あらすじ
俺たちは踊れる。だからもっと美しい世界に立たせてくれ! 極道と梨園。生い立ちも才能も違う若き二人の役者が、芸の道に青春を捧げていく。芸術選奨文部科学大臣賞、中央公論文芸賞をダブル受賞、作家生活20周年の節目を飾る芸道小説の金字塔。
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Posted by ブクログ
映画は半年前に観たから、少し記憶が薄れていますが…
それにしても徳ちゃんの存在よ!!!
映画では最初と最後ぐらいしか出てこなかったよね!?
この原作みたいにガッツリ喜久雄の側にいてくれたらどんなに心強いか。。。映画は喜久雄からどんどん人が離れてひとりぼっちで悲しそうだったんだよな。。
喜久雄の実子である綾乃にも懐かれているし、なにより俊ぼんとの再会シーンにお父ちゃんの位牌を一緒に連れて行くなんて!!徳ちゃんめちゃくちゃいい奴!!!涙
あと白虎と半二郎のW襲名披露で喜久雄の心が闇に一気に傾くシーンが、映画ではかなり派手に演出されたんだなぁと。あれは渡辺謙も吉沢亮もすごかったもんね!
と、原作の素晴らしさも映画の良さも味わっています!下巻も楽しみ!!!
Posted by ブクログ
周囲の人から「「国宝」の映画良かったよ」との評判を聞いて、気になったので小説を読んでみました。
任侠の世界から歌舞伎の世界に挑戦する若者のことを絵が得ていました。「辻村」の存在が大きなポイントだと思いました。立花組と宮地組が対立していたときに「辻村」が言ったセリフが印象に残っています。「現在の宮地大親分個人の活躍と宮地組の凋落とを見れば分かる通り、これからのヤクザは表に出ないとならん。シマだのシノギだの小さな世界じゃのうて、日本の表経済に食い込んでいかんとならん。その希望の星が喜久雄ですたい」この言葉によって任侠の世界から歌舞伎の世界へ挑戦で来たと思います。このストーリーの流れを読んで、これは読者をひきつけ、映画で人気が出る良い作品だと思います。襲名披露の所も良かったし全体的に話の展開が分かりやすかったです。
このテンションを保って下巻を読みたいと思います。
Posted by ブクログ
映画が良かったので原作も気になり購入。映画では前半部分をしっかり描写している印象だったので、喜久雄が歌舞伎界に返り咲いてから国宝と呼ばれるまでの期間をより肉厚に描いてくれてたら嬉しいなと期待している(上巻は俊ぼんが復帰するまでしか描かれてなかった。)。
上巻の感想としては、映画は原作の行間をかなり表現していたと思った。映画ですごく印象に残っていた「二人道成寺」や「曽根崎のお初」が、本では比較的さらりと数ページで終わったので、映画の評価が高いのも納得。ただ、本では演目のあらすじにもしっかりと説明がされているので歌舞伎に対する知識理解度は原作の方が高かったので、原作→映画の順で観た方が面白かったかな。
喜久雄をはじめ、登場人物の一人称での心中の心理描写があまりされていないのに、セリフや情景描写でそれぞれの想いを察せてしまうのが上手いし面白いと思った。リアルな人間関係の複雑さを感じられた。終わり方も丁度良くて早く下巻を読みたい(行きの電車で読み終わって、帰りの電車でソワソワしながら感想書いてる。)
Posted by ブクログ
小学生くらいのときに歌舞伎を学校行事で見たことがあるような気がするけど、あまり面白かった印象はない。でも、映画がヒットしてるとのことで手にしたところ、一気に上下巻読むくらい面白かった。
話しかけるような文体・語り口も独特でこの作品らしいし、歌舞伎素人にも各演目(?)の説明や舞の様子が浮かんでくる描写がとても良い。
そして登場人物の幼い頃からの成長が頼もしくもあり、切なくもある。あとがきにあるように、人の人生は十人十色だと感じさせられる。喜久雄、俊介、徳次の3人だけでなく、それを支える妻や家族。全員の壮大な物語や生き方だと感じる。
映画もだけど、歌舞伎もいつか見てみたいと感じた。
Posted by ブクログ
面白かった!
昭和の九州とはどんなだったか、
歌舞伎などの芸人っていうのは社会においてどんなものだったのか、時代背景がわかり良かった。
ここからはネタバレですが、
この物語の主人公は徳ちゃんだと思った。徳ちゃんがいたから喜久雄はあそこまでなれたし、徳ちゃんがいなかったから喜久雄はああなった。と感じた。
そして映画に徳ちゃんが殆どでてこなかったのは、あの映画監督から見た国宝という小説は私とは違うものに見えたのかなと思った。
映画もきれいで良かったが、個人的には小説派です。