【感想・ネタバレ】水車小屋のネネのレビュー

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Posted by ブクログ 2024年05月04日

ヨウムのネネを取り巻く人々の40年の物語。
人に支えられた人が、後に人を支え、自分が関わった人が誰かを助けたりする。優しい人の営みの物語でした。
500ページ近くある大ボリュームにも関わらず、重さを感じず、途中で億劫になることも無く読めた。素敵な作品です。

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Posted by ブクログ 2024年05月03日

じんわりと心が温かくなる人生のおはなしだった。
特に感じ入った文章を残しておく。

「きみが近くにいると、自分はたぶん勇気を持つことができる。報われないことを恐れなくて済んで、自分がそうしていたいだけ誠実でいられるんじゃないかと思う。」
「誰かに親切にしなきゃ、人生は長く退屈なものですよ。」
「誰か...続きを読むが誰かの心に生きているというありふれた物言いを実感した。むしろ彼らや、ここにいる人たちの良心の集合こそが自分なのだという気がした。」

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Posted by ブクログ 2024年05月03日

愛おしさがあふれ出てどんどん読み進めたくなった。

最近ハマっている津村記久子さん。
我慢していた読書解禁ということで、せっかくなので話題作を購入。
482ページある結構なボリューム感。

以下、あらすじ(軽いネタバレ含)

父と別れ、女手一つで高校まで苦労しながらも育て上げてくれた母。
けれども恋...続きを読む人を優先し、自分の進学に充ててもらうはずだった資金を恋人の事業につぎ込んでしまう母。
10歳にも満たない妹の律に厳しく当たる恋人の姿を見ていながら、味方になってくれようとしない母。

そんな母親に、理佐は恩を感じながらも、自分の生活を確立するため隣県の蕎麦屋に妹を引き連れ、住み込みで働く決意をする。
こだわりの詰まったその店は、蕎麦の実を水車の力で石臼で砕いている。その水車小屋に駐在し、空になった石臼が消耗してしまわぬよう見張っているのは、ヨウムのネネだ。
本作は、ネネが紡ぐ縁を中心とした、理佐と律を巡る物語。


各章ごとに10年ずつ経過した登場人物たちの生活が描かれているのが読んでいて楽しい。それぞれの章にスリリングな場面と心温まる場面があり、ひとの繋がりの大切さを再認識する。
まさに社会教育だな、と思う。
そして、本作は人生そのものだと思う。

前情報を入れずに読み進めたので、ネネの正体が私の大好きなヨウムだと知ったときは思わず破顔一笑。
そして無性に蕎麦が食べたくなってしかたない。川の側もいいよね。

個人的には第一章が一番面白いと感じ、後半は若干間延びした感もあったのだけれど、それでも☆5をつけたくなるような、何度も読み返したい作品でした。

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Posted by ブクログ 2024年05月02日

うるっときちゃったよ〜
心を動かされたら⭐︎5つけるしかない。

著者はまたもや同い年、同じ大阪生まれの女性。
入りはまた不幸な親話なのかなと思って、それから鳥が出てきて変わった設定と思ったんだけど、読み終わった今は、小説なんだから波瀾万丈、幸にも不幸にもできるだろうに、丁寧に書かれてたなぁという印...続きを読む象です。

朝テレビを付けると嫌なニュースが目に入ってきて、ネットでは娯楽かのように気軽に批判するだけの人が大勢いる現代社会で、「それでもまだ世界は(人は)信じられる」というような著者の強い思いを感じた。

人生ってほっといたら都合よく楽しくならないですよね。
斜に構えて自分を守るより勇気を出して人と関わる方が、失敗する可能性もあるけど面白くなりうるし、失敗しても批判して追い詰めるのでなく、手を差し伸べる人がいる寛容な社会が結局皆が生きやすくなる道なんじゃないかな。
綺麗事かもしれないけど、誰かが言ってやらないと変わらないもんね。
とは言えじっとしてる方がラクだったりもするので自分もできてるわけじゃないんだけど、そういうことを思った。

