あらすじ
17歳の夏、「黄色い家」に集った女たちの共同生活は、
ある死をきっかけに瓦解し……。
世界各国で翻訳刊行中!
孤独な少女の闘いを渾身の力で描ききった最高傑作。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
初 川上未映子の作品。最近日本の女性作家がたくさんいて読んでみると何も心に残らないようなことが多くて今回もどうなの?と思って読んだら、すっかりファンになってしまった。
ニャー兄(宮台真司オマージュ?)とかゴリ玉とかところどころのネーミングセンスも好き。
グイグイと引き込まれるだけでなくて、胸を掴まれるような表現が何箇所かあって。他の作品も読みたいけど、しばらくは余韻に浸りたい。
Posted by ブクログ
好きな作家さん。
たまに文章が宝石に見えたり、そんなに思わなくていいよって言いたくなるくらい主人公を考えさせ、悩ませ、壊しちゃう所に川上未映子さんらしさを感じてます!
ちゃんと「黄色い家」にも、スピード感のある常軌を逸したヒステリック発言や、考えすぎて自分自身も何か1つは絶対共感しちゃうネガティブ思考など、この人にしか出せない唯一無二な要素がたくさんありました!(途中ちゃっかり共感してしまい辛すぎました、、)
ちなみに川上未映子さんの作品は、辛い、苦しい、もう読んでられないって途中はなるんですが、最後は忘れたようにふっとその嫌な感情が消えるんですよ。ホントに。綺麗サッパリ。
多分その作品の中で一際目立つ辛さ、苦しさが全部主人公の脳みその中だけで大半起こってて、実際には起きてないが故に、事が過ぎ去るとふわっと消えちゃうのかなぁなんて思ってます。
しかも、その頭の中の最悪のケースがすべて抜けた後、ぼんやりとした柔らかい優しい夢みたいな文章を入れてくるので、毎回読み終わった後、夢が覚めたように、どこで何が起きた!?と焦って読み返してます笑
この人のそういう夢みたいに綺麗な文章もすっごく魅力的で!他の作品「ウィステリアと三人の女たち」、「愛の夢とか」とかで存分に味わってみてください!(オススメ)
すっごく面白かったです!!
Posted by ブクログ
読み終わったあと、とんでもない高揚感、余韻で暫く呆然としてました。そしてじわっと涙が込み上げてきました。こんな凄い作品を読んだことがありません。
自分の人生を救ってくれた人、お金への執着、黄色。人生は色々あるけど、結局は自分の気持ちには嘘はつけないし、自分を救ってくれた人は無碍にできない。
主人公の行動力にも次々と勇気を貰える。
Posted by ブクログ
下巻は、まるでジェットコースターのように一気に上り詰め、
そこから急降下するような怒涛の展開だった。
登場人物たちの生々しい感情描写、お金、そして「黄色」にま つわるエピソードのすべてが綴密かつ濃密で、
読み手の心を激 しく揺さぶってくる。
とにかく没入感が凄まじく、時間を忘れ てページをめくり続けられる傑作だった。
結末で抱いた最後の 感情はネタバレになるため明かせないが、
少しでも気になって いる人にはぜひ一読してほしい、
極上のクライムサスペンス だ。
Posted by ブクログ
花のように色んなものに恵まれなかった子どもは、汗水たらして犯罪で金を稼ぐしかない。決して不真面目ではなくそれしか方法がない。というのを下巻はずっと感じた。
将来のことなど、難しいことを一切考えることができない黄美子さんを欠落している、と思う人は作中でも多かった。
でも花がその面をひっくるめて黄美子さんに執着したのは、「花はお腹を空かせているだろう」などの単純なことでいいから、自分のことを考えてくれた初めての人だったから…?と思うとまた花と母親の関係を思って悲しくなった。
Posted by ブクログ
帯やカバーにあった概要や釣り文章と中身が全く違う印象。確かに読んでみたくなる呼び込み文句に釣られたけど良い方向に裏切られた。
自分のクレジットカードが心配でたまらなくなる小説。
Posted by ブクログ
