【感想・ネタバレ】罪と罰(上)のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年03月17日

人名がややこしい。
主人公の妹アヴドーチャ・ロマーノヴナ・ラスコーリニコフは、愛称の「ドゥーニャ」以外に「ドゥーネチカ」「アヴドーチャ・ロマーノヴナ」と呼ばれる。
登場人物全員がこんな調子なので「この名前は誰?」と混乱し、名前に気を取られている間にストーリーを忘れてしまいがち……
おすすめは、ネット...続きを読む検索などで人名対照表を準備して、確認しながら読むことですね。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年10月08日

何だこれは。登場人物もストーリーも粗野で荒々しい限りなのに、途轍もない力で小説世界に引き込まれる。名著の筆頭に挙げられるのも納得の圧倒的作品。

1860年代半ば、夏のロシアの帝都ペテルブルグ。学費滞納のため大学を辞めた貧乏青年ラスコーリニコフは、それでも自分は一般人とは異なる「選ばれた非凡人」との...続きを読む意識を持っていた。その立場なら「新たな世の中の成長」のため、一般人の道徳に反してもいいとの考えから、悪名高い高利貸しの老婆アリョーナ・イワーノヴナを殺害する。しかし、その最中にアリョーナの義妹リザヴェータも入ってきたので、勢いでこの義妹も殺してしまう。この日から彼は、罪の意識、幻覚、自白の衝動などに苦しむこととなる。予審判事のポルフィーリーの執拗な追及をかわしたラスコーリニコフだが、下宿の前で見知らぬ男から「人殺し」と言われ立ちすくむ。しかし「人殺し」という言葉は幻覚で、見知らぬ男はスヴィドリガイロフと名乗る男だった…。

みな熱病にうなされたようによく喋る。それは会話というより、長広舌で思いの丈をぶちまけるといった印象。共感できる人物は見当たらないわけですが、とんでもない勢いで物語は転がっていきます。
主人公ラスコーリニコフと予審判事ポルフィーリーとの犯罪論の応酬も見どころですが、老婆を殺した現場に義妹も居合わせていたところや、妹の縁談を壊そうとする主人公、「人殺し」と指摘される幻覚に魘される場面など、異様なリアリティをもつ描写は、エンタメとしても抜群の破壊力。
1861年に農奴解放令が出され、既存の価値観や思想が否定されたというのが時代背景としてよくある解説ですが、それにしても貴族や聖職者などかつての上位身分の権威を否定し尽くすような、ドストエフスキーの描く庶民の溢れるエネルギーに打たれますね。

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Posted by ブクログ 2022年02月01日

ドストエフスキーの後期五大作品のひとつ目の作品で、四十歳台半ばで書かれたらしい。言わずと知れた名作だけどこれまで漫画でしか読んだことがなかった。漫画ではさらっと流されているシーンにも、かける熱量が違う。迫力が違う。さすがドストエフスキーだと思った。

主人公・元大学生ラスコーリニコフは極貧にあえぎ、...続きを読む強盗目的で質屋の老婆とその妹を殺す。彼は自分で作った理論のもとに自己を正当化する。人々は凡人と非凡人に分けられ、非凡な人はその非凡を為すために障害を取り除く権利を持つ、というものだ。その理論によればたとえ殺害を犯したとしてもそれは非凡な偉人にとって取るに足りない微細なものだということになる。だが冷徹な切れ者の主人公にも良心があり、事件の後に苛まれることになる。善悪のはざまで揺れ動く主人公の複雑な心理を読者はたどる。普段は冷徹だが、善行を施すときは人情家みたいにもなる主人公。他者に救いを与える一方で、自身も救いを求めているところが人間くさい。主人公の周りの人物も魅力的だが、なかでもおせっかいな友人のラズミーヒンが微笑ましい。下巻はさらに面白くなりそうで楽しみだ。

