あらすじ
巨大地震が地下都市を襲い、女性が遭難。しかも、彼女は「見えない、聞こえない、話せない」三つの障害を抱えていた。頼みの綱は一台のドローン。操縦士のハルオは、遠隔から要救助者を発見し、安全地帯まで誘導するという前代未聞の作戦を任される。迫る浸水。猶予は六時間。女性の未来は脱出か、死か――。想像の限界を超える、傑作ミステリー。
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Posted by ブクログ
「一人で何とかしなきゃいけない」「一人でできるはずがない」そんな呪縛に囚われている私たちは、主人公と同じように単純なことを見落とし、トリックにハマってしまいます。
絶望的な状況の救出劇を通して、”人間の限界値は、助け合うことでどこまでも広げられる”という強いメッセージ性を感じ取りました。
Posted by ブクログ
ドローンビジネスを手がけるベンチャー企業で働く高木ハルオ。兄を水難事故で失い、近くにいたのに助けられなかった後悔から災害救助という言葉を目にして今の会社に入った。巨大地下都市計画のオープニングセレモニーの直後、巨大地震が起こる。地下5階建ての都市の中で、「見えない、聞こえない、話せない」YouTuber、中川博美が被災する。ドローンで彼女を誘導し、火災と浸水が起きた地下都市から彼女を救うことが出来るのか。「無理だと思ったらそこが限界なんだ」という口癖の高木が先輩社員の花村、我聞、消防士の火野、中川の介助者の伝田たちと協力しあって、中川の救助というミッションに取り組む…
直近で読んだデフ・ヴォイス夢見る言葉でも盲ろう者の話が出てきたが、今回は三重苦。
昔の話ではあるが、私に点字を教えてくれた先生のガイドヘルプをしたことがある。ほとんど要らないんじゃないか、というくらい、歩くのには長けた人であったが、新たに出来た建物であったので介助者があるといい、という話で買ってでたことがあったのだ。その建物は障害のある方が使うことが前提になっていたので、盲の方への案内も点字だけでなく、音での説明もあった。例えばトイレは突き当たりを右に曲がって何メートル、とか。何メートルよりも何歩のほうがいい、という話もあって、その辺を先生と詰めた覚えがある。
聾の方へのヘルプとしては要約筆記をしたことがあって、担当した会場にいた手話通訳の方が盲ろうの方への介助を勉強している最中で、私の点字の先生に指点字の話を質問していた。
盲ろうの方は全国で1万人以上いるという。
「アリアドネ」はクレタ王家ミノス王の王女で、最近?だと「テセウスの船」というドラマのタイトルにある「テセウス」を助けるためにラビリンス脱出の知恵を授ける王女様だ。テセウスを助けた後のアリアドネの運命は、非常に理不尽な物を感じるのだけれど、この話のタイトルには関係ないかな。
韮沢の八つ当たりについては「なんだかなあ」と思うし、あんなこと言っておいて、妹のためにドローンを貸してほしい、とかよく言えるよな、と思う。
高木が主体の文章であるが、消防士の火野さん、先輩社員の我聞さんのアシストが非常に良い。
中川の障害詐称疑惑でみんなの心が乱れそうになったときも、立て直しをしていくチームが素晴らしい。そしてこれは障害のある方に深く関わった人にはあるあるな体験だと思うけれど、人間ってこんなこと出来るんだ、という能力の開発。もちろん、そういう体験をしなかった、という人もいるかもしれないけれど、少なくとも私は障害のある方と関わって、凄い、と思ったことが多々あるし、他の方からもそのような話を聞いたことがある。
惜しむらくは私の能力不足で、3D的な状況説明が上手く脳内に思い浮かべることが出来なかったこと。
本当に凄い、小説だと思った。
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自分が主人公になって読み進めることができた。
自分の想像力ではとても思いつくことのできない内容だとは思ったが、まさか最後の最後に素晴らしい結末が待っているとは
数時間で読めた
Posted by ブクログ
最高でした。あらゆる意味で「光」の物語だと思います。違和感を残して終わるかも思いきや……からのあのラストに涙を止められませんでした。あまりにも良すぎて、感想も上手く出てこないです。この作品も私の中で傑作とさせていただきます。読んで良かった。
Posted by ブクログ
面白かった!!
