あらすじ
跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り。刃物はおろか机の角まで怖い尖端恐怖症のやくざ。ダンディーで権力街道まっしぐら、の義父のカツラを剥がしたくてたまらない医者。伊良部総合病院地下の神経科には、今日もおかしな患者たちが訪れる。だが色白でデブの担当医・伊良部一郎には妙な性癖が……この男、泣く子も黙るトンデモ精神科医か、はたまた病める者を癒す名医なのか!? 直木賞受賞。『イン・ザ・プール』につづく絶好調のシリーズ第2弾!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
飛べなくなった空中ブランコ乗り。
先端恐怖症のヤクザ。
学部長でもある義父のカツラを外してしまいたい衝動がおさまらない精神科医。
キャッチボールができなくなったプロ野球選手。
書くたびに以前同じような話を書いたのではないかと不安になってしまう女性作家。
そんな彼らが登場するお話でした。
伊良部先生のシリーズは『コメンテーター』『イン・ザ・プール』に続いて3作品目でしたけど、僕は今回の作品が1番おもしろく感じました。
ちょっとしたことで不安になる気持ち。
不安が不安を呼んで、悪循環に陥ってしまうこと。
何気ないことで気持ちが楽になること。
でも今度はその何気ないことに依存してしまうこと。
僕も過去にそういった時期があったので、出てくる人の気持ちが自分と重なりました。
患者さんを中心にせず、自分が能動的に動くことで患者さんを治療していく伊良部先生。
僕もまたしんどい時期がきたら伊良部先生に診てほしいなって思いました。
そして今回は看護士のマユミさんのちょっと以外な一面もあって、それもまたよかったです。
ありがとうございました!
Posted by ブクログ
1作目はバカバカしくて面白かったし、本作はさらに輪をかけて面白いのと同時に、悩みに対する本質的な解決方法が示されていたと思う。
空中ブランコが失敗しまくるベテランの話に始まり、先端恐怖症のヤクザや、カツラを取りたくて仕方ない医者の話、突然ボールがうまく投げられなくなったプロ野球選手の話、女流作家の味わった挫折話と、それぞれが抱える切実な悩みを伊良部医師が痛快に解決?していく。
責任感が強く、その事で悩みを抱える人にこそ、このバカバカしい物語は読んでもらい、無責任を貫くのも時と場合によっては誰かの幸せに繋がるというのを感じてほしい。
Posted by ブクログ
先端恐怖症のヤクザが、注射する時が毎回命懸けのような騒ぎになったり、大の大人3人で、人のカツラを取ったり戻そうとしたり大騒ぎするところとか、声に出して笑ってしまった。
そして、相変わらず先生がヤブなのか名医なのか分からないのがいい。
Posted by ブクログ
全5編の短編集。
今回も、幼児のような無邪気さ?全開の精神科医伊良部一郎のキャラが立ちまくってて痛快だった!
表題作の跳べなくなった空中ブランコ乗りの話も良かったけど、『女流作家』が一番感動した、いいものを作れば売れる…訳では無いクリエイターの世界。
渾身の傑作ができたても売れなければ、何の評価もされず消えて行く。人気や広告など作品の質とは別のものが売り上げに左右される理不尽。
女流作家は、嘔吐症を発症して伊良部の診察を受ける。
そして、なんたかだて、それでも自分の作品に感動してくれる読者がいることに思いが至り…再起する、
いつもの痛快さと元気が出る話です。
Posted by ブクログ
今作も良かった。これ、多分どれから読んでも入り込める短編シリーズだね。自分が見えていない患者たちに、精神年齢は5歳の伊良部が常識にとらわれない治療を施していく。実際にサーカスに出ちゃったり、ヤクザをちっとも恐れない。何も考えないからこその強さなのか??最後の女流作家では作者の言いたいことがほんのり書かれてたと思う。伊良部のおかげで、明日も頑張れそうな気がする。
Posted by ブクログ
伊良部先生も看護師のまゆみさんも変わっているけどすごく好き。
自分の悩みを笑い飛ばしてくれるような事に救われる事ってあったりする。
最終的にみんな前を向いていてどの話も素敵だった。
今回も
伊良部医師の破茶滅茶劇が爽快
お約束の注射の描写もあり
に、しても最後の女流小説家は
本作に似合わない
反則、ほろっとして
ポロっとなります
Posted by ブクログ
5つの短編から構成される一冊となっておりますが、ゆる~く読めるお話で、本当にしょうもなさすぎて心が軽くなります。
登場人物の疾患症状もそれぞれユーモアに溢れていて、当事者は切実なんですが、診療する側はあっけらかんとしています。迷医と思いきや、もしかして名医?というギリギリ感がたまりません。
