Posted by ブクログ
2015年03月17日
森博嗣さんと言えば理系ミステリ、という乏しいイメージから、理系の人の頭の中身を覗き見してみたいと思って読んでみた。
まず先に短い格言的な言葉があって、それに見開き1ページ分の補足文があるようなつくりの本。それが100個載っている。
全部通して読んでみて、共感できる項目とできない項目が6対4くらい...続きを読むだったかな、という印象。
でも最初から共感を求めて読んだ訳じゃないから、こういう物の考え方もあるんだな、と単純にその視点に感心したりした。
人と関わる生活をしていればいろんな考え方の人と出逢うし、全然違う考え方の人と話す機会も多いわけで、そういうときにいちいち目くじらを立てたりせずに「そういう考え方もあるんだ」くらいで受け流せるようになるためには、自分とは違う思想を取り入れてみるというのもけっこう役に立つ。
そうすることで改めて自分の考え方がわかったりもする。
森さんは全体的に、すごく合理的な考え方・生き方という印象を受けた。
合理的であることってたまに血が通ってない感じに思えることもあるけれど、合理的であるからこその優しさみたいなものもあるのかもしれないと思った。
厳しめでぐさぐさ来る項目もあったけど(笑)それは自分に思い当たる節があるからそういう風に思うのだ、ということも改めてわかった。
普通の人ができない経験を多くすることが“人生経験豊富”なのではなくて、当たり前の生活を当たり前にしながら物事を深く見つめて考えていくことがそういうことに繋がっていく、ということ。
巻末の解説がももちこと嗣永桃子で驚いた。
ももちワールド全開な解説だった(笑)