あらすじ
第20回本屋大賞受賞作!
シリーズ累計100万部突破!
あなたと生きる、その痛みごと。
著者2度目の本屋大賞を受賞した『汝、星のごとく』が3年の時を経てついに文庫化!同じ空の下であの星を見上げよう。そして、また出会おう。あまりに切ない運命を、繊細な心理描写で描いた著者最高傑作。
風光明媚な瀬戸内の島で育った暁海(あきみ)と母の恋愛に振り回され転校してきた櫂(かい)。ともに心に孤独と欠落を抱えた二人が恋に落ちるのに時間はかからなかった。ときにすれ違い、ぶつかり、成長していく。生きることの自由さと不自由さを描き続けた著者がおくる、あまりに切ない愛の物語【2023年本屋大賞受賞作】
☆2023年本屋大賞受賞作☆
【第168回直木賞候補作】
【第44回吉川英治文学新人賞候補作】
【2022王様のブランチBOOK大賞】
【キノベス!2023 第1位】
【第10回高校生直木賞候補作】
【ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2022 第3位】
【今月の絶対はずさない! プラチナ本 選出(「ダ・ヴィンチ」12月号)】
【第2回 本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞 ノミネート】
【未来屋小説大賞 第2位】
【ミヤボン2022 大賞受賞】
【Apple Books 2022年 今年のベストブック(フィクション部門)】
などなど、賞&ノミネート&ランクイン多数!
※電子版には特典として、続編『星を編む』の試し読み増量版と著者作品リストを収録しています。
感情タグBEST3
Homme fatale
ありそうな男女間の意地や葛藤の中でのすれ違い。このまま終わらないだろうけど、どこでどうなる?そしてまさかこう終わらせるの?って感じでしたが、読み終えたあと、ずしりとくる作品でした。個展のメインのタイトルHomme fatale 見てみたいです。そして続編も読みたいですね。
Posted by ブクログ
生きるのは自由で不自由
結婚は枠が決まっているがゆえに
その枠から外れてしまうと異常だと見られてしまう
実際に法で縛っているはずなのに
枠からはみ出てしまうのは異常なのかもしれない
対して恋愛は液体のように形作ることができない
だからこそ他者から見たら異常であったとしても
それに気づくのが遅くなる
私はそれでもいい気がする
だってなににも縛られず自分の思うがままに
恋愛も人生も生きたほうがいいから
じゃあ結婚と恋愛が入り混じったらどうなるだろう
どちらかが理不尽に不幸せになるかもしれない
どちらも破滅するかもしれない
そしてあまりにも相容れないその景色は
他人から見てどのように映るだろう
他者から見て呆れるぐらい薄暗い脆い恋だとしても
彼ら彼女らにとってその恋は星のように輝いているかも
そう願わずにはいられないほど
思うがままに生きる人たちの話のような気がする
どれだけ振り回されても苦しくても
そばにいたいと思える恋に出会えたことは
人生の1ページだったんじゃないか
最初と最後で同じセリフなはずなのに
違うように聞こえる
それは赤の他人と彼女らの心情を知った後
彼女らの幸せを理解したからだと思う
Posted by ブクログ
余韻がひどい。どっとくる。
高校生で出会って30代まで。
長い人生に中で十数年。
出会うまでは何のよすがのない2人だったけど、恋に落ちて環境に振り回されて。暁海が強い。
四章ずっと泣きながら読んでた。
外で読まなくてよかった。
Posted by ブクログ
親のために子がいるのではなく、子のために親がいる、そんな家族の形であって欲しいと思わされる話だった。
暁海と櫂、どちらも親の都合で困難を強いられている2人。人生のあらゆる場面で彼らを阻む障壁は、大人の都合によるものであり、理不尽な世界にもがきながらも、最後の最後までお互いを思い続ける。彼らなりの愛の形は歪かもしれないが、なぜか純粋さも感じた。
助けてくれる大人もいる。北原先生は本当に素晴らしい。北原先生がいなければ、2人はこの愛を完遂しえなかっただろうから。ありがとう。
櫂の書いた「汝、星の如く」という小説を読み、著者紹介から彼らの人生に想いを馳せる読者になりたい。
Posted by ブクログ
