あらすじ
17歳の夏、「黄色い家」に集った女たちの共同生活は、
ある死をきっかけに瓦解し……。
世界各国で翻訳刊行中!
孤独な少女の闘いを渾身の力で描ききった最高傑作。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
外部から成熟を要求される時、振り返ることができない。
花というヤングケアラーの少女が、親から安心できる環境を得られず、成熟を要求されざるを得ない立場に居続けた。外部に頼れない花は自身の空想のユートピアに頼らざるを得なくなる。彼女の居場所を彼女自身か守るために。それが「れもん」でもあり、「黄色い家」だった。
心が壊れること。ユートピアが崩壊すること。
長い時間をかけて出来事が過去になること。
そこから、やっとあの出来事が過去になり、花があれはなんだったのだろうと振り返れるようになったところ、そこが物語のスタートだ。
傑作だと思います。
Posted by ブクログ
琴美がカラオケで「想い出がいっぱい」を歌う描写がされてから、物語の終わりまでずっと頭の中でその音楽が流れていました。
自分たちの"幸せ"が何かもわからない未成年の少女3人が、"幸せ"を求め生きて行く。
彼女たちはもちろん答えは持っていないし、ヒントをくれる人もいない。自分で自分の道を切り拓くのはこんなにも難しいのかと改めて思った。
自分だったらどうするか、とか自分だったらどう関われるか、みたいな視点を小説を読むときに持っているが、自分の物理的な力はもちろん、育んできた考え方ではどうにもできない大きな渦に少女たちが呑み込まれていく、それがひたすらにどうしようもなく辛かったです。
Posted by ブクログ
ひとつの事柄も見る人、見る立場によって全く違うものになる。それは実像であり虚像である。そう感じた作品でした。読み進めるごとに苦しく、体力を消耗するのに、文字を追うスピードは減速しない。
読んでよかった作品でした。
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お金があったら幸せかって、言われたらうんと答えるのだろう。人生って綺麗事じゃ幸せになれないし。
いつも楽天的な黄美子さん
お金で繋がってきたヴイヴイさん
頼りになる映水さん
大好きだった琴美さん
お金で多くの人が繋がってきた、はな
お金があるから繋がるし、ないから繋がった人もいる。
なんだかんだ、人はお金で繋がるのだなと思う。
だから、お金が幸せを持ってくるは合っているよねと思う
Posted by ブクログ
一気読みしてしまった。家庭環境と教育がどれだけ大切かを感じた。親次第で子供の人生はある程度決まってしまうのではないか。頑張り方が分からない、周りの子たちのような家庭を知らない、花は必死にもがいて生きているはずなのに、気がつけばがんじがらめになっていて苦しくなった。一方で、犯罪に手を染める人たちの心情として、やはり自分とその周りが最優先で、「被害者」の苦しみを想像することはできないのだなと思った。花だってお金を取られてるけど,その何倍も人のお金に手をつけてるのも事実。これは続編希望!!
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辛いよ…
生まれは誰にも決めることができない。全ては運。
誰か花やその周りの人を救えないのか…
キミコさんは、ラスト、痴呆になっていたのかな。
キミコさんは生まれつき何かを持っているように感じたけど、更に酷くなっていた。
母も、呆気なくいってしまった。
後悔に苛まれた花がみてて辛い。
桃子が始終腹立たしかったけど、桃子も桃子で追い詰められてたんだろうな。家庭では居場所がなくて、妹と比べられて劣等感も感じていて、収入源も犯罪だし。だとしても大金盗むのはまずいし警戒心無さすぎるし、、花も一度頑張って貯めたお金を盗られたからね、、
Posted by ブクログ
何と言ったらいいか。
久々に没頭して引き込まれた。
こんなはずじゃなかった、どこかで引き返せたのか。
正当化し続けることで生きていけることもあるのか。
その世界にはその世界の人間同士の特殊な絆があって、それぞれに守りたいものがあって、でも普通の世界には戻れない。
引き返したい時にはもう遅い。
最後はそれを受け入れていくしかなかったのか。
どこで歯車が狂ったのか。それでも大切な人には変わりない、どうしようもない自分の人生に必要な人だった。
Posted by ブクログ
下巻も一気読みだった。
お金、お金、お金。
お金に依存しすぎてしまった。
人に、依存してしまった。
お金を簡単に稼ぐことを知ってしまった。
でもそうでもしないと生きていけなかった。
主人公である花は、必死で生きていた。
花がやっていたことは犯罪であり、決して許されることではないけれど、どうしてこうなってしまったのか。
花にはこれしかなかった。
これしかないと思ってしまった。
みんなはどうやって普通に稼ぐことを教えてくれるのだろう?知ることが出来るのだろう?
