ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • デーミアン

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    私は孤独で良いのだ、と思わせてくれる作品

    社会問題として孤立化が取り上げられ、一般人の素養として人脈や恋人が求められる、そんな「つながり」を求められる現代へ、「自己の幸福は、孤独に、真摯に、たゆまず自己を探す中にしかない」という登場人物たちの声は、ひとつの答えではないか。
    それは手本も理想もない苦しい道だけど、その道中にはきっとこの本が寄り添ってくれると感じる。

    > 気の利いたおしゃべりなんて、なんの価値もない。自分自身からどんどん遠ざかってしまうだけだ。自分から遠ざかるのは罪だ。亀みたいに自分の内面に入り込むことが肝要なんだ

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    2026年05月31日
  • 赤と青とエスキース

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    タイトルにぴったりの1つの"エスキース"に関連する短編集。残念ながら僕に芸術的な心得はないけれど、登場人物たち芸術との向き合い方がとてもかっこよくて、色や音が感じられそうな素敵な描写も好きでした。それぞれの物語が進むにつれてカチカチとはまっていく構成もさすがで、最後まで楽しめました。

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    2026年05月31日
  • 北条氏康 二世継承篇

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    北条早雲につつぎ、今度は3代目の氏康の物語を読み始めてみた。
    3代目の当主として、少年が青年として仲間とともに、日頃の切磋琢磨と戦いととも成長する姿は戦国時代ではあるものの、青春小説といえる感じがする。
    これから本格的に関東平定に進むなかで、知ってる地名もチラホラでてきて、ますます楽しめる段階に入ってきた!

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    2026年05月31日
  • 青天

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    アリと岩崎先生の「本質」と「自由」についての倫理の話がとっても刺さる。
    180p、289p

    正直アメフトのことはルールも仕組みも全くわからないけど、読める、ぐんぐん読める
    描写がとてもわかりやすくて、それぞれの選手の感情が直で伝わってくる。最後、鳥肌が止まらなかった。
    元運動部だったからか、負けた悔しさ、切羽詰まった瞬間の緊張、勝てた喜び、練習の辛さなど共感することが多くて読みながら学生時代を度々思い出した

    環境によって人格は変わるし、縁なんて簡単に切れるし、そこにいるのが自分じゃなくてもいいだろうし、、なんてむしゃくしゃした時間があるから自分を確立できるし成長させるんだなぁと。

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    2026年05月31日
  • 君のクイズ

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    ミステリー小説に分類されるものではなく、「クイズ小説」だと思った。
    競技クイズが非競技クイズプレイヤーにもある程度わかるように解説されている一方で、競技クイズプレイヤーに対しても納得させられるような論が展開されており、かなり良かった。abcや高プン、京都駅近くの学習センターで行われる大会など、競技クイズに関してはかなり現実的な描写が多かったので、クイズを齧っている人はのめり込める作品だと思う。
    本庄や三島に対して向けられていた、視聴者やファンによって勝手にイメージされた虚像なるものは、クイズ界隈だけでなく他界隈でもかなり見かけるものなので考えさせられる部分があった。

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    2026年05月31日
  • 二人一組になってください

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    「2人1組になってください」
    私にとってもとても残酷で虚しいな言葉。

    過去の自分と重ねた担任が卒業前特別授業のデスゲームを実行する話。27人で「2人1組になってください」というルールに沿って、カースト制度や本心を元に2人1組になっていきます。小学校ではほとんどが友達の世界で中学、高校に上がるにつれて公式に決められたわけでもないカースト制度を守り出す。そんなどの学校で誰しもが起こりうる話をデスゲームにしだものです。友情、裏切り、後悔、性格、過去、一人一人のものが描かれていて生々しいいじめの原因を表しているのがとても心苦しく、今の時代のいじめを目の当たりにさせられる話です。

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    2026年05月31日
  • ラスト・ワルツ

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    うわっ。これは大変な物を読んだ。

    「たった一度でも、すり切れるほど激しく、ひとりの人を愛した記憶があれば、たとえその人といっしょになれなくても、人は残りの人生を幸せに生きていける」のだそうだ。

    この気持ちわかる。。と思いながら、すっかり永遠子になって旅をした。ラストはこうなると良いなと思っていた部分と、やっぱりそうかという諦めと、両方だった。

    私も永遠に終わらない、最後のワルツをこの先も踊るのだろうな。

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    2026年05月31日
  • 火星の人〔新版〕 下

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    ネタバレ

    ラストは、意外な余韻を味わえた。

    絶体絶命の状況でもふざけていたワトニーが、最後にめちゃくちゃいいことを言っていて泣かされた。

    あ、ジャガイモは美味しく食べられたみたいだね。

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    2026年05月31日
  • イーロン・マスク 上

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    『イーロン・マスク』上下巻を読んで、最も印象に残ったのは、常人では耐えきれないほどの強烈な危機感をエネルギーに変えている点だった。TeslaやSpaceXが現在のような巨大企業になる前、資金繰りや開発遅延で本当に倒産寸前まで追い込まれていた場面が何度も描かれている。しかしイーロン・マスクは、その極限状態でも逃げず、「どうすれば実現できるか」を考え続ける。普通なら諦める状況でも、最後まで突破口を探し続ける執念に圧倒された。

    また、彼の思考法として非常に参考になったのが、「まず要件を疑う」という姿勢だった。一般的な企業では、与えられた前提条件や業界常識をそのまま受け入れてしまいがちだが、マスクは

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    2026年05月31日
  • 風が強く吹いている(新潮文庫)

