。