あらすじ
連続放火事件に隠された真実を追究する「樹を見る」、東京地検特捜部を舞台にした「拳を握る」ほか、検事・佐方貞人が活躍する、法廷ミステリー第2弾。第15回大藪春彦賞受賞。
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佐方貞人シリーズ
『最後の証人』に続く第二弾
第5篇の短編の中で
佐方貞人の学生だった頃、検事の頃、
両親の事が書かれていた章がそれぞれあり
面白かった。
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佐方シリーズの他を読んでいたので、佐方さんの検事新人時代や学生時代の話が知れてよかった。
やはり佐方検事好きだ。検事でも弁護士の話でも新作を出して欲しいな。
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佐方貞人シリーズ。
まだ若いが真実、正義のため筋を通そうとする優秀な検事の話。連作短編集。最後の「検事の本懐」は、貞人の父がどうして実刑を受けたかの真相がわかるお話。親子ともに武士のような魂を感じられた
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とっても心掴まれる一冊でした。
悪人が居そうで、実はいない。なのに!
世の中のことこんな人達だらけならもっといい世の中になるのになぁ、と思ってしまいます。今の世の中で戦争をしている人たちに少しでも見習ってほしいと思ってしまいました。
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最後の証人が面白かったので、日を空けずにこちらも読み終えました。
佐方弁護士の検事時代の物語。
短編集で、佐方の周囲の人物視点での物語展開。
佐方の正義や信念を貫くところ、カッコよくて惚れます。
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前作、最後の証人に続く佐方シリーズの第2弾
物語は昔にさかのぼって、若い頃の短編集なのですが…主人公の佐方さんは誰よりも喋らない。それぞれの短編で関わる周囲の人間の視点から事件が語られ解決されていきます。
一つ一つの事件も面白いし、何より佐方さんがカッコよすぎます。
続きも絶対読みます。
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ヤメ検弁護士だった佐方貞人が、検事だった頃の話。
新任検事時代から始まり、話者は佐方ではなく、彼の周りの人物の視点で、彼の人間像を炙り出していく……という形式。
ところどころ時代背景を感じるが、はっきりとは時代性を示す表現がないので気にせず読める。
5話が収録された短編集だけど、それぞれの話がまるで長編のように密度が濃い。
5冊読んだ気分になった。
・樹を見る
連続放火犯を追う刑事、南場の視点。
18件の連続放火事件のうち、1件だけ犯人像が異なる……という疑問から、放火事件で唯一死人を出した1件だけは別の犯人がいると突き止めた佐方の手腕。
・罪を押す
スリの常習犯が、出所してすぐにスリで捕まった。
がしかし、この事件は彼の犯行ではないのでは?と疑問を持つ佐方。
・恩を返す
佐方が高校時代の同級生から恐喝にあっているという相談を受ける話。
同級生の過ごしてきた境遇が悲惨すぎる……。
なんとなく、80年代か90年代の設定かなと思ってたけど、当時はこんな感じだったんだろうな、という。
・拳を握る
贈収賄事件の特捜に応援に呼ばれた佐方。
別の地検から応援に呼ばれた事務官が、ひょんなことから佐方と組むことになる。
佐方は、取り調べをしていた重要参考人が無関係という調書を提出して干されてしまうが、一方で解決の糸口を提示していた。
結果、そこから上司が手柄を横取りしたような形で事件を解決してしまうというのが何ともスッキリしない。
・本懐を知る
一応表題作?なのか。
佐方の父親が、弁護士の立場を利用して顧問先企業の会長の金を横領していた、という事件の真相。
