【感想・ネタバレ】しっぽのカルテのレビュー

あらすじ

感涙の動物病院ストーリー、誕生!

信州の美しい木立の中に佇む「エルザ動物クリニック」。
獣医師としては凄腕だけれど、ぶっきらぼうで抜けている院長の北川梓、頼れるベテラン看護士の柳沢雅美と萩原絵里香、受付と事務を担う真田深雪。4人のスタッフが力を合わせ、日々運び込まれるペットや野生動物の治療を懸命に続けている。

瀕死の野良の子猫を見捨てられず、クリニックに飛び込んできた建築職人の青年・土屋。高齢犬ロビンの介護に悩む、自身も重い病を抱えた久栄。歪んだ結婚生活に苦しむ里沙を見守り続けてきたインコのタロウ・・・・・・。

それぞれの人生と共にある、かけがえのない命をいかに救い、いかに看取るのか。生きとし生けるすべての命への愛しさがあふれる物語。

◆著者プロフィール
1964年東京都生まれ。立教大学文学部卒。会社勤務などを経て、1993年『天使の卵――エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞。2003年『星々の舟』で直木賞、2009年『ダブル・ファンタジー』で柴田錬三郎賞、 中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞、2021年『風よ あらしよ』で吉川英治文学賞を受賞。小説に「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズ、『二人キリ』『PRIZE』、エッセイに『命とられるわけじゃない』『記憶の歳時記』など著書多数。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

できたらこんな素晴らしい人間関係と環境下にある動物病院で働きたい。特に院長のキャラが良すぎて元気も強さも優しさももらえる。
猫、犬、インコ、うさぎ、馬と、どんな話にも厳しい現実や悲しみもたくさんあるけどきちんと向き合い、どうすることが1番動物たちにとっていいかがきちんと描かれている。
ロビンと久栄は結果良かったけどやっぱり老老介護は相手が動物でもとてもしんどいだろうと思う。
天国で自分の名前を言う時に、きっとうちの子なら「僕、かわいいです!」って言うだろうなぁと微笑ましいやら切ないやら。
お仕事物語だけではなく、深雪と土屋のほのかな恋愛を感じられるのも楽しい。
どの話も涙が出るけどあったかくて優しく大好き。

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2025年12月12日

Posted by ブクログ

命ある生き物を飼う人の責任と覚悟に目を背けることなく向き合っている。
最近愛猫を看取った身には痛いほど突き刺さり嗚咽を堪えることができなかった。
ペットと飼い主の話だけでなく、周りの人達の人間ドラマも描かれていて、優しいだけでない読み応えある流石の村山作品だった

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2025年12月03日

Posted by ブクログ

生きる者もあれば、死を迎える者もある。救いたいけど、救えない葛藤の中でもがく苦しみ、院長先生の過去の話で涙が溢れた。

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2025年12月10日

Posted by ブクログ

動物病院を舞台にした小説。

舞台設定もあって落ち着いた空気感。

動物に焦点があたるのは勿論だけど、人間側も色々と問題が設定されており、一筋縄ではいかない。モラハラ人間がたくさん登場します。

動物の安楽死の話が結構出てきて、動物を飼っている方からすれば本当に難しい課題だと感じました。生きて欲しいけど苦しんでほしくない‥、最後の一押しを自分が判断するのは苦しいよね。

もっとこの舞台の物語を読みたいですし、続編とか出ればいいな。

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2025年11月30日

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