あらすじ
悪徳刑事・大上章吾の血を受け継いだ日岡秀一。広島の県北の駐在所で牙を研ぐ日岡の前に現れた最後の任侠・国光寛郎の狙いとは?日本最大の暴力団抗争に巻き込まれた日岡の運命は?『孤狼の血』続編!
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孤狼の血シリーズで1番好きな作品。
大上さん亡き後、喪失感がある主人公に兄弟と呼べる人間ができるお話です。正直これを中学時代の給食の後に読んでいて、教師に何読んでるの?と聞かれた時は答えにくかったです。
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孤狼の血が大好きで、続編の本作は必ず読みたいと思っていた。
今回もしびれた。極道の世界と警察官との関わりを巧みに描いた物語。一気にのめり込めた。
日岡刑事。心和会の国光。どちらも文句なしにカッコ良い。
続編である暴虎の牙。読むのが楽しみ。
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「孤狼の血」に続く第2弾。前作に劣らない傑作。
血生臭くもリアリティのあるヤクザの描写で現代版「仁義なき戦い」とも言われているが、迫力と物語の面白さは同意するものの、そもそも「孤狼の血」シリーズは主人公が警察官であり、しかも本作は仁義「ある」戦いだ。
前作は広島抗争を題材にしていたが、本作は史上最大の暴力団抗争「山一抗争」を題材としている。前作の最後に年表で主人公の日岡を僻地の駐在勤務に左遷と書いてしまったため、作者は本作で単なる駐在をどう抗争に関わらせようかと困ったらしい(笑)
前作の大上刑事に当たる本作での主要人物はヤクザの国光だ。この国光との関わりを深めていく中で日岡は悪徳警官として開眼していく。前作で大上の「血」を受け継ぎ、本作で自分の生き方に「眼」を開くというタイトルの系譜だと私は理解している。
柚月裕子氏自身が語っているように本作のテーマは「正義と仁義」だ。これは警察とヤクザに限った話ではない。浮薄で自分勝手な正義を振りかざしてSNSで匿名で誹謗中傷する輩の多い現代。そこに身勝手な正義はあっても人としての仁義はない。私たちが生きているこの時代は正義ばかりが横行し、仁義のない世の中だと思う。
ちなみに本作の国光のモデルになっている石川裕雄氏は「ヤクザの鑑」と言われており、現在も旭川刑務所で服役中。石川氏のことを書いた「極道の品格」という本なども出版されている。
作者は日岡の成長を三部作でいるようなので、次回完結作の「暴虎の牙」を読むのが楽しみだ。
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個人的に狐狼の血より好きでした。
国光が魅力的なキャラクターすぎて…これぞ私が求めていた仁義を貫き通す極道の姿でした。
印象に残っているのは国光が川で溺れてる子どもを真っ先に助けに行った時のこと。
すぐに遠くに行ったけどつけ髭も外れて龍の刺青が濡れたシャツから透けて見えたシーン。祥子目線で見た気持ちになってる。まさか祥子の通報で終わっちゃうなんてなあ…。
あと日岡と盃を交わすところ。ちゃんと有言実行する国光に痺れる。捕まるまでにやらなあかんこともかっこよすぎるし最後の裁判でも最初から最後までかっこよすぎる。
一之瀬さんはなんで国光なんかと仲良くしてるのか?って思ったけど一之瀬さんも国光も仁義通す人やもんな。
日岡も大金叩いても国光のために犯人探そうとしていてあぁ〜となってしまった。
プロローグはどこかの極道同士の会話かと思ったけど読み切ったあともう一度読むと全部わかっちゃう。あぁ〜。国光と日岡の物語もっと見ていたかった。
国光最後明石組の者に殺されたけど本望やったんやろうなあ。
狐狼の血3部作終わってほしくなさすぎる。国光で開花した日岡をまだまだ見ていたすぎる。
だんだんガミさんのようになっていく日岡見ていたすぎる。
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派手なドンパチは1作目、3作目と比較すると少なめでクライマックス以外は基本的に淡々と話が進んでいく。なのに飽ることなくページを巡る手は止められず、いつ嵐が訪れるのかと気になって一気読み。クライマックスは安心して見ていられるのに圧巻。日岡の成長も然る事乍ら、国光があまりにも魅力的すぎる。素晴らしい作品が故に実写化のlevel3が駄作にならないか心配になる。
