【感想・ネタバレ】きみは赤ちゃんのレビュー

あらすじ

ベストセラー異色エッセイ、待望の文庫化
芥川賞作家の鋭い観察眼で「妊娠・出産」という大事業の現実を率直に描きベストセラーとなった異色エッセイ。
待望の文庫化。

35歳で初めての出産。それは試練の連続だった!
つわり、マタニティーブルー、分娩の壮絶な苦しみ、産後クライシス、仕事と育児の両立……
出産という大事業で誰もが直面することを、芥川賞作家の観察眼で克明に描き、
多くの共感と感動を呼んだ異色エッセイが待望の文庫化。

号泣して、爆笑して、命の愛おしさを感じる一冊。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

川上未映子さんの妊娠から子が1歳になるまでのエッセイ。
産後編の「父とはなにか、男とはなにか」が共感できた。と同時につらかった時期を思い出してしまった。
「グッバイおっぱい」「夢のようにしあわせな朝、それから、夜」「ありがとう1歳」で号泣。
お母さんってみんなすごい頑張ってる。

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

出産9ヶ月になり、ネットでこの本の存在を知り読みました。今までの共感、これからの不安、色々感じるものがあり、産んでからまた読み直したいと思いました。

■出産編
つわり:読みながら夫が毎日私が食べられるもの買いにスーパーに言ってくれたこと、排水口ふくむ食べ物の臭いが嫌すぎたことを思い出した。あと、まだおなかが大きくない妊婦さんもつらい時期があると体験した。(産む以外にこんなにしんどい時期があるとは思ってなかった!)

出生前診断:一貫して子どもは親の都合(エゴ)で産んだんだから、という作者の意見が響いた。

生みたい気持ちは誰のもの?:野田聖子さんのお子さんの話が心に残った。他人がそのことに口を出すことができるだろうか?いやそうじゃない、というのは私も同意見だった。私も肯定された気持ちと、とはいえ産まれた子に障害があっても自分は育てきらなければならないのだと思うと背筋が伸びる思いがした。

乳首、体毛、おっぱい、そばかす、その他の報告:乳首、体毛、肌の艶が良いことは完全に同意!!(今の私もニベアしか塗ってないのに、お肌すべすべ。)

帝王切開:腹を切るとは聞いてたけど、怖すぎる、、、これは読まないほうがよかったかも()

その他感想
・作者と異なり、私はマタニティブルーは起きず、むしろ生理が来ていた時よりメンタルが安定してる気もするが、出産目前になったらやっぱり不安でいっぱいになるんだろうか?
・運動は私も産院で言われるけど、やってなくて堕落の共感

■産後編
かわいい♡拷問:そっか、、、睡眠とれないのかと再認識して、恐ろしくなった。今8時間睡眠確保しないとフラフラするのに、3時間ごとに起床って自分は自我を保てるのだろうか、、、

頭のかたちは遺伝なのか:共感、自分も頑張ってケアしよう、、、!

その他感想
・かわいい、この子のために死ねる、誕生日を祝いたくなる気持ち、感じるのが楽しみ。
・保育園、離乳食、病気の基礎知識を得なければ、、、
・つわりのしんどさなど、数カ月前のことなのにもう記憶が薄い。ちゃんとメモしようと思った。

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2025年11月22日

Posted by ブクログ

妊娠、出産、育児、川上さんが体験した子供を産むことと育てることの大変さ、尊さ、愛おしさが詰まった1冊。大変なことも沢山あるし、一生悩みが消えないのが子育てと言うけど、それ以上の幸せも沢山あるんだよなぁ、と感じられる本。全てのお母さん、本当に立派です。

