あらすじ
ぼくに与えられた使命、それは勝利のためにエースに尽くすこと――。陸上選手から自転車競技に転じた白石誓は、プロのロードレースチームに所属し、各地を転戦していた。そしてヨーロッパ遠征中、悲劇に遭遇する。アシストとしてのプライド、ライバルたちとの駆け引き。かつての恋人との再会、胸に刻印された死。青春小説とサスペンスが奇跡的な融合を遂げた! 大藪春彦賞受賞作。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
白石はプロ2年目の山岳アシスト。そんな中スペインのチームから誘いを受ける。そんなロードバイクレーサーのサクセスストーリーかと?チームのエース石尾の3年前のチームメイトの袴田への事故の疑惑?その石尾はレース中に事故死するが、更なる疑惑が疑惑を呼ぶ。
サイクルレース好きの人は必読
Posted by ブクログ
何度目か分からないくらい何度も読んで、そのたびに違う感想を持ったけど、今回はとてもとても重く感じたのは私が歳をとってさらにチームを率いるようになったせい。私は果たして、命を賭けられるだろうか。
Posted by ブクログ
勝つことを期待されるのが嫌で陸上を辞めた白石誓は、エースの為に自らを犠牲とする「アシスト」と言う役割に惹かれたことからサイクルロードレースを始め、プロとして活動していた。ツール・ド・ジャポンで力を見せた白石はヨーロッパ遠征に選ばれたが、そこで事件が起きる。
ルールが複雑な自転車競技だが読み進める中でうまく理解でき、その中でスポーツとしての熱さ、役割のあるチーム内でのそれぞれの想いなどが感じられ、さらにミステリー成分も加わって世界に引き込まれる。素晴らしい作品だった。
Posted by ブクログ
ロードバイクについて一ミリも知らなかったけど、臨場感があって面白かった。ミステリ要素も良いスパイスになっていて、飽きる事がなく、最後にタイトルの意味も分かり戦慄した。個人的には感動よりも恐怖が勝った作品。とにかくすごかった。
Posted by ブクログ
超ーーっ!面白い!ツールドフランスに代表されるロードバイク、ロードレースの世界、そう!チャリです!
カーリングと並ぶくらい、奥深いスポーツ、ロードレース。野球にも喩えられるとおもう。犠打、送りバントってかなり『サクリファイス』なんです。自己を犠牲にして、チームやエースを勝たせる!
ロードレースは個人種目にみえるのに、団体競技であることをこれだけ自然に描けるなんて、近藤史恵さん、大好きになりました。続編含めて何冊か買ったので連続で読む気マンマンです。
しかも、ミステリ要素までしっかり入っていて、
大どんでん返しとまでではないけど、単なるスポ根じゃない、読み心地サイコーでした。
んーっ、あらすじは読んでくださいってとこで。
春になったし、一年ぶりに愛車『FELT 75』で走っちゃおうかな!
Posted by ブクログ
すごい臨場感の作品で、面白くて1日で読み終わってしまった。ロードレース中におきたエースの事故の真相を巡る話。ミステリーとしても面白いんだけど、ロードレースの描写がとにかくすごかった。作者さん経験者かと思ったら違うってのが1番驚きだったかも。自分はロードバイクちょっと乗ってた、弱虫ペダルも途中まで読んでたレベルのロードレースの知識はありましたけど、多分全く知らない人でも分かりやすく、それでいてくどい様な解説もなく、誰でも読みやすい作品だと思うので未読の方はぜひ!
Posted by ブクログ
ロードバイクに魅せられた主人公の白石。
彼は自分が勝つためでは無く、エースのために尽くすアシスト役だ。
彼はその立ち位置を気に入っている。
命も危険もあるロードバイクのレースにおいて、自分のためでは無くチームのエースのために走るということがどういう事なのか、彼は悲劇ののちに痛感する事になる。
ロードバイクのチームとレース、選手達の駆け引き、起きてしまった事故の真相、スポーツ小説でありながらミステリー要素もある内容の話。
ロードバイクについて殆ど知らなかったけど、知識を増やしつつ、ドキドキしながらも楽しく読んだ。
チームの選手同士の思惑や駆け引きには、ハラハラしたし、時間の真相を知る時には、早く知りたい様な知りたくない様な不思議な感覚で読み進めた。
ロードバイクって想像以上に過酷で心理戦もあるスポーツなのだと初めて知った。
チームで走ることが、エースを勝たせることが、どんな事なのか。
それはそれは興味深く読んだ。
悲劇が起きた時にはページをめくることが出来なかったほど辛かったし、真相がわかった時には苦しくて涙した。
車椅子の男には心底腹が立ったし、彼女はこの男で良いのかとお節介ながら心配にもなった。
色んな意味で心を揺さぶられる本だった。
スポーツ好きの友達に紹介してみようと思う。
Posted by ブクログ
自転車ロードレースが舞台の人間模様が絶妙。
実際に走っている人、
観戦好きな人、
あまり関心が無かった人、
全ての人が引き込まれること自明です。
Posted by ブクログ
石尾さんに何かされそうで怖い…と思って読んでたのに、最後には石尾さんかっこいい…(でもそこまでするのはやはり怖い)となった。
結局ロードレースを一番愛してたのは石尾さんなんだと思う。
先が気になりすぎて一気読みした。
ロードレース
青春と少しのサスペンスと…。
ロードレースって全然知りませんでしたが奥が深くて面白いと思いました。
キャラクター皆んな個性があってとても良かったです!