読み終わった後は余韻がすごい。当たり前かもしれないけど理解が難しいことを淡々と綴っていて読みやすく面白かった。どんどん強くなる暁美がかっこよかったし櫂も最後までいい男だと思った。
Posted by ブクログ
中盤から終盤にかけてひたすら切なく時に残酷で、もどかしい気持ちすら覚えた。
終盤は涙無しでは読み進められないほど心にくるものがあった。
ハッピーエンドとは言い難い気もするけれど
櫂と暁海にとっては沢山の遠回りやすれ違いの果てに辿り着いた尊いハッピーエンドなのかもしれないね。
"縁があればまた巡り逢える"っという言葉があるけれど
櫂と暁海は深いところで似た境遇を抱えていたことや
お互いを想う強さあってこその巡り逢わせだったのではないかなぁっと。
どんな苦難があろうと空白期間があろうと
たった1人を長く強く想い続け愛し抜く強さと尊さは
何にも変え難いね、とても美しい。
櫂の母親に対しては
息子を持つシングルマザーとしての視点で見ると尚更
あまり良い意味ではなく思うところが沢山あったけれど
暁海の母親に対しては所々共感を覚えた。
尚人に関しては最終的に櫂の存在が
死という解放へと導いたのかなぁっと...。
櫂にとってはあまりにも残酷すぎると思うけれど
戦友であり親友であり、強い絆を感じた。
瞳子さんと北原先生の数々の言葉がとても刺さり救われた。
そんな北原先生の過去が試し読みがあった星を編むで描かれているとのこと、楽しみ。
Posted by ブクログ
母親に振り回される2人が不憫だと思うと同時に、その経験がなければつながることのできなかった2人でもあるも思う。親父の不倫、親友の自殺、母親の鬱などすべて含めて人生は面白いと感じた。
Posted by ブクログ
読みやすかった。するすると入って来た。
櫂と暁海の2人だけの世界が綺麗だけど残酷で、心が締め付けられた。
「夕星」大好きな言葉になった。
読んでから数ヶ月経ってるけどいまだに余韻がすごくて、凪良ゆうさんにハマったきっかけ。
タイトルから想像していた話ではなかった。
なんか、すごく愛おしくなった。
Posted by ブクログ
まず一番強く感じたのは、主人公・暁海の考え方が自分とあまりにも似ていたことだった。暁海は櫂のことを心から愛している。それでも、「櫂の仕事の邪魔はしたくない。応援したい。それが私の本心だ」と言う。その言葉を読んだとき、私は自分の経験を思い出した。
私も以前、好きな人と別れを選んだことがある。嫌いになったわけではなかった。むしろ好きだったからこそ、自分が相手の人生を縛ってしまうのではないかと思った。結婚という将来を考えられない自分と付き合うことで、相手の大切な時間を奪ってしまうのではないかと悩んだからだ。しかし相手には、「傷つけないように正当化しなくていい」と言われた。本当にそう思っていたのに、気持ちは伝わらなかった。そのときの苦しさと、暁海が抱えている苦しさが重なって見えた。
暁海は優しい人だ。だからこそ本音を飲み込み、相手を傷つけないことを優先してしまう。自分の気持ちを伝えなければ何を考えているのか分かってもらえないのに、それでも言えない。私も同じように、言いたいことを我慢したり、喧嘩を避けたりしてしまうことがある。そのため、暁海の迷いや葛藤は他人事には思えなかった。
好きという気持ちだけでは選べないことがある。自分の人生は自分だけのものではないと思うからこそ、簡単に決断できないこともある。作品の中には正解のない問いがたくさんあり、私自身も読みながら何度も考え込んだ。
そして何より感動したのは、凪良ゆうさんがそうした複雑で言葉にできない感情を見事に言葉にしていたことだ。自分の中に確かにあるのに説明できなかった気持ちが、物語の中ではっきりと形になっていた。だから私は暁海や櫂に共感し、まるで自分自身を見ているような気持ちになった。
『汝、星のごとく』は、ただ恋愛を描いた小説ではない。人を愛すること、自分の人生を選ぶこと、誰かを思うことの難しさを描いた作品だと思う。読み終えた今も、登場人物たちの思いや言葉が心に残り続けている。私はこの作品に出会えて本当に良かったと思った。
Posted by ブクログ
私は恋愛小説の中で島本理生の「ナラタージュ」が一番好きなのですが、それを彷彿とさせる人生うまくいかないこと続きの中でどうしても昔の人を思い出し繋がりを切れない描写が心苦しかった。最後の数ページだけが色が変わったように幸福となり救われた。久々に心にくる恋愛小説だった。
