【感想・ネタバレ】カフェーの帰り道のレビュー

あらすじ

【第174回直木賞受賞作】東京・上野の片隅にある、あまり流行っていない「カフェー西行」。食堂や喫茶も兼ねた近隣住民の憩いの場には、客をもてなす個性豊かな女給がいた。竹久夢二風の化粧で注目を集めるタイ子、小説修業が上手くいかず焦るセイ、嘘つきだが面倒見のいい美登里を、大胆な嘘で驚かせる年上の新米・園子。彼女たちは「西行」で朗らかに働き、それぞれの道を見つけて去って行ったが……。大正から昭和にかけ、女給として働いた“百年前のわたしたちの物語”。/【目次】稲子のカフェー/嘘つき美登里/出戻りセイ/タイ子の昔/幾子のお土産

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Posted by ブクログ

ネタバレ

大正から戦後までのカフェーの女給さんのお話。
素敵なお召し物に、夢二の美人画から出てきたような美人さん。
お話もありそうでなさそうな、日常の気になる感じのお話で、大変読みやすく楽しい時間でした。
戦時中の息子さんを思う母の気持ちには、心が千切れそうになりました。
そんな切ない場面もありましたが読後はどこかほっこりして、また読み返したくなるような素敵な小説。
今までの読書人生で一番の満足感でございました。

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2026年03月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

戦前から戦後にかけて当時珍しかったであろうカフェで働く女給たちの物語だった。
この時期の話をここまで庶民、ましてや女性に焦点を当てて書いている小説は多くないため終始新鮮な気持ちで読んでいた。
時代が時代で景気も悪い時期の物語なので派手な描写はないし、周囲の人間の戦死が常に隣り合わせにある環境の辛さは描かれていたもののそんな時代の中でも人の温かみで支え合ってきたのだなと温かい気持ちになった。

穏やかな気持ちで読み終えることができたが、当時の若くない女性の生きづらさは相当なものだったんだなという残酷さも読み取れた。カフェで働くにも20歳で年を取っているとみなされる。結局嫁にいくしか選択肢がなくなっていく。今も片鱗がないわけではない。しかしこの80年で女性は相当生きやすくなっているんだなと実感させられた。



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2026年03月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

むずかしい本…?と思いながら読んだけどあっという間だった。

戦争の惨たらしさが一行で描かれていた。
その一行を読んだ後は時間が止まったかのように唖然とした。ほんとうに、こうやって、急に全てを奪い去っていくんだと思った。この一行のように、きっと一瞬で戦争は全てを奪っていったんだと思う。

嘘つきのミドリは嘘つきなだけじゃなくて性格もちゃんと悪くてめちゃ笑ったし、夫婦が初めてタバコを吸うシーンはめちゃ面白くて笑った。この本はすごく明るい。それでもボケてしまったマスターやいなくなってしまった恋人にもなってない人や叶わなかった夢たちやチョコレートも素直に楽しめないようなその日々は日々としてある。

私たちもこんな時代だから、手を取ってくれませんか

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2026年03月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

カフェ関連の本が急に増えたなぁってのが正直な感想で、この本も新刊コーナーで見つけたけど、”またか”程度でスルーしていた。ところが直木賞ノミネート、そして受賞というからどんなもんなんだろうってスルーした悔しさ半分の気持ちで読んでみた。
近代ものと思いきや、カフェー西行に携わった女給のそれぞれの人物の短編ものが、それぞれに絡みながら明治から大正、そして昭和と時代を超えながらつながっていくとまぁありふれた構成で、やはりいつものカフェものだなぁとは思ったけれど、当時の女性の立場目線で描かれているのが面白く、また歳を重ね深い人生を過ごしてきて再びカフェー西行に現れるのがいい。さらっと読めて深イイ話的な連続する短編ものとしておすすめだけど、直木賞より本屋大賞じゃないのかなぁ...

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2026年03月11日

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