小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレなんでこんなに面白い作品を読まずに1年も放っておいたのか…自分が愚かすぎて笑えない。
まず単純に、一冊の本が出来上がるまでの過程が興味深すぎて、これからの読書がもっと楽しくなりそう。
以下、ガチネタバレなので要注意。
緒沢千紘が、いち編集者の立場を逸脱し、元々大ファンだった天羽カインと個人的な距離を縮めていくにつれ、だんだん目線が変わっていく様が面白い。始めは仕事熱心なマジメキャラだったのに、どんどん恐ろしく変貌し、物語の核はこの人にある事がわかると作品の雰囲気がガラッと変わって見えてきた。
個人的には石田三成がいちばん好き。どんなに天羽カインから暴言を吐かれても、編集者の立 -
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「ただ、星を守りたかっただけ」。
物語の前半では十分に掴みきることができなかったこの言葉の意味が、残されたページが少なくなり、だんだんと自分に落とし込まれていくにつれ、涙が止まらなくなった。
暁闇に金星が輝くときがきっとくる。だから、それでも、やっぱり生きなければいけない。生きよう。
読み始めには想像していなかった、身体の隅から隅まで染み渡るような愛を感じられる、だからこそより一層切なく、苦しくも思える物語。
あの首相銃撃事件と宗教問題を彷彿とさせる題材でもあることから、殺傷事件の犯人の手記からなる前半で描かれる宗教に狂わされた彼の人生に、某事件の被疑者を重ね、思いを馳せずにはいられなかっ -
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家族の問題がどんどん明らかになる。
素敵な人だって何か勘違いや思い込み。人の汚さが絡むと悪魔に変異してしまう。
でも、人は良い時を知っているからその情から本当のことは話せないまま時は流れてしまう。
表面上では、誰もが幸せに生きてるのかなと勘違いしてるけど、それは見えていないだけ。
頭の中は誰もが真っ暗の中で生きていて何か傷を抱えている。何か失ったり無くした時にそれは気づくのだと思う。
親の介護とか、何かを言われたとしても私は女性だからとかそんな理由で諦めたくない。
自分のことを知らない人に私のことを何か言われてもどうでも良いと感じる。世間の評価とかだって環境が違う土台が違う。そしたら結局何が良 -
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ネタバレ「孤狼の血」の続編
前作でガミさんを失い、郡部の駐在所に
左遷された日岡秀一(脳内:松坂桃李)の物語
山々に囲まれた田舎の駐在さんとなった日岡に、
こんな怒涛の面白い展開が待っているとは!!
正直「孤狼の血」より好きでした。
前作からの登場人物に、
一ノ瀬や晶子の存在にホッとし
味方(と言っていいのか?)のはずの
瀧井の不穏な動きに目をみはり
監察官 嵯峨の左遷に「ざまぁw」と嘲笑する。
脳内で映画でのキャストが縦横無尽に動き回り
小説を読んでいるのに映画を観ているような
変な感覚で、ページをめくる手は止まらない。
すっかり「孤狼の血level2」が映画完全オリジナルだと失念していたので -
購入済み
面白かった。
上巻では少し間の抜けた感じで描かれていた
三銃士とダルタニヤンだったが
下巻では原作通りの活躍を見せて爽快でした。
結末は読んでのお楽しみで、
とても面白かった。 -
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三部作を何とか読み終える。前作は3人だったけど、今作は一人増の4人の視点に。慣れたのか章が短いからか、行ったり来たりの読み辛さは前作ほどではない気がする。モナの住んでたフロリダや久美子が訪れる普通っぽいロンドンの描かれ方が割と普通だからかもしれない(治安は良くない)。
最後に来てT/Aや神話にまつわる謎が明かされて、あぁそういうことと分かる展開。この作品と連続して読まないと『カウントゼロ』は消化不良のままだったな。
”変化したとき”、80年代にすで予言されてることだし、AIが知性を持つシンギュラリティはそのうち来てしまうんだろう。そしてそれは人間から見れば神のような宗教的存在になるんだろうな、 -
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ネタバレあまりにもつらい人生(?)を生きてきた主人公。最後に脳の記録からつらい人生を消去するか記録を改ざんしたほうが、幸せになれるがどうするかと問われたときに、出した彼女の答えがものすごく考えさせられたし、そのページをめくる手が止まらなかった!
「過去と向き合うことと見つめることは違う」「過去を見つめながら、自分のために自分の人生を生きていく」非常に哲学的でどこまでも人間的な考えだった。忘れたほうが幸せ、だからすべてを消去すべきという超合理的な正論に対して、それは正論かもしれないけど、自分にとって納得解ではない、自分の人生に自由と責任をもつため、どんな辛すぎる過去も引っくるめて最期まで生きていく。そん -
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新刊を買ったのは、どれくらい振りだろう?数年、いや二十年以上前になるだろうか?この本が文庫版で出版されると知って(単行本が出ている事は知らなかった)、気にはしていたが発売日に本屋に行く事が出来ず、翌日に行ったが見当たらず(店員に聞けよ)、次の日曜日に近くの大きな本屋に行くも見当たらず(店員に聞けよ)、諦めきれずに数日が経った。
別件で家族で買い物に出掛けた際に、地下駐車場に車を停めることになった。用事を済ませ駐車場を出る事にしたのだが、
「地下街で◯千円以上お買い上げの方は、◯時間分無料にさせて頂きます」と書いた貼り紙を目にしたのだ。
ならば買わなければならぬだろうと、嫁と二手に分かれ買 -
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たまたま「お金に守られていた」だけの自分が、主人たちの善悪を判断することはできないと感じた。
もしこれと似たような境遇であったとき、自分は犯罪を犯さない、と言い切れるだろうか。自分の家、つまりは「居場所」を確保するための手段は厭わないのではないだろうか、と感じた。
あくまで「金」はれもんを復活させるの手段であったのに、いつからか金自体が目的化し、崩壊していった。崩壊していく過程が非常にリアル。
ヴィヴさんの「あいつらは考えないから幸せなんだよ」というフレーズが刺さった。色々思うところはあり、完全に賛同はできないが、金は幸福を産む魔法ではなく、不幸を減らす魔法であると私は感じた。
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ネタバレ2024年に『月ぬ走いや、馬ぬ走い』で群像新人賞を受賞した著者の2作目。ファミリー・ヒストリーに沖縄と戦争にかかる歴史を織り合わせていくスタイルは前作と同様だが、ポップカルチャーとストリート文化の援用がより前景化されていることが目を引く。
ストーリーは、戦時下の沖縄でも沖縄語を使い続ける徴として「赤インコ」と呼ばれた少年と、彼の死によって生きることができた修二の縁から始まった時間を縦軸に、その孫世代の少年少女が「高い壁」が立ちはだかる現代の沖縄の「生きづらさ」に取り込まれ、対峙していくかたちで展開する。酷い苛めの被害者だった行生がグラフィティ・アートの担い手として想像力にこの島に「タグ」
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