小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
これほどまでに胸を締め付けられ、そして最後には深い優しさに包まれる警察小説に出会ったのは久しぶりだ。
埼玉で起きた、小5女子の失踪事件。
「日本は安全」と言われがちだが、それは絶対に言い切れないのだと、本作のリアルな描写に終始背筋が寒くなった。
いつもの通学路、いつもの下校時間という日常のすぐ隣に、これほど深い闇が潜んでいる。今や子どもを一人で学校から帰らせるのは危険だと、地続きの危機感を強く突きつけられる。
何より辛いのは、被害者であるはずの家族が置かれる不条理な環境だ。
事件直後はプライバシーを暴くマスコミの過熱報道に追い詰められ、時間が経って世間が忘れる頃になると、今度は事件の風化を防 -
-
Posted by ブクログ
「世界への信頼を、取り戻したいよ」
作品の芯を、キャッチーに捉えた帯がある本って…いいよね…!(噛み締め)
寺地作品の好きランキング、ベスト3に入れるかどうか悩む。
私が好きになったきっかけである群像劇「大人は泣かないと思っていた」みたいな感じだけど、そこにさらに現代的なテーマが詰め込まれてた。もっとも丁寧に描かれているのは「こどもの権利」で、その他ヤングケアラー・性的マイノリティ・ルッキズムなど。
だけど、決して多様性を説教する感じじゃなくて、それぞれ色々な背景をもって必死に生きていることが伝わってくる。
(一方で、わかりあえない人は最後まで分かり合えないし、劇的な出来事で何かが好 -
Posted by ブクログ
今の自分は幸いなことに本を読むことができる生活を送っているので、この本は自分にはあまり関係のなさそうな本だなと思って本屋で何度も目にしてはスルーしていましたが、あまりに目につくので読んでみたらめちゃくちゃ良い本でした。
自分が生活していてモヤモヤを感じているけど何にモヤモヤしているかよくわからなかったことがこの本を読んでかなり整理された気がします。
仕事に限らず全身全霊が美談とされすぎる今の社会は他者への想像が失われてしまう一因になっていると思いましたし、本書で述べられている半身社会の実現のために、自分の生活圏から離れたノイズに簡単に触れられる読書はその一端を担える存在だと感じました。
これか -
Posted by ブクログ
ネタバレおもろいー
まずはしてやられたという感想が出てくる
ラストが衝撃的というのが帯コメントに書かれていたから、脱出後に真犯人が別にいることが発覚して主人公が絶望するという展開だと思ってた
麻衣が犯人じゃないと思わされていた
そう思ってしまった理由として、麻衣の愛されない人のデスゲームという言葉に共感してしまったのがあるかもしれない。こういう考え方をする人は人の痛みがわかるから味方なんじゃないかと思ってしまった。
冒頭の、「生贄には、その犯人がなるべきだ。犯人以外の全員が、そう思った。」と、麻衣の生きて帰りたいという言葉は嘘じゃなかったと気付かされる
あと動機が恨みではなく、ただ生き残るため -
Posted by ブクログ
538P
2400円
金原ひとみのYABUNONAKA読んで、こういうのってSNSには出来ないし、ヤフコメでも出来ないし、ブログでも出来ないし、ネット記事にも出来ないし、小説でしか出来ない事だなと思った。これこそが"現代"の"文芸"だと思った。これは凄いなと思ったから、名前忘れたけど賞取ったのは納得。
てか、金原ひとみのセックス描写が好きすぎる
金原ひとみの小説に出てくるウイスキーがラフロイグなのも良い
金原ひとみのYABUNONAKAは蛇にピアスの次に読まれてるのか。
ノンセクについて言及してた
友達に勧められた金原ひとみのパリのエッセイ -
Posted by ブクログ
現代は「意味」に辿り着きやすく、消費の早い世界になっていると感じます。
SNSやネットを通し、ドラマや映画の考察、歌詞の解釈まで、すぐに調べる事が出来ます。
そんな中、星野源さんの表現は、意味を考えたくなる余白を与えてくれます。本書にこんな一節がありました。
———
意味が人を助ける前に、人を縛り始める速度が、あまりにも速い。
彼の表現は、意味を押しつけないがゆえに、受け手の側に解釈の余地を残す。
———
意味から離れ、創作によって、相手に正解を渡すのではなく、自分と相手の間に橋を架ける。
そして、自分が好きなものや大切にしているものを大衆に合わせ変えるのではなく、それがどうすれば相
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。