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2025年11月13日

Posted by ブクログ

おそらく産後の今でなければ目にも留まらなかった、けれど実際は絶賛産後子育て中なのでつい手に取り、買って、読んでしまい、そして今出逢えて、読めてよかったと思う。

わたしは日頃から自分の感情を言語化するのは得意な方だけれど、育児中という、感情をぶつける相手が(言葉の通じない赤ちゃんのほかは)夫しかいないという閉塞的な特異環境のなかで、ついつい飲み込んできた、日々飲み込み続けているあれやこれやの鬱屈した気持ちとか憤りとかを、文字という目に見えるかたちで、言葉で、こうして表してくれていることに安心した。わたしの飲み込んできたこの気持ちはある種普遍的なもので、その意味では間違っていなかったし、きっとなかったことにはならないだろう。ほんとうは飲み込まずに吐き出せるほうがいいのだろうけど、そうできない母親たちがたくさんいて、見えないけれど過去現在未来のそのたくさんのお母さんたちと繋がっているような、そんな安心感を得ることができた。
世のお母さんたちが、そういうあれこれを胸を張って吐き出せる、というかそもそもそんな鬱屈した思いを抱えずにすむ社会構造に早くなるといいなと思う。

そしてわたしもこれから辿るであろう、子の自立にともなう別離の寂しさ、切なさを想像し、ほろほろと泣き、今しかないかけがえのない一瞬一瞬を大切にしようと思わせてもらった。

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2025年11月08日

Posted by ブクログ

体験した妊娠〜に関わることを振り返って言語化してくださっている一冊。
私自身が妊娠期に感じていた喜怒哀楽以外も含めた感情を、これでもか!というぐらい言語化されて、読んでいて恥ずかしくなることもあるくらい。

まだ自分が経験していないフェーズの話もあり、のめり込んで読むことができました。
きっと経験する前もした後で読んでも全く違う感じ方、感想になるんだろうなぁ。

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2025年11月07日

Posted by ブクログ

数年後の自分の未来の話かもしれないと思い勉強姿勢で読みました
とてもとても心が動いてちょっとうるっとしながら、人が人を産んで育てる命懸けの日々をちゃんと残そうとしてくださったことがとても有難く思いました

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2025年10月28日

Posted by ブクログ

おそらくこの本を読むことでダメージを喰らう人もいると思うので、読む人は選ぶと思うが、刺さる人には刺さる本。
子供を持つという選択や育児はセンシティブなトピックである分、赤裸々な体験を聞く機会もなかなかないので、新鮮だった。
また、何より文章が上手いので気合を入れずに読めるところも良かった。

また20年後くらいに読み返して、自分がどういう風に感じるか確かめてみたい作品。

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2025年10月24日

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男女問わず楽しめる妊娠〜出産〜育児エッセイ。
女性にとっては共感できるポイントがたくさんあり、男性にとっては妊娠中からのモヤモヤや不安などがうまく言語化されている。

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2025年10月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

p347 すべての赤ん坊の目は、このように空を映していたときがあった、、
言うまでもなく、空を目に映さないままであった赤ちゃんがいて、、、
生の一回性、、
色々とご意見が届いたのだろうなと想像されるこの一部分でもって、このような、出産というプライベートな出来事を出来るだけ鮮明にいいことも大変なことも誰もが読めるかたちで表現することのとんでもない重みを感じた。
表現者のもつ圧倒的な力とそれを使う事の重圧を感じている。
ただ、かきたいものをかいてるんじゃないんだなあという浅はかなる気付きでした。
いつか私も赤ちゃんていう存在に会えたらと思える本

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2025年10月19日

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現在1歳2ヶ月の女の子を育てながら、妊娠中の母という立場で読みました。
妊娠から出産、1歳までの育児が川上さんの言葉で書かれていて、共感の嵐。もう二度と戻ってこない娘との尊い日々が、おもしろくて、愛おしくて、産前産後のあの頃の気持ちをありありと思い出させてくれる。

2度目の妊娠で自分を客観的に捉えられて、ガルガル期なんかも穏やかに過ごせるんじゃないかと思ってるけど、そんなに甘くないですかね、ホルモン(笑)

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2025年10月12日

Posted by ブクログ

出産は奇跡だという言葉は経験したことのない私からしたら漠然としたものだった。想像以上だった、痛みも孤独も愛しさも全て。この本を読んで最後は涙腺を緩ませながら「産まれてきてくれてありがとう」「お母さんたち本当にありがとう」って心から思った。

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2025年10月10日

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先日、母親3年生になりました♪
ということで、書店の文庫フェアでずっと気になっていたエッセイを見つけたので手に取った。

