ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • マーブル館殺人事件 下

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    カササギ殺人事件、ヨルガオ殺人事件に続く第3弾、作中作はとても面白い。
    ただ、A4で枚に相関図を書いて読んだ,
    長く楽しめた。

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    2026年10月11日
  • 成瀬は都を駆け抜ける

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    ネタバレ

    これで最後かと思うと勿体無くて一章ずつゆっくり読みました。
    最後は本当に大団円で懐かしい面々が次々登場。
    フィナーレという感じでした。
    実際の世界をもじったりせずそのまま描いていて、本当に成瀬が京都大学にいる気になりました。
    また最初から読もうかな。

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    2026年10月11日
  • まぐだら屋のマリア

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    久しぶりのマハさんワールドを堪能した。
    本当に惹き寄せられる。ハラハラする場面と心からホッとする場面のバランスが絶妙。今回も丸弧や紫紋の携帯の復活と同じようにブルッブルと心を震わされた。

    完全に打ちのめされた紫紋が『尽果』で人生を逆転させていく。紫紋が女将さんとの約束を守り抜こうと葛藤する場面が何度も訪れる。「自分なら抑えられるわけない」と思いながら、一種の尊敬の眼差しで読み進める。紫紋とマリアの心の距離感が物語を深くしているように見える。将来、絶対一緒になっていてほしい。

    食を彩るシーンは、人間の生きる素を見た。
    尽果に行き着いた紫紋がまぐだら屋から漂う出汁の香りと和食から生気を取り戻していく訳だが、そのシーンだけでなく食べ物の描写が本当に心を温めてくれる。

    最後はみんなが待ってる人がいる場所に戻って行った。終わり方までよかった。すべての伏線を回収した。それも穏やかな形で。こんなに完璧な終わり方あって良いのかと思うくらいだった。

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    2026年10月11日
  • 火山のふもとで(新潮文庫)

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    自然の恵みを享受しつつ、下手に抗うことなく人生を全うする設計事務所の所員、クライアントの人たちの姿がとても印象に残った。

    浅間山の麓にある夏の家の姿をずっと頭に浮かべながら読んでいた。読んだ人はどんな建物の姿を想像するのだろうかとも。

    住むことによって家は劣化するけど、住まないと建物自体の生命を失うというのを感じた。そして夏の家に着いて、真っ先にすることは窓を開ける。それによって建物に息吹を与えている。建物が息を吹き返す描写がとても好きだ。

    人間模様では、雪子と結婚して夏の家に戻っていた。
    『あぁ、よかった』と胸を撫で下ろした。雪子の主人公への思いが所々で垣間見えていて、何とか叶ってほしいと思っていた。夏の家に戻るというのが、また良い。

    想像力を掻き立てながら、押し付けてこない。
    建物や、自然のイメージをするだけで心が穏やかになる1冊だった。読み進めるごとに染み渡ってきた。

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    2026年10月11日
  • 介護未満の父に起きたこと(新潮新書)

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    要介護とまでは行かずとも、少しずつできることが少なくなっていく高齢のお父さん。
    毎日のラジオで日々忙しくされているジェーン・スーさんが試行錯誤しながら お父さんに快適に余生をすごしてもらうプロジェクトを遂行していくエッセイ。

    「介護はロックフェス」と称し、課題解決に向け、汚部屋となったお父さんの部屋を業者さんと片付けていく姿は本当に頼もしく、介護だけでなく、日々の課題と向き合う上でも紙に書いてロジックツリーで組み立てる、、というのは参考にしたいと思いました。

    ただ、終盤どんどん弱っていくお父さんの姿がなんともつらく、現在もまだご存命とはいえ。
    そして、遠くに暮らす自分の両親が同じ状況になったら、自分がお父さんの立場なら、、と思うといたたまれない気持ちになりました。行政サービスなど充実してほしいです。

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    2026年10月11日
  • 聖母

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    展開も構成も表現も言うことなしのミステリー小説。
    このページ数でボリューム感を感じる内容。
    シンプルかつ分かりやすい内容で、
    結末は想像し得ないところに着地して、気持ちの良い裏切りを食らった。

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    2026年10月11日
  • 正体

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    ネタバレ

    いろんな人の利得や思惑に巻き込まれて、少年死刑囚にまで貶められながら、人としての尊厳を損なうことなく、必死に戦う主人公の姿がとても印象的でした。最後は、主人公が浮かばれない部分はありましたが、物語としては、より考えさせる内容となり、良かったと思います。