モヤっとした気持ちも少し残りますが清々しい終わり方でした!
Posted by ブクログ
これ好き!
サラッと読めたけれど感動ー๐·°(৹˃̵﹏˂̵৹)°·๐
タイトル『サクリファイス』の意味が何回も変わる
団体チームの中での役割、エースとアシスト、どこの世界でもある夢や嫉妬、羨望等人間関係が描かれている
何に感動したかって、兎に角石尾先輩の生き様!名脇役だ
「俺たちはひとりで走っているんじゃない」「食らいついてこい!」
寡黙な人の一言は深い
近藤史恵さんの作品は初
違う作品も読んでみたい
一気に読みました
スポーツ物は苦手なのでどうかなぁと思いましたが評価が良かったので読んでみました。
話のほとんどがレース中の話でしたが、小難しい解説が入ることもなく、スラスラと読めました。途中からはミステリーの要素で満たされて、主人公のキャラクターも好感が持てるので一気に読み終えてしまいました。
読み終えて、スポーツに興味のないわたしでも、今はロードレースがどんなものか映像でも見てみたいと思いました。
Posted by ブクログ
面白いです!
ドキドキハラハラ。
こう来たかーの展開。
サイクリングの話で
全く知りませんでしたが
全然大丈夫です。
すごく詳しくなった気になります。
Posted by ブクログ
「勝利は、ひとりだけのものじゃない」
「みんなでかちとった、勝利」
本作を読んでようやく、私はこの言葉の意味を理解することができたように思う。
かっこよくて、ふるえた。
Posted by ブクログ
サイクルロードレースの醍醐味がわかる小説だ。
主人公がレース事故に遭うのかと思わせる入りだが、終盤でしっかり掴まれていることを実感した。
サイクルロードレースのルールや考え方が、他のスポーツとは異なることを、この小説を通しても学んだ気がするが、物語の展開の面白さもそうだが、レースそのものの面白さを押し図ることができたように感じる。東の展開は衝撃的だが、現実にはあり得そうもないようなことなので、フィクションとしての面白みを感じた。本の題名だあるサクリファイス(献身的なアシスト)が、世界の舞台と駆け上がらせる根幹となっている。
Posted by ブクログ
久しぶりに読んだけど面白かった。また自転車乗ってみようかなって思うような描写も多くて良かった。ロードレースは個人戦のようで実は団体戦。一人のエースを勝たせるために他の選手はアシストすることに徹する、この姿がいいんだよな。主人公の白石誓はまさに生粋のアシストで自分で前に出て勝とうとするのではなくエースを勝たせることに重きを置いて走っていて結果的にそれが彼のキャリアを上げることになるのもロードレースの面白さ。しっかりとミステリの要素もありロードレースの世界観にマッチしていた。まさか白石と伊庭が飲んだワインの中にエフェドリンが入っているとは、そのことを発覚させないためにエースの石尾が自ら事故でレースを中断させるとは。エースとして多くのアシストを犠牲にしてきた覚悟が現れていてグッと来るものがある。
Posted by ブクログ
ロードレースのお話。ちょっと謎解き要素が入っている。エースアシストとして走る白石、絶対的エース石尾。ツールドフランスは全然詳しくなかったが、ロードレースの魅力をふんだんに感じれた。
Posted by ブクログ
ロードレースはおろかスポーツ全般への知識が乏しいので敬遠していたが、評判が良いので手に取る。個人競技とばかり思っていたが、チームスポーツだったとは。自転車は身近な乗り物だが、未知の自転車競技の世界と文章から感じる爽快感に魅了された。プロローグから主人公をずっと心配していたが、このような仕掛けが待っていようとは。もっと地味な展開を予想していたため、二転三転する展開と真相に良い意味で期待を裏切られた。エースとしての責務、アシストとしての信念に心を打たれる。続編も楽しみ。
Posted by ブクログ
面白い。
ロードレースという馴染みの無いスポーツを題材にしながら、説明臭くなることなく、読みやすく、サスペンスフル。
読んでいて退屈しない。
ドライな作風だが、芯が熱い。
Posted by ブクログ
ロードバイク競技についてよく知らなかったので、アシストという役割があることを初めて知った。チームのエースのために身を粉にして働くって言うのは簡単だけど実際できる人はどれくらいいるのだろう。主人公は事件の真相から、アシストの犠牲を知るエースの思考に到達し、アシストとして成長する。スポーツとミステリって見ない組み合わせだったが面白かった。
Posted by ブクログ
舞台は私にはまったく馴染みのなかったロードレースの世界
このページ数なのに、ロードレースに興味を湧かせる物語の面白さ
この世界観を理解させた上で、それぞれの登場人物の立ち位置やキャラクターを引き立たせ、ミステリーに自然と仕上げていて、気付いたら読み終わっているほどの一気読みでした
Posted by ブクログ
作者がラジオに出演していました。
リスナーからのおすすめ投稿で、この本のことを知り読みました。
自転車のレースは全く未知の世界でしたが、わかりやすく説明されており、一方で、登場人物の心情もわかりやすく表現されていたと思います。
Posted by ブクログ
久しぶりに飲み食い忘れて没頭してしまった!
