無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
はじめは文学を読んでいるつもりでした.
静かで端正な文章が続き,人物が驚くほど丁寧に描かれていきます.
けれど,物語は思いもよらない方向へ進みます.
まるで短編SFにありそうなおとぎ話のような設定が現れます.
それを奇抜なアイデアとしてではなく,文学としての風格をもって描き切っているのが圧巻です.
不思議な設定に頼るのではなく,その中で生きる人たちの迷いや選択を丹念に積み重ねていきます.
だからこそ,読み終えたあとに残るのは設定の面白さだけではありません.
人間そのものを描いた物語を読んだという満足感です.
本が好きな人にこそ,ぜひ読んでほしい一冊です.
SFが好きだからではなく,文学が好きだからこそ,きっと心に残る作品だと思います.
面白かった! 最初は、取っつき難い作品ではないか、何か訳が分からないと思われます。やっぱり翻訳物は解り難いと思っていましたが、読み進めば、目が離せなくなります。私は、後半は一気読みでした。
Posted by ブクログ
読み始めは、それぞれまったく違う人生を送る人物たちの群像劇。
殺し屋、作家、建築家、ミュージシャン、弁護士、病を抱える男……。
「この人たちがいったいどう繋がるの?」と思いながら読んでいたら、物語の途中でようやくタイトルの【異常(アノマリー)】が姿を現す。
そこから一気に面白くなった。
世界中の科学者、政府、宗教家まで巻き込み、「いったい何が起きたのか?」を考える。
ところが読み進めるうちに、私が気になったのは現象の謎そのものよりも、その異常に巻き込まれた一人一人の人生だった。
同じ出来事に遭遇しても、ある人にとっては悲劇になり、ある人にとっては人生をやり直すチャンスにもなる。
それぞれが自分なりの答えを見つけ、新しい人生を歩き始める姿が興味深かった。
そして、この小説を読んでいると、どうしても考えてしまう。
もし、自分にも同じことが起きたら?
私なら――
今まで通りの平凡だけれど幸せな人生を送る私と、誰も自分を知らない土地で、謎に満ちた仕事をしながらリッチなシングルライフを送る私。
二つの人生を、ときどきチェンジしながら楽しんでみたい。
なんて刺激的なんだろう(笑)。
「なぜこんなことが起きたのか?」だけではなく、
「もし起きたら、自分はどう生きるのか?」
を考えずにはいられない物語だった。
読み終えてもなお、いくつもの疑問が残っている。
それも含めて『異常』なのかもしれない。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。