あらすじ
ノースカロライナ州の湿地で青年の遺体が見つかる。村の人々は「湿地の少女」カイアに疑いの目を向ける。6歳で家族に見捨てられ、人々に蔑まれながらたった一人湿地で生き抜いてきたカイアは果たして犯人なのか
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行ったこともないアメリカの田舎の情景が目に浮かぶ表現力が素敵。1人ぼっちで生活する少女の孤独やら苦悩やらの心情と、人を信じたくても信じ切れない葛藤と成長が面白くてどんどん読み進めれる一冊でした。
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湿地の描写が全て目に浮かぶようで心地良い、失われてしまうとわかっても父親とふたり過ごしたところが好きだなあ。カイアが1番に自然と共にあったからこその結末、めっちゃ好き。
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湿地帯で育った孤独な少女。学校にも通えず差別と偏見に耐えながら成長し、誰よりも詳しくなった湿地帯の生態を書籍化するまで立派になったが、殺人容疑者として裁判沙汰となる。陪審員か下した判決、真犯人の正体は・・・。人生の大事なことを生物の生態から学び、たくましく成長する過程も楽しめるし、動物学者である著者ならではの詳細な自然描写も秀逸。そして、ハラハラさせばがら結末まで読ませるミステリー要素も万全で、傑作でした。
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アメリカ南部の海岸沿い一帯の、大自然の情景描写が素晴らしく、
また、その大自然やそこに住む動物たちと一体であるかのように暮らしている、
主人公の少女カイアの心理描写も良い。
自力で集めた食材で作る質素な食事も、
町の賑やかな飲食店で出てくる色とりどりのメニューも、
自然が与えてくれた恵みでありそれをいただく自分たちも自然の一部であるという、
食物に対する愛おしさが伝わってくる記述であるところが、
読んでいて心と体が温まるような感じがして良い。
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ザリガニの鳴くところ
著者:ディーリア・オーエンズ
2019年・2020年アメリカでいちばん売れた本という肩書が気になり手に取った小説。
とにかく物語の重厚感に圧倒された。
ノースカロライナ州の湿地で発見された死体を巡る法廷ミステリーが主軸であるものの、
湿地に1人残された主人公の成長譚や、貧乏白人を描く社会差別、DV、三角関係の恋愛小説と、色々な切り口で物語を楽しめた。
また、野生動物学者である著者の自然描写が美しい。
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潟湖には、生命と死のにおいが同時に漂っていた。成長する有機体と、腐敗する有機体が交じり合ったにおい。カエルが嗄れた声で鳴いていた。カイアはどんよりしたまなざしで、夜空に線を描いて飛びまわるホタルを眺めた。むかしから、その光る虫を瓶に集めようと思ったことはなかった。自由に飛ばせておくほうがたくさんのことを学べるからだ。p233
そのうちに、いつしか心の痛みは砂に滲み込む水のように薄れていった。消えはしなくても、深いところに沈んでいったのだ。カイアは水を含んで息づく大地に手を置いた。湿地は、彼女の母親になった。p59
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何を持って善悪を判断できるだろう。子を捨ててしまう母キツネ、傷を負った仲間に一斉に襲いかかる七面鳥、交尾相手を貪るカマキリ。本能的な生命活動は時に美しくもあり残酷な姿を見せる。そしてそれは人間も変わらないことを訴え掛けているように感じた。
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ここには善悪の判断など無用だということを、カイアは知っていた。そこに悪意はなく、あるのはただ拍動する命だけなのだ。p235
みなさん、我々は彼女が異質だから締め出したのでしょうか?それとも我々が締め出すから異質の存在になったのでしょうか?p551
