【感想・ネタバレ】リバー 下のレビュー

あらすじ

渡良瀬川の河川敷で相次いで発生した死体遺棄事件。十年前の未解決連続殺人事件の手口に、悔恨を繰り返すまいと群馬・栃木両県警は必死の捜査を続け、三人の容疑者のうち一人について事件との関連が強く疑われる事実が判明する。しかし、ほか二人の容疑者の周辺にも怪しい動きが・・・・・・。容疑者の恋人、独自に動く元刑事、被害者遺族――人々の想いの果てに見える真実とは。人間の業と情を抉る無上の群像劇×緊迫感溢れる圧巻の犯罪小説。下巻。

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Posted by ブクログ

容疑者3人。様々な証拠があがり、次第に絶対こいつが犯人だと1人にしぼられた頃に新たな事実。
犯人は黙秘を貫き、物語の最後まで心情が語られることはなかったけれどそれが良かった。
簡単には語ることの出来ない動機、言葉にするにはあまりにも辛いものだったのではないかと想像します。

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2025年11月26日

Posted by ブクログ

渡良瀬川河川敷の未解決連続殺人事件
容疑者は3人に絞られた
元ヤクザ「池田清」
期間工「刈谷」
議員の息子「平塚健太郎」

一方で容疑者を追う
被害者の父「松岡芳邦」
元刑事「滝本誠司」
中央新聞社「千野今日子」

最後まで目が離せない展開に
やられたと思ってしまう結末。是非堪能下さい

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

被害者父親の行動がもはやストーカーレベルでぶっ飛んでたりと
面白くて一日で読み終わってしまいました。
ただ、欲を言うなら最後はもっと犯罪に至るまでの
動機等を知りたかった。

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2025年11月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

長さを感じさせないまま、あっという間に読み終えた。いつの間にかページが残り少なくなっているという、不思議な感覚。それくらい没入できる一冊だった。
それぞれの視点で事件と向き合い、そのつながりによって事件解決への道筋が少しずつ見えてくる。警察だけでなく、元刑事や遺族は凄まじい執念で事件を追う。そして、事件発生から逮捕までの警察の地道な捜査。先が見えず、本当に犯人なのか疑いがあるまま、ただただ事件解決のために全力で走る姿には尊敬の念しかない。普段ニュースで見る事件の裏には、想像以上に多くの人間が、事件解決に向けて時間と力を尽くしてくれているのだろう。
続きが気になる結末だった。被疑者となった三人の心情、そして今後の裁判はどう進むのか。事件の真相を追う長い道のりをリアルに描いた一冊だった。

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2025年10月31日

Posted by ブクログ

奥田英朗『リバー 下』集英社文庫。

下巻に突入。

北関東連続幼女誘拐殺人事件をモデルにしたような陰惨な事件に翻弄される人びとを描いた犯罪小説である。もっとも本作では被害者は若い成人女性になっているようだ。

北関東連続幼女誘拐殺人事件を扱った作品には、清水潔のノンフィクション『殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』 、柚月裕子『慈雨』などがあるが、この下巻を読み終えた限りでは、そこまでのレベルではなかった。

3人の容疑者がそれぞれ十分に怪しいのだが、そんなことがあるのかと思うような欲張り過ぎた真相が良くなかった。そして、歯切れの悪い結末も良くなかった。これでは10年前に娘を殺害された父親と10年前に容疑者を逮捕出来なかった元刑事の執念も全く無駄だったことになる。


群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で相次いで若い女性の全裸遺体が発見される。それは10年前の未解決連続殺人事件と酷似した手口で、警察内部では10年前の事案を含めた渡良瀬川連続殺人事案を『リバー事案』と呼んでいた。

桐生市で見付かった被害者は23歳の安藤麻衣子、足利市で見付かった被害者は21歳の渡辺沙也加で、2人とも事件直前にマッチングアプリで知り合った男性と援助交際でホテルに入っていたことが判明し、被害者以外にも、マッチングアプリで知り合った男性とホテルに向かう女性が正体不明の男に尾行されたという証言も見付かった。

栃木県警と群馬県警の共同捜査により捜査線上に浮上したのは、10年前の事件でも疑われた45歳の池田清、解離性同一性障害の引きこもり31歳の平塚健太郎、32歳になる工場で期間工として働く刈谷文彦の3人のの容疑者であった。

かつて容疑をかけられた池田清を取り調べ、証拠不十分で釈放した悔しさを忘れない元刑事の滝本誠司は警察に協力しながら、独自捜査で池田清の周辺を洗うと、新たな事件の影が見えて来た。

2人目の容疑者、解離性同一性障害の引きこもり31歳の平塚健太郎は、自宅で凶暴な別人格が出現し、自宅を飛び出してしまう。

3人目の容疑者、期間工の32歳の刈谷文彦は工場で3交替のトラック運転手を務めていたが、10年前にも同じ工場で期間工として働いていたこと、事件現場近くで刈谷が運転している4tトラックと似た車両が度々目撃されるなど、怪しい点が次々と見付かる。

しかし、刈谷は殆ど何も語らず、証拠不十分で釈放され、警察はさらに焦りを見せる。そんな警察を嘲笑うかのように渡良瀬川で若い女性の遺体が発見される。被害者は松坂絵里という20歳の女性で、刈谷が出入りしていたスナック『リオ』のホステスだった。

本体価格840円
★★★★

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2025年10月26日

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