佐方父、佐方、事件関係者すべてが真相に口をつぐみ、墓場まで持っていくという“本懐”が描かれている。
過去に放送されたドラマを見ていたので、「あ、これ見たな」というところがいくつか。
他のキャラはとんと記憶がないが、佐方は一貫して上川隆也で脳内再生された。
もう、役者の年齢がだいぶ登場人物と乖離してしまったけど、もっとドラマ版も続きが見たかった。
シリーズはしばらく、検事時代の話が続く。
検事を主人公とした中編5編。優秀で硬骨で人情深い検事が活躍するお話。
それぞれ工夫を凝らして、単純な謎解きや勧善懲悪に堕さないストーリーテリングはお見事だった。
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佐方さんシリーズ。
これまでちょっといいな、くらいに思っている人もこの一冊を読んだら彼に魅了されずにはいられないはず。
やりきれない毎日を生きていくための希望を持たせてくれる柚月さんの紡ぐ物語、素晴らしいです
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佐方検事シリーズ。
佐方の過去を垣間見る一冊。
5つの短編で構成されているが、ひとつひとつが濃厚で、なかなかな重み。
読んでいて飽きないのはもちろん、作者の芯を感じる。
正義とされる警察や検察。
ねじ曲げられていく真実と罪。
大義名分、上からの圧力。
屈しない佐方検事は救いだと思う。
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良い。佐方検事、惚れちゃう。
佐方検事の短編集、5話ぐらい入ってるかな?高校時代の友達の「借りを返す」話が良かった。
強請っている警察官に対して検事バッチを見せてギャフンと言わせるシーン、スッキリした。
自分の信念を曲げずに着々と突き進む。決して感情に任せてうるさく言わないところも好き
面白くてシリーズ全て買ってしまいました。
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佐方貞人シリーズ第2弾。
今回は検事時代の話。
短編集ですが、どの話もとても面白かった!
特に最後の佐方さんの過去の話がとても印象深いし良かったと思います。
オススメです!
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佐方貞人シリーズ第2弾。短編集だがその面白さは群を抜いている。言葉少なめに事件の本質を見抜く佐方が凄い。終盤になるとその内容に加えて、読み終えてしまうという切なさがたまらなかった。ずっと読んでいたい、検事としてではなく人としての本懐が描かれた傑作。
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【佐方貞人シリーズ2】
シリーズ1の「最後の証人」より時系列では遡り、佐方が検事になって間もない頃の話。
シワくちゃのワイシャツも、ヨレヨレの上着ももう気にならない。
5話短篇集ながら、佐方の人物像をしっかり浮き彫りにしている。
佐方本人が語り部となっている第三話『恩を返す』と、弁護士だった父親の秘密に迫る第五話『本懐を知る』が特に良かった。
骨太のミステリーと広島弁で引き込む柚月裕子氏の筆致に感嘆した。佐方の生い立ちも知ることもできるプロットも素晴らしい!!
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さすが、大藪春彦賞受賞作。新人検事、佐方貞人が事件を掘り下げ、意外な真相を導き出すリーガルミステリー。
佐方の生き様もハードボイルドで惹きつけられる。
連作短編(5篇)で読みやすいのもグッド!誰が読んでも、きっと満足する一冊。オススメです。
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検事、佐方貞人の短編物語。
あ〜、やっぱり佐方貞人は裏切らなかった。
五話それぞれ面白かった。
事件の内容だけを見るのではなくちゃんと人を見て真実を追求していく。
情には流されないけれど、どこか優しさも垣間見れて憎めないキャラ。
やはり佐方シリーズは面白い!
