【感想・ネタバレ】検事の信義のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年02月06日

佐方の信念を曲げない生き方が好きで、4冊目のシリーズを読破しました。
今は柚月さんの本にはまってます。

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Posted by ブクログ 2023年09月26日


大好きな佐方シリーズの最終巻。

どうしたらこんな風に高潔な人柄になり得るのだろうと感服するとともに、
先生と敬われる職業に従事する際には知識や頭脳の明晰さ以外に人物の誠実さを計るテスト?も必要なのではないかと考えたが、現状困難。

しかしながら、どんな職業であってもどんな状況であっても、人として...続きを読む生きる以上誠実さは必須。
私自身も心に刻みつけて残りの人生を生きていこう。


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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年08月20日

検事・佐方貞人は、亡くなった実業家の書斎から高級腕時計を盗んだ罪で起訴された男の裁判を担当していた。被告人は実業家の非嫡出子で腕時計は形見に貰ったと主張、それを裏付ける証拠も出てきて、佐方は異例の無罪論告をせざるを得なくなってしまう。なぜ被告人は決定的な証拠について黙っていたのか、佐方が辿り着いた驚...続きを読む愕の真相とは(「裁きを望む」)。

第1巻が弁護士としての佐方で長編だったが、それ以降は検事時代の話であり、短編集だった。個人的には長編の方が好きなので、その点は少し残念だった。

「裁きを望む」一事不再理の原則を逆手に取った犯人と犯人から身内の罪を暴露すると言われている検察次官の罪とのせめぎ合いを描く。犯人の動機も父親からの認知が欲しいという同情の余地があるものであったのもなんだか悲しかった。

「恨みを刻む」ある人物が薬物で再逮捕される。ただ、再逮捕の決め手となった証言の信憑性が薄い。そこから事件を調べると暴力団との繋がりが深い悪徳警官の姿が。悪徳警官もろとも罪にとえたものの、その上の人たちの手のひらで踊っていたことも明らかになる。そのことを胸に刻む佐方と筒井であった。

「正義を質す」検察の裏金問題。その内部告発者を排除するために情報源の広島検察が動き出す。広島県で柚月先生ということで、日岡巡査や瀧井などの懐かしい「虎狼の血」メンバーがたくさん名前だけ登場。

「信義を守る」介護疲れによる息子による母親の殺害。ありふれた話に聞こえるが、殺害から逮捕まで2時間の空白があり、そこに佐方は着目する。推理に宗教のことを混ぜたりと、普段とは違うトリックを使っており面白かった。また、先輩検事から送られてきた案件であっても、自分の信義を貫くところがさらに良かった。

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Posted by ブクログ 2022年12月25日

検事・佐方 貞人の活躍を描くシリーズで、『裁きを望む』を含む4篇の中編。

・裁きを望む
・恨みを刻む
・正義を質す
・信義を守る

特に、『信義を守る』の最後の裁判官の言葉にウルウルしました。

『人間は、誰もが同じ場所に行き着きます。地位がある人も無名な人も、裕福な人も貧しい人も、みな同じです。...続きを読む
『あなたもいつか、必ずお母さんに会えます。その時まで生きてください。』

最近、郷里の父を亡くしたのですが、この言葉が自分の心に深く深く響きました(涙)。

なお、解説を読むと、作者の柚月さんは、東日本大震災で父親を亡くし、何度も郷里へ足を運びついに遺骸と対面すると言う劇的な体験をしているそうです。
そうした体験も、この小説の佐方検事の信念のバックグラウンドになっているのかも知れませんね。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年05月06日

これまでより少し薄味ですか?
それとも柚月裕子さんの味に慣らされて麻痺してしまったのかも知れません。
孤狼シリーズの日岡の関わり方が程よい感じです。
安易に対峙させてしまうと、これまでが台無しになりかねないですから。
とりあえずは、ここまでなのですね。
気を長くして待っていますので、柚月裕子先生、ま...続きを読むた佐方貞人の物語をお願いします。

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ネタバレ購入済み

面白い

2022年04月29日

とにかくいろんな人に読んでもらいたい。面白いだけでなく希望がもてる作品。このシリーズは大好きなのでまだまだ続きが読みたくなる。これで終わりかと思うとかなり切なくなる。次もあると期待してしまう。本当にシンプルに面白すぎた。

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Posted by ブクログ 2021年12月21日

 『佐方貞人』シリーズ4作目。4編からなる連作短編集。米崎地検検事時代の佐方を描く。

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 前半2話で描かれるのは、「起訴」と「真実の解明」が一筋縄ではいかないという現実を、佐方が身を以て知ることになる話でした。
 人間は神ではなく、善良な市民のための落としどころを見い...続きを読むださねばならないときもあるのでしょう。そこは理解できます。

