あらすじ
幼い頃に母を亡くし、父が再婚した継母とうまくいかず不登校になった岸本聡里。愛犬だけが支えだった聡里は、祖母に引き取られペットと暮らすうちに獣医師を志す。北農大学獣医学類に入学すると、面倒見のよい先輩、志をともにする同級生らに囲まれ、学業やアルバイトに奮闘する日々。伴侶動物の専門医を目指していた聡里だが、馬や牛など経済動物の医師のあり方を目の当たりにし、「生きること」について考えさせられることに――
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Posted by ブクログ
虐待されていた主人公聡里が本来の自分を取り戻し自立するまでを描いた成長物語。
とても温かく、しみじみと「あー良い本に出会えたなあ」と思えた一冊でした!
身近な大人からの酷い仕打ちに聡里の心は死にかけていたが、救出してくれた祖母に愛情たっぷりに見守られ、やがて獣医師を目指す。また大学でも信頼できる先輩や友達に出会い、少しずつ心の殻を破っていく。聡里の成長っぷりが読んでいて清々しかった。
獣医師になるには動物が好きなだけではやっていけない面などもきちんと描かれている。そのために聡里は苦悩するが、挫折しそうな聡里と先輩の会話で、ヤマメとサクラマスの話が印象に残った。
生まれた場所で弱くても、別の場所で成長して大きくなる。
逃げるのは悪いことではなく、逃げた場所でがんばればいい。
逃げることに対してとてもポジティブで優しい考え方。
ポジティブといえば、聡里のおばあちゃんであるチドリのポジティブさも素敵すぎる!マイナスをくらって辛くなった時でも「あたしは運が良かったよ」とプラスの面を見つけられる癖がついたら人生楽しいだろうなあ。
Posted by ブクログ
獣医師を目指して北海道の大学に入学した聡里の成長を描いた物語である。
聡里は母を亡くし、父の再婚相手に虐げられ、愛犬と部屋に閉じこもって12歳から3年間を過ごした。
15歳の誕生日に訪ねてきた母方の祖母チドリが、その有様を見て驚き怒り、聡里は愛犬と一緒にチドリと暮らすことになる。
その愛犬も病気で亡くし、高校の教師の勧めで獣医師になることを決意する。
北海道の北農大学獣医学類の寮に入るところから話が始まる。
獣医師とは、小動物から家畜の大動物まで、それもさまざまな形態を持った生命に携わる仕事である。
聡里は最初に参加した臨床実習で、馬のお産に立ち会い、生まれてくることができなかった仔馬の凄惨な運命を目の当たりにし、自分には獣医師はできない、自分はむいていないと絶望し東京のチドリのところに逃げ帰ってしまう。
これ以上にない過酷な場面だったので、聡里でなくても無理もない目を背けてしまう状況だった。
そんな困難を乗り越えたのはチドリの愛や、亡くなった母の想い、友人や周囲の存在があったからにほかならない。
北海道の透き通るような冬の空気と凜とした雪景色、その大地に咲く花や樹、その花言葉が、物語の内容の厳しさに柔らかな優しさをもたらしている。
涙がじわっとあふれて心があったかくなり、頑張っている人にエールを送ってくれる物語でした。
Posted by ブクログ
地元北海道が舞台の物語だと知人の方から紹介され、ずっと読んでみたかった一冊。
大学生活6年間での聡里の目覚ましい成長に感動。見慣れた北海道の風景が鮮やかに浮かんでくるような描写、物語の伏線として出てくる花言葉や鳥の性質。美しい物語でした。獣医師の仕事をもっと知ってみたくなりました。
Posted by ブクログ
随所に感情を動かす出来事が散りばめられ、
目頭が熱くなる
北海道の自然の魅力と獣医学の世界が垣間見える
描かれている人物がどの人物も知っている人かのように魅力的
特にチドリのどんな状況でも幸せを探す強さは、自分も見習おうと思った。
Posted by ブクログ
名作中の名作と呼んでも過言ではないと思う。
星を5つどころか10でも20でも付けたい。
主人公の聡里も愛すべき、そして応援したくなるキャラクターだが、その聡里をネグレストされていた家から引き取り、生活が苦しい中でも私立の大学に通わせ、いつも優しく見守っていた祖母のチドリのことが好きな読者は多いのではないだろうか。
