【感想・ネタバレ】国宝 下 花道篇のレビュー

あらすじ

鳴りやまぬ拍手と眩しいほどの光、人生の境地がここにある──。芝居だけに生きてきた男たち。その命を賭してなお、見果てぬ夢を追い求めていく。芸術選奨文部科学大臣賞、中央公論文芸賞をダブル受賞、『悪人』『怒り』につづくエンターテイメント超大作!

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《歌舞伎》への底しれぬ愛情。

2025年7月読了。

話題に成っている映画の方を先に観て、映画は映画でとても素晴らしかったのだが、3時間の尺でも『何かのダイジェスト版を見されられている』様な気がして、速攻で原作を読んだ。
映画を先に観ていたお陰で、名前と顔が直ぐに浮かび、劇場で「喰い足りない感」が有ったのを、原作を読むことで本当に心から堪能した。

ただ、劇場版が笑いなしのシリアスタッチだったのに対し、原作は笑い有り涙ありの波瀾万丈な物語だった事が一番意外に感じた事だ。まぁこれだけの作品を映画化するには、ストーリーを相当にカットしなければ3時間どころでは済まないことに成ったのであろうから、致し方無かったのかもしれないが…。

本当に、吉田修一が此処まで《歌舞伎の素晴らしさ》を描き出せるとは思っていなかったので、その事も意外で有り、こうした伝統芸能について《がっぷり四つ》でぶつかった文芸作品は早々出会えないので最大の賛辞を送りたい。
又、映画の方も原作とは異なる解釈では有ったが大変素晴らしかったので、原作と映画、両方とも違う味合いで魅了された事が何よりの喜びだった。
映画はスゴい興収に成っているそうだが、原作ももっともっと多くの人に読んでいただきたい《大傑作》である。

映画を観て、原作を読んで、今また『映画』が観たいな…と思っている。つくづく《歌舞伎の世界》は素晴らしい…。

#笑える #感動する #深い

2
2025年07月26日

aaa

ネタバレ 購入済み

映画より面白い

映画が面白かったので、原作を読んでみた。
大筋は原作通りだけど...やっぱり映画は別物。
なんと言っても徳ちゃん、漢前です。かっこいい。
結局喜久雄は『ぼんぼん』なので徳ちゃんが居なくなると叱ってくれる人も居なくて、喜久雄の孤高感が加速したのかとも思うし、その分芸に磨きが掛かった気もする。最後は社長になっても喜久雄の国宝受賞に飛んでくる所は徳次の義理堅さが出てて良かったです。
あっと言う間に読み終え、何故か脳内で柄本時生さん版徳次が躍動しておりました。
柄本時生さんの徳次.....観たっかなぁ。

1
2025年09月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最後のシーンでは、芸を極めた者の境地に辿り着いた喜久雄。それは必死に努力した素晴らしい結果であるはずなのに、周りとの落差が辛い。。
数多の賞を取ったが、その道のりは辛いもので、幼い時を共にすごした俊介の死去、娘からの辛い言葉、辻村の死…でも徳次が救いだったなあ。波乱万丈な人生の中、唯一の安らぎ感。時間が経った頃に再読したい。

0
2026年01月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

小説を読んでいるというより、喜久雄の周りに漂う空気となっている感覚だった。喜久雄が歌舞伎にのめり込み、最終的には歌舞伎を演じながら幕を下ろされる前に自死するまでの間、「引き込まれている」と感じざるを得ない。長年競い合ってきた俊介が、意地で演じ切り、苦しみながらも満足しながら亡くなった時は、物語に泣かされるということを初めて経験した。
もっと早く読んでいればよかった。

0
2026年01月03日

Posted by ブクログ

映画を観てから本へ。主役2人だけではなく、周りの人たちも濃密に描かれていて、やっぱり小説っておもしろいなあとしみじみ思いながら読む。

0
2026年01月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

徳ちゃんとの篤い友情(同志?)に胸熱。
映画ではサラッとしか出てこないけれど、徳ちゃんの台詞を他の登場人物が言っていたり、喜久雄に贈られる数少ないお花の中には必ず名前があったり…と、ところどころに片鱗が。

映画とは異なるラストに胸を締めつけられた。
映画はあの最後で良かったと思うし、原作はこの最後で良かったと思う。
ただ、少なくとも1週間は引きずった。笑
それくらい重い「余韻」だった。