気になったのは登場人物で結婚してない人が多いこと。特に子どもがほぼいなくて、子どもがいなくてもいい、という主張も感じられた。
確かにそれはそうで(当たり前だ)、でも私は子どもがいるので、子どももいいもんだよと言いたくなるんだけど、「誰かに親切にしないと人生は長くて退屈」というのを読んで、さすがだなと思った。

私は子どもでもいないと人生長すぎると思って子どもを持ったけど、他人に親切するのでも同じだ。
「利他とは」なんて難しいことを考えなくても、この本を読んだらエッセンスが伝わると思う。

もう一つ、かつて大学のゼミの先生が「37歳の時にどうなってるかですよ」と言って、ハタチそこそこの我々は何の根拠があって?とキョトンとしたんだけど(でも印象的だったので覚えてる)、やっぱりそれぐらいがひとつの目安なのかもな。

最後にヨウム。本当にこんなに賢いの?
どんな鳥だろうと思ったら将棋の森師匠が飼ってる鳥だった。

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Posted by ブクログ 2024年04月30日

長編だけど、あっという間に読めてしまった。必要な言葉を尽くしてネネと姉妹、また彼女らを取り巻く人たちの流れゆく暮らしを描いてくれて、嬉しい長編。ずっと読んでいたい。

ところどころ、簡潔ではない文章で表現されているところもあって、それがまた、物語を急がずゆっくり読むことができて良かった。分かりにくい...続きを読むというのではなく、ネネや姉妹と一緒に時を刻んでいくのに十分なスピードを文章が保ってくれているという感じ。水車小屋周辺を昔から知っていたかのようにわたしも、彼女たちの成長を見守ることができた。

そして本当に、平穏で満ち満ちた瞬間の数々。姉妹の家族環境や震災、コロナと、悲しくつらい出来事ももちろんあり、人々が自分の心に刻んだ強く正しい覚悟と行動で掴み守っていた平穏ではあるけれど、人々が自分にできることを考えて人のために動いたり、人への恩をちゃんと返そうとしたりといったその誠実さが恵みをもたらしていた。真面目に生きていると人生は上手くいくんだなと思ったりした。

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Posted by ブクログ 2024年04月30日

482ページ  続けて長い本を読んでしまった!

本屋大賞2位 作家さんにとってこれまでで1番長い小説だそうです。
物語の初めは、救われないような環境にいる姉妹で始まる。

絶望的環境を淡々とした文で進む
不出来な母親とその内縁の夫
親切な他人たち
親以外、登場するのは良い人ばかりで、現実の世間の方...続きを読むが厳しいと感じた

文中に「自分が元から持っているものはたぶん何もなくて、、出会った人が分けてくれたいい部分で自分は出来ている」とある
親ガチャと言われる中で、生まれた環境より育っていく環境の方が確かに大事だと思う、、が、、、

一気読み面白かった

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Posted by ブクログ 2024年04月29日

清々しい読後感。生きることは素晴らしい、その一言に尽きる。日々の暮らしを真面目に誠実に送る姉妹、そしてそれをめぐる人々の愛がいとおしい。『黄色い家』の反転世界のように思った。

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Posted by ブクログ 2024年04月28日

身勝手な母親から逃れ姉妹で生きていくことに決めた理佐と律、そして賢いヨウム(ネネ)の40年にわたる物語。
手に取った瞬間、『あっ、分厚い…』という感想(笑)
ゆっくりと心穏やかに進む物語に、1週間浸っていました。読後感、本当に心地良いです。
周りの人に感謝して、幸せを感じて生きていきたい。そして私も...続きを読む何か返していけたらなーと思える1冊でした。

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Posted by ブクログ 2024年04月24日

シングルマザーとして長女を育て上げた母が乱心し、婚約者として家に引き込んだ男に8歳の妹が虐待されているのに気づいた姉は、妹をつれて家を出る。職安で見つけた「鳥の世話じゃっかん」と付記されたそば屋に就職し、そこでヨウムのネネと出会う。
この姉妹を軸に、ネネと様々な人々との交流を40年に渡り描いた長大な...続きを読む物語だ。始まりこそ「重そう……」と思って覚悟を決めたが全然そんなことはなく、軽やかな文章とネネの愛らしさでさくさくと読み進めた。人との繋がりや優しさに思いを馳せる良書だった。
ぼくは本作が本屋大賞を受賞すると予想していた。『成瀬……』も大好きな作品なので、結果には不満はないが。

