ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 傷を愛せるか 増補新版

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    傷を愛せるか。
    文庫本の背表紙を読んだ時ちょっと泣いた。
    過去の失敗をいつまでも引きずったり、人と比べて落ち込んで自己嫌悪になったりと感情に振り回されやすい自分を肯定してもらった気分。

    傷ついた心やトラウマの乗り越え方が書いてある訳ではないけれど作者自身の嫌だと思ったことトラウマを深く考えていくことで私自身も解れていく。

    正しさや完璧さ強さに憧れて不安に押しつぶされそうになるときに弱いままで何もできない自分を受け入れ愛してあげたい。
    弱いまま強く生きていきたい。

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    2026年06月21日
  • アヒルと鴨のコインロッカー

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    伝説的作品。初トライ。面白かった。椎名の父の容体が気になるが、この物語はドルジと琴美と河崎の物語なので、ここまででいいのだ。

    椎名は引越してきて、隣の103号室に挨拶に行ったら、河崎に本屋さんへの強盗に誘われる。広辞苑が欲しいらしい。

    車が猫を撥ねて行ってしまったので、公園でブータン人のドルジと埋めてあげる。と、ペット殺しをしていると思しき三人の若者に襲われて逃げる。

    本屋強盗に誘われた翌日、僕はバスに乗る。痴漢がいたが、コワモテのお兄さんで、僕は助けを求められたがみぬふりをしてしまう。葱をもったオバさんが助ける。

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    2026年06月21日
  • 蒼穹の昴(1)

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    浅田次郎先生の作品は2作目です。
    読み始めは登場人物等が中国読みでしたので戸惑いはありましたが慣れました(笑)
    キャラクターが際立っていました。
    優等生の長男を差し置き、破天荒な次男が難関を突破していく流れは爽快でした。
    占師から受けた天啓を信じて健気に突き進む純粋な春児。そしてその二人の強い絆がこの作品の1番の魅力なんだろうなと思いました。
    当時の中国ってこんな感じだったのかと思わせる部分があったり、科挙の場面では文秀の身に起こった不思議なことだったりという描き方も素敵だでした。この後どうなって行くのかとても気になります。

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    2026年06月21日
  • 営繕かるかや怪異譚 その弐

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    ネタバレ

    「まつとし聞かば」が特に好き。気持ち悪さが絶妙にいい。動物の霊って人間の霊とは違う魅力がある。
    「まさくに」はかなり怖めだったが、怪異の正体と真相が優しさに溢れていて、結末だけでいうと一番好きかも。

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    2026年06月21日
  • 男ともだち

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    曖昧さに耐えられない人には向かないかもしれない。

    この小説がとても好きで、尊いなと思った。
    神名、ハセオ、あと個人的に印象的だったのは美穂。それぞれ不誠実だけど言葉に嘘がない感じがした。

    社会からこう見られている、とか
    こうあるべき、正しくない、とか。
    わかりながら出来ないから苦しい。そんな中で、守ったり守られたり大切にしたりする関係性があるのはすごいことだと思う。

    恋愛や関係の話だけど、個人を語るうえで、この物語はかなり仕事にも比重を置いている。神名の刹那的な仕事への向き合い方と、それを理解されている関係はやはりすごいと思った。

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    2026年06月21日
  • 花の鎖

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    ネタバレ

    (実は)時代の違う3人の登場人物の三視点から進んでいく構成の物語。
    一つ一つが繋がっているような、全部を繋いで謎を解くような、繋がる瞬間が本当に気持ちよくて好き。

    私はここ!ここで気づいたよ!!!っていうのを誰かに言いたい。

    “雪月花“
    誰が誰だっけって言うのを、何度もページをめくって見ていたけど、この言葉を聞いた瞬間に雲が晴れたように頭の中がスッキリして読みやすくなった。

    花の鎖というタイトルの伏線回収もすっきり。
    親と子の美しい鎖という名のつながり。

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    2026年06月21日
  • もういちど生まれる

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    はたち前後の大学生を中心にした連作集。
    大学に漂うふわふわした空気感をすごくよく捉えていて、忘れてたようなことまで思い出した。この本を読めばいつでも自分の大学時代にトリップできる。同じ時代の空気を缶詰にして保存してくれてありがとう、という気持ち。

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    2026年06月21日
  • チップス(上) ハゲタカ6

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    リアリティ抜群
    TSMCを題材にしたストーリーなのだが、台湾有事が起こればとんでもないことになるという警告を受け止めた。
    それが台湾という一つの地域が抱える地政学的なリスクであり、全世界が共有しているリスクでもある。
    さすが真山先生。そういう角度から鷲津を登場させてきましたか。恐れ入りました。

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    2026年06月21日
  • NO.6〔ナンバーシックス〕 #1

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    以前、バッテリーを読んで面白かったので、
    あさのあつこさんの他の作品も読んでみようと思い
    購入したのがキッカケでした。

    ストーリーのテンポも丁度いいので読みやすいですし、No.6という都市の真実を少しずつ解明していくドキドキ感がたまらないです

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    2026年06月21日
  • 私たちの世代は

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    コロナ禍で小学生時代を制限された子どもたちの成長と周囲で見守るひとたちの優しさを描いた話。天涯孤独になっても、学校に行けなくても、親との関係に悩んでいても、親からの愛情がもらえなくても、引きこもりでも、見守ってくれる人は必ずいるしいつかはきちんと大人になれる。自分が何を考えて何を選択していくかで未来は無限に開かれる。冴の母が愛情深い素敵な人で、ボロボロ泣きながら読みました。とてもあたたかくやさしい気持ちになれる素敵な物語。

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    2026年06月21日
  • すみれ荘ファミリア