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2026年01月03日

Posted by ブクログ

 人生は長いようで短く、芸術は世代を越えて延々と続く。
人というのは、世の変遷に合わせながら与えられた人生の役回りを演じる存在に過ぎないのかもしれません。

 下巻では、バブル期とその崩壊など、日本の移り変わりを背景に、梨園を支えるようになった二人の宿命のライバル同士の人生の岐路が描かれます。(よく下巻一冊でおさまったなぁ、と思います)

 きっと作者は歌舞伎をとても愛しているかたなのでしょうね。
二人の主人公の人生を描くことによって、歌舞伎という芸能の存在の大きさが浮き彫りにされているような気がします。

 ここへきて、この作品のタイトルがなぜ「国宝」なのか? ということを考えざるを得ません。。。
 「第19章 錦鯉」339ページには、国宝(人間国宝)の説明があります。そして、最終章の第20章は「国宝」です。
 どうぞ実際に本作品を読んでご覧になり、ご自身の答を考えたり感じたりしていただきたいと思います♡

 主人公のふたり、本作品に登場する数々の歌舞伎役者、そして歌舞伎という芸能の世界に関わることとなった(その家族を含む)人たちの人生を考え、人生の数奇さを感じています。どこを切り取るかによって、また評価する側の状況によって、評価は変わるのかもしれません。
 そこが読書の醍醐味であるのでしょう。(再読が楽しみです。たぶん初読の読みは浅いと思いますので。)
(そういえば、『ガラスの仮面』の結末はどうなったんだろう?)

 本作品は、みのりん国の国宝となりました♡
 映画も観てみようと思います♡
(とりあえず、Eテレで歌舞伎座の生中継を観てみます♡) (歌舞伎を観ずして本作品は語れないような気もします。)
 ***原作のレビュー、これにて幕引き〆

0
2026年01月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

上巻は青春小説かな、と受け取ったが下巻はさらに目まぐるしい展開で、芸に生きた男と女たちの大河ドラマだった。下巻は喜久雄と俊介の確執になるかと思われたが、そうはならなかった。俊介には過酷な運命が待ち受ける。息子の一豊を喜久雄は託されるが、一豊も痛恨のスキャンダル。丹波屋のピンチ。娘の綾乃の自宅の家事…。栄光と挫折の繰り返しに、通底するのは喜久雄の芸に対する執念。まだまだ続きが見たい思い。
久々にすばらしい読書体験だった。

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2026年01月01日

Posted by ブクログ

凄いものを読んだの一言に尽きる。波瀾万丈とはまさにこのこと、苦難ばかりの彼の人生。それでも歯を食いしばって続けてこられたのは、やはり芸への情熱ゆえだったのだと思う。芸に生き、芸に捧げた一生。圧巻の終幕に観客のごとく息を呑み、万感の思いが込み上げる。今年を締めくくる作品がこれで佳かった。
また、語り口が明瞭で非常に読みやすく、かといって単調ではなく、要所要所で血の通った生きた表現が立ち上ってくるのがまた秀逸だった。苦しい場面が多いけれど小説は笑いどころもあって、緩急のバランスが良い。
映画の方を先に観たけれど、小説が映画を補い、映画が小説を洗練させていて、良い相乗効果になっていると思う。映画を観た人にぜひ読んで欲しい。

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2025年12月31日

Posted by ブクログ

上下巻通しての感想。
歌舞伎役者の家に生まれた俊介と、極道の家に生まれて縁あって歌舞伎の世界に入った喜久雄の、友情と芸にかける思いが爆発する様子は良かった。
最後、徳次と喜久雄が再会する場面も読みたかった。
綾乃が幸せになってよかった。
登場人物それぞれ細かく描かれて、感情移入できる。面白かった。

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2025年12月31日

Posted by ブクログ

映画を観たことをきっかけに、この小説を読みましたが、圧巻の映画の一方で、原作ではまた違った力強い物語が展開されていました。
歌舞伎の演目に対しての詳細な描写から作者の熱意が伝わってきて、一作一作をぜひ見てみたいと思いました。

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2025年12月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

