ワン・ツー・スリーさんのレビュー一覧
レビュアー
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ネタバレ 購入済み
上下巻とも夢中に読みました。
既に映画は公開されていますが、上巻を読み、どこを切り取って映画化したのか、上巻だけでも色々切り取っても迫力ある映画になりそうで、下巻に進むと更に、幾らでも映画として切り取れるストーリーが幾つも展開していく本です。一体映画は何処を切り取り作ったのか、そう考えながら読んできました。そして思うのは主人公は、歌舞伎役者それとも歌舞伎役者を取り巻く多くの女性達どっちなのか、複雑にからみあう女性達の、なんたる不思議な信頼関係というか線引き潔さよさ、それを許しあう主人公を取り巻く歌舞伎の世界、この微妙な関係や繋がり、寄りかかり助け合う世界を表現する作家の本の構成の妙が素敵な本です。締めに向けては、女形、歌舞
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ネタバレ 購入済み
結も爺さんも逞しい!
結が逞しく日々過ごし生きているところも素敵だった。いろいろあった家庭、そして超田舎暮らしと通学。そのような中、多くの大人が関わり自然に頼る結、一昔前にはあっただろう日本の支え合う社会が垣間見れたような世界観が引き込まれた理由の本でした。そして日本兵として戦地経験がある爺さんが強く逞しい。ずっと山で暮らすその理由も最後にはわかるのだが、そういう生き方を貫く、その意思の強さが生き方の強さに繋がっている。ドンパチの行動・戦略は、昔の戦地経験とずっと暮らしてきた山、気候も地形も熟知しての戦い、戦争経験者として負けるわけにいかない意地、最後の敗者へのセリフが、生きてきた達成感やり切った人生ってところに繋