あらすじ
『赤毛のアン』『八人のいとこ』『リンバロストの乙女』『少女パレアナ』…氷室冴子が少女小説への愛を綴った名エッセイ、待望の復刊。
孤独で不器用なアンが祝福されてゆく物語『赤毛のアン』、森に生きるエルノラの日々や成長がゆたかに描かれる愛読書№1『リンバロストの乙女』、子どもたちの幸福な食事を共に楽しむ『秘密の花園』、そして時代の制約のなか、自分に忠実に執筆し続けた女性作家たち――。氷室冴子が〈腹心〉の友である少女小説への愛を綴った名エッセイ。
解説=斎藤美奈子
感情タグBEST3
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書評集といった趣のエッセイ
『赤毛のアン』や『秘密の花園』など、1900年前後に書かれた女性向けの海外作品は「家庭小説」というのね。知らない作品も続々出てきて読みたくなっちゃった!
そして冴子先生の北海道での幼少期の話が「わかるわかる!」というのと「そ、そんなことが!?」と驚いてしまう話とあって、とっても楽しめました♪
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『なんて素敵にジャパネスク』『ざ、ちぇんじ』『銀の海 金の大地』『海がきこえる』の作者である氷室冴子さんによる、おすすめ家庭小説のエッセイです。『赤毛のアン』『若草物語』『リンバロストの乙女』『八人のいとこ』などなど、、、読んだ事ない本や、《ハウス食品 世界名作劇場》で観てて知ってるつもりになってた本とか色々。読んでみたい本とたくさん出会えました。今年は何冊か読んでみよう。
氷室冴子さんのお陰で娘が古典好きになり、文学部日本文学科に進学しました。小学校高学年女子や古典で苦戦してる子は氷室冴子さん原作、漫画家山内直実さんの『なんて素敵にジャパネスク』とか『ざ、ちぇんじ』読んで欲しいな。その後は青い鳥文庫の古典作品や21世紀版 少年少女古典文学館とか楽しいとこから始められればね。
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あの時代の氷室冴子の熱量のこもった語り口で、当時でさえ過去のものとなりつつあった作品の魅力が語られるからこそ「家庭小説」と呼びたい。
作家ならではの視点による、作劇上のポイントや、女性作家が物語ることへの想いも示されることに心が響く。
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少女小説は「読み捨て専用のゴミ本」なんていわれていたことがあったのね…。しかし氷室冴子さんの名前や作品は後世までずっと語り継がれているので「どこがゴミ本?」とはなりますけれど。
前々から読みたかったこの本、復刊してくれて本当に嬉しい。表紙のデザインもとてもかわいい。
有名な海外の家庭小説・少女小説を愛とシニカルさと気軽さを交えながら、雑談調に話してくれるのでとても読みやすくて1日で読み切っちゃった。
リンバロストの乙女と8人のいとこ、ものすごく読みたくなりました。リンバロストの乙女はいわずもがな、8人のいとこは100年以上前の逆ハーものらしいのでめっちゃ気になるやつじゃん。
それにしても氷室冴子先生、ところどころ口が悪くて笑ってしまう。そこも含めてすごく好きな文章でした。
小説を書く女性はどんな作風であれ根はシニカルという言葉を体現していらっしゃる。
たくさんマーカーや付箋を貼りたいところがあったな〜。好きなのが少女小説の女の子たちに対してけなげなつましさにケチな女心は揺れるって書いていたところ。わかる、わかるよ。わたしもケチだからその気持ちわかるよ。その後に続くビンボーの豊かさや楽しさを語るのは悪趣味だって、貧しさを美徳に結びつけないところも好き。
150ページもないエッセイだけれどなんだか密度が濃くて大事にしたくなるような一冊です。
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氷室冴子さん。出会いは小学校高学年。当時大人気の斉藤由貴主演の映画、恋する女たちを観て、その原作が氷室冴子さんと知った時です。さようならアルルカンを読んで、衝撃を受け、白い少女たちも続けて読みました。当時、なんて素敵にジャパネスクも流行っていたと思うのですが、何故かそれには手をつけず、クララ白書も読まず、恋する女たちを読んで、高校生活に憧れました。氷室冴子さんの王道読書はしてこなかったけれど、可愛いだけじゃない、考える女の子を教えてくれた作家さんです。
その氷室冴子さんが家庭小説について語るエッセイ。面白くないわけがない。そうそう!と大きくうなづいたり、クスッと笑ったりしながら読むのが、氷室冴子さんのエッセイ。
個人的に、モスリンに代表される当時の生地についての詳しい話になるほど、と思いつつ、どんなものなのか想像しながら読んだ子ども時代の読書を思い出しました。
家庭小説、じっくり読みたくなりました。少なくとも、リンバロストの乙女は読まねばなりません。ただ楽しいだけの読書を思い出させてくれた素敵なエッセイでした。
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表紙のイラストが素敵です。
メインとして登場するわけではない『赤毛のアン』や『若草物語』『秘密の花園』なら読んだことがあるけれど、この本の中で紹介されている本は知らないものばかりでした。
でも、氷室冴子さんの文章を読みながら読みたくなりました。
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202504/もう氷室先生の新刊が読めないさみしさはあるけど、嬉しい復刊。赤毛のアンの新アニメ放送されているこのタイミングというのも、広まるきっかけになりそう。「リンバロストの乙女」という作品は知らなかった、是非読みたい。
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「新刊」の棚に「氷室冴子」とあり二度見。復刊ですが読んだことなかったので早速購入。小学生から中学高校時代、「なんて素敵にジャパネスク」が大人気でランキングでは必ず一位、懐かしい思い出です。
今回紹介されている本有名どころ以外は読んだことなかったのでタイトルさえ知らなかったものばかり。手に入れるのは難しそうですが出来れば紙の本で探してみます。
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途中、本棚を漁る。
八人のいとこは発見したけどなぜか花ざかりのローズはなく、引越しでリンバロストの乙女を捨ててたことが発覚。
やっぱ本は捨ててはいけない。
Posted by ブクログ
氷室さんの本も未読で、家庭小説というジャンルもほぼ未読、でもとてもおもしろかった!
とても軽快な口ぶりで、同じ枠にくくられそうなジャンルの中で、それぞれの作家の特徴や、なにを愛しているのか伝わってきてよかった!
食べ物はともかく、ドレスの描写は全然ピンとこないのを歯がゆく思っていて、著者のような幼少期を過ごしていたのならまだしも、そんな子どもは今かなり少ないのではと感じていた。でもだからこそ、挿絵やアニメーションやドラマ化と一緒に慣れ親しむような体験をできていたらよかったな。