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    学生時代に駅伝部に属していたため、より駅伝を走ることや、走ることそのものへの感情、身体感覚に共感でき、深く入り込んで感情を揺さぶられた。何度も何度も涙が出る場面があった。
    個性豊かな10人のメンバーそれぞれにフォーカスが当てられ、同じ箱根駅伝を走るメンバーであっても、一人一人背景や感情が全く異なる10人の物語を知ることができおもしろかった。箱根駅伝を扱っているため必ずレース展開がある物語ということもあり、全く飽きることなくどんどん先を読みたくて仕方なくて、夢中で読み進めた。走りたくなって、久しぶりにランニングシューズを取り出して走った。なんという高揚感、充足感、爽快感。その中にある人間らしさ。

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    2026年05月31日
  • 体の居場所をつくる

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    フィールドワークを徹底的に行うことを通じて、身体をめぐる思考を深く豊かに展開してきた伊藤亜紗の最新作。
    期待を裏切らない快著だ。
    さまざまな不自由を抱えるインタビュイーの経験の特異性と、彼らの自分の経験への向き合い方の魅力、そして言語化の力に加えて、やはり著者の共感力と分析力の卓越性によって、非常に興味深く読ませる。
    特にALSの新井英夫氏と、PAPA症候群という難病(医者の私も知らなかった稀少な病)の今井美佳氏の話には、心打たれた。
    全篇を読み終え、あらためてこの本が「体の居場所をつくる」と銘打たれていることに、深い感銘を受ける。
    ふだん私たちが自分の体に面と向き合って格闘しなくて済むという

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    2026年05月31日
  • ととはり屋敷

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    ネタバレ

    比嘉家の子ども達の事が明らかに!
    しかも何よりもオヤジーーー!!こんなヤツだったのか!そりゃあ琴子も怒るわ!

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    2026年05月31日
  • 赤縄 神田職人えにし譚

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    内容(ブックデータベースより)

    取引先である瑞香堂の伊麻から弟の嫁取りの祝いに職人仲間の修次との合作で鏡入れを注文された縫箔師・咲。
    修次に心惹かれている咲は新たな仕事に胸を躍らせる。
    だが突如、乗り気だった修次から急ぎの大きな仕事が入ってしまったと断られた。
    その後音沙汰もなくなった修次に、咲はきな臭いものを感じ取り……。
    縁結び神狐の化身(?)しろとましろも大活躍!
    職人の覚悟と絆、市井に生きる人々の縁を紡いできた傑作人情時代小説、最終巻!

    令和8年5月27日~30日

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    2026年05月31日
  • 傲慢と善良

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    ネタバレ

    結婚とは「傲慢と善良」まさにその通りだと思いました。モテてきて結婚を先延ばしにしてきた傲慢なカケル、親の言うことを聞き続けてきた善良なマミがタイトルをよく表していてとてもわかりやすかったです。私が男なのもあると思いますが、途中マミに腹立つことが多かったです。しかし読むにつれてマミの気持ちもわかった気がします。

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    2026年05月31日
  • そして誰もゆとらなくなった

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    シリーズ3作目から読んでしまった。。
    朝井リョウさんのエッセイですが、何も隠し立てなく下ネタ?を晒すところがすごいと思いました。
    くすくす笑ってしまう場面が何度もあって、とても楽しく読ませていただきました。
    海外での失敗話や便にまつわるエトセトラが、一番印象に残りました。こんなに繰り返し便に関する話が出てくる小説は読んだことないです(笑)
    私もトイレが近いのでとても共感できました。
    朝井さん、最終手段は紙おむつですかね...。
    1作目と2作目も読んでみたいと思います!

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    2026年05月31日
  • ウソが勝者となる時代

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    著者は、山崎雅彦さん。戦史・紛争史研究家。

    この本は、是非、未だ自分の経験から自らの価値観や倫理観を築く前の世代の人に読んで欲しい一冊だと思います。

    ここ十数年に顕在化してきたウソや言いがかりを意図的に行いSNSなどで拡大し利を得るという苦々しい社会状況を、できる限り平易な言葉を使って分析し、何に気をつけて情報を咀嚼するべきかを説明されています。

    2026年、17冊目でした。

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    2026年05月31日
  • 何者

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    ネタバレ

    就活を経て読み返してみると、共感できるところがとても多かったです。嫌でも他人と比べてしまうことなど就活の嫌な部分の描写がすごいと思いました。また主人公が就職浪人している所が衝撃的であり、行動力のある痛い人を馬鹿にして外から見ているだけではダメだよなーと登場人物たちを見て思いました。

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    2026年05月31日
  • どうせ世界は終わるけど

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    約100年後に隕石が99%の確率で地球に衝突する世界の話が6話分あり、1〜5話が文芸誌で連載されたもの、6話が書き下ろし。

    各話の設定的に隕石衝突まであと80〜100年辺りの年代の話なので、しっちゃかめっちゃかな混沌とした世界にはまだなっていない、だけども諦め感の漂う時代で生きる人たちの身の回りの出来事が、妙に納得感のあるというか、滅亡すると分かっている世界でもしっかりと生活が続いていくことに変な安心感があり面白かったです。

    あと6話目の着地点が良かったです。
    小さい頃に「死んだらどうなるか」を考えていった結果、50億年後には太陽の膨張で地球が飲み込まれて確実に地球が無くなることを知って、

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    2026年05月31日
  • 宙わたる教室

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    祝文庫化の青春小説。金八先生より熱いかも。定時制高校という舞台で、生徒たちの境遇を読むだけで涙が止まらず、ベクトルを合わせて前進する姿には、小生自身が科学部だったことを忘れていたくらい没頭した。

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    2026年05月31日
  • 成瀬は天下を取りにいく(新潮文庫)

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    成瀬がとにかく魅力的な主人公だと思いました。自分の軸がしっかりしている所に加えて驕らず様々な視点から物事を見て、島崎の良さも認識しているところが素敵だと思いました。

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    2026年05月31日