あらすじ
検事・佐方貞人は、介護していた母親を殺害した罪で逮捕された息子の裁判を担当することになった。事件発生から逮捕まで「空白の2時間」があることに不審を抱いた佐方は、独自に動きはじめるが……。
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検事 佐方貞人シリーズ 連作短編集。
最後の話(信義を守る)は親の介護のお話
佐方検事はここでも真実を突き止めまっとうに
裁こうとする。親の介護は本当に難しい…
優しすぎると共倒れになりかねない。泣いた…
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真っ直ぐな正義を見せてくれる佐方。こんなふうに仕事ができたら理想だな、と考える時点で世の中が捻れてることに気付かされる。
ただ、佐方の周りには理解者がいることによって現実にはなかなか味わえない爽快感のある結末を多く見せてくれていたがやっぱりそれだけじゃ済まないことも出てくるのが世の中。
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佐方貞人シリーズ第4作目。検事時代の3作目。
相変わらず面白い。大好きなシリーズの一つだ。
本作は正に佐方の「信義」が強烈に表現されている。ベテラン検事の「検事の責務は罪を犯した者を糾弾することだ」という発言に対して、佐方は「そうは思わない。なぜ事件が起きたのかを突き止め、罪をまっとうに裁かせる。それが私の信義だ」と言い切っている。この言葉こそがシリーズ全体で一貫している佐方の信念であり信義だ。その信義を貫いたために検事を辞めることになったのだろうが、そこがまた佐方らしい。
もうこれでシリーズも終わりかと非常に残念に思っていたが、今度は弁護士編の新作「誓いの証言」を連載中だという嬉しい情報があり、今から新作を心待ちにしている。
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佐方貞人シリーズ第4弾
今回も検事時代の話で短編集。
相変わらず、あっという間に物語に引き込まれ、とても面白かった!
特に「事実は真実ではありません」という佐方さんのセリフが大好きです。
まだまだ佐方貞人シリーズ読みたいです。
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佐方貞人シリーズ第4弾。
「狐狼の血」の登場人物が出てきてびっくり。
一癖も二癖もある事件に佐方が公判部の検事として挑む。罪をまっとうに裁かせる、これが如何に難しいか。困難に立ち向かいながら進んでいく佐方に今回も心に響く。
面白い
とにかくいろんな人に読んでもらいたい。面白いだけでなく希望がもてる作品。このシリーズは大好きなのでまだまだ続きが読みたくなる。これで終わりかと思うとかなり切なくなる。次もあると期待してしまう。本当にシンプルに面白すぎた。
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『佐方貞人』シリーズ4作目。4編からなる連作短編集。米崎地検検事時代の佐方を描く。
* * * * *
前半の2話で描かれるのは、「『起訴』と『真実の解明』が一筋縄ではいかない」という現実を、佐方が身を以て知ることになるお話でした。
人間は神ではなく、善良な市民のための落としどころを見いださなければならないときもあるのでしょう。そこは理解できます。
後半の2話で描かれるのは「検察内部のメンツ」が絡む話でした。
真実を解明し、事実に照らして起訴・求刑をすることが検察の務めのはずです。佐方はその信念のもと真っ当な裁きを貫きますが、先輩検事は佐方を非難します。
まったくくだらない。
組織のメンツを守ることを第一義とするような公的機関は不要だし、ましてや上昇志向を満足させることのみに血道を上げるクズ官僚は害悪でしかないと思いました。
本作に収められた話には胸のすくようなものはなく、心に一点の曇りを残しましたが、却ってそこに作者の拘りが感じられて、印象深い作品になりました。
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裁きを望む
佐方貞人
検事。
芳賀渉
三十二歳。故・郷古勝一郎宅の住居侵入および窃盗の容疑で逮捕、起訴された。郷古勝一郎の非嫡出子。地元の高校を卒業後、上京して私立大学の法学部に学び、米崎に支店を持つ大型書店チェーンに就職していた。
郷古勝一郎
手広く不動産業を営んでいた。胆のう癌の末期で不帰の人となる。享年七十七歳。
増田陽二
事務官。
花淵勇雄
時計店店主。
筒井義雄
米崎地検公判部副部長。
高泉荘司
刑事部に籍を置く新任明けの検事。