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本懐
墓場まで持っていくことでそれに報いることができた
嫌な感じがした記者でさえ
それを墓場まで持っていく
正義の核をどこに見るのか
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読み始めて違和感…ほう、短編集か。
全5章から成っていて、1日に1〜2章ずつ読み進めました。
佐方貞人という主人公以外の人間から、佐方貞人がどう見えるのか。
読むほどに輪郭や背景が見えてきて、ますます佐方貞人が好きになる。
これは全巻読破必至ですね。
面白かった
少し先が読めてしまったが本当に面白かった。いつも本当にこのシリーズは人に対して希望が持てるものだなと思う。世の中汚い人間ばかりではないと救われる。素敵な作品に出会えて本当に嬉しい。また続きも読みたいと思う。
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『佐方貞人』シリーズ2作目。5編からなる連作短編集。大藪春彦賞受賞作品。
* * * * *
本作での佐方は検事として米崎地検に配属されて1年という設定。
高校時代の佐方を描く「恩を返す」、横領の罪に問われ獄中死した佐方の父・陽世の謎に迫る「本懐を知る」以外の3編は、佐方の検事としての佇まいを異なる側面から描いています。
それも佐方に心の内を語らせることなく、各話の登場人物の目を通した佐方という人間の描写にすることで、却って主人公としての存在感を確固としたものにしていました。実にうまい手法だと思います。
巻末が近づくと言いようもなく淋しくなります。そして、早く続編を読みたくて仕方なくなります。まったく厄介な名作シリーズだと思いました。
Posted by ブクログ
飄々としながらも鋭く事件の真実をひもとく検事のお話
それなりに昔の作品ですが、脚色少なく、それがかえってよい作品に思いました。
最後の証人も好きでしたが、
一人一人「本当」が違う、という定義は一貫していて読みごたえがありました。
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検事の世界ってこんなにもドロドロしているのかと思うとぞっとする。罪人を裁くためには人一倍の正義感があったとて容易にできることではない。でも主人公のような検事がいてくれたら、きっと救われる人も増えるだろう。
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検事の職業が理解でき、ストーリーも面白かった。
テレビでたまに聞く特捜地検特捜部の話は興味深かった。
どの短編も主人公の性格と頭の良さを垣間見れる作品となっていました。
Posted by ブクログ
最後の証人が大好きで読みました。
とても面白かった、
日々の生活の中でついつい簡単な道に進みそうになる自分の気持ちをひきしめることができました。
また佐方貞人という人物像を沢山知るエピソードが多く、とにかく魅力的でファンになりました。
素敵な物語をありがとうございました。
次は検事の死命を読みます♪
Posted by ブクログ
『最後の証人』の弁護士佐方貞人の検事時代の短編集。
佐方貞人がいかにして佐方貞人になったのか、短編とは思えない情報量と人物描写でどっしりと読者に伝えてきます。
短編一つ一つの事件も、ぶっちゃけ佐方検事が違うと言ってるんだからきっと犯人は別にいるのだろう‥‥と思いつつも、なんで?どうして?と先を読まずにはいられない見事なストーリー展開でした。
そしてなんといっても、佐方貞人の過去。
少年佐方貞人にこんなことがあったのか‥‥それで今の佐方貞人があるのか‥‥
常に真実を追い求める佐方貞人。でも、それ以上に大切なのは恩と義理。
『最後の証人』だけでも面白かったけれど、本作を読むことでグッと深さが増しますね。
昭和感漂う骨太の男のドラマって感じでした。
Posted by ブクログ
佐方貞人シリーズ第二弾
前作「最後の証人」では弁護士だったが
弁護士に転身する前の検事時代を
5つの短編で描いている。
前作は事件の謎解きに重きを置いていたように思ったが
今回は佐方貞人の人となりが分かり
さらに魅力的なキャラクターとなった。
とにかくかっこいいいい。
第三弾も読みます!
これはとっくにドラマ化されてるなと思って調べたら佐方は上川隆也さんでした。
もうちょっと細身の人が良かったかなー。
松田龍平さんとか。
Posted by ブクログ
五話の短編集、どれも最高です。
特に【本懐を知る】!
結末がみえ易いのに
不覚にも電車の中で
熱いものが込み上げてしまい、
涙を誤魔化すのに必死でした。
Posted by ブクログ
前作同様、とても面白かった。
佐方の人間性が第三者視点で描かれていて、彼の魅力を再認識できた。
事件の捜査にあたって、人間に向き合い、その内面にまで踏み込む。
検事の頃から正義を貫く姿勢が変わらないことが、短編でも十分に感じられた。