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Posted by ブクログ
p10 人生だって断続するトンネルみたいかものだ。必ずどこかで意識は途切れ、ずっと明るいままの思考が連続しているわけではない。それなのに、たった今通ってきたばかりの道にトンネルが存在していたことさえ忘れてしまう。そうして人は、常に明るい綺麗な道筋を顧みようとする。
久しぶりの読書は読解力を求められる。p482の犀川先生のセリフ、頭にはいってこない。。
p483人は、自分以外の多数の他人を意識しないと、個人とはなりえない、個人を作りえない
p526 人間以外の動物たちは、喜怒哀楽を知ることはあっても、それを隠したり、保存したり、仲間に分け与えることはできない。すべては伝達に起因している。人間だけが、悲しいのに笑える。嬉しいのに泣けるのだ。
犀川は美味しい空気と一緒に煙草を吸うことができた。空気の美味しさを、煙草を吸って感じることができるのは、美味しい酒が良い水で作られるのに似ている。濁ったものでしか、人間は純粋さを測れないのだ。本当に純粋なものには、基準も尺度もないからである。
詩的素敵好き
これは本当に好きな作品。手元になくて、でもなんとなく今すぐ読んでみたくて、
電子文庫で990円もするのを、ポチるくらい。
トリックについても、「がつん」とか「衝撃」っていう言葉は似合わない。
日本刀みたいなもので、綺麗に、すぱっ・・・・・・・と切られるような・・・
それで死んで、消えてしまうような、綺麗さがあって、
タイトル、英語のタイトルも綺麗で、文章もシリーズではひときわ、綺麗。
私が特に好きなのが、引用文のランボォの詩で、スパイスとして、最高。
この作品で、この詩を知って、地獄の季節も何度も何度も持ち歩いては、買い直すほど好きになりました。
大好きな本ですね。はい。大好き。何もかもが綺麗。最後のあたりの章とか、言葉とか、一文とか、全部好き。
下に評価のチェック項目がたくさんありますけど、今で言うと「エモい」一つだけにしておきます。それだけでいい。
Posted by ブクログ
いつもと一味違うS &M
S &Mシリーズもだいぶ読み進めてきた中での今作品は以前にもあった犀川さんの語りではない、西園寺さんの語りではない作品。今回のSは犀川のSではなく笹木さんのS。皆思う、この語り手誰やと。
いつものS &Mと違うためやり取りも異なり、ぐいぐいくるS、どちらかというといなしていくM、人が変わればまた関係性や行動が変わるように今までの作品に対して深みを与えてくれる作品、故にこの作品だけでは楽しめないところも多い。
事件は密室×2といういつもの難解な密室トリックに加え犀川さんがいないので推理の仮定がどんどん出てきて、それをどんどん検証していく、いつもの質の高さよりも、数の多さで話が展開されていった。この語り手誰やということ、本当にこの語り手信頼していいのかと言ったミステリー特有の手法も相まって読み手の中に色々な推理が錯綜する作品かなと思う。
エピローグの種明かしは今までのS &Mシリーズの中で屈指のおしゃれさ。こういう展開とラストはシリーズものにはたまにはあってもいいと思うし、色々な終わり方を出せるのもシリーズが長寿になる所以かなとも思う。
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小説・文芸