Posted by ブクログ
-いざってときは誰に罵られようが切り捨てる。
-もしくは誰に恨まれようが手に入れる。
-そういう覚悟がないと、人生はどんどん複雑になっていく。
Posted by ブクログ
とても引き込まれたし、おもしろかったです。
恋愛小説になるのでしょうが、全く薄っぺらさを感じません。純粋な恋愛感情の裏の自己顕示欲や打算も描かれていて、登場人物がすごく人間臭い。
櫂の母親には始終イライラさせられましたけど、確かに自分がどんな状況になっても男が居る女性っていますよね。逆も然り。
映画化はこの作品をどう2時間で表現するのか?流浪の月のように、原作を読んでないと理解が難しいのかも。
Posted by ブクログ
舞台は瀬戸内海の小さな島。共に複雑な家庭の事情を抱える高校生の櫂と暁海の出会いとその後の15年を描く。 エピローグとプロローグの構成が秀逸。櫂と暁海の視点で順番に語られるので、2人が気持ちを通わせて行く様子もすれ違って行く様子も、手に取るように分かり、ページを捲る手が止まらない。 私の年齢になると、櫂と暁海を親目線で見てしまい、2人の親は許容範囲を超えていると感じる。文章も構成も登場人物の設定も上手いと思うけれど、好き嫌いは分かれそうな作品と言う印象。
Posted by ブクログ
私が読書とは面白いものだったのかと気づいたきっかけの本。
読んでる期間に自分まで気持ちが落ち込んでしまうほど読むことに没頭しました。
高校3年生の当時に出会えて本当に幸せでした。
同年代の主人公たちがこれからどうなるのか自分と少し重ねて考えてしまいました。
この本を薦めてくれた友達には感謝しかないです。
Posted by ブクログ
2026.05.27-06.03
元々読書が苦手の私ですが、この本に関しては1週間で読み終わりました。
日々の育児の合間に読んだので、1週間かかりましたが、時間があれば1日で読み終わったかもしれないと思うくらい、読むのが楽しかったです。
没入しました。
きっかけは、横浜流星が主演で映画すると知ったからです。そうです。横浜流星のファンです。
この本を読んで、自立している(自分の生活は自分の稼ぎで)=自由という表現が多数ありましたが、
本当にその通りだと思いました。
私は今では珍しい専業主婦なので、グサグサと刺さりました。
暁美のように、自分のやりたいことを仕事にできたら、楽しいだろうなぁと思います。
すれ違いすぎてどないなってんねんとツッコミどころ満載ですが、最終的に素直に行動している暁美はとても素敵でした。
周りに何を言われても、自分の大切な人がわかってくれればそれでいい。
Posted by ブクログ
オーディブルにて聴了。流浪の月ぶりに号泣した作品。
凪良ゆうさんの作品は一言で言うとまさに「人生」っていう感じがして、リアリティがあってとても感情移入できて好き。人間の闇の部分も丁寧に描いている印象。
それにしても人って何があるか分からないもんだなあと。どういうオチになるか途中まで想像が出来なかったけど、それもまた面白かった。人生って長いような短いような。いやでもやっぱり長いか。
ちょうど自身が20代後半ということもあり、刺さる描写が多かった。
「私は愛する人のために人生を誤りたい」
そんな風に思える人にこの先出会えるんだろうか?今の私なら愛しているけど人生は誤りたくない、と思ってしまう。自分の人生は自分で決めるものだし、選んだ道を正解にするしかないのだけど、選んだ道が本当に正解なのか?別の道を選んでいたらどうなっていたのか?と今の私なら思ってしまう。
数年後に読み返したらまた違う色んな感情に出会えるんだろうか。それも含めて楽しみ。今回はオーディブルで聴いたので、今度は本で読んでみたい。
Posted by ブクログ
人の愛の形や人生の捉え方は本当に様々だと感じた。櫂と暁海が幼いながらに背負わされた現実、世間や島の目に晒されながらも自分の選択を貫く姿が深く胸に刺さった。立場は違っても、周囲に何を言われても揺らがない想いや、言葉や関係性に名前がなくても確かに存在する絆を、いま自分自身が体現しているからこそ、強く共感した。
Posted by ブクログ
高校生の頃の恋愛がずっと綺麗な思い出で残ってた。