圧倒的な熱量で描かれる「芸」の物語だが、読み終えて心に残ったのは、華やかさよりも「哀しさ」や「人間の弱さ」だった。

​1. 「美」からの解放(万菊の死)
大役者・万菊が最期に選んだのは、美しいものが何一つない山谷のドヤ街だった。「ここにゃ美しいもんが一つもないだろ。(中略)もういいんだよって、誰かに、やっと言ってもらえたみたいでさ」という言葉が胸に刺さる。
生涯をかけて美を追求し、演じ続けることの凄まじい緊張感。そこから離れ、汚れた天井を見上げることでようやく自分自身を取り戻せたのだとしたら、これほど切なく、また人間らしい最期はないと感じた。

​2. 成功の影にある「屍」(喜久雄の業)
主人公・喜久雄が人間国宝へと登り詰める過程は、周囲の犠牲の歴史でもあった。父、徳次、そして親友でありライバルの俊介。俊介が足を失い、命を燃やし尽くすのと反比例するように、喜久雄の芸は完成されていく。
娘・綾乃の「なんでお父ちゃんばっかりエエ目みんの?」という叫びは、芸の理屈が通じない生身の人間の悲鳴だ。多くの犠牲の上に立つ「国宝」という称号は、幸せの証なのか、それとも孤独な十字架なのかと考えさせられた。

​3. 自分の中にある「弱さ」(一豊の事故と春江)
物語の核心ではないかもしれないが、一豊が事故を起こした際、母・春江が隠蔽を図ろうとしたシーンに戦慄した。
倫理的には許されないことだが、「もし自分が同じ立場なら、保身に走らずにいられるか?」「子供を守るためなら、同じ過ちを犯すのではないか?」と自問せずにはいられなかった。
英雄たちの物語の影で、平凡な人間が抱える「弱さ」や「脆さ」を突きつけられ、自分自身の倫理観を見つめ直すきっかけとなった。

この作品は、一人の天才のサクセスストーリーであると同時に、その光に焼かれた人々の鎮魂歌であり、読む者の人間性を試す鏡のような物語だった。

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2025年12月26日

Posted by ブクログ

下巻をカフェで読み終えたんですが、危なく泣きそうになりました。

荒筋はだいたい皆様ご存知のとおりだと思いますが、任侠の家に生まれた喜久雄が歌舞伎の女形として大成するまでの物語。先に映画を観てから原作を読みましたが、これが大当たりでした。

不勉強で歌舞伎の事はズブの素人ですが、映画を観ていたことで歌舞伎の演目の描写の場面では鮮明にその映像が蘇り、また映画には登場しない演目も沢山出てきますが、観ているといないとでは脳内イメージの精度が全然違うもので、なんとなくではあるものの舞台の情景が目に浮かんできました。

映画では語られなかった部分、異なるストーリー展開、登場しなかった人物の活躍など、全く違う肉付きの物語ではありますが、よく言われる「映画と原作どっちが良いか」問題については、「国宝」は互いに補完関係にあると言っても良く、優劣を付けるような類のものではないと思います。

本当に巡り会えて良かったと思える、心に残る作品です。全てを忘れてもう一度映画から観てみたいとすら思います。

小説のラストは、文字のみで表現しているとは思えない美しさと儚さに満ちています。日本人としてこの物語を享受できることを、心から幸せに思いました。

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2025年12月24日

Posted by ブクログ

映画を観たあとに読みました。

上下巻合わせると結構なボリュームがありますが、面白くてどんどん引き込まれてしまいました。

はじめの料亭での立花組VS宮地組の抗争など、映像だと刺激が強すぎて
観ていて辛くなるシーンがありましたが、
本だと文章表現の美しさが一番に感じられて、とても良かったです。

画を観た後なのでどうしても登場人物は俳優の顔で置き換えられますが、置き換えても全く違和感がありません。
改めて、表方裏方関係なく、映画に携わる人全員が本気で作った作品だったんだなと感じました。

映画では全ては描かれていないディテールの部分も
本で読むことができたので良かったです。

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2025年12月24日

Posted by ブクログ

歌舞伎に真剣な男たちの人生に泣ける。
海老蔵が映画の国宝を観た感想として、喜久雄より俊ぼんの方がしんどい。背負ってるものの重さが違うと言っていた。
「本物の役者になりたいねん」と春江に言った俊ぼん。
「いつまでも舞台に立っていてえんだよ。幕を下ろさないでほしいんだ」と彰子に言った喜久雄。
ザ凡人の私にはどちらがしんどいのかはわからないけど、それぞれのやり方で歌舞伎に真面目なのはわかる。
万菊さんの最期や、人のいい徳ちゃん、歌舞伎一家を支える女性陣たちにも物語があって、とりあえず胸が熱くなる。