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Posted by ブクログ 2021年12月10日

めっちゃ面白かった。「老婆を殺した主人公が罪の意識に苛まれる話」だと聞いていたので、序盤に老婆が死んだ時には「あちぁ〜もう死んじゃうのか、今後一体どう展開するんだ?」と思ったが、いや面白い。人物の内面とか情景、寝ている間にみた夢などの深層心理を見せる描写に加えて、会話や個性的な登場人物の見せ場も置い...続きを読むている。言い換えれば、テンポがいい会話劇を見ているような気分にさせたと思いきや、小説ならではの深くて尺をふんだんに使った内面の描写でも魅せてくる。そんな複合的な見せ方を心得た作品だという印象が強い。上巻の最後がとてもいいところで終わったので、続きが気になる。

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Posted by ブクログ 2021年02月05日

自分が生きてきた中で、一番、人を殺した時と近い気持ちになれた。
登場人物の会話が、少し大袈裟で好き。
下も楽しみです。

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Posted by ブクログ 2021年01月14日

主人公の犯罪に対する哲学が好き。主人公が罪を犯すことによって彼の理論によって築き上げられた意志と人間性に潜む良心とがせめぎ合い、精神が崩壊していく様が徹底的に描かれている。

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Posted by ブクログ 2024年04月23日

何度か挫折したが、今度こそと思い読み切った。(下まで)
とにかく、キャラの濃い登場人物たちの皮肉交じりの会話の戦いが面白くて笑わせてもらった。当時の世評とか、背景とかは全く詳しくないが、現代に生きる人が読んでもあらゆる角度からいろんなことを学べる一作だと思う。
善とは何か、悪とは何か、罪とは何か、罰...続きを読むとは何か、いろんなことを考えさせられる。けれど個人的にいは、どんなに思考をめぐらせても、答えはないのだから、あるがままに生きればいいじゃないかと思う。もちろん、罪の意識というのは犯した人にしかふりかからない苦悩だとは思うので、自分には何も言えないが、「考えるって何だろう、悩むって何だろう」とやはり考えてしまう。結局人間にできることは考え続けることだけなのかもしれない。
作中の場面描写や、緊張感、臨場感を浮き彫りにさせる描写は、さすがとしかいいようがなかった。文章だからこそ表現できる「クスッ」となる面白さや、「うわっ」となる臨場感などからは多くのことを学んだ。
無駄な描写がほとんどなく、簡潔でいて、理路整然で、すらすらと面白く読み進めることができた。
きっとまた読むだろう。

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Posted by ブクログ 2023年12月15日

ラスコーリニコフ大丈夫??彼の精神状態の不安定さに狂気を感じる。
心の葛藤がすごすぎて、彼の心の葛藤だけでページ数が進む。
凶行に至るまでの精神状態などもリアルで怖かった。
もうちょっと妹を大切にしてあげて欲しいと思うが、時代なのかなー?
最後に謎の人物が出てきて、気になるので、下も引き続き読みたい...続きを読む
訳が上手なのか、割と読みやすかった。

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Posted by ブクログ 2023年09月23日

主人公ラスコーリニコフの中に渦巻いている感情とそれに付随する行動に一貫性がないところが良い。
亭主を喪い路頭に迷うであろうマルメラードフ一家に葬式代として大金を握らせるシーンがあるが、そもそもこの母ですら非常に困窮している中なけなしのお金をなんとか送ってくれたものであり、しかも自分が老婆を殺した理由...続きを読むも困窮からくるものだったのに!美談にも捉えることができるこの行動だが、これは彼が弱い人を見捨てることができないという正義感によるものではないだろうし、非常に自惚れた行いだと思った。
葬式代をあげてしまう突発的な行いそのものには善も悪もなく、その後ラスコーリニコフ自身がどういう人間として位置付けたいのか(「乗り越える」力を持った人間になりたい!)ということが付与されたと考えると、今までの行動も、あと付けあと付けの繰り返しだったからより一層のちぐはぐさがあったのかもしれないと納得する。
「優しい」や「繊細」という言葉が、印象として近いカテゴリにあるけれど意味は違うように、施しの気持ちがあるからといってそれは慈しみや他者への愛情であるとは限らないのかもしれないと思った。
また親友ラズミーヒンでさえ、善良で精神的に安定した好青年の印象があるが、時に人に強く当たったり、誰も彼もにどこかしら過剰な部分がある。彼ら登場キャラクターにはフィクション特有の、一つの理念に基づいた行動の一貫性がない。『罪と罰』は、よく苦悩し渦巻く人間の内面を、否定も肯定もせずただそこにあるように描いている。「人間」であることそのものを肯定し、完璧な「1」にしがみついている人の呪いを解いてくれるセラピー作品なのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2023年06月03日