同じような毒親に育てられた子のほうが仲良くできてた。両親がいて、幸せを当たり前に受け取ってるその子たちに対して劣等感もあり優越感もあった。
私はあなたたちより人生を俯瞰に見てると
実際は歳を重ねるほど俯瞰に見えてくるもので
その頃は自分に酔ってた
きっとその頃にあった友人や恋人は特別で私も同じ一員だった
自分の縛られる鎖は自分で選ぶ
人間は群れでないと生きていけない
でも、その中で選択をするために今の人生があるのだと
私は1人で生きていける仕事を選んだ
1人でもいいとシングルマザーを選んだ
それでも、誰かといたい、誰かと生きてみたいと欲をだすこの気持ちは大切にしていいんだとそう思えた作品でした
色々な形があっていい、誰を愛してもいい、誰といてもいい、それがみんな平等である世の中がいいな
とジェンダーレスの視点だけでなく今の日本の結婚と言う意味考えさせられた
私もきっと誰かといたくて、誰かと愛し合いたくて、形はどうであれ、人がいないと生きていけない
群れの中にいる人間です
Posted by ブクログ
私はこの作品がただの恋愛物語ではないと感じた。
島暮らし、ヤングケアラー、漫画家として生きる櫂など、登場人物の背景には特殊な部分が多い。
しかし、その特殊さがあるからこそ、自分の知らない苦しさや大変さを実感することができた。
この作品では、暁海と櫂の恋愛だけでなく、心の成長、ジェンダーの問題、島の中にある差別意識などが描かれている。重いテーマを扱っているのに、読んでいて重すぎないのは、作者の文章がとても綺麗で、事実を静かに映し出しているからだと思った。
特に印象に残ったのは、主人公の二人がどちらも人を思いやる気持ちが強すぎるところだった。
本来は「自分を縛る鎖は自分で選ぶ」はずなのに、二人は相手や家族を思うあまり、自分の本音を後回しにしてしまう。
私自身も、言いたいことを飲み込み、自分が我慢すればいいと思ってしまうことがあるため、暁海には共感する部分が多かった。
櫂が暁海を愛していたのに浮気をしてしまったことも、単純に責めるだけでは考えられなかった。
暁海が本心を隠し続けたことで、櫂も彼女の気持ちが分からなくなり、不安定になっていたのではないかと感じた。
お互いを大切に思っているのに、思いやりの強さがすれ違いを生んでしまうところが切なかった。
また、北原先生のように、自己満足で人を助けるのではなく、自分の弱さを認めた上で人に寄り添える姿に憧れた。
この本を読んで、誰かを思いやることと同じくらい、自分自身の気持ちを大切にすることも必要なのだと感じた。
この本を読んで、私は人を思いやることの大切さと同時に、自分の気持ちを大切にすることの難しさを考えさせられた。誰かのために我慢することが優しさだと思ってしまうこともあるけれど、それが自分自身を苦しめたり、相手との関係を歪めたりすることもある。私も北原先生のように、自分の弱さを認めた上で、誰かを静かに支えられる人になりたいと思った。
Posted by ブクログ
17歳からの櫂と暁海の恋愛模様、また2人をとりまく家庭環境や遠距離の難しさ、夢を追う姿に感動した。
文章に思わず引き込まれて、ページを捲る手が止まらなかった。
良いことがひとつあった後には嫌なことが二つ起きると信じている櫂の姿にはやるせなさを感じた。
2人が幸せな未来を見たかった、、
とても面白かったけど、読んでいる最中も読み終わってからも切ない気持ちになる物語。
最後の持って行き方だけは少し携帯小説みを感じたけど、作者さんの文章のうまさで引き込まれた。
Posted by ブクログ
あっという間に読み終わってしまった。すごい速さで、止めることができずに、ほとんど1日で。
出てくる人たちが、みんな憎みきれないところがすごい。良い面も悪い面もある、でもそれがその人の全てではないし、私たちが見ているのは自分から見えるその人のほんの一面のみだと、ひしひしと感じる。
32歳の暁海と櫂が、清々しくて、身軽で、読んでいて私まで心が軽くなる。人生に意味なんてあるのかと思いたくなる場面も多かったけど、結局意味しかないのかとも思える。本当に不思議なことに、読み終わっても誰のことも嫌いじゃない。強くなりたいというか、私も私らしく強く生きたいと思える。あーなんか、良い読書だったなあ。
Posted by ブクログ