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2025年12月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

良〜〜〜
映画よりラスト好きすぎる結局本人は国宝認定を知らないまま、歌舞伎に取り憑かれて死んでしまう
ラスト好きすぎて読み返したいし映画見直さねば、、、小説の方が歌舞伎に対する狂気性が浮き彫りになってる。映画は芸術作品だけど小説は人間をしっかりと描いてるなあ

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2025年12月22日

Posted by ブクログ

上の青春篇も下の花道篇も、どちらも怒涛の展開で、主人公の歌舞伎に賭けた喜久雄の波乱万丈の人生が描かれていてとても読み応えがあった。
歌舞伎のシーンを映像ではなく文字で描写するのは難しいと思うが、それをやってのけた吉田修一さんはすごいとしか言いようがない。
歌舞伎は伝統芸能だけに才能というよりは血筋で継承されるものとばかり思っていたが、そうではないことも知ることができた。
個人的には喜久雄の兄弟のような存在の徳次が好きで、徳次がいたからこそ喜久雄は歌舞伎役者を続けることができたと思う。
瀧晴巳さんによる歌舞伎の演目の解説も面白かった。
この小説のおかげで、今まであまり関心がなかった歌舞伎に少し関心を持つようになった。

心に残った言葉
・幕が上がった京之助一門の追善公演で、喜久雄が六年ぶりに踊りました『藤娘』の、あらゆる美を彫琢した世界観がさらに研ぎ澄まされていくさまは、まさか綾乃の言葉ではございませんが、その完璧な芸の底に、死屍累々の生贄たちの姿が見え隠れするもので、とにかく、このころの喜久雄の芸といいますのは、他の追随を許さぬのは当然ながら、孤高と呼ぶのも憚られるような神々しさに満ち満ちておりまして、指を動かせば鈴の音が鳴り、髪を乱せば嵐が起こるほど神がかり、一人の客を狂わせて舞台に上がらせた六年まえが完璧の出来だったとすれば、今ではその完璧も遥かに超えてしまっているのでございます。
 完璧を超えた完璧な芸。




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2025年12月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「白河集団公司」!!!(嗚咽)
徳ちゃんって最後の最後まで本っっ当に義理堅くてなんていい奴なの!!!

私は映画が先、原作が後になったけど、結果的に正解だったと思う!
歌舞伎の繊細な大胆な美しさとか、俳優陣の演技の上手さを堪能するために映画がすごく良かったんだけど、映画化で省かれたたくさんの部分があまりにも良すぎるため、「映画に反映されてなくて残念」の気持ちの方が上回ってしまうと思う。

映画では、俊ぼんが逃げて、喜久雄の元カノと子供作って、結構ぬるっと実家と歌舞伎界に帰ってきたようなイメージだったんだけど、原作では戻ることを決めてから父親に許可もらうために踊るシーンもあったし、腕の中で第一子が突然死したショックで廃人になってそこからの復活で糖尿病で結果両足を切断したし、相当苦しみもがいていたのが分かって、すごく感情移入した。つらかったね、がんばったね、俊ぼん。泣
息子の一豊がひき逃げしてしまう俊ぼん譲りな一時の心の弱さも描かれてた。

喜久雄の娘の綾音が、自宅の家事で娘が火傷を負って集中治療室とはいえ、病院に駆けつけた喜久雄に思いっきり”お父さんが成功するたびに私が不幸になる”ってぶつける場面もかなり良かった!映画は「悪魔と取り引きする」っていうシーンはあったけど、かなり「隠し子っぽさ」が強かった。原作ではかなりはっきりと喜久雄に対する憎しみの感情が現れてた。(そこの印象がかなり強く残ってるけど、綾乃が付き合ってる関取と結婚を決めたり、孫が産まれたりして喜んでる喜久ちゃんかわいかったな)

