【感想・ネタバレ】今はもうない SWITCH BACKのレビュー

あらすじ

避暑地にある別荘で、美人姉妹が隣り合わせた部屋で一人ずつ死体となって発見された2つの部屋は、映写室と鑑賞室で、いずれも密室状態。遺体が発見されたときスクリーンには、まだ映画が……。おりしも嵐が襲い、電話さえ通じなくなる。S&Mシリーズナンバーワンに挙げる声も多い清冽な森ミステリィ。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

このシリーズは全部好きなんだけど、これはまた違った雰囲気でとくに好きだった!!!最初ずっと萌絵ちゃんかと思って読んでて、え?え?萌絵ちゃんにそんな過去が…???犀川先生のことはどうするの?とか勝手に焦って最後まで読んで安堵したりした。笑。事件に関しては、森の中、洋館、お嬢様、執事、密室、美人姉妹って感じでミステリ要素満載。結末がすっきりしない人もいるかもしれないけど、これはこれでよかったな。最後にたどり着いてからの、今はもうない。最高。

0
2025年10月21日

Posted by ブクログ

S&Mシリーズで読後感が1番好きだった。
所々引っかかる部分があったものの、最後まで読んでそういう事か!とかなり見方が変わり少し読み返したりしました。

0
2025年08月20日

Posted by ブクログ

p10 人生だって断続するトンネルみたいかものだ。必ずどこかで意識は途切れ、ずっと明るいままの思考が連続しているわけではない。それなのに、たった今通ってきたばかりの道にトンネルが存在していたことさえ忘れてしまう。そうして人は、常に明るい綺麗な道筋を顧みようとする。

久しぶりの読書は読解力を求められる。p482の犀川先生のセリフ、頭にはいってこない。。

p483人は、自分以外の多数の他人を意識しないと、個人とはなりえない、個人を作りえない

p526 人間以外の動物たちは、喜怒哀楽を知ることはあっても、それを隠したり、保存したり、仲間に分け与えることはできない。すべては伝達に起因している。人間だけが、悲しいのに笑える。嬉しいのに泣けるのだ。

犀川は美味しい空気と一緒に煙草を吸うことができた。空気の美味しさを、煙草を吸って感じることができるのは、美味しい酒が良い水で作られるのに似ている。濁ったものでしか、人間は純粋さを測れないのだ。本当に純粋なものには、基準も尺度もないからである。

0
2025年12月06日

Posted by ブクログ

S&Mシリーズ第8弾。
ここまで8作で一番好きかも˙ᴥ˙
いろんな登場人物の背景が知れる良いストーリー。
犀川創平と西ノ園萌絵の関係が少しずつ近づいていてニヤニヤしてしまう( * ॑꒳ ॑*)

中盤で珍しく真相に気づけてからは、合ってるかドキドキしながら読みました。事件の方はもちろん全然分かりませんでしたが(笑)

あと2作も楽しみです。

0
2025年05月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

犀川萌絵シリーズの中でこの作品が一番のお気に入りに!
萌絵ミスリードには完全に騙されてしまいました……いや、完全では無いな…(足掻く)…多少の違和感は有ったんやけどなぁ…(言い訳)…まず西之園嬢の洋服の趣味がまず萌絵のそれとは完全に違うよなぁ。…(え?そこ?)…と。……白いワンピース?萌絵さん着るかなー?と。あと感覚的に…西之園嬢が読んでて好きだった!笑。(コレ一番大事)
いつもの萌絵さんにはちょいイラつきながら読んでるのよな。私……。
そして笹木(佐々木叔父様)の魅力な事といったら…今でこそセクハラな部分はまぁまぁ物語世界だけど…彼の魅力が500ページ越えの長編を支えたといっても過言では無いよ!…(力説)…素敵なキャラクターがまた増え、このシリーズがいよいよの大詰めに差し掛かってきたなと嬉し寂し。のそんな感覚。
今回、犀川の露出が少なめなので物足りないないわ。シリーズ連投確定!次は600ページ越え!!

