あらすじ
カリスマ予備校講師・出口汪が日本の6大文豪の名作に隠された知られざるメッセージを読み解き、「名作が10倍面白くなる読み方」を紹介する。“先生”と女子高生“あいか”による「講義形式」で展開していく「楽しみながら読める!」スタイル。
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Posted by ブクログ
日本の名作を女子高生との対話形式で読み解き、理解を深める作品。講義を聞いているようで、読み慣れない文体で意味がわからない箇所があっても、すぐに解説があるのでどんどん読み進めていける。夏目漱石の『こころ』に始まり、芥川の『地獄変』、谷崎の『春琴抄』、川端の『伊豆の踊子』、太宰の『女の決闘』、三島の『憂国』が紹介されている。
『伊豆の踊子』は昔読み、特に事件もなく終わったという印象しか持たなかったため、解説を聞いて腑に落ちた。他は未読が多く、全体的に痛い描写がある作品が多いのは、意図してのことだろうか。
Posted by ブクログ
文学は、表現であるから、当然表現の内容というのがある。僕らは小学校で国語に教科書に触れ、言われるがままに読書感想文を書き、なんとなく文学というのに親しんだ気になっている。しかし、文学者が文章に表そうとした内容は、もっとずっと真剣で深刻で、切実なものだったのである。
文学作品は書き手の生きた時代や育ちなどを背景として初めて、その自然さや必然が理解できる。したがって、その内容を理解したいと思えば、その背景を知る必要がある。この本は明治~大正~昭和にかけて活躍した文豪が生きた時代についての解説をからめ、文学作品を理解していく内容である。
夏目漱石の「こころ」が書かれた念頭には自我と孤独についての意識があり、川端康成の「伊豆の踊子」には川端が不幸な身の上から否応なしに追わされた「孤児根性」が見え隠れしていたのだ。
このように、文学作品の読み方のを提示してくれる本は、ありがたい。もちろん読み方は数多あるだろうが、そのうちの一つを提示しれくれるだけで読み方がわかってくるような気がするのだった。
この本は確実に文学作品の切実なメッセージを解読するときの助けになると思う。
Posted by ブクログ
さほちゃんが持ってたので読みました。
高校生の時に読んでおきたかったーって思いました。
でも、読まずに死ぬことはなかったので良しとします。
いまさらだけど、映画でも文学でも、何か伝えたいことがあって創られているんだなって思いました。
そうでない作品もあるだろうけど。
クリエイトする力に脱帽。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
夏目漱石、芥川龍之介、太宰治―誰もが知っている日本の文豪たちだが、実際に、彼らの作品を理解している人は少ないのではないだろうか?
あるいは、国語の教科書で習っただけで「知ってるつもり」になってはいないだろうか?
本書では、受験参考書の著作累計が六〇〇万部を超える、超カリスマ予備校講師・出口汪が「日本の名作を10倍面白く読む方法」を紹介する。
「こんな読み方があったのか!」と目からウロコが落ちること請け合いだ。
女子高生“あいか”との「会話」で展開する、「楽しみながら読める」スタイル。
[ 目次 ]
夏目漱石「こころ」
おさらい・3分でわかる日本文学
芥川龍之介「地獄変」
谷崎潤一郎「春琴抄」
川端康成「伊豆の踊子」
太宰治「女の決闘」
三島由紀夫「憂国」
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