どんな不幸に見舞われても、その中から幸福を見つけ出す思考、小さな体でも大事なものを守る強さ。
そんな彼女を尊敬し、見習いたいと思った。
また、チドリという名前から連想できる千鳥足についても解説があり、とても勉強になった。
きっとこの作品は、自分の中で長く一番好きな本と言える作品になったと思う。
Posted by ブクログ
ネグレクトされ不登校になっていた少女がおばあちゃんや動物、北海道の大自然、周囲の人々に支えられて獣医師の道を目指す物語。
私も看護学生、助産学生を経験してるので重なる部分も多く感情移入しながら読むことができました。獣医師ってとても尊い仕事だけど、責任が重く動物への愛だけでは苦しくなることも多いだろうなと思います。さとりの迷いながらも道を切り開いていく姿、周りの人に支えられて支えながら自分の居場所を見つけていく姿に勇気をもらいました。さとり本当に頑張ったね。一章一章の花言葉を調べながら読んでいくのも楽しかったです。チドリさんの大きな愛があったかくて、チドリさんのシーンで何度も泣きました。不幸の中きら幸運を見つける才能があるって本当に素敵。人として見習いたいな。大切な作品に出会えてよかっです。
Posted by ブクログ
主人公の女性が苦しい幼少期を過ごし、獣医師になる物語。
主人公の真っ直ぐな心と、頑張る姿勢に心打たれる。
自分も何か頑張れるのではと、背中を押される気がしました。
Posted by ブクログ
主人公 岸本聡里(さとり) は母を早くに亡くし、父の再婚によって新しい家庭に居場所を失う。再婚相手の新しい母親が飼っている犬を捨ててしまうのではないかという不安で中学校へ行けなくなり、ほぼ引きこもり状態で過ごす。
さとりの誕生日に、チドリ が亡くなった母の手紙を渡そうと久しぶりに家に行くと、父母と妹に置いて行かれて1人で家にいる聡里を発見する。チドリは父に対し怒り、こんな状態なら自分が引き取ると聡里を家に連れて行く。自由な校風の高校と塾に通わせ、成績がよく、特に生物が得意な聡里に塾の先生は獣医を勧める。
この経験から聡里は「動物を助ける獣医になりたい」と決意する。
大学編
北海道の獣医学部に入学。厳しい勉強と実習、寮生活に最初は戸惑うが、少しずつ仲間や教授と心を通わせていく。牛や馬、犬などの治療に携わるうちに、「生きることと死ぬこと」 の重みを知り、命と向き合う姿勢を身につけていく。先輩の勧めで一年生の夏休みに実習に参加した聡里。実習が終わった後、先輩に先輩の実家の牧場で馬の赤ちゃんが生まれるので一緒に見に行かないかと誘われる。一緒に名前も考えて楽しみにしていたのに、難産となってしまい、結局母体を守るために馬の赤ちゃんの足を切断し、馬の赤ちゃんはそのまま亡くなってしまう。獣医とは病気になった動物を助ける仕事だと思っていたのに、助けられないという判断も下さないといけないことにショックを受けて聡里は逃げるように東京に戻ってしまう。
東京に帰ると、チドリが病気をしたことを知り、このまま休学をしてチドリの看病をしたいと申し出る。しかしチドリはなるべく早く聡里が獣医になってほしい、獣医になった姿やその先の結婚した姿を自分は見たいのに自分にはもう時間が残されていないと伝える。聡里はその気持ちを聞き、北海道に戻ることを決意する。
それからしばらく東京には帰らず実習やテストに追われる聡里。実習中に大学に電話が来て、祖母が危ないから東京に帰ってくるよう連絡を受ける。なるべく急いで帰るが、間に合わず会えないまま一番の支えだった祖母チドリが病で亡くなる。深い喪失感に沈むが、「自分を信じて生きろ」という祖母の言葉が心の支えとなる。祖母の死をきっかけに、聡里は「過去に縛られるのではなく、自分の道を歩む」覚悟を決める。
終盤
•実習や現場での経験を重ね、苦しむ動物や飼い主に向き合えるようになる。
•自分と同じように傷つき孤独を抱えた人々とも関わり、「誰かを救うには、まず自分が生き抜くこと」と学ぶ。
•聡里は正式に獣医師として歩み始め、「リラの花が咲くけもの道」=困難な道でも自分を信じて進む道 を進んでいく。
