【感想・ネタバレ】ナースの卯月に視えるもののレビュー

あらすじ

新川帆立大絶賛! 創作大賞2023(note主催)「別冊文藝春秋賞」受賞作

「号泣しました。様々な痛みを抱えて生きる人々を、そっと包み込んで肯定してくれる優しい作品です。」――新川帆立(作家)

★感涙必至のお仕事ミステリーが誕生!★

~元看護師の著者が送る、命の物語~

完治の望めない人々が集う長期療養型病棟に務める看護師・卯月咲笑。ある日、意識不明の男性のベッド脇に見知らぬ女の子の姿が。それは卯月だけに視える患者の「思い残し」だった――。彼らの心残りを解きほぐし、より良い看護を目指したいと奔走する日々が始まった。ナースが起こす小さな奇跡に心温まるお仕事ミステリー。

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ナースの卯月咲笑にはときどき視えてしまうものがあるようだ。どうやらそれは患者の「思い残し」のようで、死を意識したいときに現れる。
思い残しが成仏?消える?患者が思い残すことがなくなるように卯月は動いてしまう。時には危ない目にあうことも。

さて、卯月が視えるようになったきっかけとは?

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2025年12月06日

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一人の女性ナースの成長譚です。
彼女とは全く違いますが私は持病を持っています。
その持病に囚われすぎると生活が困難になることを
実感しているので、最終的に彼女が出した答えは
私にとって同じ答えとして持っていてもいいかもしれない。
と感じました。

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2025年11月18日

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患者の「思い残し」が視える看護師の卯月。

完治が望めない長期療養型病棟なので、話の内容は自然と重い物になる。
自分が死ぬ時も周りの人とお別れの時間を持てる病気が理想だと思う

最後の透子さんの送迎会での挨拶にジンときた

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2025年09月22日

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新川帆立さんが言われるように、とても優しい作品でした。
主人公の卯月が真面目過ぎて、時にやり過ぎる、いや、生き急ぐようなところも見受けられ、ハラハラしながら読み進めました。
卯月が視えるようになった思い残し、そのきっかけは衝撃的ではありましたが、もう完全に吹っ切れたと思ってもいいのでしょうか。

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2025年07月01日

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私も看護師。本当の看護師さんが描いた作品であり、作中に入り込みやすかった。思い残しがみえた時、それを解決するために患者さんのことを知ろうと努力し、寄り添っていく姿勢は素敵だと思った。長期療養型病棟は急性期と比べて患者さんの死が多い。でも、その中で死を温かいものとして受け入れられるように寄り添い向き合っていく姿に感動した。そして、共に働く仲間も優しくていいなって思った。色んなことを経験するからみえてくるものもあるって気づいた。私も患者さんの気持ちに最大限寄り添える看護師になりたい。

オペ室から長期療養型病棟に異動してきた透子がオペ室では患者さんが亡くなるのは負けだと思っていたけど、ここにきてそうではない死を学んだと話したシーンが心に残った。「ゆっくりと時間をかけて患者さんもご家族も先生も看護師もみんなで寄り添いながら迎える死です。そこではお看取りをしながら涙を流すことも、ご家族と一緒に患者さんの生きてきた余韻に浸ることも出来ました。負けではありませんでした」この言葉が温かい看護を表していた。

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2025年03月31日

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看護師のお仕事小説。著者が元々看護師であったという経歴から、医療用語をわかりやすく説明しながらお話が進むので大変読みやすかったです。小説家としてのデビュー作品のようですが、物語構成の軸がしっかりあって素晴らしいなと思いました。

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2025年03月31日

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看護学生である今、本当に出会えてよかったと思える一冊。看護師の方が書いているだけあって現場のリアリティがすごいし勉強にもなる。自分はどのような看護師になりたいか考えさせられる。

