あらすじ
互いに事情を抱え、母親達の同意を得られぬまま結婚した外山くんとゆき世。新婚旅行先のヘルシンキで、レストランのクロークの男性と見知らぬ老夫婦の言葉が、若いふたりを優しく包み込む(「ミトンとふびん」)。金沢、台北、ローマ、八丈島。いつもと違う街角で、悲しみが小さな幸せに変わるまでを描く極上の6編。第58回谷崎潤一郎賞受賞作。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
よかった〜
吉本ばななさんの本、3冊目だけど好きかもしれない!描写が、分かりやすくはないけど細かいところ?よく分かんないけど好き!
出てくる人たちの考えてることが大人な気がする。
金沢、台北、ローマ、八丈島、、って色んな舞台が出てくる。旅好きで、色んな地に住んでみたい私にとって楽しかった!実在するお店や場所ばかりだから、Googleマップに保存しながら読んだ。
死とか家族とかに向き合ってる主人公たち。
遠い地に行くことによって、人生を俯瞰できるようになるのかもなって思った。
一番ローマの章が好きだったかな。真理子が近くにいることを実感できた瞬間がよかった。p.178
八丈島もとても行ってみたくなった。ガイドブック借りよかな。
台北の章は、映画化するから楽しみ!
Posted by ブクログ
本当に読んでよかった
つい狭い視野で生きてしまってることに気づいたのと、いつかくる別れを受け入れて進むことの怖さを感じてしまった〜
ミトンとふびん、カロンテが特に好き
Posted by ブクログ
誰かの癒しになる小説が書きたいと後書きにあったように、本当に心がほどけるような作品だった。何か大切なものをなくす、けど世界は進む、一人取り残されてしまった人たちの物語。
ただ、この小説は無理に前に進ませようともせず、かといって立ち止まっていいよというメッセージでもない。ただ、その人が抱えてきたものを見つめ直して、心にそっと思い出としてしまう。そこまでの過程をすごく丁寧に書いている小説だと思った
Posted by ブクログ
愛する人を失うことや人の生と死は人生の中で多くあるが、その中でも無情に時間は過ぎていく。それでも心の中に留まっているものが、時間と共に形を変えて自分と共に生きていく。
上手く言語化出来ないけど、自分に寄り添ってくれる素晴らしい作品だった。
Posted by ブクログ
今回の本も、出張のお供。大切な人を失った人々が旅に出て、その地であった出会いや気づきをきっかけに再び前を向こうをする幸せな短編集だった。よしもとばななさんの一つ一つの言葉が優しく私たちを包み込んでくれて今手元にある小さな幸せを大切にしようと思わせてくれる。旅先で読んだからこそ、早く家で待ってる人に会いたいなと考えずにはいられなった。
特に表題の「ミトンとふびん」、「カロン手」がお気に入りだった。あらすじにも書いてあったが「ミトンとふびん」の最後で見知らぬ老夫婦が残した言葉はゆき世と外山くんだけじゃなく、読者の心を救ってくれた。
Posted by ブクログ
よしもとばななさんの本を読むと山にいる気分になる。
悲しみは自然と降ってくる雨みたいに、そして人との繋がりが雲から垣間見える光のように包まれる感じ。
優しくいてくれてありがとう、と言う気持ち
◼︎自分メモ
人と知り合うって、そんなことから始まるだけのことだ。その小さな印象がだんだん絶えない流れになり、少しずつ無視できない水流を作り、そこにまた大きく気持ちが注がれていく。
自分がいい思い出を持っているという幸せを、目に涙を浮かべながら、綿菓子を食べるみたいにふわふわと確認する、少し甘い感じだった。
私の感情はまだ対策しか動かず(大きく動くとついつい悲しいこともたくさん考えてしまうので、省エネルギーモードで動くように、自然となってしまっていたのだ)、小さい感謝はおいしいふりかけのように私の心全体にぱらぱらと散った。
ちょうど鳥の羽みたいに、ふわふわ飛んでいて、完璧な造形で、見とれるようなもの。羽衣のようなオーロラのようなもの。
自由に風に乗る、余裕のあるもの。
上澄のようなそこにこそ母の本質があった。