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    2026年10月11日
  • 容疑者Xの献身

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    初読は20年ほど前。その時は、あまりにも衝撃的なトリックに度肝を抜かれた。
    その後も、何度か読み直してきたが、今般、ガリレオシリーズ最新作「永遠の記憶」を読んだ後にまた読み直したくなり、再読。
    何度読んでも面白い。
    東野圭吾の作品を何か一つオススメしてくれと言われたら、真っ先に候補に挙がる作品だと思う。

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    2026年10月11日
  • 読むだけでグングン頭が良くなる下ネタ大全

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    ほぇ〜〜〜となる話ばかりだった。いわゆる新視点をたくさん得た。もちろん笑える話が多い。トリビアの泉を思い出した感じ。

    特に、古代ローマ帝国の接吻制度の話はとても興味深い。行う理由も、やめた理由も、びっくりするほど合理的だった。筆者も述べる通り、ロマンを感じる話だった。

    あとは筆者が突然冷静になって、「なりませんか、そうですか」と思わず諦めてしまうというところが笑ってしまった。僕はそんなことしません!というような保険の掛け方とか、もう笑ってしまう。

    なるほど、これを誰かにプレゼントするのはとてもアリだと思う。

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    2026年10月11日
  • 黒い雨

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    広島に原爆が投下されてから数年後のこと、矢須子という女性が原爆病にかかっているという流言から結婚の話に破談が続く。それを払拭すべく、矢須子の叔父・重松が原爆投下から終戦までの10日間の被爆日記に書き留めていく。

    しかし、10日間の間で黒い雨に打たれたり、原爆投下直後の広島の街中を息も絶え絶えに歩く中で怪我もする。しばらくそのことについては横に置かれたまま話が続いていくが、日記の清書中に矢須子に原爆病に罹患していることが分かる。その瞬間は「ゔっ…」と思わず唸ってしまった。

    「それにしてもピカドンが落ちる前に降伏することは出来なかったのか。」
    80年経った今を生きる自分もそう思う。こういうことを言うのは結果論であると分かっていても言いたくなる。判断が早ければ…と考えてしまう。

    物語は矢須子の生死を完全に伝えずに終わる。
    矢須子、生きていてくれ。

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    2026年10月11日
  • 滅ぼす 下

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    ネタバレ

    下巻の方が動きがあって飽きずに読める。不穏なタイトルから結末は壮絶な破局が描かれると思っていたけど、ポールとプリュダンスの愛が肯定的に描かれていて意外だった。

    老いによる性的な魅力の減衰、病気といった年齢を重ねることの肉体的なネガティブな面と価値観の多様化や急速な変化、インターネットテクノロジーの隆盛によって齎された精神的な満たされなさ、孤独、年齢を重ねることの空虚さといった現代社会を生きる壮年の人のリアルを描いている。

    ウエルベックの人間や世界に対する露悪的だったり、皮肉的な眼差しだけじゃなく、オカルト的だけどウィッカの輪廻転生を信じるプリュダンスのように滅びることの別の可能性みたいなものを示唆することが一味違ったウエルベック作品だと思った。

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    2026年10月11日
  • 楽園

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    クローズドサークル三部作を読み終えましたー
    一作目の衝撃が大きすぎて、二作目はややインパクトに欠けた感があったものの、全部面白かった。
    今作は途中で犯人の目星と、何となくその背景が想像できちゃったけども、終盤の真相の畳みかけが想像を超えてた!
    この三部作は例えると“ぷよぷよ”で、連鎖を仕掛けて仕掛けて…最後の最後で大連鎖〜みたいな快感です。

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    2026年10月11日
  • コロナ禍と出会い直す 不要不急の人類学ノート

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    自分の中で2020-22の記憶が完全に抜け落ちている。あまりにも2023からの元の生活に戻るまでがスムーズ過ぎてというのもある。

    自分が危惧しているのは、あの頃の振り返り・反省がどこにおいても行われていないように感じるところ。このままでは次のパンデミックでも同じことを繰り返していると思う。

    振り返る機会を得られたことに感謝したい。そして、何事においても自分は思考停止にならないということを肝に銘じて生きていく。

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    2026年10月11日
  • ファイア・ドーム 上

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    田舎で起きた大きな誘拐事件。
    誘拐され殺害された被害者家族のはずなのに、加害者のように肩身の狭い思いをしながら生きていく家族。
    勝手に推理して仲間内で噂して話がどんどん大きくなって、被害者なのに実はあの父親が怪しいと短絡的に考察をひけらかして、それをマスコミが全国に流して被害者が追い詰められていく。
    そっとしておいてほしいけど、周りは楽しいし真相が気になるからこの類の事件は一生被害者が搾取されるんだろうな。
    でも、今回の事と25年前の事件は関係があるのかは気になる。