狂人となってしまった喜久雄だけど、美しい世界の中で最後まで生きられて幸せだったんだろうなぁ。。

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2025年12月07日

ネタバレ 購入済み

上下巻とも夢中に読みました。

既に映画は公開されていますが、上巻を読み、どこを切り取って映画化したのか、上巻だけでも色々切り取っても迫力ある映画になりそうで、下巻に進むと更に、幾らでも映画として切り取れるストーリーが幾つも展開していく本です。一体映画は何処を切り取り作ったのか、そう考えながら読んできました。そして思うのは主人公は、歌舞伎役者それとも歌舞伎役者を取り巻く多くの女性達どっちなのか、複雑にからみあう女性達の、なんたる不思議な信頼関係というか線引き潔さよさ、それを許しあう主人公を取り巻く歌舞伎の世界、この微妙な関係や繋がり、寄りかかり助け合う世界を表現する作家の本の構成の妙が素敵な本です。締めに向けては、女形、歌舞伎役者の目に見えぬ心、本人も理解していない境地の世界を表現していき、夢中にさせてくれる素晴らしい本でした。ありがとう。

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2025年07月20日

匿名

購入済み

最高の小説だった

とにかく余韻がすごかった。
全てを語らず読者に考えさせる隙を与えていて読み終わった後も繰り返し同じ文章を往復していた。
文章がまるで詞のようで流れるように頭にスッと入ってくる。
個人的にはこれを超える作品にはなかなか巡り会えない気がする。

#アツい #切ない #エモい

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2025年06月18日

Posted by ブクログ

ああ、ああ…

言葉にならない、こんなにも気持ちが溢れている。
それなのに、お構いなしに突然引かれた幕の向こうに私たちがどれだけ手を伸ばそうとも、そこに行くことは許されない。
「国宝」となった男とその内側へと誘われた私たちとを、虚膜という緞帳は、晴やかに、残酷に、引き剥がす。
胸がぎゅうと締め付けられる。
それでもあちら側の国宝に、競うように誰もが惜しまぬ拍手を送る。

私もその一人になれて、幸福だった。

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2025年12月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

物語としては映画よりこっちの方がいいな
徳ちゃんが中国で一旗上げて帰って来たり、喜久雄と市駒の娘の綾乃が結婚して子どもできて、喜久雄のこと頼ってたり(内心思うことはあったとしても)、喜久雄が綾乃や孫を大事に思っていたり、彰子と一緒に暮らしていたり、歌舞伎役者として狂ってはいるけれども、小説の方が情があっていい。

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2025年12月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初の1、2章は特に妬み嫉みが痛いほど感じ取れて読むのが辛い反面、気になりすぎてページを捲る手が止まらなかった。
そして徳次最高、そして竹野の出世ぶりに驚き!
最後を読者に委ねる感じは期待してなかったなぁ〜
でもどんな終わりでもしっくりこなかったからそうなったんかな。いずれにせよ、話題作、めちゃよかった。

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2025年12月30日

Posted by ブクログ

(上下合わせての感想)
とても、素晴らしかった...

世襲色の強い歌舞伎界で、歌舞伎の血筋ではない喜久雄がたくさんの苦難がありながらも地位を築き上げていく盛大な人間ドラマ。
本当に色んなことがあって、決して順風満帆な人生では無かったし、周りの人や喜久雄は多くのものを失ってしまうけれど、芸の道一筋にここまで心血を注いでいる登場人物たちが輝いていた。

歌舞伎の描写がとても美しかった。所作のひとつひとつが、ありありと心に浮かんできた。
歌舞伎ってほんとに美しい伝統芸能だなあと改めて感じた。見に行きたいな。

語り口調なのもとっても良かった!!
ほんとに最初から最後まで引き込まれまくりでした。
素晴らしかった。

(オーディブルにて)

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2025年12月30日

Posted by ブクログ

上巻に続いて下巻も読み終わりました。

喜久雄が国宝になるまでの道のりが見事に描かれている作品でした。

とても読み応えのある面白い作品でした。

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2025年12月24日

Posted by ブクログ

映画が素晴らしかったので小説も上下と読みましたが、映画とはまた違った印象を受ける内容でした。
読んで良かった、心からそう思えた作品です。

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2025年12月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