0
2025年01月16日

Posted by ブクログ

S&Mシリーズ
第8弾 今はもうない

素晴らしい作品でした
斜めの上の上からくる最後の結果で。。
(もしかしたら予想が擦るかも思ってましたが)
1ミリも擦りもしない結末
めちゃくちゃ綺麗で素敵な話でした
第1弾のすべてがFになる
に匹敵する作品です(作品の好みという意味)

登場人物の良さを感じて、どうなるのかと思っていたら、そこにくるかと。絶対思いつかない。
この結果がそして、嬉しいというか
もうこの8弾までくると、主要人物の性格も容姿も佇まいも完全にできあがってるので、そこを崩さずにサプライズをもってくるかと。。。
森博嗣先生は凄い。。。
睦子叔母さん性格良いからな萌絵とそりゃ似るわなと(このキョリ感と描写が絶妙)
込山刑事も雰囲気も最高です(もっとでて欲しい)

この今はもうない
(Switch back)

タイトルの重さが最後にわかると
この8弾好きな人多い気がします
読んでて感動体験の連続でした

続いて9弾いきましょうか
数奇にして模型
(NUMERICAL MODELS)

タイトルかっこいい!
これみるだけでテンションあがりますわ

あと9.10しかないのか(S&Mシリーズ)ラスボス前症候群になりそうw

Vシリーズ、四季シリーズ、Gシリーズあるし
大丈夫かw

0
2024年08月18日

Posted by ブクログ

唖然。という感想が1番ふさわしいかもしれない。予想外のどんでん返しで読後は何と言っていいかわからない感情と、興奮でぐちゃぐちゃだった。違和感は読んでいる中でたくさんあり、(それはすべて伏線だった)でも嵐の晩に閉ざされた別荘のなかで起きた2つの密室殺人の謎を必死で考えていたせいで、その違和感をおざなりにしてしまった…そのおかげで、最後には思わずあっとなってしまったので良かったのかもしれない。なるほど、シリーズの中でもNo.1と言われるのも納得だった。
犀川先生の出番が少ないのは寂しいけれど、西之園嬢と笹木のやりとりは、色々ドキドキしながら読めたので楽しかった。

0
2024年07月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

やっぱりs&mシリーズは面白い!
「萌絵!犀川先生はどうするの!」と思いながら..
睦子かーーーーーーーーーいの流れ好きです。
タイトル回収も素敵

0
2024年06月10日

Posted by ブクログ

S&Mシリーズで一番かも知れない。最高ですね。
犀川先生の出番が少なかったのは残念ですが、魅力的な登場人物とその描き方で十分に補われました。いやそれ以上でした。

0
2024年06月04日

Posted by ブクログ

おもしろかった
ずっと違和感を抱えたまま迎えたクライマックス、静かに収束していく感じが良かった
込山刑事のキャラがすき

0
2024年05月30日

Posted by ブクログ

そうだったのね。
違和感があったとは言え、こういうタイプの作品だとは思いもしなかった。
犀川先生不足で少し寂しいと思いながら読み進めたけど、最後にはそれも忘れて
しまうくらいに「面白かった」と思えました。
二人の出会い… 微笑ましいです。
軽く流した部分もかなりありそうなので、読み返してみなくちゃ。

0
2024年02月29日

Posted by ブクログ

面白かった!一気に読み進めてしまった!途中、違和感に気づき、謎が解けた部分もあったけど、、、
内容を理解した上で、もう一回読み返したい。

0
2023年12月27日

購入済み

詩的素敵好き

これは本当に好きな作品。手元になくて、でもなんとなく今すぐ読んでみたくて、
電子文庫で990円もするのを、ポチるくらい。

トリックについても、「がつん」とか「衝撃」っていう言葉は似合わない。
日本刀みたいなもので、綺麗に、すぱっ・・・・・・・と切られるような・・・
それで死んで、消えてしまうような、綺麗さがあって、

タイトル、英語のタイトルも綺麗で、文章もシリーズではひときわ、綺麗。

私が特に好きなのが、引用文のランボォの詩で、スパイスとして、最高。

この作品で、この詩を知って、地獄の季節も何度も何度も持ち歩いては、買い直すほど好きになりました。

大好きな本ですね。はい。大好き。何もかもが綺麗。最後のあたりの章とか、言葉とか、一文とか、全部好き。

下に評価のチェック項目がたくさんありますけど、今で言うと「エモい」一つだけにしておきます。それだけでいい。

#エモい

0
2021年11月05日

Posted by ブクログ

このシリーズ8作目の本ですが、一番面白かったです。
もちろん、人が死ぬ推理物ですが、恋愛の要素もあり、最後には大どんでんがあります。
読み終わった後、なんとなく優しい気持ちになりました。