35歳で初めての出産。それは試練の連続だった!つわり、マタニティーブルー、分娩の壮絶な苦しみ、産後クライシス、仕事と育児の両立…芥川賞作家である川上未映子さんの異色エッセイ。

この作品のことをもっと早く知りたかった!
妊娠中に読みたかった!!!
(でも、もし妊娠中に読んでいたら出産に対する恐怖は増していたかも…)

エッセイを通して、慌ただしい日々の中に埋もれていた自分の妊娠、出産のこと、子どもが0歳だった日々のことを思い出して、懐かしい気持ちになったり、出産直後にメモしていた自分の出産レポを読んだり、子どもの写真や動画を見返したり…。
思い出したのはもちろんいいことばかりではなく、今でも許せないことも、記憶から抹消したいこともあって←
すこーし情緒が荒れたけれど、ここ数日で子どもとの今までの時間を振り返れて、これはこれで幸せな時間を過ごせたなぁと思った(*ˊ ˋ*)

めちゃくちゃ共感したり、グサッとなったり、ハッとなったり、号泣したり…読んでいる間の感情もなかなか忙しかったけれど、読めてよかった。
川上未映子さんの作品を読んだのは、初めてなのですが、川上さんのことをすごく身近に感じられたし、あとがきまで優しくて、ジーンとした。
これは全母に読んでほしい作品。

✎︎____________

ひとつは、「人のしんどさ」っていうのは、からだで起きている以上、当人にしかわからないものなんだなっていう、あたりまえのこと。
しかし、それを経験したことがあれば、思いやりをもって接することができるはずだということ。(p.25)

おなかの赤んぼうは100%こちらの都合でつくられた命で、100%こちらの都合で生まれてくるのだから、それならば、われわれはその『生』を100%の無条件で、全力で受け止めるのが当然じゃないのだろうか。それが筋、ってもんじゃないのだろうか(p.32)

出産にかぎらず、人はなぜか自分の選択したことやものが正しく、またよりよいものだった、と思いこみたいところがあって、それがときおり顔をだすのよね。(p.81)

ある人がそう生きたい、と思うことに、思ったその時点で、どうして他人がそのことに口を出すことができるだろう。(p.89)

ああ、ホルモンって、偉大やね。わたしら、ホルモンの奴隷やね。気分も体も、ホルモン様のいいなりやね⋯⋯(p.133)

きみに会うことができて、本当にうれしい。自分が生まれてきたことに意味なんてないし、いらないけれど、でもわたしはきみに会うために生まれてきたんじゃないかと思うくらいに、きみに会えて本当にうれしい。(p.181)

なにかが苦しかったり、悲しかったり不安だったりするとき。
なにが、なぜ、どのように苦しかったり悲しかったり不安だったりするのかを、言葉にしてみることって大事なんだなとあらためて思う。そうすることで、気づくことがたくさんある。世のなかであたりまえになっている「母親」とか「父親」とか「女」とか「男」とかっていう役割べつ概念をひとつひとつ自分なりに検証して、そしてできればふたりで話しあって、とにかく時間をかけてやりとりして、そこからできるだけ自由になること。(pp.265~266)

わかりあえないこともあるけれど、でも、オニと過ごしてきた時間をわかりあえるのは世界中であべちゃん、たったひとりなのだ。(pp.324~325)

1年間、毎日を生きて、大きくなるってことは、本当はすごいことなんだと。ぜんぜん、あたりまえのことなんかじゃないんだと。そして、来年もおなじように、みんなでこの日を迎えられたらよいね(p.332)

どうかゆっくり、大きくなって。きみに会えて、とてもうれしい。生まれてきてくれて、ありがとう。(p.337)

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2025年10月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とても繊細で透明感のある文章を書く人だと思っていたのだけど、何このエッセイの面白さ!!電車やカフェで読む人は要注意です。クスッと笑うどころか吹き出しそうになってしまうw