本著はシリーズ2作目ですが、時間を置いてから3作目も読んでみたいです。
Posted by ブクログ
伊良部シリーズ第2弾。直木賞受賞作品。
今回も伊良部医師のハチャメチャな治療法が炸裂。
ただ、たまに的を得た言葉を口にするのが印象的で、伊良部の本質は実は堅実なのではと感じる部分もあった。
サーカスの空中ブランコが飛べなくなってしまった団員、投球ができなくなってしまった野球選手、作品が書けなくなってしまった小説家。
今まで普通にできていた事ができなくなってしまった人たちの苦悩が伊良部の荒療治ともいえる治療で和らいでいく姿が良かった。
「義父のヅラ」は楽し過ぎて爆笑でした。
続編希望
昔文庫で読みましたが、また読みたくなって電子版を購入しました。精神的な悩みを抱えた患者たちをはちゃめちゃな伊良部先生がいつのまにか癒していく。読んでいると自分の悩みも解決できるのかもしれないと思えてきます。伊良部シリーズはもっと続編が出てほしいです。
Posted by ブクログ
なんでか人は、モヤモヤする事を吐き出さないと
体調が悪くなる。
私がそうだ。
そもそも人と生活することが得意じゃない。
私はわりとマイルールがある。
人に押し付けるわけじゃないし言わないけど、同居している恋人に対してモヤモヤすることが多々ある。
せっかちでテキパキ過ごしたい私と、
のんびり気分で過ごしたい恋人は時間の使い方に差がある。
それゆえ、なんだか私ばかり損しているように感じることが多い。
その損を言えば、恋人にフラストレーションが溜まる。
恋人は、自分の生活に口を挟まられることに強いストレスを感じるらしい。
2人分の食事、洗濯を早く済ませたい私と、
気が向いたら動き出したい恋人。
たまに、すごく疲れる時がある。
2作目の伊良部の元にくる患者たちは、
自分の見栄や立場から言えないことが多い人たちだった。
今までの立場。今の自分。過去の栄光。
自分の思惑と反比例の世の中。
人に言いたくても言えないこと。
伝えたいし、やりたいけど出来ないこと。
そのフラストレーションを、簡単に跳ね除けるのは
やっぱり縛られない伊良部だ。
私も伊良部の病院を受診したい気がしてきた。
そうしたら、この肋間神経痛も少しはマシになりそうなのに。
Posted by ブクログ
様々な症状に悩む患者をトンデモ精神科医の伊良部ドクターが解決に導くという短編集の第2弾。
心の持ち方で変わると言うか、伊良部ドクターのハチャメチャな言動に振り回されていくうちに、ふとした気付きで症状が治るというストーリーになっている…などと「パターンを踏襲する」というマンネリを、ラストに収録されている短編「女流作家」で自ら皮肉っているのかな。
Posted by ブクログ
ぶっとんだ精神年齢5歳、ボンボンの精神科医師、伊良部の続編。
空中ブランコが成功できなくなったサーカス団員の患者がいて、なぜか伊良部も空中ブランコの練習をし始めるのが面白い。
相変わらず注射がお好き。一緒に注射する瞬間を見て高揚する仲間っぽいのもできてたし。
電車で読むと終始ニヤニヤしている自分がいる。
Posted by ブクログ
面白かった!けど!正直イン・ザ・プールの方が好き。
伊良部のクレイジーさが足りず、人助けに繋がってしまっているところが物足りない笑
前作では世にも奇妙な物語のように伊良部の迂闊な発言や幼稚な行動が主人公をどんどん闇堕ちさせていくフックになっていたことが面白かったのに!笑
Posted by ブクログ
面白い。
特に最後の「女流作家」は前作含めたエピソードと比べて力の入り方が違う感じがした。
表紙にはなかったけど強迫症が印象に残った。
シリーズを読んでいると、伊良部が救っているのか、伊良部に関わって勝手に救われているのか、分からなくなる。
でもそれがいい。
Posted by ブクログ
あぁ、伊良部先生かマユミさんになりたいな〜(*´Д`)と思いながら、ぼへ〜と読んでいたら、最後の「女流作家」で二人ともイイ事を言っていて「何かいろいろゴメン(;_;)」と思った(^^;)
Posted by ブクログ
面白かったです
この先生、名医なのか迷医なのか、終わりにはみんな元気になってる。先生は本能のままに生きてるだけのような気もするけど。
でも楽しく読めました
Posted by ブクログ
遅まきながら前作のイン・ザ・プールから続けて読んで…ようやく私の中で伊良部先生のキャラクターが消化できるようになりました。
本作の伊良部先生は、可愛い。
先生の突き抜けた感が深まりました。
登場する患者さんは、それぞれ一所懸命に努力してきた人たちだからこその不安や焦燥を抱えていて、そこに何の不安もなく純粋な心を持ち続けられた伊良部先生が共感することなく心の鏡として対峙する。