トロッコ問題。
世の中の9割ぐらいは消費するのみである、言葉を選ばず言うならばバカで、1割は創造的。
その1割が、全体にとって良い事を行う為ならば、犯罪を犯すことは許される、という論。
愛称が日本人にとっては紛らわしいので整理が必要。翻訳なのもあってか、表現が難解というわけではない。

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Posted by ブクログ 2023年03月28日

登場人物の議論や思想がとてもおもしろい本作ですが、これから読み始める人のためにアドバイスを書き残しておきます……

「初めて出てきた人名は書き留めておくこと」

大抵一人の人間を表すのに2つ以上は名前が出てきます。しかも登場人物が多いのに推理小説ではないので紹介のまとめページがない。また血縁関係が無...続きを読むいのに名字が同じ人物が出てきた時にはもうえらいこっちゃでした。私のように横文字の名前が覚えられないという方は絶対にメモをすることをオススメします……

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Posted by ブクログ 2022年09月25日

カタカナの名前表記がなかなか馴染めず、長い正式名と略称が混在して人物像をイメージしにくいのはロシア文学の特徴なのでしょうか?いいところで上巻が終わったのでこれから下巻へ突入します!

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Posted by ブクログ 2021年09月13日

殺人を犯してから、
精神が病的に蝕まれていく様が生々しい。

気分が躁鬱のようにころころ変わり、
開き直ったり、怯えたり、自嘲したり、
一貫性がないのが逆に現実的に思える。

人間に対する、各人の様々な主張が物語に厚みを出す。

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Posted by ブクログ 2021年09月08日

ラスコーリニコフの心の中の葛藤や独り言が長くて、個人的にはそのうじうじした感じが好き。彼は根っからの悪人ではなく、マルメラードフ一家や行きずりの少女になけなしのお金をあげたり、心優しい面もあって、ただプライドが高いのだと思う。いろんな人が語るラスコーリニコフ評はさんざんだが、このラスコーリニコフの内...続きを読む面が長々語られる小説にあってその客観評は効いてる。ポルフィーリイとの犯罪についてのやりとりが面白い。結局ラスコーリニコフは、自分が「ふみこえる」側の非凡人だと思って血をふみこえたものの、器が小さくて自分の罪に耐えられない罰を受けている。

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Posted by ブクログ 2021年05月05日

貧乏な元大学生が金貸しの老婆姉妹(妹は義理でまだ若い)を殺した後で様々な人たちと邂逅し心的変化を遂げていく文豪の代表作の1つ。
主人公であるラスコーリニコフは頭脳明晰ながらも傲岸不遜というか選民思想的な悪党で恐らくは「デスノート」の夜神月や「心理試験」の蕗屋清一郎の原型。
後の創作人物に比すると斧で...続きを読むあっさりと連続殺人を犯すほどの非情さと知り合いになったアル中貧乏人の家族に有り金(自分で稼いだわけではない)を差し出す熱情さが入り混じった病的さが特徴的。
そんな彼の非凡人による権利主張の論文からプロファイリングしていく予審判事ポルフィーリーもかなり凄い。
ロシア人名に馴染みがないせいもあるが名前が分かりにくいのが難点。メインのラスコーリニコフにしてもロージャなのかロジオン・ロマヌーイチなのかごっちゃになる。(ロシアでは名+父称+姓で更に愛称もある)

