小説・文芸の高評価レビュー
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音楽を愛し、何より「ピアノ」に導かれし者たちの多様に折り重なっては交錯していく物語。丁寧かつ表現豊かな筆致で綴り上げていく。
恩田氏の音楽に対する造詣の深さがあってこそではあるのだろう。
描かれる“音楽”にまつわる物語―それぞれの輪郭そして色彩はいずれも鮮明で生き生きとしていた。例えば音楽に携わる者たち(プロ・アマチュア問わず)でさえもその内界を充分に満たすほどだ。
中でも驚いたのは、「文字が音を奏で、眼で旋律を愉しむ」ことになろうとは……。物語の扉を開けるまでつゆほどにも思い至らなかった。
これほどの驚きと感動は、転び落ちた涙の数を比べただけでも、記憶の限り他には見当たらない。そう言っても -
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日野瑛太郎『フェイク・マッスル』講談社文庫。
第70回江戸川乱歩賞受賞作。
今の時代にありそうなことが様々盛り込まれており、非常に面白かった。ストーリーも予想外の展開が幾つも続き、最後には納得のいく結末が待ち受けているのだ。
人気アイドルの大峰颯太が僅か3ヶ月間のトレーニングで肉体改造に成功し、ボディービル大会で3位に入賞する。そんな大峰にネットではドーピングを指摘する声が持ち上り、ネットは炎上する。しかし、大峰は疑惑を否定し、六本木に自らがカウンセラーとトレーナーを務めるパーソナルジムをオープンする。
文芸編集者を志しながら『週刊鶏鳴』に配属されて、余り仕事に熱の入っていなかった入 -
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傲慢であることと善良であることは同時に存在している、誰もが意識せずとも持っている感覚なのだと思った。自分の場合はどうだろうと何回も考えさせられる作品だった。''ピンとこない''の正体をこんなにも解像度高く表現されていて、すごい腑に落ちたし、その背景にある心理も詳細に描かれててそれが傲慢であったり善良であったりするところがおもしろかった。朝井リョウさんの解説が面白かった。自分の意思で決めるべきだというけれど、純粋な自分の意思はどこから現れ、果たしてそんなもの存在するのか。この世に自分の意思がある人はどれだけいるのだろう。長かったけど面白かった。
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深沢潮さんの「海を抱いて月に眠る」を
読み終えました。
李相周は家族に、特に妻には気持ちを
素直に伝えることがなかなかできず
妻に誤解や辛い思いをさせてしまったけれど
目まぐるしく変わる国の情勢や差別のなかで
愛する祖国と家族を最後まで愛し戦い抜き
オモニの教えの通りに
「雄鶏のように、賢く、耐え、
信頼される強い男」として生きた
強くて優しい人だった。
韓国にあるお墓に相周の骨と
ポクチュモニを埋め、手を合わせている時に
李相周の娘 梨愛の心の中で流れる
「故郷の春」の歌詞を
読みながら私も思わず胸が熱くなった。
愛する国で
自分らしく 誇りを持ち
愛する人たちと共に
幸せに生き -
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まことさん、師匠、ともちん、館なのさん、ゆーきさん、NISMOん55さん等々、そして同時期におびのりさんっ!嬉しい♡
錚々たるブクトモさん方が良かったとこの本!!
めっちゃ良かったですっ!!!٩(ˊᗜˋ*)و
この時期、読んで良かった。
海老原誠は、交通事故で妻を失い、夏樹という小学生の息子と二人暮らしをしていた。
父子家庭になり、これまでの仕事を辞めて、自由がきくフリーのジャーナリストになった。
勤めていた新聞社の出版局からルポタージユの依頼を受けていた。戦後の連続殺人犯、北川フサについてのルポを書いて欲しいと。
北川フサは戦後の混乱期に5人の男を次々に殺害し、逮捕され死刑判決 -
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盛岡。甲斐源氏の流れを汲む名家・南部氏が治めてきた豊かな土地だ。だが天保の世になった近年、領内には不穏な空気が漂っていた。
事態を憂えた盛岡藩筆頭家老で遠野鍋倉城主の南部義晋は、腹心の宇夫方祥五郎に自領内の実情を探るよう命じるが……。
長耳の仲蔵の異能が冴え渡る、シリーズ第6作。第56回吉川英治文学賞受賞作。
◇
暦の上ではまだ春なのに、今日の空はまるで藍玉でもぶちまけたように蒼い。まるで初夏を思わせる陽気に見舞われた遠野の町を、宇夫方祥五郎は眩しげに目を細めながら歩いている。
ここでは毎月「1」のつく日に市が立つ。交通の要衝でもある遠野保はもともと人通りが -
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