読みやすくて1日で読めてしまった。
韓国ドラマ並みに展開が盛りだくさんでそんなに詰め込まなくてもと思いながらも作品自体は面白かった。
途中、都会と田舎での遠距離ってなかなか厳しいなと思った。
「それ以上に私を傷つけたのは、櫂が私の話を聞きながらあくびを噛み殺していたことだった。いつもそこにあって、たまに帰って安らいで、ずっといると退屈してしまう田舎。そんなものにわたしはなってしまったのだと思い知らされた。」という曉海のセリフ。刺激的で常に進化する都会での生活と小さく閉じた世界で考え方も古い田舎での生活(あくまでこの本での世界)だと話も噛み合わなくなるよなあ…。曉海が母の世話と仕事で忙しくて会話のネタがないのもあるけれど。
あとは、お互いの資産に差が出てくることによって対等な関係でいられなくなる描写も悲しいなあと思った。
お互い支え合いながら絆を深めた高校時代の思い出があり、好きという気持ちは根底にあるけど、環境によってどうしても高校時代のようにはいかない…。
それ以外にも2人の親の話も複雑で結構重たかったけど、最後は救いがあってよかったなと思う。
Posted by ブクログ
全体として、登場人物たちが年齢を重ねながら変化していく構成が良かった。
時間の経過とともに関係性や価値観が変わっていくので、「この先どうなるんだろう」と自然に次を読みたくなった。
序盤は、不倫や浮気のオンパレードで正直あまり好きになれなかった。
ただ、物語が進むにつれて、それぞれの人物が抱えている弱さや孤独、依存、選択の重さが見えてきて、
単純に善悪で片づけられない話になっていった。
田舎特有の空気感が色濃く書かれていた。
女性がお茶を入れるのが当然とされる文化や、男性と同じ仕事をしているのに昇格できない理不尽さは、本当に気持ち悪いと感じた。
噂がすぐに広がる感じも嫌だった。自分も田舎出身だから分かるけど、みんなやることないんだよね。だから噂話をする。
ただ一方で、田舎には人と人とのつながりがあるからこその温かさや、孤独の少なさもある。
都会には自由や刺激があるけれど、田舎には癒しや安心感がある。
都会と田舎、どちらにもメリットとデメリットがあると感じた。
都会と田舎で、お互いのコミュニケーションがだんだん成り立たなくなっていく感覚もリアルだった。
地元の友達と話していても感じるような、「癒しはあるけど刺激はなくなる」感覚。
これは多くの人が共感できる部分だと思う。
禁断の恋も多かったが、バレた後に自分軸でいられるかどうかが、その後の人生に大きく影響するのだと感じた。
尚人と瞳子の対比が特に分かりやすかった。
もちろん尚人の場合は、あまりにも影響が大きすぎたので仕方ない気もする。
櫂は不器用すぎた。
でも、ああいう男は実際かなり多いんだろうなと思う。
プロポーズも本気だからこそ恥ずかしくて、軽く言うことしかできなかったのかもしれない。
櫂と尚人のコンビが好きだったので、あの終わり方はかなり悲しかった。
彼らの友情に心が躍った矢先に、不意打ちされた感覚になった...。
瞳子さんは最後まであまり好きになれなかった。
自分の中では、全ての諸悪の根源に見えてしまった。
せめて、好きになれる背景や、不倫相手としての行動に納得できる理由がもう少し欲しかった。
たとえば、暁美の母が夫にヒステリックな八つ当たりをしていたなど描かれていれば、少し見え方が変わったかもしれない。
瞳子さんの行動がなければ、櫂も暁美ももっと幸せだったのではないかと、ついifストーリーを考えてしまう。
エピローグで、序盤の見え方が変わる構成は面白かった。
最初は分からなかった言葉や行動の意味が、最後に別の角度から見えてくる感じが良かった。
この作品は、専業主婦になりたい願望を持つ女性にはかなり刺さりそう。それもズッタズタに
「自立できるスキルがないこと」の怖さを、かなりクリティカルに突きつけてくる話だった。
離婚や死別が起きた時、自立できないと誰かに寄生せざるを得なくなる。
その寄生先が子どもになった場合、毒親になってしまう。
親には大きく分けて2種類ある。
自分を助けてくれる親と、自分の足を引っ張る親。
私は前者だが、世の中には後者の親を持つ人も多々いると考えると
勝手ながら幸せになってほしいと強く思った
北原先生の考え方は独特で面白かった。
一般的な正しさとは違うけれど、作品の中でかなり重要な視点を持っている人物だったと思う。