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Posted by ブクログ 2021年03月06日

ラスコーリニコフが殺人をした後で罪の意識に怯える不安な心理状態が詳細に描かれている。ドストエフスキーは人間に対する観察眼が鋭いと思う。イワーノブナ、ソーニャ、ラズミーヒン、アレクサンドロヴナ、ソーネチカ、ナスターシャ等多くの庶民の生活がよく分かった。ロシア人の考え方も含めて。

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Posted by ブクログ 2021年02月26日

字も小さいし、名前もコロコロ変わるし、分厚いしで三重苦でなかなか読み進められなかったけれどどうしても読むのをやめられなかった一冊。面白い、、、。
「上の層」の人間だからこそ、殺人を正当化する権利がある。とはいいつつも発作的に襲う罪の意識に全身が戦慄くほど追い詰められる。行為としては残虐だが殺人の正当...続きを読む性と良心の呵責の相剋に思い悩むラスコーリニコフは非常に人間味に満ちた共感しやすいキャラクターだったように感じた。

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Posted by ブクログ 2024年05月01日

読書が嫌いになりそうな本でした。
僕にとっては。
とりあえず、それぞれの立場によって名前の呼び方変えるのやめて笑

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Posted by ブクログ 2023年11月28日

極悪非道な高利貸の老婆を◯害するまで100ページかかった小説。
読み終えるまでおよそ1年。その間にいろんなことがありました。

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Posted by ブクログ 2023年09月26日

ロシア文学最高傑作(らしい)を読む。

ラスト数ページにて急にラスコーリニコフの思想がしっかりと分かりやすく語られる場面があり、そこでこの本の主題みたいなところを知る。非凡人が行うルールの無視、破壊というものが、どこまで認められるのか。過去の偉大な英雄の行動も、その時の法律に基づくと必ず有罪となるよ...続きを読むうなことであるという事実を考えると、ラスコーリニコフの思想も強ち暴論ではないのか?とも。

ラスコーリニコフの一挙手一投足にどんな意味や意図があるのか考えているとあまりにも進まないので、とりあえずさくさく読んでいる。少し辛さはあったが、最後の方で面白さが出てきたので、下巻も読む?

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Posted by ブクログ 2023年06月19日

名作ってことでいつかは読みたいな〜と思いつつ、なかなか手が出なかった一冊。

意を決して読み始めてみたけど、登場人物の名前が覚えられず四苦八苦………。

ページ数以上の長さを感じました。

罪を犯してしまう主人公の葛藤や周りの人達との会話も面白いけど、

なぜか、酒場で出会う親父の哀愁漂う語り、馬車...続きを読む馬をいじめる大人たちを見る悪夢が印象に残った。

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Posted by ブクログ 2023年02月18日

 ロシア文学の最高傑作と言われる「罪と罰」。長編かつ難解なので読むのに時間がかかった。主人公の動機が不純だと感じたので感情移入は出来なかったが、「悪を罰するのに一部の選ばれた者は罪を犯してもよい(それがいずれ正義となる)」という考えは、ドストエフスキーが投げかけた一つのテーマでもあるのだろう。

 ...続きを読む刑事との心理戦は正直長いと感じたし、罪に苛むまでの時間も悠長だと思ってしまった。とはいえ、ニヒリズム、社会主義思想、キリスト要素など沢山のテーマが散りばめられているのは流石だった。そしてヒューマニズムが失われることへの警鐘も。

 最終的に愛の力(と言うと安っぽく聞こえてしまうが)が垣間見えたのは少し気恥ずかしかった。そこで救われるんかい!というのが率直な気持ちだが、教養のためにも読んでみてよかった。

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Posted by ブクログ 2023年01月22日

登場人物の名前が長い上に、愛称、フルネーム、苗字だけなど関係性によって名前がワラワラ出てくるので、この人誰?ってなることも少なくない。内容自体は至ってシンプル。どんなにくだらない人間だと思っても殺人はいかんよ、殺人は。