普通とは、なんなのだろう。
お金を稼ぐことの大変さを仲間に共有したくて、でもわかってもらえないイライラが爆発し、どんどん花がどん底へ落ちていく花を見るのが苦しかった。
『あぁ、、どうしてそうなっちゃうの』
と何度も思いながら目を瞑りながら、苦しみながら物語を読み進めていた。
お金があるだけでなんだか安心できたり、いや、お金があるってすごい。
お金がないとあんなに不安になって、どんどん嫌なことを考えていってしまって。
でもお金があることによって心に余裕が出てくるし、もっと頑張ろうって気持ちになる。
その素直な気持ちをもっと違う形で表せたり、なにか別の方法で行動できたら良かったのに‥。
でもそれが花にはどうしても出来なかったのが悲しかった。
お金、家庭環境、闇バイト、色んなことが苦しいお話でした。すごかった。
とても面白かった。
2026.3.24(火)
Posted by ブクログ
(上)に続き読みました!
展開が一気に動いて黄色い家(上)で謎だった部分が解明されていきました。
苦労して貯めたお金を2回も失ったり働き口が無くなった花は黄美子さん、蘭、桃子と4人で一緒に住む為に必要なお金を稼ぐ為に犯罪に手を出してしまい心が痛みます。
生まれた環境が全てではないですが主人公の生い立ちはとても辛いですね…
お金が無いという事がいかにして人を狂わすのか、人間の醜い部分が露わになっていて後半は常にもやもやしてしまいました。
Posted by ブクログ
海外の知り合いに「Yellow House、僕の国で大人気だよ!」と言われ、逆輸入のような形で手に取った本。
ー圧巻だった。
今年はまだ始まったばかりだが、おそらく2026年ベスト3に入る。
花は本当にどこにでもいる、責任感が強くて、少し自分に自信がない女の子。そんな子が、ただその時々で最善(のように見える)の選択肢を選びとり、向かった先は闇社会だった。
花の育った環境が特殊だったとはいえ、おそらく他にもたくさん選択肢はあっただろう。きちんと教育を受け、持ち前の責任感を活かして、正しい方法でそれなりのお金を稼ぐこともできただろう。
ただ、それを教えてくれる大人が、誰もいなかった。
では、はたして黄美子やヨンスは悪い大人だったのか?
花の目線で展開される物語を読むと、どうもそうとは思えない。彼らもまた、若い時に正しい道を教えてくれる大人がいなかっただけなのだ。まだ子供である花や蘭、桃子を巻き込んだのは確かに悪いこと。でも黄美子もヨンスも、ただただ、一緒に生きてくれる人がほしかっただけなのでは?一人では生きられないことを誰よりもわかってるから、たとえその友情が脆いものでも、長く続かないものでも、繋がることを求めてしまうのでは?
蘭や桃子は、作中では「考えない」子だと描かれていたが、その時々で「流されることができる」子でもある。黄色い家に暮らしたあの日々を「利用されていた」と切り替えることで、新しい人生を何の躊躇いもなく歩むことができた。
でも、花はあの日々がどうしても悪だったと思えない。黄美子やヨンスに精神的に助けられたのは事実で、全てを選び取ったのは花自身だったから。
考察しても、黄美子のことはわからないことがまだたくさんある。
黄色い家での生活の最後に黄美子が我を失って攻撃的になった理由、20年後に迎えにきた花に対する感情など、まだまだ読み解けていない。
しばらくこの本のことを考える日々は続きそうだ。
Posted by ブクログ
上下2巻、一気に読み終わった。
読み終わってすぐ1週間は余韻が残るような小説。
自分とは違う別の人間の人生を経験したように感じられる。
内容は重めだが読みやすく、とても面白かった。
Posted by ブクログ
上下巻読むのに費やした時間はたった2日だけど、一人の女性の半生を一気に駆け抜け、たった2日とは思えない時間を過ごしたように思えた。
全て終わった事だけど、あまりにも多くの激情と展開に呑まれ、駆け抜け、自分の半生のように主人公の半生を今、振り返っている。
物語を読む小説は数多くあるが、人生を読める小説はどれほどあるだろうか。
そんな作品でした。
Posted by ブクログ
かなり面白かった。犯罪小説や貧困を描く小説は何度か読んだ事があるが、ここまで精緻に書かれた物は中々ないと思う。怒涛に一気読みしてしまった。
序盤は黄美子さんの輪郭が見えず、良い人なのか悪い人なのか分からぬままとにかく読み進めていったが、その自問こそがラストの展開に効いてきてかなりグッときてしまった。終わり方も、「これで良かった」と思う気持ちとなんだが居た堪れない気持ちが共存する気持ちになった。が、それも良かった。
