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天才ギタリストの蒔野(38)と通信社記者の洋子(40)。 深く愛し合いながら一緒になることが許されない二人が、再び巡り逢う日はやってくるのか――。 出会った瞬間から強く惹かれ合った蒔野と洋子。しかし、洋子には婚約者がいた。 スランプに陥りもがく蒔野。人知れず体の不調に苦しむ洋子。 やがて、蒔野と洋子の間にすれ違いが生じ、ついに二人の関係は途絶えてしまうが……。 愛とは運命なのか、それとも、私たちの意志なのか? 芥川賞作家が贈る、至高の恋愛小説。
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「マチネの終わりに」
2019年11月1日~ 出演:福山雅治、石田ゆり子、伊勢谷友介
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Posted by ブクログ
2人が出逢ったのはたった3回だけなのに、人生で最も愛した人として、それぞれの男女の心に深く刻まれていく。しかし、相手を思いやるあまりに別々の道を選択してしまう2人。そこには、若さあふれる恋愛とは、ひと味もふた味も違う大人の恋愛の深さがある。 一度は離れてしまった男女がまた巡り逢えたのは、魂の部分で...続きを読む通じ合うものがあり、それぞれに自分の人生を真摯に生きていたからこそ。神様から2人へのプレゼントのように感られる、最高のラストシーンだ。 (2019.10.1 ノートに書いた感想です。)
『ある男』『私とは何か』を読んでようやく平野啓一郎さんの代表作『マチネの終わりに』を読むことができた。私はこの作品の放つ美しさと哀しさに心を動かされた一方で、うまく感想がまとまらないままでいる。だけど、あえて書いてみようと思う。 平野啓一郎さんの作品はいつだって表面的ではない、人間自身について考え...続きを読むたくなるような本質を問うてきて、深く心が掴まれる。そしてその圧倒的な知性に敬意を感じている。そんな平野作品を読む時間は私にとってすごく特別で、好きな時間だと再認識した。 小峰洋子と蒔野聡史からは、愛を超えたような深い魂からのつながりを感じた。お互いがお互いで安らぎを得るのは。そしてお互いでしか得られない心地よさを感じるのは、二人にとってたがいに対する分人がかけがえのないものだったことが分かる。その分人を失うことの哀しさと切なさといったらない。それがこの物語に「やるせなさ」をもたらしているのだと思う。物語の中盤以降、ページをめくりたくないという思いとのめり込むように読みたいという衝動がぶつかりあって、結局すぐに読み切ってしまった。 安易に物語の結末をパッケージ化しないからこそ、その運命論と自由意志がせめぎ合った苦しい現実を差しだしてくる。だからこそ、その深い余韻に浸れるとともに、そのリアルな感覚に私たちは心を揺さぶられるのだろうと思った。 また過去は変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。それほど繊細で、感じやすいもの。 という表現は言われてみれば確かにそうかもしれない、と思ってすごく心に残った。二人にとってもお互いの過去が憎しみや悔いの対象でなく、美しい思い出になればいい。 この作品のすごさは、単なる恋愛小説にとどまらないところだ。現実に起こった戦争や経済の崩壊、災害も交えながら、その現実(過去)に思いを馳せる。今も戦争は続いている。それだけじゃない、静寂に対する<美>としての音楽、そして親子の愛情、などなどさまざまなテーマを織り込んでいる。たくさんの音楽を紹介しつつ、小説なのにどこからかギターの音色が聞こえてくるようだった。 読んだ後は、なんで自分が泣いているのかも正直判然としないまま、ただただ涙が流れた。なんというべきかわからないけれど、美しい作品だった。 物語の中の言葉から 「幸福とは、日々経験されるこの世界の表面に、それについて語るべき相手の顔が、くっきりと示されることだった。」 彼らは今、幸せに生きているだろうか。