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ネタバレというか勝手なクロスオーバーなのですが、龍が如くという極道ゲームにハマっています。その時にこの本を読み、真島吾朗という隻眼でヒ首使いの推しキャラとそっくりに感じました。
男気のある行動や最後の顔に傷を付けるシーンが大好きです。
往生すんなやぁ……
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柚月さんの作品なのでかなり期待して見てしまうのでハードルは上がってるはずなんですが・・。期待を裏切らない!日岡と国光の盃かわすシーンが痺れます。面白かった~。
構成の巧さに痺れる
状況説明 背景説明に週刊誌の記事を引用したり、田舎の女子高校生がはからずも事件の引き金を引いていたり、ストーリー構成の巧さに痺れてしまう。このストーリー構成の作り込みがあまり度が過ぎると、昔の伝奇小説のようにわざとらしくなりすぎるが、この作品は適度に抑えられていてとても読ませる。
正義から仁義へ
主人公、日岡の前作での揺らぐ正義感が今作では正義から仁義へと揺るぎない心情がテンポ良く描かれ新登場のキャラクターも魅力的でした
完結となる次作が非常に楽しみです。
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2025.06.明石組の組長の武田が義誠連合を率いる国光によって殺害された.そんな中,日岡は晶子の店で国光と会い,国光は,「いつか目処がついたら日岡の手で手錠を嵌めてもらう」と言う.日岡が左遷されている田舎の駐在所近くのゴルフ場建設現場に国光たちが隠れていた.しかし,警察に見つかり国光たちは立てこもり人質として日岡を要求する.その後,日岡と国光は盃を交す.明石組と心和会が手打ちとなったのを確認して,国光たちは警察の前に出て,日岡に手錠を嵌められる.国光は旭川刑務所に拘留されるが,その後,国光の親分の北柴が誰かに殺害されたため,国光は日岡に犯人探しを依頼する.日岡は犯人を割り出し,国光たちが処刑する.その後,服役していた刑務所内で国光は,やはり同じく服役していた明石組の組員によって殺される.ヤクザものなので,ちょっと引いて読んでいたが,それぞれの正義があり,展開も面白くて良かった.
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前作「孤狼の血」は1年以上積読しようやく読破。
今作も1年半の積読後にようやく…。
読み始めると止まらないくらい面白いのだが任侠の世界観に敬遠してしまうきらいがある。
でも内容は面白い。
さぁ、3作目はまだ手元にないがどうするかな。
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登場人物や関係性を忘れないうちに続編を読もうと思っていたが、ヤクザの人間関係はややこしい。細かくメモしてもなかなか頭に入らない。でもそれだけ沢山の人が関わり、横にも縦にも分厚い世界があり特殊な構造をしているとわかって面白かった。
なんといっても国光がカッコ良かった。言ったことは必ずやる、約束は違えない、信頼に値する男である。エピローグは悲しかったが、親の仇をしっかり取ろうとするヤクザのほうが国光と気が合うかもしれないと思った。
日岡のその後が見られたのもよかった。まだヤクザの世界を渡り歩くには早く、ガミさんのようにはいかず危なっかしいところもあるが、人格や気質を見込まれて国光に仕上げてもらったような形だと思う。続きも楽しみ。
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狐狼の血では大上の若い頃は描かれていなかったが、日岡の考え方や行動が、若い頃の大上を彷彿とさせている気がした。
暴虎の牙でどう完結するのかがとても楽しみ。
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『孤狼の血』の続編。前作の事件で田舎の駐在に左遷された警察官・日岡が、任侠・国光との出会いを機に大上の後継者としての凄みを増し、明石組と心和会の血みどろの抗争に巻き込まれていく。
任侠小説は苦手だが、このシリーズは別。本作の国光は、“筋を通す生き方”と人間性の高さが際立ち、非常に魅力的な人物だった。
『孤狼の血』に比べてドロドロ感は控えめ。〇〇組や〇〇会が多く登場し、複雑な抗争の構図に頭を使う場面もあったが、物語自体はシンプルで読みやすい。ただ、もう少し奥深さがあればさらに楽しめたかもしれない。