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2025年03月02日

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ネタバレ

著者の秋谷りんこさんはnoteで知りましたが、さすがの創作大賞受賞作品だなと思いました。とても面白かったです!
長期療養型病棟の看護師さんのお話でしたが、「思い残し」という要素が加わっていることで、ミステリー作品としても読むことができて楽しかったです。
本の題材としては急性期の病院が舞台のものが多いと思いますが、本作は慢性期の病院で、慢性期ならではの難しさを知ることができたと思います。急性期と違って患者さん一人ひとりの目標を立てるのが難しいですよね。でも卯月は、超短期目標を掲げて、患者さんの望みやQOLの改善に向けて全力で寄り添って勤めていて、最終章の「病めるときも健やかなるときも」は感極まって泣いてしまいました。
一つひとつの章のテンポも良いですし、医療の専門用語もすぐに解説が入るので躓かずに読めます。映像化しても素晴らしい作品ができるのではないかと思います。
これは私だけだと思いますが、この作品を読んでいると何故かお腹が空いてきます、食べ物の描写が多いから?(笑)

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2025年09月30日

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ある事件から患者の『思い残し』が見えるようになった卯月 咲笑。
ある日、意識不明の男性のベッドに、見知らぬ女の子の姿が、、、それは、、、。

日々の仕事に悩み、迷いながらも、より良い看護を目指し、一歩一歩進んで行きます。

この作品に、自身も看護師として働いていた秋谷さんの温かい眼差しを感じます。

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2025年09月15日

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ネタバレ

前半、「思い残し」のためにここまでする?と卯月の危うい行動にヒヤヒヤしたけど、背景を知って腑に落ちた。
だんだんと「思い残し」との付き合い方も変化して行ったけど、最初の2つは卯月の無茶が結果的に良かったのだと思うと、少し複雑。

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2025年09月05日

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ミステリーだがあまり注目されない
療養型病棟が舞台で新鮮だった

看護の大変さがわかる内容で
死と向き合う人たちの葛藤を思い残しという
表現でよく表現している

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2025年08月02日

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秋谷りんこのナースの卯月に視えるものを読んだ。
看護師の卯月は一緒に暮らしていた人の突然の死から、勤めている長期療養施設で、患者さんの思い残しがみえるようになる。
結構評価が高かったので期待しすぎてしまたようだ。
著者は実際に看護師として働いていた。
実際患者さんの死と向かい合うのは、医者も大変だが看護師も大変だと思う。
自転車仲間や知り合いにも看護師さんは要るが、こちらから仕事について聞いたりはしないので生の声は聞いてないが、私が入院したときもいつもの笑顔で頑張っている姿は素晴らしいと思う。
ドラマになりそうな話だった。

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2025年07月23日

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卯月咲笑、長期療養型病棟のナース。悲しい過去があり、その後患者の「思い残し」が視えるようになる。夜勤明けなどに走り回って患者のことを知り、できることをしようと一生懸命。そばにいてそっと寄り添ってくれるような、作品。お仕事本は勇気をくれるから好き。作者も看護師経験があり、リアルに描かれている。

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2025年07月13日

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ネタバレ

13年の看護師経験のある作者のリアルな医療「お仕事小説」。
実は、本格ミステリーが好きだというインタビューの言葉通りに、死亡退院率四〇%と言われる長期療養型病棟に勤める5年目の看護師である主人公が、終末期の患者の「思い残し」の問題解決に奔走する6つのエピソードから成る。
でも、この作品はそんなファンタジーなエンタメ要素よりも病棟での男女の体臭の違いであったり、「正解のない看護」、夜勤明けのテンション、都市伝説的な“看護師あるある”など看護師視点の「お仕事小説」としての面白さだと思う。
作者の看護師としての「思い残し」?看護観を余すことなく詰め込んだミステリー要素の愉しみもある読み応えのある作品だった。

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2025年06月26日

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お話はフィクションだけど、日々人の生死に間近で接していたら、こうゆうのを実際に視たり感じたりする人はいそうな気がする。
どのお話もよかったけど最後の“病めるときも健やかなるときも”がすごく感動した。
亡くなる前に病室で開催された結婚式。