Posted by ブクログ
引きこもりから北海道の酪農の大学へ。祖母の助けと周りの人々、友人たちとの交流を通じて成長していく一人の少女を描いた感動作。
NHKのドラマを見たのを気に読んでみた。ドラマは3話のみで、やや物足りなかったので原作にはおおむね満足。
引きこもりの時の唯一の友だった飼い犬パール、動物好きという理由で祖母の後押しもあり選んだ進路。
主人公の意外な進路選択に感動しました。
Posted by ブクログ
北海道の大学で獣医師を目指す少女の成長を描く物語。
幼い頃に母親を亡くし、父親が再婚した継母とうまくいかず不登校になった聡里が祖母に引き取られペットたちと暮らすうち、獣医師を志すようになる。
大学時代の体験から聡里がどんどん成長していく姿に、とても勇気づけられる作品でした。
Posted by ブクログ
祖母と2人暮らしの聡里が、引きこもりから立ち直り獣医師を目指す話
NHKのドラマが良かったので読んでみました
各章毎に胸の熱くなるシーンがあり、ドラマより格別に良かったです
チドリのように前向きに生きられるよう見習おう
Posted by ブクログ
初めて家族から離れて、いままで管理したことのない金額を管理することになって、いきなり自転車を買ってしまうところ。
荷解きもせずその自転車でふらふら走り続けてしまうところ。
みんながみんな、動物が好きで獣医を目指すわけではないところ。
そんななかで、だんだん自分の興味を深められる分野を見つけていくところ。
札幌東京間の移動の間隔。
大人の間隔では考えられないほど、簡単に車を貸し借りするところ。
雪道で転んでそのままぼーっとしてみたら死にかけるところ。
長く実習した病院に意外と就職しないところ。
在学中はあんなに近しかったのに、LINEがあっても、卒業したら会えなくなるところ。
自分は会えなくても、実は近くにちょくちょく来てて会えている人がいると知る感触。
すべてが懐かしい。
懐かしいだけでなく、聡里の成長物語としても素晴らしい。
テレビドラマはもうぜんぜん、土台だけ借りただけでありきたりな想像上の獣医学生を描いただけではっきり言って受け付けなかった。
そのドラマの後から期待せず読んだけど、これは獣医学生の物語として本当に良かった。
獣医学部に入るか考えている子やその親に強くおすすめ。
Posted by ブクログ
ドラマ1話のみ見て、読み始めた。
自分の住んでいる江別市が舞台なので親近感のわくお話し。
内容は、とにかく素晴らしい。引きこもりだった主人公の再生物語なれど、あまりドロドロと人間関係を描かず、割とタンタンと表現していくので、読みやすい。
登場する人物にはみな好感をもち、最低だと思った父親も、ちゃんとけりをつけてくれたところが良かった。
古ぼけたケーキの箱と白骨のエピソードは忘れられない。
感動ものでした。
Posted by ブクログ
27年間の人生の中で、初めてこの本に出会えてよかったと思った作品。心がホクホクしたし今後の人生において大事な事を思い出させてくれた。
初めは右も左も分からない弱々しい印象の聡里が、実習や学校での体験、チドリとの思い出を通して大きく成長していく姿が、花言葉や北海道の自然を含めて表現力豊かに書き表されていた。苦手な事から逃げていても何も成長できない、初めは上手くいかなくても、体験と経験が何よりも自分を成長させるのだと改めて感じた。
1年生の実習で挫折を味わい学校を辞めるまで考えた事、それでも自分で決めた事を貫き通した事、チドリの死に打ちのめされたが立ち上がり前を向いた事、挫折を乗り越え最終的には大動物の獣医師を選んだ事。主人公の感情の変化と、それに伴う心の大きな成長に感動した。
Posted by ブクログ
途中から一気に読みました。
不幸な女の子と思われるけど、実はいつも寄り添ってくれる人がいたんですね。
この子の大きく成長していく姿が嬉しかったです。
Posted by ブクログ
周りの人達に励まされ支え合いながら、一度は諦めた獣医師の夢に向かって成長していく、主人公の姿に心を打たれました。
ページを捲る手が止まらなかったです。
心が揺さぶられる力強くハートフルな物語でした!
