悪霊(下)
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悪霊(下)

1,155円 (税込)

5pt

ドストエフスキーは、組織の結束を図るため転向者を殺害した“ネチャーエフ事件”を素材に、組織を背後で動かす悪魔的超人スタヴローギンを創造した。悪徳と虚無の中にしか生きられずついには自ら命を絶つスタヴローギンは、世界文学が生んだ最も深刻な人間像であり“ロシア的”なものの悲劇性を結晶させた本書は、ドストエフスキーの思想的文学的探求の頂点に位置する大作である。

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悪霊 のシリーズ作品

1~2巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~2件目 / 2件
  • 悪霊(上)
    1,100円 (税込)
    1861年の農奴解放令によっていっさいの旧価値が崩壊し、動揺と混乱を深める過渡期ロシア。青年たちは、無政府主義や無神論に走り秘密結社を組織してロシア社会の転覆を企てる。――聖書に、悪霊に憑かれた豚の群れが湖に飛び込んで溺死するという記述があるが、本書は、無神論的革命思想を悪霊に見たて、それに憑かれた人々とその破滅を、実在の事件をもとに描いたものである。
  • 悪霊(下)
    1,155円 (税込)
    ドストエフスキーは、組織の結束を図るため転向者を殺害した“ネチャーエフ事件”を素材に、組織を背後で動かす悪魔的超人スタヴローギンを創造した。悪徳と虚無の中にしか生きられずついには自ら命を絶つスタヴローギンは、世界文学が生んだ最も深刻な人間像であり“ロシア的”なものの悲劇性を結晶させた本書は、ドストエフスキーの思想的文学的探求の頂点に位置する大作である。

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悪霊(下) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

     大学卒業後は会社に勤めたが、在職1年で「勤務はじゃがいものように飽きあきしました」と語ったドストエフスキーの長編小説。何回も構想を書き直し、史実の事件をもとに構想を練ったこともあった。「成功したいという思いが全く無ければ、生きようとも欲さなくなるかもしれない」ことに気付かされた。「悪霊がいるなら神

    0
    2025年10月05日

    Posted by ブクログ

    11/10

    “生なる者たちの、愛の所有は偽りなり。しかし死して真実にかす。”

    神が宙吊りにされた社会に、解き放たれた悪霊たちが合唱する物語である….

    革命的思想という名の「正義」に偽装された悪霊に取り憑かれた、知識と強欲の白痴たち。ドストエフスキーが映し出すのは、人類とロシアの終曲であり、悲劇

    0
    2025年09月17日

    Posted by ブクログ

    下巻では、シュピグーリン工場の連中が起こした火事を契機に、物語が一気に加速する。
    ピョートルを中心とする《五人組》と呼ばれる組織がロシアの転覆を企てている。
    それを背後で動かしているのはスタヴローギンなのか?
    その人間像は僕には最後までわからなかったが、彼が自殺したときの衝撃は忘れないだろうと

    0
    2020年05月28日

    Posted by ブクログ

    スタヴローギンなしには、物語の精彩を欠いていただろう。そこに精神のもがきがあるからだ。あとは俗悪で、または、単に俗っぽさがあるのみだ。ステパンの最後の独白も良かった。良心があった。別立てにされたスタヴローギンの告白はやはり本編に含めるべきだろう。でないと、最後の彼の自殺が物語の救いにならなくなる。色

    0
    2016年11月03日

    Posted by ブクログ

    上巻で詰みそうになったけれど踏ん張って読んでよかった。下巻に入ってからは面白くて面白くて一気読みだった。最も印象に残ったのはキリーロフだった。
    いろいろと考えあぐねているし、これからも年単位で考え続けることになりそう…

    0
    2015年12月19日

    Posted by ブクログ

    非難する術を持たぬ子どもの無意識の威嚇、愚かしくて痛ましいほどの無防備な絶望の姿。それは確かにこの世に数少ない、まるで心臓に釘を刺すように胸を打つものである。それがスタヴローギンの感じた(自分では感知できない)唯一の良心の在り処だったのかもしれない。

    0
    2014年05月24日

    Posted by ブクログ

    ピョートルとキリーロフが対決し、両者の関係は修復不可能になる。主人公とされるスタヴローギンは最後まで影が薄くて五人組を裏で動かす大悪党として映ってこない。本筋に関わらないのに何故こんなにステパンが登場するのか?いつ果てるともつかない夜の営みのような、モヤモヤ感がいつまでも続いた後の突然の火事や暗殺の

    0
    2015年09月06日

    Posted by ブクログ

    「完全な無神論でさえ、世俗的な無関心よりましなのです」雑誌連載時にはその内容ゆえに掲載を見送られた「スタヴローギンの告白」内で用いられる、上記の言葉が個人的ハイライト。そう、無神論というのは「絶対的な神が存在する場所に、絶対に何も置こうとしない」という思想を信仰する、一つの宗教的態度である。宗教に無

    0
    2013年01月23日

    Posted by ブクログ

    ドストエフスキーのなかでも、なぜだか今まで読むことをためらっていた一つ。(タイトルがタイトルだからでしょうか)

    しかしながら、そうしておいて良かったように思える。

    高校生ぐらいの自分が、スタブローギンに出会ってしまっていたら、完全にハマってしまっていたでしょうよ、恐ろしいことに。

    非常に魅力的

    0
    2012年09月22日

    Posted by ブクログ

    やはり世紀の傑作と呼ぶに相応しい作品であることは間違いない。
    とりわけ下巻に関しては、上巻では恐怖の対象でしかなく、
    もはや完璧と思われていたスタヴローギンやピョートルといった
    革命的思想をもった若者たちの化けの皮が剥がれるかのごとく、
    ある意味、誰よりも人間味というものが垣間見えた気がした。
    その

    0
    2011年08月19日

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