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Posted by ブクログ 2024年04月22日

出てくる登場人物が全員優しくて強くて…
特に18歳で妹を連れて育てる覚悟を決めた姉と
まだまだ母親が恋しい歳なのに姉と一緒に自立を
決めた8歳の妹。この姉妹は本当に強い。
久しぶりに心温まる物語読んでホッコリした。

「誰かに親切にしなきゃ、人生は長く退屈なものですよ」

意識しなくても自然と親切出...続きを読む来る人間になりたいなと思えたストーリーでした。

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Posted by ブクログ 2024年05月06日

優しさの連鎖

ハラハラする大事件がほとんどない。
淡々と物語が進行する。
かと言って、決して退屈な話ではない。
優しさの連鎖にグッと来る。
ヨウムの賢さも作品の魅力の一つ。

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Posted by ブクログ 2024年05月05日

ヨウムのネネを中心とした物語
我が家はインコと暮らしています。
この物語の中にはヨウムがでてきますが、「いや、こんなことないでしょ…」なんていう矛盾?気になるところ?がほぼなく、物語に集中することができました!
なんだかほんわかあたたか気持ちになる物語でした。

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Posted by ブクログ 2024年05月03日

ネネがむちゃくちゃかわいい。「空っぽ」「六波羅探題」「私はネネ」お話してみたい。
最初は理佐目線でストーリーが始まって、途中から夫になる聡、妹の律と主人公が変化する。
ネグレクトや犯罪者の家族に貧困、地震と重いテーマだけどネネのおしゃべりに癒やされたりクスリと笑わせてくれる。
独特の文章。「だけれど...続きを読むも」が印象的。
なかなかの厚みで読み応えがあった。
本屋大賞第2位に納得。

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Posted by ブクログ 2024年05月01日

人はいろんな状況でなんとかして生きていかなくてはいけないんだけれど、その状況に感謝できる人、文句ばかりの人、立ち向かえる人...。
その中で、あるがままを受け入れて、自分の役割をきちんとこなすネネの存在が愛おしい。そのネネを大切に思える人達はまたみんな良い人で、読んでいてほっこりした。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月30日

本屋大賞2位との事だが、何でこんな上位に入賞したのか分からない。育児放棄に近い形で家を放り出された理佐と律の姉妹、水車小屋に棲むネネというヨウムと言う言葉を話す鳥を世話をするという仕事を得て、そこでの人々との出会と別れを繰り返して40年間を描き続けると言う長い長い物語、登場する人々は良い人ばかりだが...続きを読む、理佐と律には子供を与えなかったのはどう言う事だろう、多少の事件はあってもただ淡々と流れる時間はやや冗長だ、「ポストライムの舟」以来読んだことのない作家だったが、特にまた読みたくなるような作家ではない。

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Posted by ブクログ 2024年04月30日

本屋大賞ノミネート作ということで手に取り、とても面白かった。主人公の生い立ちは悲惨とも言えるので、作者が違ったら暗い物語になりそうだが、小説には珍しい頻繁な挿絵や柔らかな描写により、この物語はバッドエンドにはならないだろうな、と安心して読み進められた。特に中盤の結婚までの話は、人と人が心を通わせる様...続きを読むを丁寧に描いており心に残った。
多方面に配慮したような多様性のある人々も描かれており、誰も置いてけぼりにしない意志を感じた。ただ、田舎だと結婚や出産のプレッシャーがすごいイメージがあるのでこんなに心穏やかに過ごせるものだろうかというのは疑問に思った。
家に置いておきたい一冊。