黄色。幸運でもあり警告でもある色、トラウマになりそうだ。
Posted by ブクログ
生まれた場所も時代も親も選べないのに、
それでも生きるように迫られる人生の中で、
必死で選んできた道だったはず。
花の孤独でギリギリな生き方は、
他に選択肢があったのだろうか。
出てくる大人も含めて、
みんなが笑いながら泣いている子どものようだった。
可哀想とか愚かとかではなく、
熱くならずにでも冷めておらず、
畳み掛けるのに感情的でもまして感傷的でもない。
なんなんだこの文体は。
Posted by ブクログ
読み切った。夢中になった。上巻はスラスラ読めたのに、下巻は辛くなって目を背けたくなる場面が多くなり、ところどころ手が止まってしまった。
とにかく今は、「花ちゃん、がんばったね」と声をかけてあげたい。いや、声なんて掛けなくていい。ただそっと抱きしめてあげたい。ひとりで色々なものを抱えていっぱいいっぱいになって、心のコップが溢れてしまった花ちゃんがどんどん「おかしく」なっていく様が見ていられなかった。
最後、黄美子さんに会えてよかった。
Posted by ブクログ
たいへん純粋な物語であった。
書き手には「希望を書かないといけない」という思いはない。
川上未映子さんには来年中二になる息子がいて、その子が昔「犬飼いたい」と言い、「カヌレ」という名前の犬を飼っているとのこと。
そのインタビューの中で「犬は言葉を話さないから良いのだ」といっていた。こういう無理な意図のない(正義や希望をわざわざ付け足さない)物語を書くことについて、妙に納得のいったエピソードであった。そこに存在する「ともに在る」感覚。これこそ「生」である。
世界はいつも奪う者と奪われる者、それと振り回される者でてきていること。この書物の視覚的な印象がウクライナを想起させるのは偶然ではない。
追記 2026.0303
なぜか、花のことを自分の記憶のように思い出す。
そして、思い直す。
花が、もう一度黄美子と生きようとすることは希望以外の何ものでもないと。
他者と生き直そうとすること。
このポイントを現代に産みおとすために『黄色い家』は存在した。
Posted by ブクログ
3人の未成年を中心に、アングラな世界を覗き見るような1冊。夜の世界のぬめりと温かみと独自性を味わえる。知らない世界に潜り込んでしまった。
登場人物は大人も子供も関係なく、真っ当に生きようと、生き延びようとしているのに、選択肢がないせいで溺れていく様子が妙にリアル。はなちゃんはじめ登場人物はみんなどこか欠けている。選んでいる言動はなにもハートフルじゃないのに、どこか温かみを感じさせる空気の作り方が面白い。どんな世界にも人との関係はあって、それの全てにお金は絡んでいて、お金が絡むと人は変わってしまう。
終わりについては、そんな生き方をしてきた人がそうなるのか わたしはとても疑問である ここはリアルと違う気がする
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自分も被る部分、心情が見えて苦しい部分があった。
花がどこまでも優しい。
川上さんは心の描写、表現、風景、詐欺のことなどいろんな情報をどこまで経験してここまで書けるのだろう。すごい。
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上巻は花の中で幸せな毎日ばかりでどこか間延びする感じだったけど、下巻に入った途端に壮絶な物語に変わって本当に同じ本を読んでいるのか?と言う感じだった これたぶん、上下巻にしないほうがたくさんの人が読んでくれるんじゃないかな、、、とおもった。下巻の良さに気付かず上巻だけで辞めちゃう人いそう
Posted by ブクログ
川上未映子さん作
貧困の中で生きていくためには、それは良い事悪い事を問わずしていかないと生きていけないような、そんな心が苦しくなる作品だった。
最初はまじめにファミレスで働いていたが、家を出るためにコツコツ貯めていたお金を盗まれてしまう。そこら辺から段々と怪しくなる。母親は家に帰らなくなり、見ず知らずの黄美子さんと暮らすようになり、スナックからカード詐欺へと。最後は年老いた黄美子さんと再会する。
最初の黄美子さんが逮捕されたという事から主人公 花 の過去を罪がどんな事かと想像したが。
こういう世界もあるのかと、考えさせられ
自分は恵まれた環境で育つことが出来たんだと感じた。
Posted by ブクログ
