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Posted by ブクログ
静かに熱い物語。
本作を一言で表すとこれに尽きると思う。
検察官佐方の造形がなんとも素晴らしい。男たるもの「かくありたいもの」だと憧れる。ここに描かれている五篇の短編はどれも素晴らしいが「罪を押す」と「本懐を知る」の二つが特に心に残った。両編とも陳腐な言い方ではあるが、ヒューマニティーあふれる物語にしあがっている。
本作は検察官佐方シリーズの第二巻らしい。本作では主人公佐方の成長過程や出生にまつわるエピソードも描かれていて、佐方という人間を理解することができる造りになっている、本作を読むことでシリーズ全体をより深く理解できる役割が与えられているのかもしれない。
第一作も読みたいし、続編も読みたい。今の所柚月裕子は僕の期待を裏切らない。
検事を主人公とした中編5編。優秀で硬骨で人情深い検事が活躍するお話。
それぞれ工夫を凝らして、単純な謎解きや勧善懲悪に堕さないストーリーテリングはお見事だった。
Posted by ブクログ
『佐方貞人』シリーズ2作目。5編からなる連作短編集。大藪春彦賞受賞作品。
* * * * *
本作での佐方は検事として米崎地検に配属されて1年という設定です。
高校時代の佐方を描く「恩を返す」、横領の罪に問われ獄中死した佐方の父・陽世の謎に迫る「本懐を知る」以外の3編は、佐方の検事としての佇まいについて、異なる側面から描いています。
それも佐方に心の内を語らせることなく、各話の登場人物の目を通した佐方という人間の描写にすることで、却って主人公としての存在感を確固としたものにしていました。実にうまい手法だと思います。
巻末が近づくと言いようもなく淋しくなります。そして、早く続編を読みたくて仕方なくなります。まったく厄介な名作シリーズだと思いました。
Posted by ブクログ
シリーズ2冊目。
色々な人がいる世の中で、なんだか信じられるものを見つけたような気がした。
こんなにも温かく、真っ直ぐな人が本当にいるのだろうか。
人としての温かさ、誠実さ。そして、その思いが親から子へと受け継がれていることにも胸を打たれた。
生きていると、正しいと思うことを、そのまま貫き通すのが難しい場面がある。
特に仕事では、そう感じることが少なくない。
それでも、この主人公はどんな時も人を信じ、その人の本質を見ようとする。
目の前のことに誠実に向き合い、一つひとつ丁寧に仕事を積み重ねることで、真実へとたどり着いていく。
その姿勢がとても心に残った。
正しさだけでは割り切れないことがあるからこそ、人としての温かさや誠実さを忘れずにいたい。
私も、こんなふうに仕事に向き合える人でありたいと思った。
Posted by ブクログ
オーディブルで聴きました。
「最後の証人」の佐方弁護士か検察官だったころ、または子ども時代のエピソード短編集。面白かった!
柚月氏はどれだけ警察内部事情を知っているのか、その情報が正しいのか知らないけれど、警察ほぼ腐ってる。昭和、平成の話だから、今はこれら腐れ警官は退官して、いい警官だけ残っていると信じたい。
最後の「本懐を知る」は約束を守ったいいお話ということなのだろうが、強姦の犯罪者が逃げ切る話。普通に面倒見のいいおじさんが、急に獣に変貌してしまうって、本当にあり得るのか??いくら魔が差したと言ったって、立ち止まれる瞬間は何回かはあるっしょ。解せない。
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