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骨太任侠小説第二弾!日岡も相変わらず男気があるが、今回の主人公(?)国光の筋の通った男気に、盃を交わしたくなる!いや、暴力団はいない方が良いのだけども。
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県北へ左遷された日岡は、明石組抗争の首謀者である国光が自分の駐在範囲に潜んでいることを突き止める。
国光がある時がくるまで見逃してほしいと願い出て、日岡もそれを認めて日々を過ごすが、明石組の抗争がいよいよ活発化してくる。
日岡も徐々に大上化してきているのが面白い。
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『孤狼の血』シリーズ第二弾
『孤狼の血』が面白かったので、そのまま続けて極道の世界へ
今作も刺激的〜。✧。・゚
まさかの展開
極道と警察官が… ?(((;꒪ꈊ꒪;)))
今作は国光という魅力的なキャラが登場する
仁義を貫き通す男じゃけえ、
格好ええのお〜
惚れてまうがなあ〜(ᗒᗨᗕ)♡
ガミさんの秘蔵っ子日岡はド田舎に左遷されたが、虚しい思いをしながらも返り咲く機会をうかがっている
自分は広島に絶対帰ってみせる
巡査部長に昇格して
国光の手に、手錠を嵌めて…
立てこもり事件が話のクライマックスなんだけど、読み終わって半日経った今も二人のやり取りが脳裏に焼き付いて離れない
(もう、どうしてこんなお話描けるのかしら?)
日岡の頬の傷はただの傷とは違う
国光の刻印じゃけん
刑事という名の極道
目的の為なら外道にでもなれる”凶犬”だ
最後に私は叫びたい
国光〜、お前もか〜๐·°(৹˃̵﹏˂̵৹)°·๐
晶子さんの手料理が、食いたい〜\(ᯅ̈ )/
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うーん微妙〜に面白くない。主人公の日岡はなんもしてないのにえらい親分の五分の兄弟になったりちょっと不自然じゃない?大上の部下だっただけなのに狭客に認められすぎだろ。ただやっぱりカッコいい描写はうまいなあ。なんとなく雰囲気で面白いって思っちゃえる一冊ではある。星3にするほどつまらなくはなかったので消極的星4。
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虎狼の血の続編。
前作で大上と組んでいた若い日岡が主役。はじめから日岡が山奥で僻地の駐在所に左遷されている。
極道と警察官が関わり合うとどうしても汚職と言いたくなるのが昨今だが、作品の舞台は今より少し昔の、携帯電話も発達してない時代。少しまだ、極道にもそれなりの筋ってもんが大事にされていた頃だと思う。ろまん。
正義ではなく仁義という義の立て方というか在り方というか。
仁義を通す国光と彼を慕う舎弟たちが、どこか懐かしく愛らしい。
ただ、仁義を通す者に真っ向から対立する仁義があるなら、それは衝突しかないわけで、そんな切ない結論になるとは。
そんなところが染みた。
面白いが、重い。でもそこが作者さんの魅力だと思ってる。
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平成も今日が最後じゃのぉ。
ってな事で、柚月裕子の『狂犬の眼』
狐狼の血の続編で広島の刑事とヤクザの話しよのぉ。
ガミさんの意志を受け継いだ日岡がやるけぇのぉ。
ホンマこりゃおもれぇわ!
また、続編出そうなラストじゃったのぉ。
映画も続編出るんかのぉ?
2019年19冊目
Posted by ブクログ
序盤の静から、中盤にかけて徐々に動へと物語が進み、一気に盛り上がる 後半は次作への布石って感じだったなぁ
一作目とは全く異なる印象だが、明らかに日岡の物語
三部作なので、前作読んでから必ず読むべき作品
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午前中に「孤狼の血」を読み終え、勢いそのままにprimeで映画版を楽しみ、夕方からシリーズ第2作となる本作を読み終えました。
「狐狼の血」と比べ、血生臭い抗争シーンが少ない分、非常に静かな作品です。
ヤクザ物で静かな作品って表現もどうかとは思いますが、確かに本シリーズの主人公は警察の日岡ですから本来は血生臭過ぎるのが違うのかもしれませんが...