本橋武夫
米崎地検の次席検事。筒井の上司。
麻恵
郷古勝一郎の妻。七十二歳。
勝哉
郷古勝一郎の長男。四十一歳。
恭治
郷古勝一郎の次男。三十九歳。
芳賀明美
芳賀渉の母。今年の四月に病没している。勝哉と恭治の家庭教師を務めていた。
吉田高子
郷古家の家政婦。
黒崎
ホテルグランフォレストの支配人。
ベルボーイ
新野春奈
9月15日の日中、シフトでラウンジに入っていた。
南場輝久
芳賀を送検した米崎東署の署長。
井原智之
県下最大の法律事務所、井原法令綜合事務所の代表弁護士。佐方とは痴漢の迷惑防止条例違反の事案を巡り、過去に裁判で闘っている。郷古家の顧問弁護士。
赤石
公判部の検事。
恨みを刻む
増田陽二
佐方貞人
室田公彦
三十四歳。旅館従業員。覚醒剤所持で二度の逮捕歴があった。
鴻城伸明
米崎西署の生活安全課銃器あよじ薬物犯係の主任。巡査部長。武宮から室田が自宅に覚醒剤を隠し持っていると情報を得た。
武宮美貴
スナック「ミキ」を経営。室田とは同級生。
笠原浩太
米崎地検刑事部。
千夏
美貴の子供。西山小学校の三年生。毎週月曜日にピアノ教室に通っている。
清原
西山小学校の教諭。
筒井義雄
南場輝久
小倉小枝子
小倉ピアノ教室。
番頭
室田の勤務先、老舗旅館「松濤館」の番頭。
高部淳子
喫茶店のママ。
武宮成明
美貴の兄。竜岡組の若頭補佐。
木梨
吉田の姪の佳美と結婚式を挙げる予定。
志崎
二年前に自殺した木梨の同期。
曾根谷治夫
生活安全課の課長。
佳美
吉田の姪。
吉田譲
米崎西署の地域課課長。
佐野茂
南場と確執があった同期の県警刑事部長。
正義を質す
佐方貞人
小百合
貞人の母。貞人が三歳のときに病没している。
陽世
佐方貞人の父。弁護士だった。
木浦亨
貞人の司法修習生時代の同期。
敏郎
貞人の祖父。
美代子
貞人の大叔母。
上杉義徳
広島高検の次席。筒井の大学の先輩。
筒井義雄
篠原
弁護士。陽世の友人。
溝口明
広島県最大の暴力団の仁正会のナンバーツー。理事長。二年越しの捜査で米崎県警に逮捕され、米崎地検で公判にかかっている。公判担当検事は佐方。
土岐篤
溝口の舎弟。溝口とは大阪刑務所で知り合った。三年前地元に戻り、米崎市で右翼団体奥羽仁桜会を立ち上げた。実質的には仁正会溝口組の東北支部。
五十子正平
仁正会副会長を除名処分にされた。その後殺されている。
橘一行
呉原烈心会の会長。五十子会の若頭補佐を務めていた。笹貫幸太郎と兄弟分の盃を交わしている。
笹貫幸太郎
仁正会本部長。
綿船幸助
仁正会会長。溝口が収監された三日後に心不全で急死する。
瀧井銀次
仁正会溝口派の中核で幹事長。
向井
溝口の恐喝事件の担当裁判官。
日岡秀一
広島北署の暴力団係、巡査。
八百坂一志
検事。広島高検の公安部長。検察内部で最大の懸案となっている。暴力団との癒着も噂されている。
備前芳樹
尾谷組の幹部。
信義を守る
増田陽二
佐方貞人
道塚須恵
八十五歳。山林で死んでいた。
道塚昌平
須恵の息子。五十五歳。
古屋実
須恵の元夫。四十年前に離婚している。
矢口史郎
米崎地検の刑事部に所属しておる検事。任官十二年目のシニア検事。四十歳。
尾形徹
昌平が勤めていたコウノトリ便の当時の副所長。いまは所長に昇格している。
田部順子
コウノトリ便の事務員。
園部
須恵が通っていた深水デイサービスの施設スタッフ。
堀弓子
深水デイサービスの所長。
渡部布由子
昌平の近所に住む女性。
畑中惣一
昌平の自宅の斜向かい。
西條政明
裁判長。
谷敦
陪席裁判官。
安部壮一
陪席裁判官。
守岡高徳
弁護人。
野崎高一郎
米崎江南教会の神父。
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シリーズ4作目となり、面白さとしては落ち着いていくかと思っていたが、練られたストーリーの短編が4作揃い、少し期待はずれだった前作よりも良かった。
タイトルの通り、検事・佐方の「まっとうに罪を裁かせる」という信義が各短編で出てきて、今回の軸となっていた。その信義が揺るぎかねないような難しい局面というのは、得てして検察内の忖度であったり便宜であったりと、身内に都合の悪いケースが多く、事件としても人間関係が絡んで複雑になりやすいからこそ、一癖ある、読んでいて面白い作品が揃ったのかなと感じた。
佐方との直接の絡みはないものの、「孤狼の血」シリーズの日岡が出てくるシーンもあり、今後シリーズを超えたタッグもありえるか、と少し期待も膨らむ。次作があれば是非読みたい。
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安定の面白さですが、モヤっともします。
がしかし、第三話「正義を質す」の登場人物には
胸熱でテンション爆上がりしました!!
