小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
アリと岩崎先生の「本質」と「自由」についての倫理の話がとっても刺さる。
180p、289p
正直アメフトのことはルールも仕組みも全くわからないけど、読める、ぐんぐん読める
描写がとてもわかりやすくて、それぞれの選手の感情が直で伝わってくる。最後、鳥肌が止まらなかった。
元運動部だったからか、負けた悔しさ、切羽詰まった瞬間の緊張、勝てた喜び、練習の辛さなど共感することが多くて読みながら学生時代を度々思い出した
環境によって人格は変わるし、縁なんて簡単に切れるし、そこにいるのが自分じゃなくてもいいだろうし、、なんてむしゃくしゃした時間があるから自分を確立できるし成長させるんだなぁと。 -
Posted by ブクログ
ミステリー小説に分類されるものではなく、「クイズ小説」だと思った。
競技クイズが非競技クイズプレイヤーにもある程度わかるように解説されている一方で、競技クイズプレイヤーに対しても納得させられるような論が展開されており、かなり良かった。abcや高プン、京都駅近くの学習センターで行われる大会など、競技クイズに関してはかなり現実的な描写が多かったので、クイズを齧っている人はのめり込める作品だと思う。
本庄や三島に対して向けられていた、視聴者やファンによって勝手にイメージされた虚像なるものは、クイズ界隈だけでなく他界隈でもかなり見かけるものなので考えさせられる部分があった。 -
Posted by ブクログ
「2人1組になってください」
私にとってもとても残酷で虚しいな言葉。
過去の自分と重ねた担任が卒業前特別授業のデスゲームを実行する話。27人で「2人1組になってください」というルールに沿って、カースト制度や本心を元に2人1組になっていきます。小学校ではほとんどが友達の世界で中学、高校に上がるにつれて公式に決められたわけでもないカースト制度を守り出す。そんなどの学校で誰しもが起こりうる話をデスゲームにしだものです。友情、裏切り、後悔、性格、過去、一人一人のものが描かれていて生々しいいじめの原因を表しているのがとても心苦しく、今の時代のいじめを目の当たりにさせられる話です。 -
Posted by ブクログ
『イーロン・マスク』上下巻を読んで、最も印象に残ったのは、常人では耐えきれないほどの強烈な危機感をエネルギーに変えている点だった。TeslaやSpaceXが現在のような巨大企業になる前、資金繰りや開発遅延で本当に倒産寸前まで追い込まれていた場面が何度も描かれている。しかしイーロン・マスクは、その極限状態でも逃げず、「どうすれば実現できるか」を考え続ける。普通なら諦める状況でも、最後まで突破口を探し続ける執念に圧倒された。
また、彼の思考法として非常に参考になったのが、「まず要件を疑う」という姿勢だった。一般的な企業では、与えられた前提条件や業界常識をそのまま受け入れてしまいがちだが、マスクは -
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学生時代に駅伝部に属していたため、より駅伝を走ることや、走ることそのものへの感情、身体感覚に共感でき、深く入り込んで感情を揺さぶられた。何度も何度も涙が出る場面があった。
個性豊かな10人のメンバーそれぞれにフォーカスが当てられ、同じ箱根駅伝を走るメンバーであっても、一人一人背景や感情が全く異なる10人の物語を知ることができおもしろかった。箱根駅伝を扱っているため必ずレース展開がある物語ということもあり、全く飽きることなくどんどん先を読みたくて仕方なくて、夢中で読み進めた。走りたくなって、久しぶりにランニングシューズを取り出して走った。なんという高揚感、充足感、爽快感。その中にある人間らしさ。 -
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フィールドワークを徹底的に行うことを通じて、身体をめぐる思考を深く豊かに展開してきた伊藤亜紗の最新作。
期待を裏切らない快著だ。
さまざまな不自由を抱えるインタビュイーの経験の特異性と、彼らの自分の経験への向き合い方の魅力、そして言語化の力に加えて、やはり著者の共感力と分析力の卓越性によって、非常に興味深く読ませる。
特にALSの新井英夫氏と、PAPA症候群という難病(医者の私も知らなかった稀少な病)の今井美佳氏の話には、心打たれた。
全篇を読み終え、あらためてこの本が「体の居場所をつくる」と銘打たれていることに、深い感銘を受ける。
ふだん私たちが自分の体に面と向き合って格闘しなくて済むという -
Posted by ブクログ
約100年後に隕石が99%の確率で地球に衝突する世界の話が6話分あり、1〜5話が文芸誌で連載されたもの、6話が書き下ろし。
各話の設定的に隕石衝突まであと80〜100年辺りの年代の話なので、しっちゃかめっちゃかな混沌とした世界にはまだなっていない、だけども諦め感の漂う時代で生きる人たちの身の回りの出来事が、妙に納得感のあるというか、滅亡すると分かっている世界でもしっかりと生活が続いていくことに変な安心感があり面白かったです。
あと6話目の着地点が良かったです。
小さい頃に「死んだらどうなるか」を考えていった結果、50億年後には太陽の膨張で地球が飲み込まれて確実に地球が無くなることを知って、