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本書のテーマを一言で表せない程、多面的な作品だったが、自分は自然文学として非常に楽しめた。時間をかけてゆっくり作品の世界に浸ってしまった。本当に面白かった。
Posted by ブクログ
家族にも恋人にも見放され、社会の端へと追いやられたカイア。彼女が広大な自然の中でたった一人、自らの力で生を繋ぎ止めていく姿に、何度も胸が締め付けられる思いでした。孤独という名の寒さに耐えながら、彼女が湿地の生き物たちに見出した「真理」。それは残酷で、けれどどこまでも純粋なものでした。一人の女性の数奇な運命と、自然への深い愛が織りなす、魂の震える名作です。
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一つの章が細かくて連ドラみたいに読めた。ジャンピンが好きだった。ミステリー小説というくくりだけでは足りないような気がする。続きが気になってしょうがない話だった。
父との関係に自分の母親を重ねて読んだ。あそこまで酷くないが、相入れないと思っていた相手とふとしたときに仲良くなれたときの自分が生まれてきてよかったのかもと思える幸せと、やはりどこかで食い違いまた仲違いしてしまったときの仲が悪かった期間分と仲が良かった期間分が積み上がり倍増する喪失感とやるせなさに。
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面白かった。カイアにあまりにも感情移入をしてしまい、家族が全員去っていったとき苦しくなり、テイトに恋をし、失望し…チェイスに関してはだめだー!だめだよカイアー!と思いながら結局こういう男にハマってしまうんだよ…という気持ちにもなり(カイアが私ではない誰かが彼を待ち望んでいるような気がする、みたいなことを言っていたけど孤独に晒され続け愛されたい少女だけが一人歩きしてしまったみたいですごく理解できて苦しかった)、ただ最後まで結末がわからずに読んでいたので虚を突かれた。
だが、性暴力をされ、鍵なんてない小屋のような家に暮らしている女の子が、これからも襲われるのかもしれないという恐怖に晒され続けたら生活ができたもんじゃないよな、と思う。しかもこんな閉じた街で、差別され、身寄りもなく、相手は身分的にも物理的にも間違いなく勝てない相手、しかも物証なんてほとんどない時代、命を奪う他ないのかもしれない。
野生と共に過ごしてきたカイアは、肉食動物の危険に晒され続けるくらいならばと、ホタルやカマキリやその他諸々の野生から受け取った知恵を使い、誘い込んで、相手を葬った。そして自身の安寧を手に入れた。そうでもしないと彼女は生きていけなかったんだ。
ある意味では、テイトも共謀者なのではないか、と思っている。
湿地の描写があまりにも美しく、壮大で、残酷で、ずっとこの湿地の鳥たちに囲まれていたい、と思った。
私の家の近くには、朝の早い時間に鷺が4羽固まって行動をする川がある。鷺は、それぞれ細く長い足でゆったりと優雅に歩き、かと思うと素早く嘴を水面に突き刺し、魚を食べる。そしてあの見た目からは考えられないくらい野太い嗄れた声で鳴く。一時期その鷺たちを観察するのにハマっていた時期があるのだが、それを思い出し、妙に親近感を覚えたのも、この物語にハマった理由の一つかもしれない。
また彼らを観に行こうかな。
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正直言って誰がチェイスを殺したかなんてどうでもよかった
カイアという少女が湿地のなかでただひとり生きて、大人になり、死んだ。壮大な物語
たくさん本を読んできたけれど、なかでも一生大切にしたい、そばにおいて何度でも読み返したい一冊
美しい自然の描写が私の記憶の中のなにかと結びつき、頭の中に情景が思い浮かぶ
豊かな気持ちになる読書時間だった
星100コです
Posted by ブクログ
勧められて読んだ。
偏った事実で他人を判断してはいけないとわかっているのに、なんでやっぱりカイアの味方しちゃうんだろう。最後の結末に頭をポカリとは殴られた気分。
Posted by ブクログ
カイアと言う一人の女性の人生譚、成長譚であり、湿地帯の美しさを描き、ミステリとしても上質。どこを切り取ってもハイレベルなすごい一冊だった。