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Posted by ブクログ 2024年04月30日

本屋大賞にノミネートされる前から気になっていた作品(表紙と裏表紙のイラストがカラフルで可愛かったと記憶に残っています)

水車小屋にいるユウムの『ネネ』と姉妹の約40年に渡る物語。時間の経過と共に成長や変化していく2人の姿、周囲の人との関係性、日々の生活が描かれています。出会いや別れなど共感する部分...続きを読むもあるので、親近感を持ちながら読み進められました。

理佐と律は、決して裕福だといえない環境で周囲の人たちに助けてもらいながら生きていき、やがて大人になり助けてあげる立場になっていく。誰と出会って何を吸収し成長していくか、そして助けてあげる立場になった時、何をするかそんなことを考えさせられました。

『出会った人が分けてくれたいい部分で自分は生きている』という研司の言葉が好き。私も出会った人から素敵なものをたくさん吸収していきたいと思いました。

続編読みたいなぁと思った作品で、良い読書時間を楽しめました。

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Posted by ブクログ 2024年04月28日

本屋大賞2024 第2位。
姉妹と鳥のネネの40年の物語。姉妹のお互いの気遣い、優しさ、助け合い、そして鳥のネネも良かった。

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Posted by ブクログ 2024年04月27日

表現はどうかですが、日常が淡々と流れる、月日も何十年と流れていくのですが、なぜ生きるのか、幸せって、ということを感じさせてくれました。良心にあふれる登場人物たちも快く、いい小説家でした。

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Posted by ブクログ 2024年04月27日

「誰かに親切にしなきゃ、人生は長く退屈なものですよ」
「自分はおそらく、これまでに出会ったあらゆる人々の良心でできあがってる」
帯ににも書いてあるこの二文が、心に染みました。

死者の思いも、記憶とともに受け継がれていく。人に影響を与えて、生き方をも変えていく。
人が生きるということは、他者と関わり...続きを読む支え合っていうことなんだと温かい気持ちになりました。
自分もこれからの人生どう生きるか、考えていきたいと思いました。

切実にヨウムが飼いたい!!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月27日

ネネを中心にした穏やかな物語。慌てて読んでしまったけど、長い時間かけてゆっくり読みたい話だった。物語が終わるまでネネがずっと生きててくれて良かった。

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Posted by ブクログ 2024年04月26日

津村さんは、家庭環境が複雑な少年少女をすごく丁寧にそっと寄り添うような描写をすると思っているのだけれど、今作はそれがより顕著だったように思う。
小説の中の登場人物というより、一人の人間として接しているようなやりとりに誠実さをとても感じた。
特に語り手が律になってからは、みんな親切で良心的で穏やかで、...続きを読む時間がゆっくり進んでいるようなそんな雰囲気がいいなぁ、と思った。そしてネネがかわいい。

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Posted by ブクログ 2024年04月23日

ある姉妹の40年間の人生をあたたかく、ゆっくりとえがかれた小説。りさとさとるの恋が、今まで読んだ中で一番穏やかな恋だなと思った。ネネというヨウムがつねにアクセントになり、時折時代にそった音楽がでてくることでその時代を想像することもできた。始終穏やかな気持ちでいられる、そんな一冊だった。

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Posted by ブクログ 2024年04月22日

本屋大賞2024年 2位
この作者はいつも少しの非日常に
当たり前の日常を混ぜてくるのです。
ネネに制限された狭い世界は、
ひとりぼっち達を引き合わせて
じんわりと温めていきます。

本を閉じると生きててよかったと思える本です。

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Posted by ブクログ 2024年04月22日

母親の婚約者に家から閉め出され、夜の十時に公園で本を読んでいた8歳の妹・律と、短大の入学金をその婚約者のために使われてしまい進学できなくなった18歳の姉・理佐は家を出て、職業安定所で見付けた「鳥の世話じゃっかん」と記されたそば屋の仕事につく。この鳥がタイトルの「ネネ」で、まるで人のように話す。水車小...続きを読む屋はそば粉を挽くのに使われていて、空挽きしないようにネネが見張っているのだ。物語は十年ごとに進み、姉妹の成長が描かれるのだが、出てくる大人たちが皆とても善良で、なんでこんなにも姉妹に親切なのだろうと思ったが、大学進学の学費まで出すと言ってくれた小学生の頃の担任、藤沢先生の「誰かに親切にしなきゃ、人生は長くて退屈なもの」と言う言葉に、そういうものかもしれないと納得した。ネネの存在に癒され、人に親切にしたくなる小説だった。