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    美寿々にも青子にも悦実さんにも、共感したり、分かると思うところがあった。
    男性陣については、そこまでの感情移入はなかったけれど、和久井と芥の話は面白かった。
    芥目線の物語があっても面白いなと思う。
    物語は終わっても、登場人物たちの日々はこれからも続いていくし、また新たな物語が紡がれていくんだろうなと思える作品だった。

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    2026年06月21日
  • 春にして君を離れ

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    ネタバレ

    これは悲しみではなく明らかに哀しみ。読後ずっと今も胸の奥のモヤモヤが止まってくれない。今の年齢だからこそ分かることもあるなこれは。諦めるという言葉を考えるしロドニーを怖いとも思ったが様々な登場人物に思うところが出てきてしまう。

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    2026年06月21日
  • なめらかな世界と、その敵

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    最初に置かれている表題作が冒頭から「なんだこの世界観は」と惹き込まれるので、以降の作品も続きが気になってしょうがなくなった。
    主人公が他者に強い感情を持っているために、良くも悪くも思い切った行動をする作品が多くて、それが世界観がぶっ飛んでいても読み手が感情移入できる、興味を持てる理由なのかなと読みながら思った。
    どの作品も読み終わったあとにタイトルを見返すと「なるほど」となる内容だった。

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    2026年06月21日
  • ほろよい読書

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    食べ物の名前が入った本が好きなのと、表紙のビジュアルに惹かれて買った本。

    5つの短編の中では「ショコラと秘密は彼女に香る」が一番印象に残った。
    お互いを思う気持ちや関係性に胸が熱くなり、気づけば涙が滲んだくらい!
    「おかわり」の方も積読してるので楽しみ♩

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    2026年06月21日
  • ファラオの密室

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    エジプトって聞くだけで神秘的。
    神官セティは心臓の欠けがあり、冥界へ行く審判を受けられない。なぜ、セティが殺されなければならなかったのか?壮大な謎解きが始まる。
    聡明な奴隷少女カリの存在も輝きを放つ。
    最後はミイラ職人タレクとセティの愛に胸が締め付けられる。
    過酷なセティの運命に希望の灯が灯された形でページを閉じた。「よかったね」と呟いた私がいた。

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    2026年06月21日
  • ツミデミック

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    病んだ時に逃げるために読んだもの。5つの作品からなる短編小説集でどれも引き込まれるワクワクする面白さがある。多くの人がコロナの罪について書かれているとあったがあまり個人的にはそれを感じずそれぞれの物語がちょうどいいとこでおわるのでその続きを読みたくなるもの。また読みたい。ちょうどいい文量、今の世をわすれて別世界に行くことができるもの。

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    2026年06月21日
  • 謎ときサリンジャー―「自殺」したのは誰なのか―(新潮選書)

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    フィービーの割れたレコードをsaveしたシーンからホールデンに降り注ぐ雨のシーンまでの考察が、このシーモアの自殺と禅の関係論を完成させていて見事だった。十代でグラス家とホールデンに出会い、二十代の終わりにこの本に出会えて本当に良かった。この本を片手に、サリンジャーの本を何度も読見直す三十代をおくるつもりだ。

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    2026年06月21日
  • 円 劉慈欣短篇集

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    ネタバレ

    全13遍の短編集。本当に読み終わりたくなかった...涙

    デビュー作「鯨歌」はデビュー作なわけないだろってくらい既に仕上がってる。「郷村教師」は偶然が重なって農村の幼い子供達が受けた教育が地球を地球外生命体の破壊から救うんだけど、人類の歴史の中で培った科学や文明を今の世代が知っていることがどれだけ大切かわかりような気がした。「詩雲」もすごいね...。神が詩を気に入っちゃって、膨大なリソースを戦争とか征服のためじゃなくて、全ての漢詩(とくに五言絶句や七言絶句)を発見することに投じられるロマンに痺れた。
    「栄光と夢」は収録作の中で一番好きだった作品。教科書に載せることを強く勧めたいくらい考えさせら

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    2026年06月21日
  • ゴールデンスランバー(新潮文庫)

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    第5部に入る時、読み終えるのがもったいなく次の日に回した。そして読み終えた後、読みこぼしをしないよう2周目読み返す。

    人間最大の武器「習慣」と「信頼」
    その通りだね、森田くん

    ある日突然、首相暗殺の容疑者になるなんて、ありえないテーマに、正直言って期待薄の読み始め。時系列と一人称の変化にも対応できず???
    途中でそういうことか!とイラストの意味に気付く。

    青柳くんと「信頼」で繋がる人々の人間性が、なんと気持ちのいいことか。伊坂さんありがとう。窮地だけど、読んでいて救われる思い。青柳くんの「よくできました」人柄と生き方なんだろうなあ。その頃の樋口さんには、物足りない何か・・・大学生の恋愛っ

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    2026年06月21日
  • 笑える革命~笑えない「社会課題」の見え方が、ぐるりと変わるプロジェクト全解説~

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    自分の仕事ではとてもためになる内容だった。小国さんの企画はどれも素晴らしく、根底にある優しさ、懐の深さには、こういった細やかな心配りや、しっかりとした土台作りの上に出来上がっているんだと感動した。書籍の中では、現実の中にある、理想を掴むと表現していたけど、講演の中ではそれを希望の風景と言っていた。私も希望の風景を作りたいと強く思った。
    社会課題などを扱う時、誰かを傷つけないか(小国さんは誰か傷つけることをものすごく怖がってた)独りよがりにならないか、正解を押し付けていないか、などきをつけるべきポイントがたくさんある。でも、彼の場合はちゃんと要石を作って、自分がやる意味や理由を身近な人や、自分の

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    2026年06月21日