社会からも家族からも見捨てられサバイバルさながらに独りで生きてきたカイアがチェイスを殺すと言う結末は、迫害され最底辺に位置するものによるその最上位に位置するものに対する下剋上であり、それを助けたのは唯一の味方であった自然とそれにまつわる知識であったと言う構図がとても良い。
しかし、テイトと幸せなその後を過ごしつつもそれを最期まで隠し続けたカイアの心情を思うと結局彼女は孤独であり続けたのではないかと、果たして幸せだったのか、報われたのかと勘繰ってしまう。
そして見逃せないのがチェイス。彼は作中では悪ではあるが、カイアに対する愛は本物で、名声もあり社会的に地位があるが故のジレンマの狭間で揺れ動いた結果がカイアに対する最後の仕打ちに繋がったのだと思う。
社会から見捨てられたからこその自由を持つカイアと社会から認められているために不自由なチェイス。どこへ行っても"チェイス"と言うレッテルが付き纏うなかで唯一個人として向き合ってくれたカイアが心の拠り所であったが、結局相反する二人が結ばれることはなく、望まぬ結婚をしてカイアと離れ、酒を飲み自暴自棄になった結果があの凶行だったんじゃないかと想像できる。
行いは許されるものではないが彼もまた社会に翻弄された一人で、カイアと形は違えど同じ孤独の渦中にあり続けた人生だったのではないかと同情してしまう。どこかで歯車が噛み合えば違った結末もあったのではないかと。
妄想や想像を含みつつもすごく奥行きのある物語でとても楽しめた。
余談だけど、直後に見た実写映画はディテールが削られた恋愛ものになっておりチェイスもただのクズに成り下がってて残念でした。小説は本当に傑作です。
Posted by ブクログ
なんとも不思議なタイミングで私のもとにやってきたこの本。頭で描く湿地の風景の中に取り込まれるように一気に読んだ。主人公カイアに共感してしまうところがあったり、彼女の凄さに驚いたり、とても魅力的な主人公だった。洋書は翻訳によって読みやすかったり読みにくかったりするけれど、これはとても読みすやかった。映画も見てみようかなと思う。
Posted by ブクログ
これはミステリーじゃない
人生で1番好きだったかも
出てくる植物とか動物を立ち止まって調べて、情景想像しながらゆっくり読み進めて行くのが楽しかった
初めて顕微鏡を覗いたカイアが、"初めて星空を見たような気持ち"と言っていたのが印象に残ってる。そんな感性を持ってるカイアが大好き。
静かな波が立つ作品
なんでしょうね。波は立たないストーリーなのに、読後、ココロが揺さぶられてしまいました。ジャケ買いっぽく買いましたが、正解でした。
Posted by ブクログ
で、本作も面白かったですねー。
訳者の友廣氏が『この作品のジャンルを特定することは難しい。フーダニットのミステリであると同時に、ひとりの少女の成長譚とも、差別や環境問題を扱う社会は小説とも、南部の自然の風土を描いた文学ともとらえることが出来る』(P.605)と語っていましたが、確かに奥行のある作品でした。
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私は生物学系の本としてとらえました。
湖沼のほとりに打ち捨てられた少女・カイヤですが、実地と図書から学んだ知識は教授顔負けというところでしょう。そこでの観察を人間社会や人間関係へ適用しつつ考察するのを見て、私はかつて読んだコンラート・ローレンツの作品だったり、長谷川眞理子氏の作品を思い返さずにはいられませんでした。
また、男に裏切られ人を信じなくなった少女カイヤが今後どこまで閉鎖的になるのか、というところや彼女自身の心情描写にはぐっと引き付けられました。人恋しいのに、やっぱりまた騙されるかもって、他人との交わるを極度に嫌がるようになるカイヤの姿が印象的でした。
そんでもって、最後の最後、彼女の死後のほんの数ページの展開が心憎かったですねえ。ここはどちらかというとミステリーですよ。あの部分で本作は更に株を上げたなって感じました。
・・・
ということで、2021年本屋大賞・翻訳部門一位の作品でした。
美しい風景描写、緻密な生物学への造詣、細やかな心情描写、そして最後の驚きの事実。どれも面白い納得の一位作品だったと思います。
Posted by ブクログ
湿地の湿度や気配がむせかえるように匂い立つ描写に惹きこまれると共に、自然そのものの化身とも言うべき鮮烈でなんとも魅力的なヒロイン像に夢中になる。ミステリーとしてのオチはある意味、平凡なものと感じたが、それは全く問題とは感じないほどに魅力的な一冊。