危ない仕事に手を出してたくさんお金を手に入れるようになってからよりも、貧しいながらもお互い足りない部分は補い合いながら寄り添って生活していた時の方が心が豊かだったなと思う。お金があることだけが幸せではないと考えさせられる。
純粋過ぎて騙され周りから見捨てられた黄美子さんが母親と重なる部分があって、一緒に生活していて救われた気持ちも苦しさも両方あっただろうな。れもんを再会するために頑張っていたはずなのに、どんどん悪いことばかりが起きてしまい、最終的に琴美さんを殺したと自責に駆られ精神を病んでしまう…読んでいてずっと暗闇の中を走っている気分だった。最終的には金運を招くはずの黄色を手放し、壁紙を剥がし、ラッキーアイテムを捨て、黄美子さんからも離れてしまった場面では遣る瀬無い気持ちになった。
残酷かもしれないが、過去の記憶を都合の良いように変えてしまうのも、前を向いて生きるためには必要かもしれない。
Posted by ブクログ
花の環境、心境が徐々に荒れていく様子が、自然にかつ丁寧に描かれているのが印象的だった。
トロスケにお金を奪われていなければ、「れもん」が燃えなければ、遡って言えば、そもそもあの家に生まれなければ、このような運命を辿らずに済んだのにと思いつつも、降りかかる不幸も払いのけたり、時には渋々受け入れながらも前に進むことの方が現実には多いと思うので、そのリアルさが作品の面白さに繋がっていた。
Posted by ブクログ
読んでいてずっとざわざわする感じ。若者が社会からこぼれ落ちていく感じが、読んでいて苦しくなる場面も多かった。悪いことをする人を単純に悪い人と片付けられない。人が追い詰められていく過程って、何か一つの大きな出来事ではなくて、小さな選択や環境の積み重ね。弱者=努力が足りない、では決してない。
Posted by ブクログ
辛い、しんどい。しんどいのに読んじゃう。
犯罪してるのに心情は分かるというか、すごく自然な流れで犯罪までつながってる。花ちゃんはピュアすぎるくらいだけど、でも必死でやってるのが伝わるから、発狂しちゃったり病んだりしちゃうのも分かる。責任感が強すぎるんだよね、幸せになってほしい。
実際には犯罪とかしてもすっかり忘れて要領良く生きれる蘭みたいな人間が多そうで、主人公の花ちゃんみたいなのは稀だよね。
最後まで読んでから冒頭を振り返ると悲しくなる。
Posted by ブクログ
裏表紙には「監禁・傷害事件」、「クライム・サスペンス」、「人はなぜ、金に狂い、罪を犯すのか。」という惹句があるが、これはミスリードのように感じた。
ドロドロの犯罪小説なのだという先入観を持って読み進めたが、思っていたのとは違った。
犯罪やお金そのものよりも、主人公・伊藤花の15歳から40歳頃までの生き様を描いた物語として読むと、面白さが見えてくる。
未成年の花が社会に投げ出され、手探りで生きていく中で、少しずつ危うい世界に入り込んでいく。その過程がとてもリアルに描かれている。
誰にも導いてもらえず、自分なりに一生懸命生きようとすることが、かえって自分を追い詰めていく。その姿が痛々しくもあり、同時にとても人間らしく感じられた。
「まともな生活を毎日繰り返してる人たちは、どうやってそっちの世界の人間になれたのか、誰かに教えて欲しかった。」
この花の心の中の叫びが印象に残った。欲しかったのは、ごく普通に、まともに暮らせる生活だったのに、どうすればそれを手に入れられるのかが、ずっとわからなかった。
そして最後のシーンで、花がまるで15歳の少女の様に感じられたのが印象的だった。
長い時間を経ても、花の中にはあの頃の自分がずっと残っていて、止まっていた時間がようやく動き出し、人生をやり直すような瞬間だったのではないかと思う。
終わり方が希望に満ちていて、とても良かった。
Posted by ブクログ
悲しい。親がいい加減だとずっと苦しまなければならないのか。黄美子さんが女性を監禁していたのか、それはわからないけど映水さんもちがうと言ったしそう信じたい。花だけがずっとみんなでいられるようにシノギで働いてでも黄美子さんを見捨てるしかなかった。
