【感想・ネタバレ】カフェーの帰り道のレビュー

あらすじ

東京・上野の片隅にある、あまり流行っていない「カフェー西行」。食堂や喫茶も兼ねた近隣住民の憩いの場には、客をもてなす個性豊かな女給がいた。竹久夢二風の化粧で注目を集めるタイ子、小説修業が上手くいかず焦るセイ、嘘つきだが面倒見のいい美登里を、大胆な嘘で驚かせる年上の新米・園子。彼女たちは「西行」で朗らかに働き、それぞれの道を見つけて去って行ったが……。大正から昭和にかけ、女給として働いた“百年前のわたしたちの物語”。/【目次】稲子のカフェー/嘘つき美登里/出戻りセイ/タイ子の昔/幾子のお土産

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

昭和の戦前の情景が目の前に流れるような本です。

カフェーと聞けば大正の頃を想像しますが、戦前、戦中、戦後のお話で、庶民のどうしようもできない無力感を感じました。でもその中で立ち直って行く人間。

特に悲しくも、驚くこともないのですが、淡々と続く日々を綴った良書です。

多分タイ子さんやセイさんは、本当にいたんじゃないでしょうか?ひょっとすると今でも谷中銀座辺りにいそうです。

0
2025年11月27日

Posted by ブクログ

とても良かった。大正から昭和に掛けてカフェーで働いていた女給達の物語。大事件は起こらなくて極めて平穏な日々。でも子供や恋人を戦争に取られるのは辛かった。「襷がけの二人」の著者

0
2025年12月08日

Posted by ブクログ

街中を歩けば、この作品の登場人物たちが働いている。
そんな情景が頭に浮かぶ。
戦前・戦時・戦後。それぞれの時間で戦う女性たちの生きる姿に、現代の裕福さの中であぐらをかく自分が情けないと感じた。
我慢して、我慢して、我慢して━━━。
そんな当時を暮らした人たちがいたことを、
忘れないでいたい。

0
2025年11月29日

「小説」ランキング