天才クラシックギタリストの蒔野、国際ジャーナリストの洋子、のちに蒔野の妻となるマネージャーの三谷の3人が主な語り手。 40代に差し掛かり落ち着いた思慕の想いを交わし合う蒔野と洋子を、若い三谷が蒔野への執着のあまり引き裂いてしまう。それぞれ想いを募らせ、苦しむ様子に引き込まれて読む手が止まらない。 作...続きを読む中にもあったように「過去は変えられる」ラストで、まるで映画をみたような没入感でした。
1. 「過去は変えられる」という発想について 作中の核心的なテーマである「未来が過去を変える」ということへの共感。 人それぞれに様々な過去があるけれど、その「過ぎ去った過去を、今とこれからの未来によって『良いもの』へと変えていくために努力すること」、その営み自体が人生そのものなのではないか、とい...続きを読むう気づき。 2. 「誰かの人生の脇役」として生きることの不可能性 作中では、牧野を輝かせるために「脇役としての人生」を生きようとした早苗の姿勢が称賛され、一見それが美しく、格好いい生き方であるかのように描かれていた。読んでいる最中はその風潮に流されそうにもなった。 しかし、深く考えてみると、それは「自分の人生を他者に依存してしまっている状態」に他ならない。 依存している以上、主役(牧野)の価値観や大切にしたいものが変わってしまえば、脇役(早苗)の人生の前提そのものが崩壊し、成り立たなくなってしまう。 脇役という生き方を否定したいわけではない。しかし、「どうしても自分しか自分の人生の主役にはなれない」のであり、誰かの脇役であることを人生のメインに据えて生きることは、構造的に不可能なのだと強く感じた。 3.言葉や行動をそれそのものだけでなく、背景や文脈まで想像を巡らせることが、相手への愛情であり、人間としての知性、成熟度と感じた。
この感動を言葉で表せられないのが苦しい。お互いに愛情があってもなお、事実を知ってもなお、その選択ができる蒔野と洋子が凄い…。途中の転機になる場面はついアンジャッシュのコントか!とツッコミを入れたくなるくらいだったけど、まさかこの勘違いから別の人生を歩むことになるとは…。 蒔野のギターのスランプ、洋子...続きを読むのトラウマによる苦しみ、どちらも似たような経験をしたことがあるので同じように苦しみながら読み進めた。 洋子みたいに大切なものを見極め、自分より周りの幸せを心から願うことができるような人間になりたい。
人物名を覚えるのが苦手で数年前に小説を離脱したという話をしたら、友人がオススメしてくれた一冊。 久しぶりの小説にしてはボリューム多めだったが、内容はとても好みだった。 主人公2人を中心に、自身の経験と重なる部分があったり経験したことのない感じ方があったりと、共感や発見の多い読書体験だった。 また小説...続きを読むを読み始める気がする。
言葉が美しい。感性が美しい。 過去は変えられる。 過去の事実は変わらなくても過去の思い出は変わるのかもしれない。 儚い。 3回しか会ったことない、、 ひかるくんみたいだね、 それでも好き。 その事実はかわらない。
ジャーナリストの宿命と、彼らを阻む女性を超えて、男女がおたがいを想い、恋焦がれる様子が鮮明だった。最後はほっとした
”結婚した相手は人生最愛の人ですか?” この問いに、おそらく正解、不正解はなく、どちらかであれば幸せで、そうでなければ不幸せということはないのだろう。 ボタンをかけ違えていった結果たどりついた現実であっても、その中でも素晴らしいひとときはあり、尊い出会いもある。だけど、すごく落ち込むことがあった...続きを読む時には、有り得たかもしれない別の生き方に想いを馳せ、涙することもある。 すれ違いが生じた時に、がむしゃらに追いかけて取り戻そうとする若い頃を越えた、大人の恋愛小説でした。
距離感が程良いです
人と人との程良い距離感が感じられる良い作品でした。仕事の同僚、親と子と孫、夫婦、そして男と女。ちょっとしたボタンの掛け違いから生じる人間関係が、最近の実際の社会的事件と相まって、実にリアルでした。
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マチネの終わりに(文庫版)
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平野啓一郎
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