なんでそっちを選ぶのか、という意見にはこうなるしか本当に花はなかったんだよ。
親に頼れなくて、花はどうしたって頼れる、そして頼りにしてもらえる黄美子さんや映水さんやヴィヴさんのことが必要だった。
Posted by ブクログ
4.3
凄く重厚感のある感じの本だった。。
薄らと不幸で辛い人生が続く中でも一時的にある幸せの瞬間がとても輝いてみえた。
でも、辛いなーって感じです。
こんな方もいるんだよなーと思うと悲しい。
凄い本だった。
Posted by ブクログ
「幸せな人は考えない人」作中に出てくるこの言葉で、読み終わってからも主人公をはじめとする人たちがそうであったか考えてしまった。後半の主人公の感情が動くスピード感が凄まじかったし苦しかった。
Posted by ブクログ
あっち側とこっち側を隔てるものはなんなのだろう。
今で言うところの闇バイトで稼ぐ、ということなんだろうけど、すごく壮絶。罪の意識が重い人、軽い人、わからない人。誰でもがちょっとしたことであっち側へ行ってしまう気がして、とても怖い。
Posted by ブクログ
下巻は上巻よりもあっという間に読めた。
仕事も暮らしも精神もどんどん苦しく、窮屈になる。
人一倍責任感の強い主人公の頭はどんどん黄色に支配されて、おかしくなっていく。
でも汚い手段で手に入れたお金は表の世界では使えないし、一度裏の世界に染まってしまうと、責任感の強い人ほどそこから這い出るのは難しい。
性格が良くても頭を使うのが苦手な人は、性格が悪くて頭を使うのが得意な人に利用されて使い捨てられる。
主人公が、あんなに大切だった黄美子さんや仲間、自分の罪を忘れたのは自分の精神を守るための防衛本能で、この物語に共感できる体験なんて何一つしていないのに、なんだかすごく分かるなあと感じた。
Posted by ブクログ
黄美子さんが結局何なのかがわからなかった。
途中からぼーっとしてる描写が多く、存在感があるようなないような。でも花にとっては大切な必要な存在だったことが終盤の展開からもわかる。
20年後くらいの犯罪の記事から再開し、一緒に来ないか?と言うくらいだから。 花は何とかしてあげたかったのか?そうすることで罪の意識だったりから少しでも解放されたかったのか。
花のキレ具合が面白い。
カード不正などで金を稼ぐ。燃えて無くなってしまった「れもん」をまたやりたいとお金を貯めるが、悪い稼ぎ方だ。それでもお金が必要。
蘭、桃子、琴美、映水
琴美さん魅力的だった。
Posted by ブクログ
シノギ、シマ、アガリ、ポン中、、、
知らない言葉ばっかりの、闇の世界が描かれている小説だった。
別にハートフルな話ではないと思ってたけど表紙が可愛かったので予想外。
ここ最近読んだ本の中では読みやすくてスラスラ〜と読めた。
親がイカレポンチで歪んでしまった子どもたちと黄美子さんの共同生活。
黄美子さんってものすごく何かが欠けていて不思議、、なんと言ったらいいんだろ、、
優しそうに思える時もあれば人の気持ち全く理解してなさそうな時もある、
何考えて生きてるんだろ?まあ基本ボケーっとしてるのかな?と思ったらラッセンの絵を振りかざしてふすまボコボコにしちゃう
そして常に拭き掃除してる
近くにいたら私は「こわい大人」と認定して近づかないんだけどね、花にはその感覚がなかったみたい。むしろ黄美子さん=救世主
金ために水商売や詐欺をする花。
ただ、金金金!とはなってるけど別に贅沢な暮らしがしたいわけじゃなくて、中卒で身分証もない・銀行口座もない、の状態だからこれでやっていくしかないんだよね。
ほんとはどれもこれも、親のせいだと思うのよ。
色々あったからお金貸してと娘に無心してくる親。しかも200万。
で結局亡くなった後にどれくらい貯めてるのかと蓋を開けたら7万、、、、7万って。返す気なさすぎだろ。
とか思うけど本人(花の母)は本気で頑張って7万貯めたんだろうね。