スポ棍もの? ミステリー?
どんな切り口で読んでも面白い。
続編もあるようなので 間髪入れずに読みたいですね。
解説も面白かったー!
Posted by ブクログ
白石誓
チーム・オッジ。新人。「チカ」と呼ばれる。身長一七〇センチ、体重六〇キロ。高校時代は陸上の中距離走でインターハイ一位になった実力者だった。夜中にテレビで見たロードレースに惹かれ転向を決める。陸上で推薦が決まっていた大学を蹴って、自転車部の強い大学に入った。大学を卒業すると同時に、スカウトされてチーム・オッジへと加わった。
伊庭和実
チーム・オッジ。白石と一緒にチームに入った新人。大学を卒業したばかりの二十三歳。実力はベテランのチームメイトを追い越して、石尾の次の位置にいる。
石尾豪
チーム・オッジのエース。普段は物静かな人だが、自転車のこととなると厳しい。峠を得意とするクライマー。日本を代表する自転車選手。三十三歳。身長一六二センチ、体重五二キロ。
赤城
チーム・オッジの最年長。三十六歳。オールラウンダー。七年以上石尾のアシストをしている。
斎木
チーム・オッジの監督。
監督就任前からエースの座にいる石尾にはあまり強く言えず、扱いづらく感じている。
江口
チーム・オッジ。
の一員。白石の1年先輩に当たる。
山中
チーム・オッジ。中堅どころのアシスト。
篠崎
チーム・オッジ。中堅どころのアシスト。
沖田
白石の大学時代の先輩。ホリカワサイクルチーム。
初野香乃
白石の幼なじみ。元恋人。白石が試合に行く時いつも「わたしのために勝って」と言っていた。大手新聞社の週刊誌の記者。
マルケス・イグナシオ
スペインのコンチネンタル・プロチーム、サントス・カンタンの選手。
ウォン
香港チームの選手。
フェルナンデス
スペインのコンチネンタル・プロチーム、サントス・カンタンの選手。
袴田一平
元チーム・オッジ。三年前のレース中に、下り坂で石尾が斜行してクラッシュが起き、脊髄を損傷し下半身付随なった。現在はウィルチェアラグビー(車椅子ラグビー)の選手。
ロベルト・ペロス
スペインのコンチネンタル・プロチーム、サントス・カンタンのエース。
木村
マッサー。
富樫
マッサー。
Posted by ブクログ
結末に驚愕した。
そして、ロードレースの世界に魅せられた。
主人公の白石の人柄もいい。
かっこいいのだ。
もちろん石尾さんも。
続編もあるらしい。
もちろん読みます!
Posted by ブクログ
おもしろい!
スポーツ漫画のような躍動感かと思いきや、後半の急激なミステリー。
人間模様も描かれていて引き込まれました。
これは忘れた頃にまた読みたい。
きっとこの考え方は私にも大きな影響を与えるんだろうな
Posted by ブクログ
ロードレースというものを初めて知りました。
レースものって自分が勝ちたい!というものばかりの中、アシストという役割があること、その方が楽しいと思う人がいることが新鮮でした。
続編があるとのことなので、そちらも読んでみたいと思います!
Posted by ブクログ
★4.5
ロードレースと青春とミステリーがちょうどいい塩梅で配合され、サクリファイスの真の意味に昇格される完成度の高さ。
文章量は少なめだが、行間からも読ませられる。
Posted by ブクログ
犠牲とは良く言ったもので、美談には違いないが、現実味がなさすぎる。石尾のような人間は絶対にいないと断言する。
脳内でどれだけ人物造形を試みようとしても、どうしても弱虫ペダルのキャラクターで想像してしまい面白い。
匿名
ロードレスの過酷さを知りました。
沢山の駆け引きや、計算も必要で精神的にも肉体的にもとも厳しいスポーツ。自分の為に、仲間の為に辛い選択をする。けれど命だけは投げださないでほしいです。
Posted by ブクログ
ロードバイクの競技はまったく知らなかったのですが、ミステリーや少しどろっとした人間関係などがおもしろく、最後まで一気に読み切れました。
香乃が袴田と結婚していて驚き。袴田の負った怪我はつらいものですが、石尾さんのみならずチカにまで復讐の矛先を向けていたのは最低だなと。そんな男でいいの??と思ってしまいました。
チカと伊庭のライバルであり仲間である関係はとても青春らしくてよかったです。
もっと熱い青春小説だと思って読み始めたので最初は戸惑いました…。