Posted by ブクログ
2021年本屋大賞翻訳小説部門第一位で映画化もされた作品。引き込まれて離れられず、一気に聴き終わってしまった。
生物学者である著者が描く湿地の自然描写が美しく、もう一つの主人公となっていた。
ミステリでもあり、人間の愛や悲しみの物語でもあり、美しい自然を専門的知見を潤沢に含めて描写した科学的な作品でもあり、人種や階層による差別などを扱った社会派小説でもあり…
その全てが美しさと醜さと明るさと暗さとともに描かれ、壮大な一つの物語にまとまっていて、本当に素晴らしかった。
忘れられない一作となりました。
映画も観てみたい。
Posted by ブクログ
情景描写が多めで、海外文学感を強く感じた。最近の日本の作品のように、入り組んだストーリーやはっとさせられるトリックがなく、悪い作品ではないと思うが、やや物足りなさを感じた。詩も随所に登場し、詩的な作品とも捉えられる。
Posted by ブクログ
しおりを挟んでいたこの本のタイトルを見て昆虫好きの息子が『ザリガニは鳴かんよ…?』と言ってきました。いや、母も存じとる。※文学的比喩です
これは単にミステリーに分類される作品ではないと思いました。謎解き要素が少ないせいもありますが、カイアの生い立ち、生き様があえて言うと伏線になるのでしょうか。作者さんが動物学者なこともあって、とにかく自然の描写に心が震えます。ただそこにあるんですけど私たちは生かされてるんだな、ということを改めて感じます。湿気って嫌ですよね…でも湿地の自然に包まれたくなるんですよ。豊かな土壌に触れてみたくなります。
絶賛しつつ★4なのは(★5寄りの4)殺人事件の結末にスッキリしなかったから。以下ネタバレです、すみません。私は正義の使者でもなんでもないのですが、『卒業生には向かない真実』でも感じたように、逃げおおせたら良いんだっけ…?にやっぱり納得いかなかったので。カイアは収監中、確かに弁護士に何も打ち明けなかったのかもしれないけれど、検察提示の証拠力も弱く、陪審員それぞれが彼女の生い立ちに対する己の罪悪感と帳尻を合わせたのかもしれないけれど、そんな事態に身を置くことはカイアが最も忌み嫌っていた自身を明け渡す、ということだったのでは?と矛盾を感じてしまって、最後唸りました。
Posted by ブクログ
カイアの人生があまりにも凄絶で悲しかった。
なんであんな小さな子を家族の皆が皆置いて行ってしまうのかと信じられなかった。兄が教えた逃げる術も果たして良かったのだろうか、孤児院の方がマシなのでは、と考えてしまった。
チェイスは悪者にされがちだが、貝のネックレスを着用し続けていたり、デートで伸び伸び過ごしている様を見ていると、カイアへの想いは確かにあったのだろうと思った。当時の社会や男性の在り方などが愛情もチェイスそのものも歪めてしまったのだろうか。もちろん彼のした事は許されることでは無い。狭い世界で生きるカイアがどれ程恐ろしさを感じていたか、父親の記憶により一層増幅されていたことを思うと気の毒でならない。
裁判は弁護士が優秀なこともあり、検察側の言い分は大分苦しいという印象だったが、判決が出る時には随分ドキドキしてしまった。のだが、最後の展開にはやはりとも思ってしまった。とは言えじゃあ彼女がどうすれば良かったのかという代案を提示することは出来ず、なんだか胸の内に爪痕だけが残った気がした。
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よかった。
序盤は文字を追っている感じだったが、途中から夢中で読んだ。6歳から一人で生きたカイアの孤独と成長、テイトの存在。続きが気になった。
チェイスの死は物語のエッセンスだとしても、最後の謎解きは無くてよかった。カイアの無罪判決が出たところで、自分の中で犯人捜しはどうでもよくなっていた。解説の「ずっとカイアに寄り添い、彼女の幸せを願ってきた読者は、もしかしてラストで突き放されたようにも感じるかもしれない」が、「その通り」だった。
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ザリガニの鳴くところ
茂みの奥深く、生き物たちが自然のままの姿で生きてる場所ってことさ。
愛もまた映ろうもの
いつかはそれも、生まれるまえの場所へと戻っていく。A.H.