上下巻、読み応えあった!
歌舞伎の世界って独特だと思ったけど、すごくその世界観が伝わってくる話だったな。
なんか小説ではないみたい、現実の話みたいな。

映画みたいなと思った。
あの壮大な世界観を映像で見てみたい。
わたしの中では勝手に喜久雄と俊介が逆の配役だったな。
最後の徳ちゃんの再登場の仕方がグッときた。
そして物語の終わり方。あれは結局喜久雄がどうなったんだろう。映像でぜひ楽しみたい。

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2025年12月22日

Posted by ブクログ

映画にすごく見応えがあり、見終わった直後に小説も読みたい、いつか歌舞伎も見てみたいと思ったのに、半年経ってしまい、すっかり感動を忘れていました。小説で映画と同じシーンが出てくると、映像が鮮やかに蘇って楽しめました。映画には描かれていない登場人物との深い関わり、数多の苦難と犠牲によって到達した境地としての国宝。そこが映画ではあっさりしていて全然違うように感じました。

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2025年12月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

難しい部分もあったけど、映画を観たあとに読んだから歌舞伎の場面も頭に入ってきやすかった。
あと、映画では語られていない人物たちの人生を描いていて、より面白さがあった。

喜久雄の人生が壮絶すぎて言葉が出ない。極道の世界から歌舞伎の世界に移り、歌舞伎に人生と自分自身を捧げた最後の喜久雄には言葉が出ない。稲荷神社で悪魔との取り引きで言った「歌舞伎を上手うならしてください。日本一の歌舞伎役者にならして下さい。その代わり、他のもんは何もいりませんから。」という言葉の通り、歌舞伎役者としての芸は日本一になったが、喜久雄は幸せだったのか。喜久雄のように没頭できる何かがあることは幸せなことだと思うが、その果てまで行った喜久雄は何も感じ、何を思ったのか。
また月日が経った時に再読したいと思う。

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2025年12月20日

Posted by ブクログ

中弛みを感じる場面はあるものの、それ以上に一人の人間の壮大な人生を最後まで見届ける満足感が勝る。
芸に人生を捧げる覚悟と、その代償として背負う孤独や喪失が静かに積み重なり、後半に向かって重みを増していく。
華やかな舞台の裏側にある執念と諦観が読み手にも否応なく向き合いを迫ってくる。そして何よりラストが美しい。
個人的な解釈にすぎないが、全篇においての語り口調、語り手は著者ではなく、喜久雄と契約し、取り憑いた悪魔だったのではないだろうか、と最後の文「拍手を送ってくださいまし」でふと、そう思った。

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2025年12月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

100万部を超えるベストセラー
鳴り止まぬ拍手と眩しいほどの光
舞台、映画、テレビと芸能界の激変期を駆け抜け、幾多の換気と絶望 芝居だけに生きてきた男たち 血族との深い絆と軋み、スキャンダルと栄光、裏切り、絶望 命をとしてなお追い求める芸の最終形とは。。。

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2025年12月27日

Posted by ブクログ

出勤前にバスで読んでいたら涙が…

一言では表せない何かが
胸の中でざわつきました。

歌舞伎の世界って本当にすごい
映画も観に行きたくなったので行ってきます
そして本物の歌舞伎も見に行きたいです

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2025年12月26日

Posted by ブクログ

専門を極めていくと確かに孤独になっていきます。ついてこれる人がいなくなると言うのはおこがましいですが共感しあえる人がいなくなるのは事実でしょう。この物語ではそんな中でも支えてくれる人はわずかですがいつも近くにいるのですよという希望が読み取れるのではないでしょうか。本人は気付かないでしょうけど。
ひとりの歌舞伎役者の生涯を通して、長い人生、時代とともに変わりゆくことばかりです。変わらないものはなくこの世の無常を知らされます。
しかし移ろいゆく世の中でも阿古屋という芝居ではたとえ人の心がかわりまた自分の人生が終わろうともあの美しい思い出だけは誰にも奪えないのだと伝えてくれます。それだけでこの人生満足だったなぁと締めくくることができそうです。

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2025年12月24日

Posted by ブクログ

映画がめちゃくちゃ面白かったので、
映画→小説→映画のルートで楽しみました。
小説版は、歌舞伎の演目を知らないとなかなか描写が浮かばず、歌舞伎シーンはほぼ全部飛ばしたようなものです。笑
面白いけど、難しい〜
(上下巻とも同じ感想です)

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2025年12月18日

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