日本のどこかにリアルに存在しそうな人たちではあったのでちょっと心痛くなった。
Posted by ブクログ
夢中になって上下巻をあっという間に読み切ってしまった。特に最後の100ページ。W杯で乱れた睡眠リズムを取り戻そうと、早く寝ようとした夜に気づいたら2時間30分。25時30分まで読んでいた。
川上美映子さんはどうやってこれを書いたのだろう。貧困から犯罪に手を染める、あの罪悪感を打ち消す自己肯定。少しずつ気が狂っていくも、本人は気づかない、そして気づいた時の絶望感。全ての描写、解像度が異様に高い。
自分も何かに気づかずに毎日を過ごしているのでは?何かを見ないふりをしているのでは?と恐ろしくなった。読書というよりアートのような。ハッとさせられる作品だった。
この後、色んな方々のレビューや、作者のインタビューを読んでみようと思う。それも楽しみだ。
Posted by ブクログ
これぞ純文学という文体で大衆文学を書いたような印象を受けた。ストーリーに大きな展開がなくても、川上未映子さんのような独特な言い回しでリズムよく心地よく読める本が好きになってきた。
本書は持たざる者の苦悩と葛藤を描いており、今の日本の裏社会に通ずるものがある。犯罪に手を染める人々はその実、染めざるを得ないのかもしれない。とは言え、いかなる理由があれど犯罪は紛れもなく許されない。ここにももどかしさのようなものを感じるが、そこを打破できるのは社会であり政治であり国であろう。しかし、持たざる者を救う政策を打ち出す人は持つ者から疎まれる。いやはや、難しい。得てしてマジョリティに迎合した政治家が生まれるんだなと思わざるを得ない。
Posted by ブクログ
花と、蘭と、桃子と、黄美子さんの4人の生活が少しずつ崩れていき、ある時堰を切ったように大崩壊するところが印象的で、特にそのパートはグイグイ読み進めてしまった。
花が、蘭と桃子に、「花は黄美子さんに騙されてる、いいように利用されてる」ことを告げられた時の描写が劇的で、つい読者である自分も、当たり前のように10代の頃から夜に仕事をしている花に見慣れていたせいか、ハッとさせられた。
面白かったです
Posted by ブクログ
途中、かなりの重さに読むのをしばらく中断。しかし再開後は一気読みだった。
黄美子さんは、考えることが苦手な人というのだろうか。生い立ちのせいもあるだろうが‥
登場人物は皆キャラが立っているが、蘭と桃子は結果的には常識人だったようだ。
花の思考回路は自分に近い部分がある、と感じるところがあり、それを桃子にビシッと指摘されて、うぐぐ、と胸に食い込んできた。
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「苦労するのは、いいことなんですか」
「いいことだとは言ってないよ。しょうがないってこと。でも苦労もできない馬鹿よかましでしょ。あいつらは幸せかもしれないけど、馬鹿だよ。」
自分だけが苦労してきたぶってるとこね。どんなふうでも人にはそれぞれ苦労があるんだよ。
でもあんたはこう言ってほしいんだよね、花ちゃんは、ほんとにすごいなぁって。しっかり者で気が利いて、ピンチをチャンスに変えられる、いつでも一生懸命で結果を残す、すごい人って
Posted by ブクログ
下巻は黄色い家での生活が崩壊していく流れがハラハラドキドキ描かれます。大黒柱となった花は苦悩の連続・・・
現在に戻って描かれるラストは納得! 映水さんがいい味出してます。
Posted by ブクログ
黄美子は人を洗脳して支配する人ではなかった。常識も生活力もなく、人の好意で生かされているような人。
正直トロいんだけど、周りが助けるんだろう。
貧乏人、在日韓国人の貧しさが堪えた。
Posted by ブクログ
私の知らない世界だった
お金のことを考えずにはいられないようになったのは、花のせいでは無い、じゃあ親のせいなのか、そうでもない。
誰も悪くないのに、誰かは悪くなる。
社会、私の見ている社会ではない社会が存在する