こんな状況もし自分が、、って考えたら肝が冷えまくるけど、懸命に命を救おうとする高木の姿には見惚れてしまうものがあった
こういう設定でもほとんど違和感なく読めるのは技術力の進化ももちろんだけど、井上さんの描写力が織りなす技でもあると思う。
ただ他の感想を見て確かにと思ったのは救助される側の心理描写があるともっと没入できるのかなとは思った。井上さんの人の心の動きを繊細に緻密に描く表現力で、中川さん側の心情を描いて欲しかったとは思う。
今ふと思ったけどそれをしなかったのも狙いなのかな〜、、韮沢の妹も中川さんも、”声”という自分の心を伝えるためのものを持ち合わせていないからこそ(中川さんは声自体はあるけど、喋れない)、本という声がなくとも心理描写ができるものにおいて表現を避けたのかな〜と
それによってより救う側としての緊張感が増してるようにも感じる
トリックというか、仕掛けはすごく面白くて斬新だったと思う。
ドローンのカメラが壊れることによって、ドローン自体も中川さんと少し似た境遇になってしまう。それでも懸命にお互いに”声”を発して、それを頼りに生きようとする
けど、それでも現実は厳しくてうまく行かない
それを声を失ったものが他の部分を補って生き延びる
境遇や条件が違っても支え合えればきっと生きていけるっていうメッセージにも感じた。
井上さんの他の本も読んでみたいな〜と思った。
Posted by ブクログ
熊本地震の余震が続くなか、今しかないと思って一気に読みました。
大感動のハッピーエンド。大満足です。
やっぱり、無理はダメ
あきらめない。が、正解なのでしょう。
ドローンのアリアドネの声が、令和のヘレン・ケラーの中川さんに届くのです。
Posted by ブクログ
うわーーー!!!おもしろ!!!!
読みきった第一声がとにもかくにもこれです。
主題だけでもどうやって?とわくわくさせてくれる上に、これはこれは…
「この人にはこれが普通だから」で終わらせない、なんと気持ちのよい読後感。
端々に描かれてきた人柄が、違和感なくなるほどと思わせてくれる。
他の作品も読んでみたくなっちゃったなあ。
Posted by ブクログ
一気読みできる面白さで、テンポ感がめちゃくちゃよかった。ミステリーというよりも人間の考え方的な部分、要素が多かったようにも感じる。これは映像化は難しそうだし、本で読むことに意味があると思う。
Posted by ブクログ
この小説を読み
あの名作マンガのセリフを思い出した。
「諦めたらそこで試合終了ですよ」
誰もが知っているスラムダンクの名セリフだ。
この『アリアドネの声』はこのセリフの本質を理解できる傑作ミステリーだ。
Posted by ブクログ
地下都市で遭難した「見えない・聞こえない・話せない」三つの障害を持った女性をどのように助けるのか…
救助をする中での、危険との背中合わせの緊迫感、その中で生まれる疑惑。全てが女性が救助された時に解明される。この話を読んで、自分は今と真摯に向き合っているのか、考えさせられました。とても心に残る作品になりました。
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幼少期に兄を亡くしたドローン操縦士が、地下で災害にあった「見えない聞こえない話せない」人を救助する話。
「見えない聞こえない話せない」人をどのように救助していくのか、手に汗握る展開の連続で、全く展開が読めず面白かった。
文章も読みやすく長々としていないので、スラスラと読み終えることができた。
Posted by ブクログ
おもしろい!
幼少期に兄を亡くした後悔を抱えて、その贖罪ともいえる人生を歩む、ドローン操縦士の話。
障害がある人と健常者が真の意味で平等に暮らせる未来を感じさせてくれる一冊。
テクノロジーにできること、人間だけが持つ可能性。
これまでにはない切り口の展開に、最後まで一気読みでした。
Posted by ブクログ
ストーリーに惹かれて読んでみました。
途中の展開でわからなかったとこが、最後に回収されて納得しました。
ちゃんと考えて読めば予想出来たのかなと読んだあと感じました。
サクサク読めたので、おすすめです。
Posted by ブクログ
この本が出た時期前はドローンが流行って流行りのを取り入れてていいなと思った。
ドローンの操作とか表現するや読者が状況を理解するのは難しのではと思ったけれど、サクサク読み進められた。途中でなぜ?という疑問が発生するんだけど、最後にその違和感の真相がわかったとき、
感動して少し泣いた。
Posted by ブクログ
大震災における、見えない・聞こえない・話せない、の三重苦を抱える女性の救出劇を描いたミステリー。未来型の地下都市や、ドローン操縦のつぶさな描写が、ワクワク感をそそり、一気読みしてしまった。
この作者の小説を初めて読んだが、冗長な表現や無駄なサブストーリーの展開が無く、途中で失速せずスピード感ある話の運び。せっかちな私には好みの作風だった。
Posted by ブクログ
これは映像化してほしい。困難や障害から前が見えなくて、それでも何かに縛られたように頑張っている人に読んでほしい。でも、頑張れなくて辛い人には、少し苦しいかもしれない。ただ、それでも最後には感動があります。
Posted by ブクログ
博美さんが無事に助かって良かったっていうのが真っ先に出てきた感想です。
目も見えない、耳も聞こえない、話せないという自分からしたら絶望的な状態の中、地下5階から地下3階のシェルターまでドローンの誘導のみで移動するという読んでてハラハラする物語でした。
また、読者の視点からは博美さんが救出されるまで博美さんの様子がわからない状況が続いていたので救出された時に五体満足な状態だったらどうしようと終始ドキドキしっぱなしでした。
Posted by ブクログ
設定が興味深かったので手にとった。「どうやって救助するのか」と煽り文句だったが、こうなると紐で引っ張っていくしかないよなぁ。そして最大のどんでんポイントは、タネがまかれた瞬間に気づいてしまった。そして、完全一致でそうだった。ボリュームのいくつかはドローンやシステムの説明。
ヒューマンドラマ要素の、三重苦のマインドセット、デジタルが進化しても最後は人間、無理と思ったら無理、と言うのはよくわかったと思う。
Posted by ブクログ
とても読みやすく、ページをめくる手が軽かった。展開の速さが丁度良く、没入感たっぷりで読み終えることができた。
ラストの衝撃も魅力的だったが、個人的には兄の言葉を巡る数多ストーリーが好きだった。
兄に限らず、作品の全体で言葉の力について考えさせられた。
Posted by ブクログ
本の雑誌が選ぶ文庫国内ミステリーベスト10の2026年のベスト1に選ばれていたので購入しました。
巨大地震に襲われた地下都市で遭難した三つの障害を抱えた女性を救うお話でとにかく展開が早くて面白い。
この設定で300ぺージに収めたのにも感心しました。
そして心揺さぶられるラストが素晴らしい!