しかし静かな立ち上がりでしたね。
左遷され田舎の交番勤務となった日岡の静かな日常が心和会の国光の登場とともに一気に荒れ狂う。
「あんたが思っとるとおり、わしは国光です。指名手配くろうとる、国光寛郎です」
「わしゃァ、まだやることが残っとる身じゃ。じゃが、目処がついたら、必ずあんたに手錠を嵌めてもらう。約束するわい」
国光が立て篭った建築現場で一般人と入れ替わる形で人質交換として送られた日岡はそこで国光が何をする気なのかを知り、国光と五分の盃を交わす。
警察がヤクザと盃を交わしちゃうんです⁉︎
そして約束通り国光は日岡に手錠を嵌められ...
ん?
まだページが残ってる...
本作のラストで日岡は「例のもん、受けとります」と晶子に告げ、大上が日岡に残したものを引き継ぐ。
そしていよいよシリーズ完結編「暴虎の牙」へ。
急ぎ入手しないと^^;
個人的には本作で出番の少なかった一ノ瀬の暴れる姿を期待しています。
そして、何よりガミさんの意志を受け継いだ日岡がさらにパワーアップして登場する姿が待ち遠しくて仕方がありません。
説明
内容紹介
『孤狼の血』続編!
悪徳刑事・大上章吾の血を受け継いだ日岡秀一。広島の県北の駐在所で牙を研ぐ日岡の前に現れた最後の任侠・国光寛郎の狙いとは?日本最大の暴力団抗争に巻き込まれた日岡の運命は?『孤狼の血』続編!
内容(「BOOK」データベースより)
広島県呉原東署刑事の大上章吾が奔走した、暴力団抗争から2年。日本最大の暴力団、神戸の明石組のトップが暗殺され、日本全土を巻き込む凄絶な抗争が勃発した。首謀者は対抗組織である心和会の国光寛郎。彼は最後の任侠と恐れられていた。一方、大上の薫陶を受けた日岡秀一巡査は県北の駐在所で無聊を託っていたが、突如目の前に潜伏していたはずの国光が現れた。国光の狙いとは?不滅の警察小説『孤狼の血』続編!
著者について
●柚月裕子:1968年、岩手県生まれ。2008年、『臨床真理』で『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞を受賞。16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞を受賞。丁寧な筆致で人間の機微を描きだす、今もっとも注目されるミステリ作家の一人。他の著書に『最後の証人』『検事の本懐』『検事の死命』『検事の信義』『蟻の菜園‐アントガーデン‐』『パレートの誤算』『朽ちないサクラ』『ウツボカズラの甘い息』『あしたの君へ』『慈雨』『盤上の向日葵』などがある。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
柚月/裕子
1968年岩手県出身。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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悪漢刑事の闇の遺産(警察内部の不祥事のネタ)を
引き継いで元監察の上司を脅したはずなのになぜか
地方の駐在所に左遷された主人公、暴対法導入前の
ヤクザ同士の抗争の後始末でピリピリしている現場
から外れた田舎で巡査として地味な日々を送ってい
たが、抗争の実働部隊が工事関係者に紛れてコンタ
クトを取ってきた、好むと好まざるを問わずに次の
抗争の火だねを抱える事になる
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このあと関東連合みたいなのがのさばってカタギとの境目が無くなり、残党は今なお闇バイトの首謀と化している。
悪はなくならず、秩序は崩壊した。暴対法の是非はとても難しいところ。
Posted by ブクログ
前作でガミさんから薫陶を受けた日岡の話。
ヤクザ国光がカッコ良すぎるのもありつつ、なんだか昭和の典型的なヤクザ映画に日岡が絡んでるような感じになってました。
そのせいか、あまり物語に入り込めませんでした。