0
2025年09月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

叙述トリックにしてはおばさまと萌絵ちゃん似すぎてない?佐々木おじさま主人公での言い回しののっそり感、冗長さは新鮮だし個人的には意外と好感
姉妹を入れ替えるだけで密室トリックが完成するっていうのは確かに、、ちゃんと条件整理していればわかることなのだろうか
Switch backは何度かフィーチャーしていたが、今はもうない、は最後に出てきったっきり。いずれにしても両方ストーリーへの関わりが今までに比べて弱め。夏のレプリカもそうかもだけど。

0
2025年07月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

西之園萌絵と犀川のやりとりが好きなのだが、この物語は過去(回想)であり、犀川が登場しない。
また、笹木の手記で話が進むため、少し寂しさと違和感を感じていた。
物語中盤で笹木が西之園に強引に口づけをしたところは絶句した。そんなシーンは作者は誰も求めていないし、皆が否定したがるだろうと。
また、それと同時に、これは本当に萌絵か?という思いも湧き上がった。
結果として、西之園萌絵ではなく、叔母の睦子の若かりし頃の話だったので安心した。そして、笹木は睦子の夫の佐々木だった。
殺人事件よりもそちらが気になって仕方なかったよ。

密室トリックなども面白かった。
こんな方法で密室を作れる、と作中で語っては、それは出来なかった、という現実があり、終盤の笹木が犯人ではないか?というのは、読んでいて本当にそのようにも感じたし、それしかないようにも思えた。

この作品がシリーズの中でも人気、というのを見ていたが、犀川と萌絵の絡みが少なくわたしのなかでは一番ではない。
今のところ「封印再度」が一番好き。

0
2025年07月29日

Posted by ブクログ

シリーズ最高傑作とも言われてるそうです。
僕自身も読後「面白かった〜」っと呟いた気がします。
こちら単体ではオススメ出来ない作品ですね。
S&Мシリーズを愛してり読者へ森博嗣先生からのプレゼント作品では?と勝手に思っています。

常時、笹木が気持ち悪いのですが…それも最期はスッキリ!
非常に面白いと感じました☺️

0
2025年07月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今回は本当にネタバレ。




いやー、叙述トリックときたかー。
やられたー。
騙されたい方は、S&Mシリーズを最初から読んだ方がいいですね。
まあ、このコメント読んだだけで半減しちゃうかな?

5歳の女の子を「姪の萌絵です」と言ったセリフ(正確じゃないかも)を読んだ時、頭の中がグラグラしました。
当然読み返す。にやける。

物語の中の著者は、やはり犀川先生と比べてしまって、いけすかない男だなあ、萌絵さんに急にキスとかするし、なんで今回この人の主観なんだろと思っていました。
萌絵さんも拒否反応を示すけども、すぐに気分を持ち直すし、思いのほか笹木さんを相棒としてるし。。。
ずっと喉の奥に細い魚の骨が引っかかっている感じ。
。。。萌絵さんじゃなかったのね。