また、弱っている人に宗教勧誘が近づいてくる場面は本当に腹が立った。
孤独で苦しんでいる人の不幸につけ込んで、間違ったつながりを与え、さらに不幸に導いていく感じが最悪だった。
作者の凪良ゆうさんの顔を検索したら、自分が想像していた瞳子さんにかなり似ていて驚いた。
もちろん著者が瞳子さんに自分を投影しているという意味ではないけれど、個人的には少し印象に残った。
タイトルである『汝、星のごとく』の意味を知った時は、心がぎゅっとなった。
Posted by ブクログ
タイトルと装丁の美しさに惹かれて購入。
櫂と暁海に重なる背景はないのに、なぜか私の心を引っ張って重みに連れていかれる。些細な一言が私の奥底に隠してる思いを表に出してしまうようで、感情を揺さぶられながら読んでいた。
「俺はそんなに強くない。だから強くあろうとしている。それは強いのか、弱いのか、どちらなのだ。」
「きみはひとりで考えて、ひとりで反省して、ひとりで答えを出すんですね。」
「自覚しても、なんともできないから馬鹿なんです。」
嫌になるほど自分と向き合わなければいけない、その辛さと葛藤が染みるように痛かった。
第三章 海淵の暁海の場面で泣いてしまった。何故泣いてしまったのか自分でもはっきりと理由が分からない。暁海がずっと守ろうとしてきた最後のプライドを、折らざるを得なくなった悔しさだろうか。同情の涙ではないことは確かで、でも共感でもない。ただ悔しくて、辛くて、それでも生きるために確実に何かを捨てた暁海に対して私は何を思ったんだろう。
そしてプロローグをすっかり忘れていたので、エピローグであれは北原先生だったのかと、純粋に驚いた。
途中、「櫂は手の届かない星のように、いつまでもそこに在り続ける。」という一文を読んで『汝、星のごとく』とはそういうことかと勝手に納得したのだが。
櫂が忘れられない昔の人、所謂初恋の人になるから星のごとくなだけではなく、まさか死んでしまうという意味でも星のごとくとは。からの、櫂の最後の小説。
このタイトル以外有り得ないな、と思った。
Posted by ブクログ
櫂と暁海のそれぞれの視線で進む物語が良い。
恋愛はタイミングがむずかしい。すれ違う気持ちに焦燥する。なぜ今なんだろうと思う。立場を変えて視れば納得する事も一方的な視座からは分からない。
色んな問題が壁の様に襲ってくる 2人はヤングケアラーで、それだけでも大変なのに、島という小さなコミュニティで、親の恋愛にも巻き込まれる。
櫂は東京で成功し始めるが それがすれ違いの始まりであったり。
櫂が曉海のことを「お前 瀬戸内の海みたいやわ」という場面 、やっと一つになったなと涙した。
Posted by ブクログ
自分の本心とは違う形で相手に伝わってしまうもどかしさや、気持ちが交差する描写は、生々しくて面白かったです。ただ、作中で描かれる「互助」という関係性が自分の日常とかけ離れていたため、どうしても客観的な視点になってしまい、物語にのめり込むことができませんでした。
Posted by ブクログ
来島海峡
日本の海賊がいた海
母たちの描写、もうちょっと、厚みが欲しいと思うのは、そちら側にスタンスが寄ってるからかな。
親は言動では縛ってない、けれど縛られててると思い込む子たち側の口実、そのあたりが都市と地方を行きする生活の私の感覚だけど。ま、子が縛られない感覚を会得するには、それなりの経験がいるものね。
Posted by ブクログ
あまりにも切なくて残酷で、読み返すことは出来ないかもしれない。
たくさんの苦悩を乗り越えて必死で生きた結末が、たった数カ月の穏やかな同棲生活なんて。
自分の人生を生きるというのは、選択の連続で、なにかを選ぶためにはなにかを捨てないといけない。自分が下した選択に対して周りになにか言われた時、「おかしいって何を基準にして?」って言葉を思い出そうと思う。正解も不正解もなくて、遠回りしたからこそ得られる生き方もあるらしい。
Posted by ブクログ
こんなうまい話はある訳ないと思いながら、夢中になった。自立するということの大切さ、お金の大切さを改めて学べた。いくつになっても互いに夢中になれる存在と出会えて、2人は幸せだと思う。2人にとっては辛いであろう心のすれ違いも、この素敵なお話のひとつだった。こういう夢中になれる恋愛がしたい。