Posted by ブクログ
佳代ちゃんからのおススメ。一気に読んだ。動物は運命に従って生きるしかないから。ほんとだね。ヒトみたいに選択できない。どうかみんな幸せであってほしい。
Posted by ブクログ
未来屋大賞から。歴はまだ浅いけど、これまでの受賞作を見る限り、よほどハズレはなさそうだな、と。初めて触れる作者の手になる本作だけど、個人的な水準はまずクリア。獣医学部が舞台ってことで、当然のごと思い浮かぶのは、”銀の匙”とか”ラストカルテ”あたり。ギャグ要素はほぼないから、感触が近いのは後者か。どちらも好きな漫画だし、獣医のお仕事にも興味あるし、つまらなくなる要素は見当たらず。学園生活にあまり重きは置かれておらず、実習シーンがメイン。なので人間関係より仕事の内容の描写が深い。いわゆるお仕事小説ですな。
Posted by ブクログ
頼りなかった聡里が、獣医師を目指して大学生活を送りながら努力し、たくましくなっていく。
夢を叶え、誰かの目標になるまでになり、良かったね、頑張ったねと涙が止まらなかった。
Posted by ブクログ
章ごとにサクサクと話が進んでいくので、それがいいような、合間にどうなっていたのかが気になるような、、、
さとりが多くの支えに出会えてよかった!!
Posted by ブクログ
なかなか読み応えがありました
聡里が獣医学部で成長するお話。
獣医さんになるのって人間のお医者さんも大変だけれどもっと大変そう
言葉は通じないし体も大きい動物は力もないと対処できない
実習のくだりはお魚もまともにおろせない自分にはなかなかキツい描写もあった
Posted by ブクログ
全然悪い話じゃないんだけど...このサイズと厚みの本に求めるのは少女漫画じゃないんだな〜。登場人物の若者全員のファンタジーが過ぎるなと感じてしまった...
あと最後のエピソードいらん
Posted by ブクログ
感想
引き篭もり少女が獣医師として自分の道を切り拓く物語。
最後のおばあちゃんのくだりは不要だったのでは?