とはいえ産まれたお子への愛情は半端ない。最後はうるっと。

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2025年12月06日

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独身男性の僕には、知らなかったことだらけでした。。出産の凄まじさは、色々と側聞していましたが、授乳が本書に書かれているように、そんなに痛さを伴うものだとは全く知りませんでした。大昔と違って、授乳しているおかあさんを見る機会なんて殆どないですからね。それと、産後クライシスでミエコさんが感じたことで、育児は女性が行うものとするという擦りこみが男性性女性性の中にいつの間にかあって、それが当たり前のように世の中の常識みたいになっているのは怖いことだと思いました。最終章のオニに対する愛情深い一連の言葉にはとても温かみを感じることが出来ました。

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2025年12月05日

Posted by ブクログ

自分の妊娠をきっかけに読み始めたけど、内容が濃くなかなか進まない。笑 結局正期産になってしまった。産後クライシスの場面では、さすがの語彙力で女性の脳内ではこういうことが起こるんだなあと、言語化されていることでとても勉強になった。クスッと笑えるところも多かった。ぜひ、世の中のパパになる人にも読んでいただきたい!!
産後に読むとまた違った気持ちで読めるのかもしれない。とにかくいまは、赤ちゃんに会うのがより楽しみになった。

ーーー誕生日におめでとうっていうのはきっと、この1年、無事にみんなが一緒に生きることができたっていうことにたいするおまでとうで、それはほんとうにすごいことなのだと、そういうかもしれない。1年間、毎日を生きて、大きくなるってことは、本当はすごいことなんだと。ぜんぜん、あたりまえのことなんかじゃなきんだと。そして、来年も同じように、みんなでこの日を迎えられたらよいね、という、おめでとうなんじゃないかなーと、 p283-284

愛が詰まった一冊でした。♡

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2025年12月01日

Posted by ブクログ

母、そして人としての親心を感じれた気がした。

私自身、子どもが産まれて2ヶ月がたち、日々成長する我が子の動向に振り回され、ふとした笑顔に癒され何とか乗り切っている毎日。
育児の隙間時間で読み切ったのだが、共感の嵐、世の中にはたくさんの育児同志がいるのだな、と心強く感じられた。
いつ読んでも良いと思ったが、妊娠中から読んでおけば育児先輩の本音1サンプルとして今を構えられて良かったかもな、と思った。

「誕生日おめでとう!」
の意味を改めて考えさせられた。
そうだよね、大人になって生きるのが当たり前になってるから言葉の価値が下がってきてる(もしくは、生ではなく死に向かう意味合いが強くなってる)けど、本来1年間元気に生きるって凄いこと。
1ヶ月でもありがとう、って思えるのに。

人間らしさが好きでした。
奥さんと協力してこの子の成長と笑顔を見守り切るぞ。

=====
「案ずるより産むが易し」(コトバンクより引用)

・むやみに心配して悩むよりも、思い切って行動するほうが案外うまくいくことのたとえ。
・かつては「産は女の大たい厄やく」「産は女の命定め」などといい、出産は大きなリスクを伴うものでした。ことわざは、不安にかられ、心身ともに不安定になりがちな妊婦を支え、励ます表現であったと思われます。
 しかし、近代の用例の大半は、出産と直接かかわりのない比喩的な用法で、むやみに取り越し苦労をしないで、ともかくやってみることを勧めるものです。世間を渡っていこうとすると、さまざまなリスクがあり、不確実な要素も必ずあります。しかし、思い悩んで心配するときりがなく、気分も落ち込み、積極的に行動できなくなりかねません。こういう楽観的なことわざは、気分を切り換え、行動に踏み出すうえで大いに役立つといえるでしょう。

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

作家ってやっぱりすごい。
子どもを産み、育てるという行為には、それはそれは並々ならぬ物語がある、ということは当たり前なんだが。人類の数だけその物語が存在するというのも、これまた当たり前なんだが。
そのことに関する全ての思い、考え、行動の数々をここまで忠実に文章化できるなんて、川上さんがただの作家ではないからかもしれない。
とにかく、出産、子育てを経験した女性なら、ああ、私はこういう気持ちだったのか、と代弁してもらった気がするし、男性なら、お母さんや妻にごめんなさい、と謝りたくなるはず。

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

妊娠出産育児の日々を思い出す本
二度と来ないこの時間を、大切にしたい
「まじで」を乱用しすぎていて、少しノイズ

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2025年11月19日

Posted by ブクログ

卒乳後のおっぱいが「打ちひしがれたナン」でこらえきれず笑ったのに、「どうかどうか終わりませんように。」で目の前がじわりとゆがんで、カフェで情緒不安定な人になってしまいました。

