【感想・ネタバレ】ザリガニの鳴くところのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

前半は少し退屈だったけど、父親との関わりや、思春期の恋愛が進むうちにどんどん夢中になった。
カイアに幸せになって欲しいと思って読み進めた。
無罪放免になった時は号泣したが、詩が見つかった途端一気に裏切られた気分になり涙が引っ込んだ。
後書きで、カイア=自然とは不可侵であり誰も奥底まで知り得ないのだと書いてあり納得して恐ろしくなった。

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2024年05月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ノースカロライナの湿地で村の青年の死体が見つかり、人々は真っ先に「失地の少女」カイアに目を向ける。
カイアは6歳で家族に見捨てられ、湿地で1人慎ましく生きていた。彼女の送ってきた日々と事件の様子とが交互に綴られていく。
とにかく文量が多い。しかし、それでいて読んでいて飽きさせない。
カイアは殺人の容疑で逮捕され、その裁判のシーンや判決を待つカイアの心情に胸がギュッとなった。
カイアは無罪だったものの、真犯人は……?
その疑問に答えた最終章。読み終えてから「やっぱり……」となった。
ミステリーに分類されているが、純文学とも言えそうな描写の数々。自然の美しさ、人間の醜さが見事に溶け合い珠玉の一冊となっている。

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2024年05月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自然の精緻、カイアの孤独の描写がとても美しかった。
ただ「景色が美しい」などという陳腐なものではなく、複雑に絡み合った生態系、生存政略をめぐらせた生物の残酷な美しさまで描き出している。
野生動物の生態、人間の生態…全く異なるように見えて、全く違いはないのだろう。

良くも悪くも、カイアは人間社会から切り離され、自然と生き、自然の一部となっていた。
だから自分が生きるために他者を殺すことに罪悪感も後悔も存在していない…ということに読後に気付かされた。
独房におけるカイアの心境が描かれてもいるにも関わらず、人間社会の枠組みから人間としてカイアを見つめるからこそ、彼女の善性を信じるからこそ、我々はカイアの無実を信じてしまう。
自然には善も悪も存在しない。生き残るための戦略だけが存在しているというのに。
結局、彼女を正しく理解し、全てを受け入れていたのは干潟の自然だけだったのだろう。
「差別をなくそう」という意識は概ね正しいが、その意識が正解を導くとは限らないのだと思い知らされる。
とても面白かった。

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2024年05月08日

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ネタバレ

なんというか、主人公の女の子の人生に吸い込まれる感覚を味わった。
この女の子ほど、「生」と向き合うことがあるだろうか。
結末は、女の子が自分の住む場所をどれだけ詳細にいたることまで熟知していたかを示すものだと思う。
殺人事件など法を犯すことはもちろん許されないが、彼女の人間らしさはとても美しく感じる

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2024年04月28日

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ネタバレ

良いとか悪いとか単純な言葉で終われないくらい一冊の本を通して色んな感情が生まれた。
結末に向かうにつれて少しずつ闇が迫ってくるような感覚。貝殻が見つからないといいな、このまま真相は闇のまま読者にお任せします、カイアはずっと孤独で不幸だったけど最後は満たされてましたで終わってと思いながら読み進めたけど残念ながらそうはならなかった。
500ページかけてカイアの一生を見たので今は大切な人を失ったみたいな気持ち。
ザリガニたちの鳴くところで美しい羽根を集めながら活き活き暮らすカイアが頭に浮かぶ。

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2024年04月07日

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ネタバレ

ずっと頭の中に行ったこともない湿地の光景が浮かびながら読み終えた。
やるせない。でも、愛を知って幸せを知って大好きな地で静かに亡くなっていったカイア。大きな秘密を抱えたままに。
ずっと自然が教えてくれた本能や摂理、それがカイアにとっての教科書で自分を守る全てだったのだから納得なのだけど、やっぱりやるせない。

とても揺さぶられた作品だったけど、翻訳ならではの英語的な文章(?)に少し読みにくさを感じてしまったので星3。

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2024年05月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

オーディブルにて。
オーディブルではかなり評価が高かったから読んで見たけど、純文学9.5割、ミステリー0.5割って感じ。
確かに綺麗な情景を表す文章だったけど、私には合わなかったかなー。

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2024年05月01日

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