 後半2話で描かれるのは検察内部のメンツが絡む話でした。
 真実を解明し、事実に照らして起訴・求刑をすることが検察の務めのはずです。佐方はその信念のもと真っ当な裁きを貫きますが、先輩検事は佐方を非難します。
 まったくくだらない。組織のメンツを守ることを第一義とするような公的機関は不要だと思いました。

 本作は胸のすくような話はなく、心に一点の曇りを残しましたが、却ってそこに作者の拘りが感じられて、印象深い作品になりました。

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Posted by ブクログ 2024年03月12日

検事。
そんなに興味を持てるイメージがなかったり、堅苦しいイメージだったりして、最初のうちは読みづらかったのですが、どんどん引き込まれて‥

「事実は真実ではありません。」

「人には感情があります。怒り、悲しみ、恨み、慈しみ。それらが、事件を引き起こす。事件を起こした人間の根底にあるものがわからな...続きを読むければ、真の意味で事件を裁いたことにはならない。」

犯罪は許されることはないけれど、そこに至るまでの心に寄り添ってもらえたら。
そして、人が人を正しく裁くことは難しい。

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Posted by ブクログ 2024年02月27日

佐方貞人シリーズ4作目、この後の話を早く読みたい。
最後、介護殺人の話は自分の親が認知症になったら…などと考えながら読んでました。

「事実は真実とは違う」
佐方の信義がにじみ出る本作、必読です。

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Posted by ブクログ 2024年02月10日

本物の検事はここまで事件を調べることはないだろうと思いながら、真実を知ろうとする佐方検事の姿に尊敬の念を抱きながら読んだ。でも、そこには理解ある上司がいるから。上司が替わったら大変だろうな。

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Posted by ブクログ 2024年01月22日

シリーズ4作目だということも知らずに1番先に読んでしまった。自分の理解力では事件の成り立ちと成り行き、人間の相互関係や駆け引きが噛み砕けずに中盤まで何故かサクサク読めなかったが、後半はサクサクと読むことができた。シリーズ全て読もうと思う。ガミさんの弟子まで登場していて、次回作ではもっと絡んで欲しい。

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Posted by ブクログ 2023年12月15日

佐方検事の組織の論理に流されず、また感じた違和感を放置せずに納得するまで真実を追求するスタンスはまさにタイトル通りの信義に溢れています。
一方で増田事務官の自分の考えは完全に封印して検事の指示に盲目的に従うスタンスは、相手が佐方さんだから良いものの一歩間違えば組織犯罪を引き起こしかねない危険なものな...続きを読むので、たぶん佐方さんに会って彼への信頼が「検事の指示」に変換されてしまったのだと思いたい。
正しいと思っていることを貫くことが難しい現実社会に疲れた時には、こんな作品を読めば心が洗われます。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年12月12日

佐方貞人シリーズもこれで4作目。常に期待を裏切らない柚月さんの作品。短編集ですが、特に4話目の介護していた母を殺害してしまう作品は、高齢化や介護、認知症など日本がこれから更に抱えていくであろう問題を考えさせられる内容でした。

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Posted by ブクログ 2023年09月07日

好きなシリーズ物なので買った一冊

検事の話で短編集だった。

ちょっとした違和感から事件の本当の真相を探る主人公の洞察力は改めてすごい。

罪をまっとうに裁かせる

この検事の責務を第一にこなす主人公は、見た方よっては素晴らしい検事だと思う。

ただ頑固すぎる

軋轢や揉め事を嫌う自分には、ちょっ...続きを読むと迷惑な人物にみえるが、小説のタイトルどおり検事の信義を忠実に守るいい検事なんだろうと感じた。

短編どの話も良かった。
わかりやすく、読みやすかったし。

まだまだ続きがあればいいのになと感じた小説でした。

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Posted by ブクログ 2023年06月16日

途中で暴力団が絡むところで孤狼の血シリーズでお馴染みの名前が出てきてちょっと上がる⤴️
でも何よりも作品を通して、人としてブレない軸を持った佐方検事に、人としての生き方を教わっている様な気がする。

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Posted by ブクログ 2023年04月26日

第三話の広島の暴力団の話が出てきた時は、お!と思った。孤狼の血シリーズとクロスオーバーしていてワクワクした♪

本作も佐方検事が、安定の正義感で気持ちが良い!

「裁判は私のためにあるのではありません。罪をまっとうに裁くためにあるのです」

「立場なんて関係ありません。私は自分の信義を守るだけです」...続きを読む

こんな風に言い切ってしまえる一貫性がカッコいい!