オニくんを産んだ産院が、98%くらいの確信度で、子供達を出産したところだとわかってしまい、あの先生の顔が浮かびました。切腹後だとあのご馳走が食べられなかったのでは…

ツライ、シンドイ、カワイイ、イトシイ、でもツライ、の産前産後の気分のジェットコースターを、ただ追体験させるだけではなく、あのときうまく言えなかった思いを代わりに言葉にしてくれてありがとうございます。後書きで、いろんな事情の人の気持ちを考慮しきれていなかったのでは、と反省されていましたが、あくまで個人的な体験の話なので、全然いいと思います。

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2025年11月18日

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私だけじゃあなかったんだね〜(^^)
でも、私たちほんとうにがんばったんだよ。
と思いました。こんなに、パートナーに気持ちを伝えられる川上さんは羨ましいですね。
私は我慢してたし、今もガマンしてること多い。

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2025年11月16日

Posted by ブクログ

 川上未映子さんの出産・育児エッセイです。出産編(2013年web連載)「できたら、こうなった!」と産後編(書き下ろし)「生んだら、こうなった!」という構成です。
 そういえば、「サッポロ生」のCM「大人エレベーター」で見目麗しい川上さんのお姿発見! 妻夫木さんから「大人とは?」「アイディアが枯渇する恐怖は?」などの質問へ、さらりとカッコよく答える言葉選びに唸ります。本に囲まれた背景もいいです。

 男には到底わからない、女性の心とからだの生理的感覚を、実に瑞々しい言葉で紡ぎ読ませてくれます。切実さを一人ボケ・ツッコミに言い換えて笑わせる表現、「さきどりネガティブさ」と自己分析を裏打ちする?ような言葉の吐露など、とても魅力的な筆致に引き込まれます。

 これらの豊富な感情の推移をテンポよく読むにつけ、またCMを思い出してしまいました。レビュー冒頭のCMが何パターンあるのか知りませんが、妻夫木さんの「自身の作品の背骨は?」という問いには、「文章のリズム」と答えていらっしゃいました。
 なるほど10年以上前の執筆ですが、文章の核となる確かな背骨が感じられる気がします。

 期待と不安、喜びと涙、これらが混在する愛すべきエッセイと思いました。小説で見られない親しみやすい側面を垣間見た印象です。多くの女性から共感を得るでしょうし、老若関係なく男性にも積極的におすすめしたい一冊です。
 当たり前のことですが、子どもを産み育てることが如何に大変か、ひしひしと伝わりますし、夫婦間の相互理解の一助にきっとつながると思います。

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2025年11月10日

Posted by ブクログ

小説は未読。初めて著者の文章を読んだ。病院の待ち時間で一気に一緒に妊娠から出産までを駆け抜けた感じ。

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2025年11月08日

Posted by ブクログ

ずっと気になっていたタイトル。妊娠から出産、そして1歳になるまでを書いているエッセイ。妊娠でホルモンが崩れた時どうなるのか。細かく書かれているので、大変勉強になりました。

