小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
昭和天皇を「英雄」でも「戦犯」でもなく、**立憲君主として時代に縛られた一人の人間**として描いた一冊です。
軍部の暴走、潰され続ける和平工作、誰にも聞き入れられない忠告……。
読み進めるほどに「昭和天皇が気の毒すぎる」という感情が積み重なっていきました。
それでも制度の枠を越えず、最後の最後まで立憲君主として振る舞い続けた姿からは、ただ耐えるしかなかった苦悩が伝わってきます。
特に印象的だったのは、戦争が「止められなかった」のではなく、
「止める選択肢が次々と自分たちの手で潰されていった」過程が、丁寧に描かれている点でした。
「もし自分があの時代にいたら、流されずにいられただろうか」と -
Posted by ブクログ
気になること、もの、ひととつながりに行く工数を惜しまず直接経験により世界を広げてきた藤原さんの生き様に憧れると同時に,
自分の中にある「そんな面倒ごとは避けたい」という感覚に気づき,どうしようもなく平成生まれの自分を感じました(本書の中だと老人に暴言を吐く側だということ)
標準化、均一化され、品質が保証された物資に囲まれて生きてきた、「ゆらぎ」がストレスになる私
SNSで世界が繋がり「わかった気」になったまま未知な世界に対する探究心を失っている私
この時代を生きてきたからこそ育まれる、滲み出る人間みはあるのだろうか
50年後,私もこれくらい豊かな人でいたい!
何度も読みたい本 -
Posted by ブクログ
前作に続きとても楽しめた。成瀬あかりという非日常キャラの日常を垣間見えるのが嬉しい。壮大な事件や感動シーンがあるわけでは無いのにどうしてこれほど魅力的なんだろう。やっぱりこのギリギリのフィクション感にちょっとしたリアリティを感じて、成瀬の存在を私は希望しているのだと思う。なので、お父さんや島崎の成瀬が自分の枠外にいつか出てしまうのではないかという不安や寂しさや、その時置いていかれるのが嫌なので自分から滋賀を離れたのかもしれないという気づきにはとても共感できる。
第3巻も発売されており、完結しているらしい。是非読みたいが完結してしまうのはやはり少し寂しい。かといって第10巻まで続いてほしいとかい