“死が二人を別つときがきても、きっと気持ちは変わらないのだろうと思えた。心の中にいる大切な人を想いながら、しっかり生きていく。それが、残された人にできることなんだ。”
と言う言葉が印象的。
千波との果たせなかった想いを重ねて卯月自身の心残りも少しでも解けたのかな思う。

そもそも卯月の勤務する長期療養型病棟というところがどういうところなのか初めて知った。回復を望めないという状況で、いかに患者の心に寄り添いながら死を迎えるのか。それを考え、葛藤し話し合いながらよりよい看護に向けて誇りを持って日々取り組んでいるということがよくわかる。
看護師さんたちを尊敬するし、感謝しなければいけないなと思いました。

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2025年06月20日

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私は事故で入院生活が長かったので、この本を読みながら、私を看護してくれた看護師さんたちのことを思い出した
名前こそ忘れてしまったけど、今でも会えば全員の顔はわかる
いろんなことを思い出させてもらった1冊

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2025年05月12日

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看護師のお仕事小説

こんなに丁寧にわかりやすく看護師の仕事が書かれている本は初めて読んだと思います

看護師の仕事って
大変だし、辛いし、報われないことも多い
無力感に苛まれることもある
それでも
あなたがいてくれて良かった
ありがとうございます
そう言われることで、この仕事をやっていて良かったってそう思えるんだよなって思い起こされることが多かったです

看護の仕事は素晴らしい

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2025年04月05日

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元看護師が書いた医療系のミステリー(?)。
死に近づいた患者が「思い残し」があると、病床の側に人が出てくるようになり、あるきっかけで見えるようになった看護師の卯月がその思い残しを解消しようと助けて行く。それが事件、事故を見つけることになる。最初のうちは、そこまで立ち入って行くのか、探偵まがいかと思ってしまう。やはり熱中し過ぎて医療ミス寸前まで行き、徐々にフェードアウトして行く。
同性との恋愛、結婚が何度も出てくる。帯に号泣とあったが、あまり泣けない。過酷な医療現場の状況に大変さを強く感じる。
長期療養病床で終末期医療なので死の様相が濃い。自分も辿る道と思うと、できる限り家族や医療関係者の手を煩わせたく無いと思ってしまう。

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2025年03月11日

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長期療養病棟に勤める看護師卯月。卯月が特殊な能力を持ってしまい、患者が気になっている「思い残し」を見ることができる。最初はその「思い残し」を解決したい気持ちに従って動くのだけれど、ナースとして毎日丁寧に仕事をしていくうちに、患者さんやその家族に丁寧に寄り添っていくことの大切さに気がついていく。そして自分の専門性をどのようにしていくかも見つけていく。看護師が成長するためにプリセプターという仕組みで少し先輩の看護師が新人看護師に寄り添って成長の見守りをするということや、看護師さんたちが何を考えたり、ミスを犯さないようにどう気をつけているかなど、現場の様子がとてもわかりやすく描かれていて、最後まで一気に読んだ。

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2025年01月16日

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患者の思い残しが見えてしまうという、少し不思議な出来事を解決するために奔走してしまうナース卯月。
体も動けない患者、それぞれが抱えている思い。日々お世話していると、それを何とかしてあげたいという優しい気持ちになるのでしょうか。
それにしてもナースの仕事は大変だと、感謝の念を感じます。
実体験に基づく描写がリアルで、話に入り込みやすい本でした。

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2025年01月09日

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☆4

以前タイムラインでフォロワーさんの感想をお見掛けして気になっていた作品です。

長期療養型病棟に勤める看護師が主人公の物語。
お仕事小説ということで、普段はなかなか知る機会の少ない医療現場の裏側を知ることが出来て、とても興味深く読ませて頂きました。
専門用語もたくさん出てきたのですが、分かりやすく丁寧に説明してくださっているので勉強になりました!