自分が本を読んで興奮する重要なポイント、「読み返してしまう」がビタっとハマる本。
前作に引き続きやられました。

星5にしたいけど、姉妹の密室の謎がモヤっとしちゃったから星4。
もやっとするのもこの話の醍醐味ではあるのだけどね。犀川先生と萌絵さんの会話のように。

諏訪野さん、長いこと働いてらっしゃいますね。

0
2025年06月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

s&mシリーズの8作目。
西之園家の別荘の近くにある橋爪家の別荘で不可解な密室殺人が起こってしまうという話。
別荘に居合わせた笹木という人物の視点から物語が進んでいく展開。
事件としてはよくある別荘での殺人。外は嵐で外部犯の可能性が低く、滞在している誰かが犯人だと思われるパターン。ありきたりなシチュエーションだけどこういうシチュエーション好き。
笹木がこの事件で萌絵と関わっていくうちにどんどん惚れていく様子が描かれている。キスをするシーンや結婚を賭けるシーンなどがありNTR感があって読んでてモヤモヤしていた。というか辛かった。
ただこの小説は叙述トリックが使われていて萌絵だと思ってた人は実は叔母の佐々木睦子だったというオチ。つまり純愛。良かった。この本は笹木と睦子の馴れ初めが描かれた話。
叙述トリックは大体いつも気付けない。今回は萌絵にどこか違和感を感じでいたけど確信には至れなかった。口調とか態度とかそっくり。読み終わると萌絵と睦子の若い頃がそっくりすぎて面白い。
事件の方は少し悲しい幕引きだった。
本当に読んでる時はずっとモヤモヤしてた。読み終わると微笑ましくて少し切なさが残る小説だった。

0
2025年04月27日

Posted by ブクログ

中年男の一人称主体で、ひたすら気持ち悪い、勘違い野郎の一人語りに辟易したけれど、読み終えてみるとそれすらも森先生の術中にまんまとハマっていたことがわかり、とても気持ちの良い終わり方ができた。

ミステリーとしては若干消化不良も否めないけどこれはこれで、シリーズものとしてしっかり楽しめた。

0
2025年01月31日

Posted by ブクログ

なるほどこれもS&Mだね!と納得しながら一気読みしました。
萌絵ちゃんがミスリードとはわかりませんでしたわ、犀川先生出てこないからおかしいなと思ったよ。
面白かったし楽しかったです。
ごちそうさまでした!

0
2025年01月14日

Posted by ブクログ

あー一気読みしちゃったぁ。
騙されたぁーもえちゃんの話だと思ってたし、一体この男はなんなんだ!?
っていうミステリーもラストまでひきづったよぅーー!
そして、まさかのまさかのまさかそこでくっつくとは!?
そして、叔母さま!!!!

そっちもそっちで厄介な叔母様がいたとは!?!?

あー面白かったぁー
前回ので友達消えたから、今回でその友達どーしたかなーって思ってたら、どうにもならんかった。笑
そっちの伏線は回収しなかったのね。笑

犀川先生が読んでた、都市の再生っていう本。
あれ?建築士試験にでたような?
って調べてみたけど分からなかった、、、、
似たようなタイトルの本多いからなぁ。

そんなわけで、大いに楽しませてもらった一冊でした!

まっちゃんありがとうー!!

#まっちゃん本
#犀川先生
#最近やたら理屈っぽくなったような?
#前はもう少し好青年っぽさがあったような?
#かなり捻くれた!?
#笑
#年取ったのかなあ
#仕方ないか
#歳をとると理屈っぽくなりがち
#気をつけよう
#フレッシュさ
#大事だよね
#このシリーズラス1!

0
2024年11月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

安定のおもしろさ。
最後の最後までずっと騙されてた笑
騙されているあいだはずっとイライラしてて、イライラするほど犀川先生と萌絵のペアが好きなんだなって自分でもびっくり
もうすぐでこのシリーズが終わっちゃう、、寂しい、、

0
2024年09月22日

Posted by ブクログ

最後にエッ!と言わされ、良い意味で裏切られた。作者にまんまと騙されてました。。とても面白いのだけど、いつものコンビがほとんど出てこないのがちょっと残念だったので、星4つ。でも文体もちょっと新鮮だし、シリーズの中でピリっとスパイスのような巻でよかったです。

0
2024年09月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

頑なに名前を出さないのはそういうことだったんですね…!こういう叙述トリック大好き。
結末は、あくまで想像でしか描かれてないので完璧に結末や動機が知りたいタイプの人はモヤモヤする終わり方だった。(私がまさにそのタイプなのでモヤモヤ)

0
2024年07月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

珍しく、どシンプルに密室と向き合っていたのが面白かった。読者を鮮やかに騙す(いい意味で)手法は相変わらず健在で、すっかり騙された(笑)