生まれ育った環境ゆえに貧困に喘ぎ、生きていくためにもがくが抜け出せない人達の話。あるいは、表面的な事実と、実際に渦中にあった人の認識とは、人それぞれの認識によって全く異なるという話。あるいは、善悪はさておき一生懸命にがむしゃらに生きている花が、その懸命さゆえに孤立していく話。あるいは、幼い辛い時期にしあわせの片鱗を見せてくれた黄美子さんを敬愛しつつも、「黄美子さんはわたしがいないと生きていけない」と依存しとらわれ、その生活を守るために(花にとってはその生活だけが「しあわせ」と同義であったのだろう)、土壺に嵌る話。
色々な人達が登場し色々な側面のある物語。各々の認識がそれぞれ当人にとっての「真実」であり、何が正しいのかは誰にも分からない。決める権利もないのかもしれないが、結果的に見えた面を切り取って、「黄美子さんの逮捕」がある。
決してフィクションではなく、ある意味でどこにでも転がっているような話なのだろう…
糸のように不安定なところで成り立っていたせいか、瓦解は本当にあっという間だった。
Posted by ブクログ
好きです。文字の海にざざーっと押し出されました。頼りない大人を、知恵のある子どもが利用する。黄美子と花の差は、「社会的責任」の有無、それだけだったのに。とても残酷な話であり、花が我が身かわいさに取った行動を振り返られたことは良かったと思いました。最後に黄美子が花の手を取らなかった理由が私には分からず、なんか良い話風に終わったことは消化不良ですが。黄美子といい、蘭と桃子といい、もうちょっと内面が知りたかったと思います。上っ面だけで、キャラが記号化されていることが残念でした。スピンオフ等での補完を期待します。
Posted by ブクログ
親にネグレクトされている高校生がたまたま知りあった他人、黄見子と暮らし始める。やがてその他人のスナックで働き始め、知り合いとなった二人の高校生と同棲し始める。この4人は疑似家族のようになり、スナックを手伝うようになる。スナックは好調だが、ある日火災で焼失してしまう。収入源を失ったが、やがて偽造カードを使った詐欺にかかわるようになる。やがてこの疑似家族は破綻してしまう。
それから全国を転々として短期で仕事を渡るが、何十年もして黄見子が多雨議されたことを知る。
全体的に救いがない展開だが、主人公はなんとか生存していく。
Posted by ブクログ
2026/06
上巻読み終わった翌日には読み切った。
上巻はレモンが燃えてしまって絶望エンドだったけど、それを上回る絶望が次々と花ちゃんに押し寄せてくる。
頼る人がいない子、頼り方が分からない子、一人で抱えることが正解だと思うしかなかった子。花ちゃんはそれらの気質すべて持っていて、悪循環に陥る。
とにかくもっとちゃんとした大人がそばにいたら「そうじゃないよ」と彼女を救ってあげられるのに、と思った。でも本当に私が彼女のそばにいたら、正しく救ってあげられるんだろうか。正しさって難しい、とあれこれ頭を抱えた。
蘭や桃子は、花ちゃんとは違う。
それは過去の苦労の量や質だけじゃなくて、この先の未来に見えているものが違って、彼女たちの望む働き方が花ちゃんとまったく異なっているからなのかな。
犯罪小説のような展開に度肝を抜いたけど、過去編が長くてほぼ過去回想なんだと少し残念だったり。
黄美子さんが、本当になにもできない大人なんだなと悲しくなったり。
ミステリという勿れで整くんが「子供の心は固まる前のセメントみたいだから」というけれど、花ちゃんも黄美子さんもたくさんの人に心のセメントを踏まれて抉れて傷付いて元に戻れなくなったのかもしれない。
子供たちへの適切な支援を、一人ひとりが軽く見ずに続けていくことが大切なんだね。
Posted by ブクログ
・(上巻からの続き)
生活にだらしない母親とそのパートナーにお金を盗まれたことに耐えかねて家を出た花は、母の知人である黄美子に出会う。一緒にスナック経営に乗り出し、「黄色い家」で共同生活しながら生活を立て直していく。その過程で友人も出来、希望が見え始めたところでスナックが火事になってしまう。収入源が絶たれ生活が苦しくなる中、スナックの客経由で、偽造クレジットカードの出し子バイトから犯罪に手を染めていき、次第に同居人との関係も変わっていってしまう
・上巻の生活描写から一転、出し子の詳しい仕組み、各関係者のそれぞれの思惑、犯罪行為に対する良心の呵責を花が次第に感じなくなる詳細な心理描写、金銭をめぐる人間関係の破綻プロセス、不安定な心理状況でストーリーにすがりたくなる人間の性、を通じて一気に堕ちていく