とにかく読書中はずっと映像で見たいなと思いながら読んでいたので映画化希望。
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3.5より。コンパクトであっという間に読める。ドローンで盲ろう者を導くという題材は新しく、次々にイベントが起こるので飽きさせない。ただ、やや予定調和すぎてハラハラ感が少なかったのと、ドローンなどの説明描写が多すぎたのが欠点。最後の種明かしも予想通りだったので残念。
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序盤はありがちなキャラとお約束な設定でやや退屈。お披露目当日に起こる大災害!事故で選手生命を絶たれてやさぐれた元クラスメートの女性!兄弟を幼少期に亡くしたトラウマ!と設定開示がしばらく続く。
救助が始まってからは要救助者の特異性と、ドローンを使う目新しさで一気に面白くなる。周囲の反応や疑念、迷惑ユーチューバーの厭らしさもリアルで良い。
オチも本当に予想外で一本取られた。まさかこんな圧倒的光属性の終わりとは思わなかった。良く無事だったなとか、体力的に無茶ではとも思うが、ドラマとして面白かったのでまぁいいか、になった。
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よかったーーーーーー!!!!(大号泣)今回も緻密に練られたストーリーラインが素晴らしい!とにかく伏線の貼り方が上手い作家さんです。井上真偽名物(?)影のあるヒロインも魅力的でした!一つ気になったのは、ずっといつからミステリーになるんだろう…?と思ってたんですが、どちらかといえばヒューマンドラマ味が近いかな?でもこれは売り方が悪い気がする……。
デビュー作から人間を描くのが上手い作家さんだと思っていたので、この路線は嬉しいです!まだミステリに寄ろうとされてる感じがあった気がしますが、この路線も上手い!やはり好き!な作品でした。
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どんでん返しのミステリーと聞いたので、かなり期待して読んだが、特にどんでん返しという訳でもなくミステリーではなくヒューマンドラマ?のような感じだった。
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読みやすくて、サクサク読めた。
見えない・聞こえない・話せない少女を、ドローンを使って救出するという設定は面白い。序盤は「この状況をどうやって解決するんだろう」とワクワクしながら読めた。
ただ、読み進めるにつれて少し単調に感じてしまった。次々と問題が起きて、それを一つずつ解決していく流れは分かりやすい反面、登場人物の内面や物語そのものを、もう少し深く描いてほしかったというのが正直なところ。
ラストはハートフルで良かった。そこまでの展開を振り返ると「なるほど、そういうことだったのか」と思える部分もあり、読後感はかなり良かった。
個人的には『イン・ザ・メガチャーチ』のほうが、途中までの「この先どうなるんだろう」というワクワク感や、物語に引き込まれる感じは強かった。
読みやすく、設定も面白いので気軽に楽しめる作品。ただ、自分には少し物足りなく、もう一段深いところまで読ませてくれる作品のほうが好みかな。
Posted by ブクログ
後味は良くいいお話で終わった。
伏線回収もちゃんとされていて前向きになれるタイプの話だったが、宣伝されているほどのどんでん返しではなかった。
途中まで映像化向きだと思ったが、読後は映像化は無理なタイプだなと感じた。
詳しくいうとネタバレになってしまうのでちゃんと書けないが、どんでん返しの伏線に少しラグがあるように感じたのでそういえばその時か、って感じだった。
Posted by ブクログ
地下都市を巨大地震が襲い、「見えない、聞こえない、話せない」三つの障害を持つ女性が被災し地下5階に取り残された。彼女を安全地帯まで誘導するために最新鋭ドローンとその操縦士が駆り出される。
タイムリミットもある中、女性を遠隔操作で救えるのか?
非常に読みやすかったです。
誘導方法は「なるほど!その手があったか!」と膝を打つようなアイデアではないですが、そこそこスリリングで楽しめました。
個人的には救出の後日談的な部分とし迷惑系YouTuberを懲らしめる展開が欲しかった。