佐方の検事生命がどのように終わってしまうのかは
まだこの先に持ち越されるようですが
この第三話でのテンションが、あのシリーズ作品を
ポチっとさせました(映画は観たけど原作は未読)
別シリーズに派生していく展開はファンにとって
たまりませんね。
佐方シリーズのこれからももちろん楽しみです。
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検事の佐方貞人を巡る四話
正義感が強く検事としても疑問を持った事件には徹底して真相を究明する
たとえ上司の逆鱗に触れても
それが第四話によく現れている
介護と認知症の問題は
今の日本では殺人事件まで起こるくらい社会的な課題でもある
検事の目を通して社会の事も考えさせられる
けっこう深いストーリー
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現実にはあり得ないかもしれないけど、佐方検事の愚直なまでの正義感、信念を貫き通す有様が凄い。
「第4話 信義を守る」が一番良かった。被告人の心情を思うとやるせない。それらまで汲み取って被告人に寄り添える佐方検事が好きだ。
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佐方シリーズ4作目。
佐方検事の短編集。
佐方は信念がブレなくてかっこいい。
立場や圧力に屈することなく己の信義を貫くって、大人になればなるほど難しい。
だからこそ正義を貫く佐方に惹かれてしまう。
真実は事実ではない、という言葉が好き。
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佐方貞人シリーズ4作目。
え、まだ任官5年目だけど、このあともう、検事を辞めてしまうのか。
このあと、『最後の証人』の話があって、その後は今連載中のやつに続くらしい。
「裁きを望む」
資産家が亡くなったあと、被相続人の非嫡出子である息子が空き巣に入った、という事件。
一事不再理!!
前の巻で出てきた井原弁護士登場。
あの話を読んだあとで読むと、イメージ変わるな。
「恨みを刻む」
覚醒剤所持・使用で捕まった男の裏に、警察内部の派閥争いが隠れている……という話。
どこの世界も、派閥だな。
「正義を質す」
正月に地元に帰ったついでに、同期に誘われて宮島の温泉旅館に来た佐方。
同期は、婚約破棄になって宿の予約が無駄になった……ということだったが、実は佐方に内々に含めたいことがあった、という話。
う~む。
「信義を守る」
母親を殺した息子の介護殺人事件。
これは、いくら認知症を患っているとはいえ、親が毒親……?
8050問題、という言葉を思い出す。
平成十二年の事件、という設定だけど、今も介護問題の状況はそんなに変わってないな。
Posted by ブクログ
シリーズ4作目。第一話「裁きを望む」では沈黙する被告の真意に迫り、第二話「恨みを刻む」では恨みの奥に潜む人間の業を描く。第三話「正義を質す」は法の正義と人の正義のズレを問い、第四話「信義を守る」では家族の悲劇の裏に隠れた信念に向き合う。派手さはないが、心をえぐるような深い問いと、佐方貞人の揺るがぬ信念が全編を貫く。人を裁くとは何か、正義とは何か、静かながら圧倒的な人間ドラマが胸に残る短編集だった。
Posted by ブクログ
最後の証人から読みはじめて、検事時代の佐方貞人シリーズ3作を読み進め、これで今のところ全部ですかね。とにかく面白いです。
今回は、日岡が出てきたのが胸熱でした。
そして、また検事を辞めた佐方貞人が読みたくなり、最後の証人に戻る、と。
無限ループになりそう…
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面白かったです!
