【感想・ネタバレ】黄色い家(下)のレビュー

あらすじ

17歳の夏、「黄色い家」に集った女たちの共同生活は、
ある死をきっかけに瓦解し……。
世界各国で翻訳刊行中!
孤独な少女の闘いを渾身の力で描ききった最高傑作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

(上)に続き読みました!
展開が一気に動いて黄色い家(上)で謎だった部分が解明されていきました。
苦労して貯めたお金を2回も失ったり働き口が無くなった花は黄美子さん、蘭、桃子と4人で一緒に住む為に必要なお金を稼ぐ為に犯罪に手を出してしまい心が痛みます。
生まれた環境が全てではないですが主人公の生い立ちはとても辛いですね…
お金が無いという事がいかにして人を狂わすのか、人間の醜い部分が露わになっていて後半は常にもやもやしてしまいました。

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2026年03月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

海外の知り合いに「Yellow House、僕の国で大人気だよ!」と言われ、逆輸入のような形で手に取った本。
ー圧巻だった。
今年はまだ始まったばかりだが、おそらく2026年ベスト3に入る。

花は本当にどこにでもいる、責任感が強くて、少し自分に自信がない女の子。そんな子が、ただその時々で最善(のように見える)の選択肢を選びとり、向かった先は闇社会だった。
花の育った環境が特殊だったとはいえ、おそらく他にもたくさん選択肢はあっただろう。きちんと教育を受け、持ち前の責任感を活かして、正しい方法でそれなりのお金を稼ぐこともできただろう。
ただ、それを教えてくれる大人が、誰もいなかった。

では、はたして黄美子やヨンスは悪い大人だったのか?
花の目線で展開される物語を読むと、どうもそうとは思えない。彼らもまた、若い時に正しい道を教えてくれる大人がいなかっただけなのだ。まだ子供である花や蘭、桃子を巻き込んだのは確かに悪いこと。でも黄美子もヨンスも、ただただ、一緒に生きてくれる人がほしかっただけなのでは?一人では生きられないことを誰よりもわかってるから、たとえその友情が脆いものでも、長く続かないものでも、繋がることを求めてしまうのでは?

蘭や桃子は、作中では「考えない」子だと描かれていたが、その時々で「流されることができる」子でもある。黄色い家に暮らしたあの日々を「利用されていた」と切り替えることで、新しい人生を何の躊躇いもなく歩むことができた。
でも、花はあの日々がどうしても悪だったと思えない。黄美子やヨンスに精神的に助けられたのは事実で、全てを選び取ったのは花自身だったから。

考察しても、黄美子のことはわからないことがまだたくさんある。
黄色い家での生活の最後に黄美子が我を失って攻撃的になった理由、20年後に迎えにきた花に対する感情など、まだまだ読み解けていない。
しばらくこの本のことを考える日々は続きそうだ。

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2026年03月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 たいへん純粋な物語であった。
 書き手には「希望を書かないといけない」という思いはない。
 川上未映子さんには来年中二になる息子がいて、その子が昔「犬飼いたい」と言い、「カヌレ」という名前の犬を飼っているとのこと。
 そのインタビューの中で「犬は言葉を話さないから良いのだ」といっていた。こういう無理な意図のない(正義や希望をわざわざ付け足さない)物語を書くことについて、妙に納得のいったエピソードであった。そこに存在する「ともに在る」感覚。これこそ「生」である。
 世界はいつも奪う者と奪われる者、それと振り回される者でてきていること。この書物の視覚的な印象がウクライナを想起させるのは偶然ではない。

追記 2026.0303

なぜか、花のことを自分の記憶のように思い出す。
そして、思い直す。
花が、もう一度黄美子と生きようとすることは希望以外の何ものでもないと。
他者と生き直そうとすること。
このポイントを現代に産みおとすために『黄色い家』は存在した。

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2026年03月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