面白い設定でした。
Posted by ブクログ
精神年齢5歳の精神科医、伊良部が自由気ままに患者と接しているうちに患者の悩みは解決している。そんな話が5篇綴ってある。
自分が患者側だとして、こんな医者がいたらさぞムカつくことだろうと思いつつも、なぜかこういう医者もいいかなと思わなくも無い。特に『女流作家』が印象的であった。いい作品を書いても必ずしも売れるわけじゃ無い。ただ、絶対に届く。求めてくれる人はいる。そんなことを教えてくれる話であった。
5篇通して、心温まるストーリーで、なにか辛いことがあっても”なんとかなる”、そんな気にさせてくれる本だった。
Posted by ブクログ
シリーズ第二段。
今回も軽ーく楽しく読ませてもらいました。
しかし精神の病気って本当に色々ありますが
自分にもいくつか思い当たる病気もあります。
真面目な場面なので叫びたくなるとか、
外出時鍵のかけ忘れが気になって帰ったり、
私も予備軍なんでしょうか。
個人的には野球選手のイップスと女流作家の話が良かったです。
伊良部先生、今回もはちゃめちゃな行動ですが患者さんには改善のきっかけになる場面もあり、もしかして天才?と思ったりもします。
最後の看護婦のマユミちゃんの行動も意外と思いつつそこも良かったです。
Posted by ブクログ
伊良部先生が個性が強すぎて、それでいて全てを超越している様にも見える。はちゃめちゃな内容ではあるが、リラックスするにはとても面白い読み物である。拡張性があるので、第二第三と連載もできそうだ。
Posted by ブクログ
何か特別に刺さる内容があるわけではない。けど癖になる唯一無二の本。患者たちが伊良部の元へ通ってしまうのと同じようになぜか読みたくなる。最後のマユミちゃんは最高の処方薬。
Posted by 読むコレ
奇行を繰り返す謎の医者「伊良部」シリーズの2作目。
表題作とラストが個人的にはツボでしたね。最後の話しに
登場する編集者の言葉と思いは以前は常に仕事をしながら
思っていた事だった...。だったってのが悲しくツラいとこだね。
今では限りなくインチキ臭いなーと思うものの片棒担いだりする事にも
さほど抵抗なくなってきたもんなー。
今作自体は伊良部氏の奇行は更に幼児化し、読みながら
ニヤけるページが多くなっているような(笑)。展開はパターン化して
きてますが、まだこのキャラに飽きずに読めますねー。
このキャラは書いたもの、産んだもの勝ちッスね。
実写化するなら...ドランクドラゴンの塚地氏??
ん? 実写化されてんのかしら?
Posted by ブクログ
特別引き込まれるものも無いのだが、いつの間にか読めてしまっていて悔しい。ということは面白いんだと思う。変な感想だが、読んだ人には理解していただけるであろう
Posted by ブクログ
シリーズ二作目でパターンが読めてきたが、相変わらず伊良部先生が破天荒で面白い。時々患者に感情移入してしまうところもある。何かが気になって視野が狭くなる事って誰にでもあるよなと思う。次も楽しみだ。
Posted by ブクログ
伊良部先生シリーズ第2巻。
自由奔放な先生は健在。知り合いの知り合いくらいの距離にこういう人がいれば愉快だろうな。直接はちょっと荷が重いけど。
軽めのタッチで描かれているけど各話の悩み事は結構深刻。精神的に追い詰められると、どれも発症してもおかしくないんじゃないか、なんていう怖さを微塵も気にしない伊良部先生はある意味凄く心強い存在に思えます。結果としてとても良い形ど解決していくのが痛快でした。
若干慣れてきたから、次巻以降に何か切り口が変わると嬉しい。
Posted by ブクログ
オーディブルで聴きました。
じんわり面白かった。
伊良部のように、好き勝手に生きられたらいいのにと思う。
空気を読んだり、相手に嫌われないように行動したり、これやったら格好悪いだろうなとか、全く考えないで自分のやりたいことだけをやって生きていけたら、どんな人生になるのか。とりあえずお金は必要だろう。まずそこでダメか。残念。
Posted by ブクログ
直木賞受賞。
なるほど、直木賞に相応しいエンターテイメント作品。
なのか?
ここまでエンターテイメントに振り切れてる本を久しぶりに読んだ気がする。
悩みが身体症状にまで現れているような追い詰められた患者相手に、変態精神科医・伊良部一郎がはちゃめちゃな対応をし、結果的に患者が快方に向かう、ストーリーはそれだけである。毎回、それである。
それだけなのに、面白いし、なぜだか読者である自分も治療されているような気がする、そんな読後感。
いかに僕たちが、いろんなものに縛られて、自分を縛って生きているか、ということなのかな。