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Posted by ブクログ 2022年12月14日

たまには文学作品でもと思って手にしてみたが、国も時代背景も何もかもが違う物語になかなか感情移入出来ずに正直しんどかった。
ただラスコーリニコフが老婆を殺害するシーンは臨場感が素晴らしく引き込まれた。
とりあえず下巻に進んでみようと思う。

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Posted by ブクログ 2022年11月16日

時代背景が違うため、勿論考え方が違うけど。
人間としての葛藤は共感できる。
でもラスコーリニコフの葛藤に追いつこうとすると頭が破壊されそう。

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Posted by ブクログ 2022年07月05日

登場人物が多く正式な名前で表記されたり急にニックネームになったりで困惑するので整理しながら読むのが大変だった。評価は下巻を読み終わってしようと思います。

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Posted by ブクログ 2022年04月18日

ラスコーリニコフが老婆を殺すシーンは臨場感があって引き込まれた。悪いことをしたら、それをずっと抱えてることが辛くなる。仏教では、仏心と呼ばれる良心を誰もがもっていると考えるようだ。それに近いのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2022年03月15日

第一章
貧困に苦しむ主人公は、廃頽的な生活の中、強欲な金利貸しの老婆殺害しその資産を社会に有効な活用をしようと計画、実行する。予定外にその妹も殺害してしまう。感情は昂るが、冷静な大罪をおかす。
第二章
犯した罪の発覚への恐れから、精神的に不安定となり、体調を崩し、犯行を仄めかすような行動もとる。酔漢...続きを読むの知人の事故に遭遇し、その哀れな娘と知り合う。
第三章
元々の性格でもあるが、精神的不安定さも加わり、心配してくれる、母や妹、友人らをも受け入れない。自身の能力に偏愛している。
そして、予審判事と彼の発表された論文「非凡人は、人類の救いになるなら法律を踏み越える権利を持つ」という思想から、スリリングな口論となる。

市井の貧しさ、アルコールへの依存度の高さ、社会主義制度への不満とか?上巻は、社会全般に反抗的な主人公の、現実と理想の落差というような感じでしょうか。


登場人物の会話が多くて、多くて。
この作品は、著者がお金が無くて、長編多作が必要で、口頭筆記させたとか。

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Posted by ブクログ 2021年02月15日

◯時代背景:推察
「隣人を愛せよ」共助→「功利性」個人利益追求へ
困ったら自分の上衣を脱いでかけてあげる、お互いに貧しいままだったよね。だけど農奴解放など社会変化に伴い、個人の利益を追求することが社会全体の利益に繋がるよねっていう時代に。「経済学」という正しい考え方をできるようになった万歳!ただ「社...続きを読む会の文化的階級の退廃」も問題に。昔は社会主義だったけど、それに懐疑的な人たちが若者を中心に生まれてきている状態?

◯犯罪に関する思想
「世の中には凡人(服従する側、世の中の大半)と非凡な人間(新しいことを発信する未来の支配者、ごく少数)がいる。非凡な人間には、自分の思想を叶えるためには人殺しの権利さえも与えられる」という過激な思想の持ち主。

◯金遣いの荒さ
妹や母が身を削って稼いだお金を他の貧しい人に施すのは、自分で自分を責めることで一種の安心感を覚えようとしているからだと思う。また、どうしようもない自分を変えるほどの努力もできないから。
と思っていたけれど、金の隠し場所を見つけて気が大きくなっていたから。自分は大丈夫だろうとたかをくくっていたから。

◯マルメラードフの死
自分の罪を告白し全てを終わらせようと社会的な死を覚悟したタイミングで、マルメラードフが死ぬ。その一方で自分は生きていると強く感じ、図々しくも生きていくことにする、自分の力を感じる。

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Posted by ブクログ 2020年11月04日

名作巡りということでドストエフスキー。
ラスコーリニコフの心理描写が鬼気迫るものがあってハラハラさせられた。
登場人物が頭の中で交通渋滞を起こしているので、下巻を読む時には整理しておきたいな。

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