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    2026年10月11日
  • 本を読めなくなった人たち コスパとテキストメディアをめぐる現在形

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    読書が好きな自分としてはグサグサ刺さる辛い言葉が多かった。終章では書籍への希望が見えた気がしてホッとする。そして、あとがきにある筆者の心中の描写には心打たれた。

    動画メディアは『読みたいけど読めない人たち』が知識を得られる場を開いた。その事実を受け止めつつ、簡単に得られる分0か100の極端な議論になりがちかなと感じる。

    本を読まない人たちの考え方も共感できる。
    書籍・書店を巡る現実は本を読む派の自分にとっては辛い。ましてや、生成AIの登場で文章そのものの価値も下がっている現実は苦しい。

    本の現実を突き付けられたが、読んでよかった。
    心に留めておきたいことが山ほどあった。同時に書店が近くにあるありがたさを改めて感じた。

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    2026年10月11日
  • 町長選挙

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    表題の『町長選挙』は本当に夢中になって読んだ。自分は登場する千寿島の人たちほど地元愛なんてない。間を取り持つ良平の良心も、真面目さもとても好感が持てる人だなあと感じた。もちろん選挙の投票先を棒倒しで決めるのはどうかとも思うが、最後は島民みんなが一致していくところを絵で思い浮かべると感慨深いものがある。いい物語でした。

    他の物語も、贅沢な悩みなんてないんだなと。
    カリスマ・大金持ちはそれはそれで大なり小なり悩みがあって生きている。『どうせ金持ちなクセに…』なんて斜に構えたことを言わないような心の広さを持ちたい。いくら恵まれていても、それぞれの立場で悩みがあるという共感は大切にしたいと思う。

    ふふふっと笑える感じもなお良かった。面白い。

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    2026年10月11日
  • 渇愛 ~頂き女子りりちゃん~

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    書き手が登場人物それぞれに感情移入をかなりしていて、そこがとても良かった。
    罪状が裁判ですでに確定しているりりちゃんは確かに悪であるが…という前提だが、読めば読むほどにりりちゃんだけが悪ではないのでは?と思えてきたのが面白い。
    そもそももう致し方ない部分もあるのでは?など読み始める前は思いもしない感情を抱きながら読み進めました。読み終えた人同士で語り合いたくなる一冊です。

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    2026年10月11日
  • グレタ・ニンプ

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    これほど笑いながら読んだ本はない。その上で今の社会の出産・子育て・育休などへの問題提起もされていて、知る・学ぶ部分も多かった。出産・育児でまず大切にされるべきは女性だ。でも男側にも様々な感情の揺れ動きは出る。その部分にフォーカスされていること、男性心情目線で物語が進んでいくことには正直嬉しいという気持ちが湧いた。最終的には俊貴も由依ワールドに呑み込まれているのは爆笑した。立ち会い出産で家の火事が心配になってたところは「おいおい!」となりながら、まあツッコミながら笑いながら読んだ。緊張と緩和のバランス!

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    2026年10月11日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

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    主人公、キナコの現在から話が始まるが、この第一章で出会う得体のしれない52(愛)を「中学生くらいの女の子と推察される」との表現や、アンさん、アンさんって言ってるけど何者だよ?と想像させる記述が後に布線としてきいてくる。

    キナコの幼いころ受けた虐待や家庭環境の話が進むにつれて、現在の話と過去の話が入り乱れながら、核心に迫っていくストーリーが読んでいて、次の章も早く読みたい!と思わせる素晴らしい本であった。

    親友の美晴の職場先の同僚アンさんがキナコと出会いキナコを救い出し、最果ての地で出会う村中を巻き込みながら、ジェンダー問題や幼児虐待問題をテーマに第一章を裏切るストーリーが展開する。

    テレビドラマをみているかのような、次週が気になる〜って思わせる、一気に読み進められる本当に面白い本でした。

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    2026年10月11日
  • 春までのセンセイ

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    4月から3月までの1年間をクラスの生徒一人一人、先生を通して書かれた群像劇。
    途中ここでクラスが一致団結するかと思いきや、まさかの展開。理由づけが個人的には苦しい気がしたが1番最後に盛り上げるためには致し方なかったか。

    YouTubeにて、この音楽の映像化をしてほしい!
    映画化したら観にいきたい。

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    2026年10月11日