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読み終わった後どうして作者がミステリのような形式でこの作品を描いたのかわからなかった。繊細な心理描写と美しい情景描写でカイアとカイアが生きた湿地を見てきたのだから事件のこともカイアと共有したかった。チェイスの死にはあんまり興味が湧かなかったから、ミステリとしての醍醐味(誰が、いつ、どうやっての解明)も薄いと感じていた。
しかし、しばらく考えて私のカイアと事件を共有したかったという願望はカイアに対する仲間意識から来ており作者はミステリの形式で事件の真相を読者から秘匿することによってその仲間意識は間違ったものであることを示そうとしたのではないかと考えた。
カイアはテイトにもジャンピンにも自分がチェイスを殺害したと告白しなかった。これはカイアが2人と本当の仲間ではないことを表している。そして事件の様子を読者に共有しないことはカイアが読者とも仲間ではないことを示している。カイアの仲間は人間ではなく湿地なのだ。だからカイアはチェイスとの関係を誰かを頼るという人間の方法ではなく、雌のホタルのようにおびき寄せて害するという湿地の方法をとったのである。
Posted by ブクログ
カイアの孤独とその孤独に寄り添う湿地の自然や生き物たちの描写が、とても詩的で情景も目に浮かびます。
私自身もカイアほどではないにしても、人に対してかなり警戒心が強いタイプなので、辛い時は本当に心を許している人や自然や動物に語りかける気持ちがわかります。
ミステリーだと思って読むともしかしたら少し物足りなさを感じてしまうかもしれませんが、ひとりの少女の物語としてとても感動する小説だと思います。
Posted by ブクログ
カイア、一人でよく頑張ったねぇ…。みんなから尊敬される存在になったんだねぇ…!と感動していたら、最後の最後で、んんん!?となる記述が。
たしかに法廷の場面とかを思い返すと…。という部分もあるけども。
でも、アメフトやってるようなガタイの良い男性を、細身の女性一人でやれるもんなんだろうか。
この小説はミステリーなんだろうか?
だとしたら、結局真実ははっきり語られておらず、アリバイとトリックは、法廷の場と、テイトの想像でしか語られていない。
ミステリーというよりはカイアという女性の成長物語のような感じだったかな。
危うい美しさ
殺人事件から物語が始まり、ミステリーのつもりで読んでいました。
確かに殺人事件の捜査が物語の中で進んでいきますが、一旦過去に戻り、親にも家族にも置き去りにされた少女の物語も進行していきます。
その少女の物語が、孤独と沼地の自然の中で進んでいくのが、なんとも美しく寂しい物語でした。
映像化されているということなので、配信を探してみたいと思っています。
Posted by ブクログ
とにかく自然や生き物の描写が素晴らしかった。これまで湿地帯を訪れたことはほぼ無い自分の脳裏にも情景が浮かぶような豊かな文章で、読み飽きることがなかった。一方で情景描写が良すぎて、事件の真相については同程度の熱量でのめり込めなかったかも。