江川卓の作品一覧
「江川卓」の「地下室の手記」「悪霊」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「江川卓」の「地下室の手記」「悪霊」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
ドストエフスキーの『地下室の手記』を読み終えた。読んでて気が滅入ったりもしたけど、それも含めてけっこう楽しめた。
俺なりに内容をまとめると、社会に溶け込めない孤独なオヤジが、自分自身と他人とに向けた恨みつらみを代わる代わる書き連ねるだけで一冊終わる本。
主人公である書き手は臆病さと高慢さを兼ね備えた性格の悪い男で、社会とうまくやっていくこができない貧乏な役人。
こういう、性格や色々がズレてるせいで孤独に暮らしてる狂人を主人公とした作品として、俺はやっぱり映画の『タクシードライバー』を連想するんだけど、本作の主人公は『タクシードライバー』のトラヴィスと少し違うところもある。
トラヴィスは「
Posted by ブクログ
第一編から第二編の中盤までは、正直読むのがつらいくらい退屈だったけど、第二編の「大審問官」以降グイグイ引き込まれました。
人物の造形を読者に伝えるためなのか、最初のほうはとにかく無軌道なおしゃべりが延々と続き、ストーリーもないので苦しい…。
でも、「大審問官」からはおしゃべりも理路がわかりやすくなってきて、ストーリーも動き始める。
作中屈指の名場面と言われる「大審問官」はもはや物語というより聖書の考察ですね。
キリスト教において標榜される自由とは何かが、単なる個人の経験ではなく、聖書の読み込みと解釈から考えられている。
聖書やキリスト教に内在する逆説を暴き出していくという点で、脱構築的手
Posted by ブクログ
第2巻を読み終え、主人公アリョーシャに対する印象が劇的に変化した。第1巻における彼は、周囲が強欲の怪物ばかりであったがゆえに、相対的に「若くして完成された聖人」のように見えていた。しかし今巻では、「中途半端な人物」という印象になった。兄に侮辱されたスネギリョフに恥辱を忘れる代わりにお金を無心する、という浅慮に手を貸してしまったり、恋愛経験などなさそうなのに、カチェリーナに、本当はイワンが好きなのだと言ってみたり、どこか浅くて半端な行動をとっている。そういえば、物語のまえがきに、アリューシャは「明確さを欠いた活動家」と作者が言っていた。
スネギリョフがアリョーシャの提案を拒絶する場面は、今巻
Posted by ブクログ
15年ぶりの再会。あの過剰な語りをまた経験したくなり、本を開いた。過剰な語りは過剰な感情と行動を伴い、有無を言わさぬ力で、読者を物語の世界へと深く引きずり込む。
色々と過剰で、化け物のような人々。このような人間がいるのかと思えるほど、感情と行動の起伏が激しい。今巻は特に、カラマーゾフ3兄弟の父親フォードルと長兄ドミートリィが目立つ。序盤の山場は、ゾシマ長老との会食での大立ち回り。強欲で好色なフョードルは、自ら道化のような役回りを演じる。自分でこしらえた感情を自分で真に受けて感動するもんだから、どこまで本気で、どこからが演技か境目が無くなってしまう。その結果、彼の人物像は、凡庸な理解が及ばない、