どのお話も良かったのですが、6章のお話がとても感動的で思わず泣いてしまいました…(っ ̫ ; ˘)
続編も出ているとのことなので、今から読むのが楽しみです❁⃘*.゚


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2025年01月07日

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人生で初めて20日間入院し、看護師さんにお世話になったため、読んでみようと思った。主人公には病人の想いが視え、その想いが果たされるような行動をする。
最後は一気に読み終えた。次作も読んでみたいと思った。

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2025年12月03日

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実際のナースも患者の心境に想いをはせることはあるだろう。弱って床に伏せる人にも生き生きと活躍していていた時代や場面があった。心は病室になんていない。思い残しは誰にでもあるだろう。純粋な若い看護師の主人公は、愛する人を突然失った時から、患者の思い残しを視る能力を得た。実際は多忙な看護師に、自分が視たものの確認などできないだろうが、患者の心を想う気持ちはわかる。著者は元看護師だそうだ。医療用語の説明もわかりやすい。

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2025年06月09日

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「思い残し」が視える看護師の卯月。
人生をやり残しなく終えることが出来る人は、ごくわずかだと思う。
死ぬまでにやりたいことを日々考え、自らは生きていくこと。
そして、誰かのために自分が出来ることをやること。
両方を忘れないで、毎日の時間を大切に過ごしていきたい。

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2025年06月09日

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看護師卯月咲笑は、死期が迫った患者の『思い残し』が見える。
『思い残し』を解決して、患者に寄り添いたいという優しさ溢れる話だけではなく、看護師の仕事の厳しさとやりがいも味わえる。
劇的な展開もなく、感情が揺さぶられることもないが、いい話だなあとしみじみ味わった。
続編が2冊あるようで、いずれ読んでみたいと思う。

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2025年06月04日

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中堅ナースの卯月が患者の側に見える『思い残し』を解決しながらナースとして、人として成長していく姿を描いた物語。元看護師の著者が書いただけあって、臨床の患者像や疾患像などはわかりやすいが矛盾なく描かれていた。看護師だけでなく、それに関わるスタッフ(作業療法士と言語聴覚士、救急救命士など)の姿が出てくるのも珍しいなと感じた。物語は、6人の患者の『思い残し』との物語なのでボリュームも少なく、ドップリと言うよりサラッと読める内容で、通勤通学で短時間に読むにも適しているかも。続編ももう少し時間を開けて読んでみたい。

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2025年05月06日

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主人公の卯月は長期療養科の看護師である。ある日を境に卯月は患者の思い残しが見れるようになる。その思い残しを取り除いていくお話し。医療に携わってる人や大事な人の生死に直面した人にはより考えさせられる1冊だと思う。最初の方はそこまで肩入れする必要があるのかなと思ったりもしたが、同僚の看護に対する想いがこもっていて心に残った。

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2025年05月02日

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元看護師ならではの看護事情や医療用語もあり患者さんの様子などリアルだった。「思い残」に事件性があるのは思ってたのと違ったな。

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2025年04月22日

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長期療養病棟で働く看護師の卯月咲笑。彼女はある時から患者さんの「思い残し」を視ることができるようになった。
その「思い残し」が何なのか気になる卯月は調べ始める。
偶然見かけた監禁された少女、DVを受けている女性、受取詐欺に手を染めた青年など、思い残しとなる人は様々。患者さんも意識がない人や末期の患者さんなどこれも様々。
卯月はその人たちの思い残しを知る事で人生の一部を垣間見る。
卯月自身も忘れられない悲しみを抱えていて、その悲しみと向き合うことで前に進んでいく。
1人の女性の成長物語。

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2025年03月17日

Posted by ブクログ

人の最期と向き合うことに対するやるせなさはもちろんあるのだろうけど、卯月を含め看護師たちみんながそれを消化している。その潔さが、ものすごく温かい眼差しで描かれていると思った。
やはり悲しみはそこにある。だがそれは、負けではないのだ。

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2025年01月19日

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