•犯罪を犯す過程やお金に狂っていく花は見ていて辛いが、「自分だけが努力してきた」「周りは何も考えていない」「自分は報われるべき」などの花の感情は、正直誰でも一度は感じた瞬間があるんじゃないか。そういう意味で、上巻で感じた花への同情は無くならない
•いやいやダメでしょ、、と思いつつ心の奥底で自分自身を見つめ直させる、絶妙な気持ちにさせられる
•「どこでどうすれば花は貧困から抜け出せたのか、、」ずっと考えながら読んでいたが明確な答えは見つからない。「あなたの貧困に理由なんてない」というヴィヴィの言葉は重い
•「貧すれば鈍す、鈍すれば窮す、窮すれば通ず」というが、窮するところまで窮した結果、最後の最後に「通じた」のかは分からない。。貧した時こそ原則に立ち返ること。忙しい時こそ落ち着くこと。なんでも反射で判断しないこと
•ところで、上下巻を並べてみると英題は、『Sisters in Yellow』なんだと発見
•『黄色い家』だと、なんだか得体の知れないことが行われた家、というホラーみを想像させるが、Sisters in Yellowは「黄色で繋がれた姉妹(花と黄美子だけでなく蘭、桃子も含む)、人間関係/家族/感情という印象を与える感じがする。そちらの方が本質的かな
•直訳してThe Yellow Houseだと印象全く変わってしまいそうなので(本当にただの黄色い家が浮かんできてしまう。ちょっと間抜けかも。)、テーマを適切に表現した英題だなと思った
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メモ/上巻の感想
・ニュースを通じて知人(黄美子)による監禁・障害事件を知った花の人生を通じて、事件に至るまでの過去の経緯が明らかになる
(上巻はまだ過去の描写の途中。下巻を早く読みたい)
・『なぜ日本文学は英米で人気があるのか』の中で川上未映子さんが村上春樹を痛烈に批判している記述があり(「マッチョイムズ、焼き増し」という批判だったかな?確か)、彼女の作品を読まねば!!ということで早速読んでみたけど、これは凄いな、、、
・花が目にする景色、友人との会話、安心/不安/怒り/行き場のない感情含めた描写、そこに漂う空気まで、あまりにも生々しく、花の人生を追体験している様な気持ちになる
・それでいてとてもテンポの良い文章で読みやすい(花と一体化する様な感覚、それも「追体験感」に寄与していると思う・・・)
・親ガチャ、ネグレクト、知能の差異、構造的格差、貧困、孤独/社会性、現代の社会問題を痛いほど抉り取っている
・『ニッケルアンドダイムド』『ヒルビリーエレジー』『東京貧困女子』・・・とか色々思い出しつつ、心にずーーんと沈み込んで言葉にならない
・人生の行く先なんて本当に紙一重だと思う。周りの人との関わりに感謝しつつ真摯に生きねば
・下巻をこれから読むが、強く生きようとする花には本当に幸せになって欲しい。。
Posted by ブクログ
そこまでハマらなくて、読み終わるのにすごい時間かかっちゃった
何が幸せで、何が正しいのか、読者である私にもわからなくなってしまって、もし自分だったらどう考えるだろうとか、とにかくぐちゃぐちゃの最後だった。
Posted by ブクログ
「れもん」がなくなってから、生きていくため、居場所を守るために必死になる花。
居場所を必死に作っていかなければならない人がいる一方で、それが自然と作られている環境にいる人はそのことに気が付かない。
怒涛の展開に花の頭の中が考えに埋め尽くされていく様が文字数で表現されていて、苦しくなるほど。人は考えが止まらない時ってこうやって頭の中が文字で埋め尽くされるのかもしれない。
逆に黄美子さんの思考や心は見えなくて、器のような人。黄色い家を離れてからも記憶は薄れつつずっと何かに縛られていた花は、またそんな黄美子さんに会うことでようやくそれを手放せたのかも。
登場人物の感情や状況の切迫感を文体等で表現されているところは圧巻。読むのにパワーがいるので、自分にエネルギーがある時にまた読んでみたい作家さんでした。
Posted by ブクログ
一気読み。思っていたよりもサスペンス要素が薄くて、どちらかというとシスターフッド要素の方が強くて終わった感じだったから少し拍子抜けしたけど、面白かった。お金って物の入手手段だけでなくて、その先の暮らしや交友関係、精神状態を担保するもの何だなぁと思う。貧困層がどことなく余裕が無くて焦っているのはそういう事だよね。花がこの家の将来の事への不安が積もりに積もった時に、黄美子さん達への態度が高圧的になるシーンは胸が痛かった。