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Posted by ブクログ 2023年04月16日

今回も面白かった!
佐方検事シリーズ。
このシリーズ、1巻目だけが検事じゃないんだよな。。
だから、過去のことを書いたシリーズということになるのか。
2巻目以降を通じて、一貫してかるのが、佐方検事の信条。
とても深い。

裁きを望む。で、最後に筒井さんが考察した事柄。
鳥肌が立つほどの孤独を感じて、...続きを読む血の気が引いた。

時折出てくる、鳥肌の立つような言い回し。
リアルな法定をのぞいているかのような緊迫感。
この小説の醍醐味だな。。

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Posted by ブクログ 2023年04月13日

いろんな思惑で事件が展開、それを紐解く繊細な観察眼に読み応えを感じます!
事件を読む目の鋭さは、現在TV放映中の「教場」にも通じており、魂は細部に宿るの言葉がピッタリです。
多くの関係者がいると、判断に筋が通らない誤った判断をしかねないところですが、「罪を、まっとうに裁かせること」の信念のもと全てを...続きを読む突破していく姿が読み手にはたまりません。痛快!
次作以降では、佐方と日岡がタバコを吸いながら飲んでいる姿を見てみたい!

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Posted by ブクログ 2022年12月11日

佐川貞人の短編集。

正しく裁くことを信義として、自分の道を貫く。

一話、広島の暴力団がらみの話があり、日岡などほかの作品のオマージュ出演もあるところが憎い。

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Posted by ブクログ 2022年11月01日

うーむ…
短編ばかりだったからか、
今までの作品ほど入り込めなくて
ポイント4にした
全体的に浅い感じがした

でも第4話は泣けたなぁ
本当に切ない、胸が締め付けられるお話

佐方は真っ直ぐな人だから敵も多いけど、
増田や筒井がそばにいてくれて幸せだな
彼らも自分の役割を全うしていて
本当にうらやま...続きを読むしい関係だと思う

またの続編を柚月さん期待してます!

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Posted by ブクログ 2022年09月05日

 「検事・佐方貞人」シリーズ第4弾。4話収録の連作短編集。
 罪は真っ当に裁かれなければいけないことを信義に様々な案件と向き合う佐方の姿はやはり惹かれるものがある。社会生活を営んでいくと、つい保身に走ったり、なあなあで済ませてしまうことも多々ある。だからこそ、こうした信念を貫く姿に惹かれてしまうのだ...続きを読むろうとこのシリーズを通して感じることである。こうした生き方が羨ましくもあるのだろうと思う。
 ミステリーとしての面白さもあるが、佐方貞人の生き様、矜持のようなものに心揺さぶられてしまう。

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Posted by ブクログ 2022年06月19日

佐方貞人シリーズ第四弾。4つの短編からなるリーガルミステリー。第三話では『孤狼の血』の日岡刑事が登場。本作も十分面白かったが、対決する相手の悪役度がそんなに高くなかったので、星4つ。

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Posted by ブクログ 2022年05月30日

色々な心理や事情があるなか 気になる事を追究し、真実にたどり着く。信頼できる上司も良いです。
涙もろく 4話の昌平さんの母親に伝えたい言葉に泣かされました。
佐方シリーズ一気読み 短編で空いた時間に読むことができました。

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Posted by ブクログ 2022年05月08日

佐方貞人シリーズ4作目
佐方が、起訴された事件の裁判を担当する公判部の検事して、持ち前の洞察力や判断力を発揮する4話の短編集。

1話目「裁きを望む」、2話目「恨みを刻む」、4話目「信義を守る」は、佐方が刑事部の検事によって起訴された事件を再度洗い直す内容。
1、2話目では、佐方が真実を明らかにしつ...続きを読むつも、問題の完全解決に至れず苦しむ。そのような状況下、上司の筒井さんが男気溢れるリーダーシップを発揮して佐方の気持ちを整理してくれる。筒井さんは、「こんな上司につかえたい。」と思わせる存在感を発揮している。
また、4話目では、先輩検事に何を言われても自分の信念を貫き通す佐方の姿勢に感服するとともに、見事な逆転劇が非常に痛快だった。

3話目「正義を質す」は、著者の別作品「孤狼の血」に登場する暴力団に関する内容であり、日岡刑事も登場する。
初読時は、登場する暴力団の影響の大きさがよくわからなかったので、佐方の行動の正しさもよく理解出来ずモヤモヤしていた。
「孤狼の血」の読後に改めて本作品を読み直してみたところ、かなりスッキリ理解出来た。本作品は、「孤狼の血」を一読してから読むことをお勧めする。