失うものがないということがなぜか安心につながっていた。もう死は私に追いついてこない。皮肉なことに、母の死によって、夢の中でも逃げられない、ひとりぼっちになる恐怖から私はやっと解放された。
私は私を信頼できない人に渡してはいけない
赤い目でにっこりと微笑んで私に手渡した。私も精一杯の泣き笑いを返した。生きている人間同士の生きた瞬間。人と人が微笑みを交わす意味そのものがそこにはあった。
ただ常に生活の全てが悲しみの重低音に覆われているという程度だった。
なんとかなる。悲観でも楽観でもない。目盛りはいつでもなるべく真ん中に。なるべく光と水にさらされて。情けは決して捨てず。
いつまでもここでだらだらゴロゴロしていたいですが、重い腰を上げ、過去に別れを告げ、ふりかえらず、でも楽しくのんびりと、はるか遠くに見える次の山に向かって歩んでみます。
Posted by ブクログ
登場人物が、自身の抱える傷に日常の中で向き合っていく姿が、どこか心を楽にしてくれるような、自分の人生も肯定されているようなそんな気持ちにさせてくれるお話たちだった。
何度も読み返したくなる大切にしたい本になった。
Posted by ブクログ
読み終わった瞬間、もう1度読み直したくなった。
生死や様々な土地の情景を通して、色々な人の人生に入り込むことができた。
私は幸い身近な人が亡くなったりはしていないけど、いつかは通る道で、もし乗り越えなければならないときこの本が思い浮かぶのではないかと思う。
経験したことがない辛さや悲しみを、小説を通して感じることができた。
Posted by ブクログ
吉本ばななさんは生きている人と死んだ人がいる、当たり前の世界を、いつも丁寧に丁寧に書いている。残された(遺された)側の気持ちの機微をこれでもかと丁寧に書いている。薄れていく感情を忘れないように、変な方向にいかないように、生きる限りは生きるしかない、本を通して励ましてくれているように感じる。
Posted by ブクログ
人はいつか死ぬという事実に打ちのめされず大切な人を失った後も人生を歩んでいく各人に胸が熱くなった。
シンシンの話と瑚礁のリングの話が好きだった。
Posted by ブクログ
形容するならば、もう手に入らない輝く宝石を思い出してみたり、それを一旦忘れて次へ進み出そうとする勇気を与えてもらえるような作品だと思いました。
私もともに、人という儚い存在が輝いていた軌跡を確かめるようにして読みました。
小さくて軽い本のはずなのに、とても大きくて重たい大切なものを手に取っている不思議な感覚でした。
Posted by ブクログ
心にぽっかり穴ができてしまって。それをただ寂しいと表して時間が解決することが大半な世の中だと思うけど、この本では寂しくたっていいじゃん寂しいままでいいじゃんってそのままでいることに寄り添ってくれるような小説だった。
”なんでもかんでもここにあるのに、自分枠の狭い目で切り取って見ることしかできないのは私の方だ”
そうだなあ、現世にあるものが全てではないし、枠をとっぱらったら見えてなかった素晴らしいに出会えるのだ
Posted by ブクログ
谷崎潤一郎賞を受賞した短編小説集。何かしら哀しみを抱えた人々が旅先での出来事で、少しずつ歩み出す。
それぞれの小説の中で、皆少しは考えた事のある内容、人と暮らすとは?人生とは?成功とは?について登場人物を通して優しく繊細に、ユーモアを交えながら語られている。
ゆっくり時間をかけて、心の機微を確かめながら歩むことの尊さを語っているように思えた。
Posted by ブクログ
よしもとばななさんの言葉は、こころの模様を繊細な風景画のように描き出してくれる感じで、とても好きだなぁと改めて思った本。全然見たことない風景だなぁとなることもあるし、いつかどこかで見た景色だと感じて急に心に迫ってくることもある。
Posted by ブクログ
大切な人とどう向き合うか、を考えさせられる短編集。特別な輝き(まあ、それがどんなものなのかもわからないけれど)がなくても、大切な人がいる人生を、ああ、なんて幸せなことなんだろう、と認識させてくれる物語。
Posted by ブクログ
人は失うことを経験しながら生きている。そこにはまた新しい出会いが訪れるということの前兆でもある。