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2025年10月30日

Posted by ブクログ

妊娠・出産・育児にまつわる壮絶な体験談。時々笑い。ビールのCM、あんなにきれいでかっこいいのにね。だから面白い。

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2025年10月28日

Posted by ブクログ

こんなふうに妊娠・出産・育児にまつわる自分の心の機微を言葉にして残せる能力を持っていたら!本当に羨ましいなあ、いいなあという感想。
もうすぐ2歳になる息子を育てる身として、共感もたくさんあったし、もちろん一人一人違う体験なのでこれはなかったなあ、という照らし合わせもあり。でも妊娠期・そして出産してからの1年間を振り返ると確実に私もかなり感情がアップダウンしたり今までの自分であれば何とも思わなかったことが引っかかったりして、あああれって私だけじゃなかったんだ、、、と1年前の自分を慰めてくれるような素敵なエッセイだった。(今もそんな場面が多々ありますが)
つわりが酷かったとき、不思議と私も人に会ったり仕事をしていると体調が少しだけましだったし、育児グッズを買って帰った日は「過去ではなく未来へ、気持ちをむかわせるなにかのちからを感じ」てなんだか嬉しくなったし、私もなんと「赤ちゃんを生んで育児がはじまっても、仕事や家事を生むまえと同じかそれ以上できなければならないのだ」と思い込んじゃってたし、本音は「24時間仕事をして、24時間子育てしたい」だったし、保育園に入れると決めたのは自分なのにいざ決まるとえんえんと泣いたし。でもおかげさまで「一日中のなかにしっかりとした時間割のようなものができて」結果とても上手く体力も感情も回るようになったし!はあ、たくさんの共感をさせてもらって、同時に私も妊娠・出産・育児を(育児経験はまだたったの2年間だけども)振り返させてもらって、とてもいい時間になりましたありがとうございます、、、
川上未映子さんのエッセイは2冊目なんだけど、このまるで隣で友だちとして話しかけてくれてるような、絶妙にくだけた日本語が大好きで!もっと読みたいな〜〜

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2025年10月25日

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妊娠・出産を経験した女性なら共感できる部分があるはず。個人的には後半(産後)の方が笑えて面白かった。
「あんばい」というワードが多い、平仮名が多かったのが印象に残った。

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2025年10月23日

Posted by ブクログ

世代がかけ離れているので、自分とはずいぶん違うのだろうと思っていたが、妊娠、出産、育児は変わりようがないのか、「そうそう」などと思うことが多々ありました。
喜びや幸せ感は人それぞれだから、違うからといって共感できるできないなど感じることはないけれど、痛みに関しては、本当に人それぞれだと改めて思い出しました。
また、夫の育児への関わり方やそれを妻がどう思うかなど、リアルに思いそのままに丁寧に記されていて、まるで自分のことを書いてもらっているような気がするほどでした。
息子の奥さんにもおすすめしました。

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2025年12月05日

Posted by ブクログ

これから親になる未来を見据えて読んだ本。妊娠・出産に関するお金や手続きといった現実的なところから感情の起伏まで、女性にのしかかるさまざまな負担を知ることができた。この本から男が学べるのは「男にできることは怒鳴られても罵られても黙っていること、金を稼ぐことだけ」ということである。

ただ、川上未映子が出産の不安や産後の苦労で旦那にキレ散らかしているのを「ホルモンバランスだから仕方ない」といった風に書いて夫に謝罪も悪びれる様子もないのは「気丈な女性」を通り越して不誠実だと感じた。

川上未映子の小説は抒情的でやや誇張された表現が多いが、このエッセイは軽いタッチで描かれており、関西のチャキチャキ感が出ていてよかった。

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2025年11月26日

Posted by ブクログ

まだわたしには共感できる経験はしてないけど、言語化された感情に感動した。

子供を身籠る、出産する、育てることは奇跡である。現にわたしは授かるフェーズで奇跡を願わずにいられない。

正直、不妊治療を始めた今、この物語を読むことは少し勇気がいる。だけど、わたしの身の回りの妊婦の友達や実母の気持ちは知っておきたい。何かしら手助けができたらいいな、と思い読み始めた。

作者はユーモアを交えて壮絶な日々を描いており、読みやすかった。
子を産んだ後の夫への憎しみ(産後クライシス)に必ずなりそうだなぁとか思ってた。

どちらかといえば、夫に読んで欲しい。ジェンダーの観点からもぜひ彼に読ませてたい。

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2025年11月10日

Posted by ブクログ

私は今、第一子の出産予定日を4日後に控えています。

SNSやネットをみてると、出産や育児関係のグッズ、トラブル、脅し系(これやっちゃうと難産かも!?的な)などばかりがおすすめされ、私は見事に振り回されてしまうタチなので、もっと健全でリアルな、笑いあり涙あり、苦労ありなエピソードを欲した私が本屋で偶然出会ったのがこちらの本でした。

産後クライシスの時期の、あべちゃんをどうしても許すことができない状況があった作者さん。ここら辺の話が、私の夫と少し重なり、印象深く読ませてもらいました。

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2025年10月24日

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