佐方貞人シリーズの既刊4冊は、何れも面白い作品だった。次回作が待ち遠しい。

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Posted by ブクログ 2022年04月22日

 本文中の解説から、ひっきりなしに事案の処理を進めねばならない検事さん。相当量の書類に目を通す中で、空白の2時間を見つける感性。違和感を覚える洞察力。これらが紐解く一つの事実。犯す罪には必ず確たる理由があり、時には苦渋の決断を迫られる。まさに断腸に匹敵するくらいの痛みを伴いながらの葛藤を見届ける覚悟...続きを読むをもって調書を仕上げる強い意志には感銘を覚える。
 こんな人物を育てる柚月さんは凄い。

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購入済み

ストイックですね

2021年12月11日

佐方さんが、淡々と、ストイックに仕事に取り組む姿勢が尊敬します。だからと言って冷たいわけではなく、情に熱いところもあり、見習いたいです。

#カッコいい

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Posted by ブクログ 2024年02月09日

佐方貞人シリーズ四作目

今までのシリーズと比べれば佐方が一杯食わされた形の印象
また最後の事件は実際の事件であった"もうあかんか"を思い出してしまった
事実現代社会における一つの問題でもあるんだよね
我ながら他人事ではない気がしている

そして同作者の例の作品もここに登場
読ん...続きを読むでいれば面白みも倍増間違いなし

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Posted by ブクログ 2024年01月04日

佐方貞人シリーズの4作目。現時点での最新作です。本作も前作に引き続き、検事時代の話となります。

主人公である佐方貞人は、罪を全うに裁かせるという信念を持っていますが、今作はそれが特に全面に出ていたように感じます。一方で検察という組織の中でも我が道を進む姿勢も強くなっていて、今後何らかの軋轢が生まれ...続きを読むるのではないかと思わせるような様子も描かれています。

内容自体は明瞭で読みやすく、読み応えがないという訳でもないのですが、検事時代の作品が続いていて、それが個人的には中だるみを感じます。次作も恐らく検事時代の話になりますが、何か大きな転換点が書かれると新鮮味が増して良いのかなと思います。

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Posted by ブクログ 2023年12月19日

検事、佐方貞人が手がける四つの事件の短編。
最後の「信義を守る」だけは星4.5でした。
自分の信義を守るために、上に逆らっても正義の為に進む佐方検事。
自分の利益の為に真実を曲げようとする人間達にとって目障りな存在である佐方検事を巡る物語は、現代の世の中にはありふれているのでしょうか⁇

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Posted by ブクログ 2023年10月22日

佐方シリーズ、追いついてしまった!
次回作は、検事時代3作通して描かれた佐方の信義
を、弁護士としてどう貫くのかをがっつり描くよう
な作品だったらいいな。
何にせよ、新刊楽しみにしてます!

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Posted by ブクログ 2022年12月03日

面白かった
佐方貞人シリーズ第四弾。前作同様、短編連作の物語
まっすぐで融通利かない主人公の佐方
この人の上司は辛いなぁっと思います。
しっかりと見守りサポートする上司の筒井はすごい(笑)

■裁きを望む
亡くなった資産家の高級腕時計を盗んだ罪で起訴された男。
自ら起訴を望むような行動をとりながら、...続きを読む結局は無罪論告することになります。
被告人は決定的な無罪の証拠をなぜ黙っていたのか?
事件そのものの真相は?
事件の裏側にあった真相が驚きです!
そう来たかって感じ!

■恨みを刻む
覚せい剤所持で逮捕された案件。しかし、逮捕に結びついた主婦の証言に疑問を抱いた佐方が事件を追及していきます。
そこには担当刑事の不正が..
そして、最後、その裏にあった真相に唸らされます。

■正義を質す
広島に帰った佐方。友人と一献のつもりが、広島でのヤクザの抗争を阻止する為、今の案件の容疑者を保釈を求められます。
ヤクザの抗争から市民を守る正義。
罪をまっとうに裁かせる正義。
それぞれの正義が語られます。
佐方はどうするのか?

ここでは、狐狼の血で出てきた日岡も登場!

■信義を守る
認知症の母親を殺害した男の案件に疑問を持った佐方。
刑事部検事と軋轢になることを知りながらも、再調査することに。
これを許可する上司の筒井はすごいです(笑)
そして、事件の真相にたどり着きます。

それぞれの物語を通して感じられる佐方の信念。
どこまでも貫き通すまっすぐさが心打たれます。

お勧め

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Posted by ブクログ 2022年05月21日

3話、4話はなかなかピンとこなくてすんなりと理解できなかった。佐方の仕事への向き合い方や性格に共感してこその小説。佐方の大きな失態とかも見てみたいものです。

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