特に裁きを望むが好きです。
序盤から芳賀の理由はなんとなく想像できていて、
気持ちを想像するととても涙がでました。
今回は検事の使命などの前作とは、
まっとうに裁くの感じが少し異なりはしたけれど、
このまま最後の証人につながる佐方を描いたのかな。
ということで、それはそれでありでした。
日岡と絡む佐方や、まだまだ続編をかいてくれるのかな。と今後もワクワクしてます。期待してます!
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古本で買ったせいかタイトルに4が付いていなかったのに、登録の時にシリーズ4と気付く。主人公の佐方検事に記憶があり、どれかを読んだはずなのに思い出せない。
短編集だが、どれも問題無いとされた事件を佐方検事の独自の嗅覚で調べ直ししたもの。そのため、同僚、先輩、上司に恨まれている。直属上司が理解があり、何とか首が繋がっている。疑問を持つと突き進む。最後は真実を掴み取る。
最後の第四話が圧巻だった。誰も問題視しなかった逃走時間から被告への違和感を感じ、調べ直す。こういう検事が居たなら、袴田事件のような冤罪も無くなるだろうなと思う。
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【佐方貞人シリーズ4】
「罪をまっとうに裁かせること」ぶれない信念の持ち主。それが検事の立場として不利になろうとも。
外野からの重圧や脅しにも、自分の信義を貫く。
かっこいい!
出生認知を巡る事件・覚醒剤の再犯ネタ元・同期からの高級温泉宿の誘いに潜んだ事情・認知症の母に手をかけた息子の事件、の4章。
だんだん検察に居づらくなってきている空気感…筒井副部長との関係はまだ崩れていない。シリーズは続くと期待している。
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佐方検事の短編集だった。いつも事務官の増田さんの視点で書かれている。罪はまっとうにに裁かれるべきです、と名ぜりふがある。
水戸黄門のこのもんどろが目に入らぬか!みたいな感じで、このシリーズはとても好き。
Posted by ブクログ
佐方貞人シリーズ
検事の佐方さんの短編集。
米崎検察で刑事担当から判事に。
事務官の増田さんの視点だった。
「まっとうに罪は裁かれるべき」
裁判にあたり、内部や周囲の軋轢も辞さずに事件を捜査する。事実と真実は別、という。
そこで判明する繊細な事実の数々。それにより判決も変わる。ただ罪をまっとうに裁くために佐方さんは足を運び人と会い、話を聞く。
佐方さんの誠実な仕事ぶりに思わず姿勢が良くなる気持ち。事件に隠れた人の汚さや苦しみ、悲哀、それから優しい心情。
本当にこういう検察官ばかりなら、世の中はきれいになるかもしれない。
これと言って激しいアクションもホラーもないが、とても読み応えがある。嬉しい1冊。
Posted by ブクログ
検事。
そんなに興味を持てるイメージがなかったり、堅苦しいイメージだったりして、最初のうちは読みづらかったのですが、どんどん引き込まれて‥
「事実は真実ではありません。」
「人には感情があります。怒り、悲しみ、恨み、慈しみ。それらが、事件を引き起こす。事件を起こした人間の根底にあるものがわからなければ、真の意味で事件を裁いたことにはならない。」
犯罪は許されることはないけれど、そこに至るまでの心に寄り添ってもらえたら。
そして、人が人を正しく裁くことは難しい。
Posted by ブクログ
佐方貞人シリーズ4作目、この後の話を早く読みたい。
最後、介護殺人の話は自分の親が認知症になったら…などと考えながら読んでました。
「事実は真実とは違う」
佐方の信義がにじみ出る本作、必読です。
ストイックですね
佐方さんが、淡々と、ストイックに仕事に取り組む姿勢が尊敬します。だからと言って冷たいわけではなく、情に熱いところもあり、見習いたいです。
Posted by ブクログ
佐方検事シリーズ4作目
シリーズ1作目が検事を辞めた弁護士だったから辞める原因になった事件をどっぷり味わえるのかと思いきやそうではなかったので不完全燃焼
ただ介護殺人の話は佐方らしさ全開の内容だった
介護を経験した人なら涙なくしては読めないかも
Posted by ブクログ
他の佐方検事シリーズに比べたら最初入り込めなかった
しかし他作品の刑事の名前が出てきてから
ほぅ〜と唸った
佐方検事と彼はタイプが似ているのね
ラストのお話は泣けた