人は出会い、別れ、愛し、愛されその一生を終える。出会うことには意味があって、別れることにも意味がある。意味の無いことなんかないよな、と思った。
私はある人に頼りすぎたことがあって、突然居なくなり、準備が出来ていなかったことがある。
当たり前なんてなくて、そばにいてくれることは幸せなことなんだと思う。
離れていかないだろうとタカをくくっていてはいけないのだ。
Posted by ブクログ
谷崎潤一郎賞とのことで勝手にエロ美しい男女モノを想像していたけれど、大切な人の死で傷ついた男女が旅先で静かに再生していくストーリーの短編集だった。王道のばなな節。
私も当時感銘を受けた「デッドエンドの思い出」以来の二度目の最高峰に到達したーーとあとがきにあったものの、納得できるようなピンとこないような。
著者と一緒に成長できず、自分に残念な読後感。
匿名
何も起こらず、それなりに傷を抱えた人が、ただ流れゆく人生を眺めているようなそんな小説を書きたいと大体そんなことを著者あとがきでばななさんが言っていますが、その試みは成功しているように思います。先にある目標を追いかけるのでは無く、日々の移ろいや楽しさあるいは辛さとかマイナスの感情も含めて受け止めて人生を生きていけたらいいんじゃないかと思います。理想としては。
ただ登場人物の男性描写がちょっと苦手、というか女性の妄想チックであまりノれなかった。昔吉本ばななの作品好きだったけどこんな感じだったかなあ?
Posted by ブクログ
なんということもない話。
大したことは起こらない。
登場人物それぞれにそれなりに傷はある。
しかし彼らはただ人生を眺めているだけ。
まさにそんな感じの作品でした。
人生経験が豊富な人ほど刺さる作品かと思います。
そんな中でも「ミトンとふびん」の話に出てくる、見知らぬ夫妻がチョコレートのお土産をプレゼントするところは素敵だと感じました。
私もそんな余裕のある大人になりたい
Posted by ブクログ
逃れられない大切な人の死。
亡くなって悲しくてたまらなくても、
自分自身は死んでいない。
それでも生きていく、生きる中でさまざまなことで心を癒していきながら。
と、こちらの本から学びました。
悲しくも心があたたまるそんな一冊でした。
Posted by ブクログ
登場人物の気持ちが淡々と書かれていて、でも鮮明にわかるように書かれていて不思議な感覚だった。
「SINSIN AND THE MOUSE」が1番好き。「ミトンとふびん」もディナーで最後夫婦がお似合いだと言ってくれていたことを聞いた場面で2人が報われた気がしてこっちまで嬉しい気持ちになった!
Posted by ブクログ
毎日寝る前に一編ずつ読みました。そういう場面にぴったりの温かい本でした。みんな大事な人がたくさんいて、その大事な人との時間をとても大切にしていて、なんかちょっと羨ましいなと思ったりして。どれもとても良かったです。
Posted by ブクログ
短編集です。身近な人を亡くして傷ついた人たちの魂を癒す旅を描いた物語でした。
タイトルが素敵かつとても示唆的だなぁ、と。人生は人から貰った愛情(ミトン)と消えない傷(ふびん)を両方持った旅みたいなものなのかもしれない…と思いました。
『カロンテ』という作品の中で、身近な人が死んだときに自分の一部もいっしょに死ぬ、という文章があって、本当にそうだよなぁと思いました。一部が死んでも他の部分は生き続けて、いつしか死の痛みも小さくなる…そうやって人は生きていくのだなぁと。
死というものの痛みと同時に死を悼む時間の大切さも描かれた優しい物語たちでした。
吉本ばななさんの表現が好きです。
「綿菓子を食べるみたいふわふわと確認する」「小さい感謝はおいしいふりかけのように私の心全体にぱらぱらと散った」とか、素敵な表現が沢山あって読んでて幸せでした。
Posted by ブクログ
はじめまして、吉本ばななさんの作品
私は、『珊瑚のリング』『夢の中』が心に残りました
過去は走馬灯
自分の周りの大切にしている人たちが亡くなったときのことを想像しても、実際は想像以上に苦しいだろうし、心にぽっかり穴が開くんだろうなって…
人間味を感じる一冊でした