0
2024年04月29日

Posted by ブクログ

こまめに読み進めている森さんのS&Mシリーズの8作目。典型的な密室を描いた事件に頭を悩ましながら、楽しく読むことができました。

本作は、ある山荘で起きた、双子の密室事件を描く。今回は主人公である西之園萌絵の視点ではなく、事件に巻き込まれた男性視点で描かれます。双子がなぜ亡くなってしまったのか、その男性と密室事件に2人で挑むことになるというストーリー。

この結末と論理組み立ての仕方は森ミステリーかなという気がします。あらゆる可能性の仮説と検証を考えながら、ベターな案に迫っていくという科学的なアプローチだからこそ、この結末は納得できるのかなと思います。個人的に他のミステリーでこの結末を見かけると、少し許せないくらいの反則気味な感じもありますが、ストーリー性も含めて森作品ならではの良き結末でした。

0
2025年07月30日

Posted by ブクログ

終始今回の主人公のおっちゃん誰なん?ていう疑問がずーっと続き、、なんだかあんまり楽しめなかったです。最後はきちんと回収されて、ああなるほど。となったのですっきりはしたんですけどあんまり好みではなかったです。森博嗣大好き。

0
2025年07月09日

Posted by ブクログ

シリーズ8作目。登場人物のバックグラウンドを知れるという意味では大変満足度の高い作品でした。ただ一方でミステリとして見ると、密室のトリックは少し腑に落ちず、もう一つの仕掛けも途中で気づいてしまったのであまり驚きもなく、シリーズで一番微妙な印象です。また語り手の笹木氏が(自分の私小説だとしても)あまりに自己陶酔する人物に描かれていることでちょっと肌に合わず、その点も微妙な印象に拍車を立ててしまいました。ただ先に述べた通り作品自体への満足度は高く、シリーズとしては相変わらず面白いので、ちょっとハードルを上げすぎたかもしれません。

0
2024年10月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2つの密室と死体についての真相はあっさりと「こうだったんじゃないか」と推測するレベルで終わる。概ね自分の予想通り、というか大体の人はそう考えるんじゃないか。
この密室ネタだけなら特に面白くはないが、西之園嬢が実は叔母の睦子であり、語り手の笹木はその夫の佐々木であったという叙述トリック(トリックか?)が本題。違和感は最初からあったが、確信したのは中盤過ぎで時系列がおかしいことに気付いたとき。睦子の名字が佐々木だということを覚えていれば序盤で気付いたと思う。

0
2024年09月16日

Posted by ブクログ

犀川の頭脳が乗り移ったか
 SMシリーズ第8作目。西之園家の別荘近くで起きた殺人事件が、ある男性による手記で語られていきます。前作「夏のレプリカ」もそうでしたが、これまでの形式とは趣向を変えており、ラブストーリーとしての要素が強いのも特徴です。
 隣り合う2つの密室に、2つの死体。事件の仮説が次々と浮かび上がっては、脆くも崩れ去っていきます。最終的な解答には不満な方も多いようですが、むしろ著者らしい終わり方だったのではないでしょうか。
 個人的に残念だったのは、もう1つの仕掛け。私にしては珍しく早い段階で気付いてしまったので、驚きが半減でした。
 いずれにしても、ある程度シリーズを追ってきた読者でないと良さが分からない作品です。

0
2025年01月21日

匿名

ネタバレ 購入済み

矛盾してませんか?

以下、ネタバレがあります。
読了した方のみご覧ください。































娯楽室で死んだのは短髪のヤスコ、映写室で死んだのは長髪カツラのユキコ。
これが最初の状態です。
全員の前で娯楽室のドアが破られ、短髪の死体を抱き上げ泣き叫ぶ清太郎。
この時点で清太郎だけは短髪の死体をユキコと認識していた、と中盤で述べられています。
その後、死体の入れ替えが行われ、娯楽室には短髪のユキコ、映写室には長髪カツラのヤスコとなる。

おかしいですよね。
死体の入れ替えは、全員で死体を発見した後に行われたと解決編で述べられているのに、
清太郎は死体発見直後、つまり死体入れ替え前に娯楽室の短髪の死体をユキコと認識しているのは矛盾していませんか。
清太郎の抱き上げた時点では、娯楽室の死体はまだヤスコのはずです。

0
2024年07月07日

「小説」ランキング