あらすじ
聡里は小学生の頃に母親を亡くし、後妻から育児放棄され、中学の終わりまで引き篭もりで家で過ごす。その後、祖母に引き取られ、猛勉強の末、北海道の北農大学の獣医学部に入学する。
人見知りの聡里は、柴犬を救ったことで知り合いが増えて、徐々に大学に馴染んでいく。聡里は同じ部屋の綾華と夏期に牧場に実習に行くことにする。その際に先輩の夏菜の牧場の馬の出産に立ち会う。しかし、お産は上手くいかず死産になる。死んだ仔馬を切り刻む獣医を見て、獣医師になる決意がゆらぐ。
死産にショックを受けた聡里は、実習を投げ出し、祖母の元へ帰る。祖母から母親のことについて聞かされ、やめようと思っていた大学を続ける決意をする。
聡里は2年生になり、先輩の加瀬がやっていた動物病院の手伝いを引き継ぐ。聡里は卒業する加瀬に告白しようとしたが、夏菜と良い仲だと知り、断念する。聡里は犬猫を専門とするゼミに入る。その頃、祖母の妹から連絡が来て、祖母が入院したので至急、東京に戻るように連絡を受ける。急いで戻ったが、間に合わず祖母は亡くなる。気を張って喪主をつとめる。
その頃、父に一緒に暮らさないかと言われるが、キッパリと断る。聡里が6年生になる頃、最後の思い出作りにと、親友の綾華から夏期の産業動物の実習に誘われる。そこで1年目にお世話になった先生につき、酪農家と獣医師の繋がりの深さに感銘を受けて、大動物の獣医師になることを決意する。
6年後、聡里は大動物の獣医師として働き、同級生だった残雪との結婚を控えるのであった。
Posted by ブクログ
主人公は家庭環境の酷さを言語化できるだけでもう回復してる。祖母から自立へのエネルギーをもらったんだと思う。
獣医になると決めていろいろありながらも成長していく姿に励まされた。素敵な人にも出会えて本当に良かった。
Posted by ブクログ
獣医を目指す聡里の成長とともに読むのが楽しくなっていく。祖母のチドリみたいな人が身近にいて前向きに生きていると、自分も救われるんだろうな。前向きな言葉を口に出して誰かに伝えることってすごく大事だ。
Posted by ブクログ
聡里が獣医学部に入学し、獣医になるまでの話。
中学で母親が亡くなり、父親が再婚相手が家にきたことから引きこもりになった聡里は、祖母チドリに引き取られ、祖母と周りの助けもあり、北海道の獣医学部に進学した。
寮に入り、学生生活をスタートする聡里と学費工面のために自宅を売却し、一人暮らしを始めるチドリ。話は聡里の獣医学部での学生生活の苦労が中心だが、暖かく孫を見守るチドリや周りの友人、先輩が聡里を助ける。
獣医の大変さも伝わってよかったが、(立ち直った方がいいのだが)聡里の引きこもりからの立ち直りの速さは、少しあれっという感じがした。周りによいキャラがいるので、もう少し登場させてもらってもよかったかな。
評価が高かったので、期待値が高くなりすぎたかもしれない。
Posted by ブクログ
小4の誕生日、母を亡くした聡里。
父の再婚、義母とうまく行かず引きこもりに…
お風呂にもろくに入らずご飯もこっそり家にあるレトルトを食べたり…失われた心。
そんな聡里を助け出したのは祖母(母方)のチドリ。
塾の先生の薦めから獣医の道を目指しチドリのもとを離れ北海道の大学へ。
人と話すのが怖く人を避けて過ごしていた聡里の寮生活、グループ活動、臨床実習…
さまざまな出来事や苦難を乗り越え成長していく姿が応援したくなる。
Posted by ブクログ
獣医師を目指す聡美
聡美は10歳の時に母親が急死1年後に父親が再婚し義母友梨がやってくる
友梨は聡美の母親の痕跡を全て消そうと家中のものを交換して行き飼っていた犬のパールまで他にやってくれと言い出し学校へ行っている間に他にやられるのではと思い不登校に
単身赴任の父は頼りにならず聡美は祖母が15歳の誕生日家にきて聡美のことを自宅に引き取った
そして塾へ行き獣医学を勧められ北海道の私立へ進学
様々な人に出会い動物と関わり成長していく
Posted by ブクログ
動物が好きで、動物に救われて生きてきた女の子が、獣医師になる物語。
好きだからこそ苦しいこともたくさんあって、可愛いとか尊いとかそんな事だけでは済まない残酷な命の選択も目の当たりにして心が折れて。でも友達の存在に励まされて。
実習には本物の命を犠牲にする検体もあって、でもそれにしっかり向き合ってその犠牲に見合う学びをする覚悟が印象的だった。
私も動物が好きで、動物を題材にした映画や物語はなかなか見れない(大抵の場合死がセットなので)くらいなのだけど、生きていくことと死ぬことの近さを恐れないでいられるようになりたいと常に思っている。聡里の成長を見ていると、動物へと愛情や関わり方のひとつの答えを見れたように感じた。