生まれ育った環境ゆえに貧困に喘ぎ、生きていくためにもがくが抜け出せない人達の話。あるいは、表面的な事実と、実際に渦中にあった人の認識とは、人それぞれの認識によって全く異なるという話。あるいは、善悪はさておき一生懸命にがむしゃらに生きている花が、その懸命さゆえに孤立していく話。あるいは、幼い辛い時期にしあわせの片鱗を見せてくれた黄美子さんを敬愛しつつも、「黄美子さんはわたしがいないと生きていけない」と依存しとらわれ、その生活を守るために(花にとってはその生活だけが「しあわせ」と同義であったのだろう)、土壺に嵌る話。

色々な人達が登場し色々な側面のある物語。各々の認識がそれぞれ当人にとっての「真実」であり、何が正しいのかは誰にも分からない。決める権利もないのかもしれないが、結果的に見えた面を切り取って、「黄美子さんの逮捕」がある。

決してフィクションではなく、ある意味でどこにでも転がっているような話なのだろう…
糸のように不安定なところで成り立っていたせいか、瓦解は本当にあっという間だった。

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2026年03月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

好きです。文字の海にざざーっと押し出されました。頼りない大人を、知恵のある子どもが利用する。黄美子と花の差は、「社会的責任」の有無、それだけだったのに。とても残酷な話であり、花が我が身かわいさに取った行動を振り返られたことは良かったと思いました。最後に黄美子が花の手を取らなかった理由が私には分からず、なんか良い話風に終わったことは消化不良ですが。黄美子といい、蘭と桃子といい、もうちょっと内面が知りたかったと思います。上っ面だけで、キャラが記号化されていることが残念でした。スピンオフ等での補完を期待します。

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2026年03月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

親にネグレクトされている高校生がたまたま知りあった他人、黄見子と暮らし始める。やがてその他人のスナックで働き始め、知り合いとなった二人の高校生と同棲し始める。この4人は疑似家族のようになり、スナックを手伝うようになる。スナックは好調だが、ある日火災で焼失してしまう。収入源を失ったが、やがて偽造カードを使った詐欺にかかわるようになる。やがてこの疑似家族は破綻してしまう。
それから全国を転々として短期で仕事を渡るが、何十年もして黄見子が多雨議されたことを知る。
全体的に救いがない展開だが、主人公はなんとか生存していく。

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2026年03月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2026/06

上巻読み終わった翌日には読み切った。

上巻はレモンが燃えてしまって絶望エンドだったけど、それを上回る絶望が次々と花ちゃんに押し寄せてくる。

頼る人がいない子、頼り方が分からない子、一人で抱えることが正解だと思うしかなかった子。花ちゃんはそれらの気質すべて持っていて、悪循環に陥る

とにかくもっとちゃんとした大人がそばにいたら「そうじゃないよ」と彼女を救ってあげられるのに、と思った。でも本当に私が彼女のそばにいたら、正しく救ってあげられるんだろうか。正しさって難しい、とあれこれ頭を抱えた。

蘭や桃子は、花ちゃんとは違う。
それは過去の苦労の量や質だけじゃなくて、この先の未来に見えているものが違って、彼女たちの望む働き方が花ちゃんとまったく異なっているからなのかな。

犯罪小説のような展開に度肝を抜いたけど、過去編が長くてほぼ過去回想なんだと少し残念だったり。
黄美子さんが、本当になにもできない大人なんだなと悲しくなったり。

ミステリという勿れで整くんが「子供の心は固まる前のセメントみたいだから」というけれど、花ちゃんも黄美子さんもたくさんの人に心のセメントを踏まれて抉れて傷付いて元に戻れなくなったのかもしれない。

子供たちへの適切な支援を、一人ひとりが軽く見ずに続けていくことが大切なんだね。

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2026年03月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

上巻だけ読むと、黄美子さんに洗脳されて的な話かと思うけど、下巻も読んで一気に印象が変わった。

お金は無いよりある方がいいけど、絶対にトラブル起きるなと思ったし、誰か一人でも道を正してくれる大人がいれば、違う道もあったのでないかと。

最後、また黄美子さんに会えたことが良かったのか、悪かったのか?

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2026年03月12日

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