対岸の彼女

対岸の彼女

611円 (税込)

3pt

いじめで群馬に転校してきた女子高生のアオちんは、ナナコと親友になった。専業主婦の小夜子はベンチャー企業の女社長・葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始める。立場が違ってもわかりあえる、どこかにいける、と思っていたのに……結婚する女、しない女、子供を持つ女、持たない女、たったそれだけのことで、なぜ女どうし、わかりあえなくなるんだろう。女性の友情と亀裂、そしてその先を、切なくリアルに描く傑作長編。第132回直木賞受賞作。

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対岸の彼女 のユーザーレビュー

結婚、キャリア、子育て。
それぞれの人生の分岐を進んだ女たちは、心から分かり合えるのでしょうか。

専業主婦の小夜子は義母との関係に疲れ働く決心をします。採用されたのはハウスクリーニングの仕事。
その会社を経営する女社長の葵は、小夜子と同年齢で出身大学も一緒。
共通点が多いことや、明るい性格の葵の人柄に惹かれた小夜子のコミュニケーションにより、2人は仲良くなります。
しかし、距離が近くなるにつれ葵の言動に対して疑問を感じるようになった小夜子。
ひょんなきっかけで葵の過去を知り、2人の関係性は変わっていくことに。

結婚をするしない、子供を産む産まない、キャリアアップを目指す目指さない。
年齢を重ねるほど、気が遠くなる決断を求められる機会が女性には比較的多いと思います。
その分岐は人生を変えるにはあまりにも大きく、選択の内容次第で今まで仲が良かった友人同士の絆を引き離すことも。
異なる分岐をした人が交じり合うことはなく、同じ道を選んだもの同士で関係を深めていくのだろう。
そう思っていました。

しかし、選んだ分岐に対して強い不満を抱いていたらどうでしょう。
専業主婦の分岐を選んだ小夜子と、やりたい仕事に挑戦する分岐を選んだ葵。
一見関わることのない2人が、自分の環境に関係なく心を通わせようとしたら…。
疎遠になった友人がいる人、これからの人生に対して迷いがある人に是非読んでいただきたいです。

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感情タグBEST3

    購入済み

    孤独と向かい合わせーせつない

    通勤中に読むつもりで読み始めたのに、先が気になって休日に一気に読んでしまいました。
    今や私には夫がおり、仕事をし、この手の悩みに向き合うことなく10年近くの月日が経ちます。
    この作品を読んで多感だった頃の自分の感情がどっと溢れて涙が出そうになりました。

    生涯かけての親友だと思ってた。否、今もそう思

    1
    2021年05月31日

    Posted by ブクログ

    女性はどうして自分たちにカテゴライズして、自分たちで敵や味方を作り出すのだろう。どうして中学生の頃からずっとそんなことを繰り返すんだろう。そう思わせつつ、最後はちょっぴり未来へ踏み出す勇気をもらえた。

    0
    2024年06月30日

    Posted by ブクログ

    変わってしまった事に気づくのが怖くて、連絡出来ないというのが、切なすぎた。
    皆、人に嫌われたらという恐怖とともに生きている。
    その時は一生だと思えた10代の人間関係の切なさが何とも言えません。

    0
    2024年06月30日

    Posted by ブクログ

    小夜子と葵、二人のそれぞれの女性らしい生き方について、考えさせられた
    主婦で子持ち、独身経営者と生きて来た道がそれぞれ違う二人の話が交互に語られる
    特に葵は過去の学生時代の苦い思い出である親友との別れによる友情の喪失感が特に大きい
    小夜子も程度の差こそあれ、似たり寄ったりの学生生活を過ごしている

    0
    2024年05月28日

    購入済み

    読んでよかった!

    30代女性のリアルな生活や人間関係が描かれている。私も同じ30代なので共感できる部分も多く読んでいて納得できる作品でした。自分の普段の生活の中にも重なる部分の多い印象に残る作品でした。

    #切ない #深い #タメになる

    0
    2022年07月29日

    購入済み

    好きな小説

    好きな小説。
    何回も読み返している

    0
    2015年01月04日

    Posted by ブクログ

    「マニュアルってのは、あれしなさいとか、これが常識だって説明するだけで、違うって感覚的にわかることを邪魔するんだと思うんだ。」
    「今みんながあたしについて言っていることは、あたしの問題じゃなくあの人たちの抱えてる問題。あたしの持つべき荷物じゃない。人の抱えてる問題を肩代わりして一緒に悩んでやれるほど

    0
    2024年07月15日

    Posted by ブクログ

    直木賞受賞作で気になっていた1冊。他人と付き合っていくことの(言葉を選ばずに言えば)面倒臭さ、社交性を身につけるハードルの高さを感じた。夫、娘、姑、職場の上司に同僚、ママ友…、小夜子のストレスと逞しさをなぞりながら、私も自分の母に想いを馳せた。

    0
    2024年07月06日

    Posted by ブクログ

    雰囲気好き。一穂ミチさんの『光のとこにいてね』や瀬尾まいこさんの『私たちの世代は』のような女同士の葛藤があって、男子は立ち入れないような空気だけど。
    終盤で、年齢を重ねるのはまた出会うため、という普遍のテーマに着地して良かった。

    社会へ出ていってはじき返された母親、婿嫁を見下す姑、傲慢な優しさをぶ

    0
    2024年06月27日

    Posted by ブクログ

    小夜子と葵、葵とナナコ

    葵とその家族、自分の人生が娘のおかげで不遇に陥ったと嘆いてばかりいる母、前向きに環境の変化を楽しんでタクシー運転手をする父

    ナナコの家族は、「空洞」。ともなってナナコも空洞。
    満たされない日常から、非日常であるだけで満たされる場所へ。勘違いして、日常に戻りたくないと考える

    0
    2024年06月25日

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