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Posted by ブクログ 2024年05月03日

初めましての津村記久子さん。本屋大賞ノミネート、おめでとうございました。

18歳の理佐が、身勝手な母親から離れるため8歳の妹を連れて家を出た先は、ヨウムのネネが働く水車小屋のあるお蕎麦屋さんでした。そこで、周りの人々とお互いに助け合い支え合いながら歩んだ40年を、10年ごとに描いています。

結構...続きを読む分厚くて淡々とした語り口だったので、途中で飽きるんじゃないかとちょっと心配でしたが、全くの杞憂でした。

同じく本屋大賞にノミネートされた川上未映子さんの『黄色い家』と、毒親貧困というスタートは一緒だったのに、こちらは出会いの運が良かった、だけではないと思うのですが、心が温まる、読んでいて応援したくなるお話でした。

津村さんの他の作品も気になります。

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Posted by ブクログ 2024年04月29日

そんなに悪い作品とは思わないが、2024年の本屋大賞で2位と云うのはちょっと信じられない。これでノミネート作の8作を読んだけど、私の評価としては低い方だな。なんか、メリハリのない話が延々と続いてた感じ。特に、姉ちゃんが結婚して以降の律の描写は読んでて全然面白くない。でも、まあ長かったけど、最後まで読...続きを読むめる話ではあった

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Posted by ブクログ 2024年04月28日

姉妹と町の人達の40年の話、長い本です

日常の中で人が色々な想いを繋いでいきます

なんかどの人を生活してるんだなあと思って。のところが好きです
洗濯してるとか掃除してるとか。

ほんとに誰かいなくなっても、誰かの中に生きる。それは特別なことじゃないんだなーって

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Posted by ブクログ 2024年04月29日

1981年、18歳の理佐と8歳の律は
母親とその婚約者の元を飛び出し山間の町へとやってきた。
家を出なければいけない理由があったからだ。
母親は離婚後、女手ひとつで姉妹を育ててくれたが
男に頼りたくなる弱さも持っていた。

理佐の不安な気持ちをヨウムのネネが癒し
働き先の蕎麦屋の夫婦をはじめ町の人た...続きを読むちが2人を助けてくれる。

理佐と律の生活が安定する様子にホッとしたり。
ネネの可愛さも読んでいて楽しかった。

ただ、理佐が結婚をして物語から離れたことにより
律の成長が止まってしまったような
彼女の考えていることが見えてこない。
歳を重ねた彼女が周りに心を開かないのはどうしてか。
最後の方はそのことが気になり集中できなかった。

欲を言えば、年数で区切るのではなく
姉妹の成長の過程を丁寧に掘り下げて見せてほしかった。

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Posted by ブクログ 2024年04月22日

姉妹で生きることを決めて小さな町へ移り住んだ18歳の理佐と8歳の律の物語。
「ネネ」は賢くてしゃべる鳥ヨウムの名前。

タイトルだけ見ると外国の児童書とかファンタジー系をイメージしてしまいます(笑)が、全然違いました。

1981年から10年ごとに40年後まで描かれた大長編。
健気な姉妹、本当の家族...続きを読む以上に優しい気持ちで繋がる人たち、愛らしいネネ。ハートウォーミングな作品でした。

姉妹の他にも家庭環境に問題のある人たちが登場するけれども、みんなくさらず真っ直ぐに成長していく。それには周りの人たちの助けが本当に大きい。そして今度は自分が周りの人たちを助けていく。
そういう良い循環が続いていく世の中でありますように…と思いました。

人と人とが支え合うことの大切さ、誰かの役に立つ幸せが伝わってくる物語でした。

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